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少年隊入隊試験編
18.ごめんね
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終了まで15:00
工業地帯
ゴウはコウマという強敵を前に右手首を抑えて左脚を引いていた
「それいつ折ったの?」
コウマが手首を指して聞いた
「……!」
答えるのを躊躇うようにさらに身を引く
「あぁそんなん聞かなくても分かった 前キックした時でしょ」
支部の訓練生が本部に訪れた日、「ライダーキック」と言って飛び蹴りをしてきたコウマ本人に与えられた負傷だ
「あー興冷め興冷め 怪我してる奴と闘ってもなんも面白くないし!」
両手を後頭部につけてゴウに背を向けた
「ばいばーい」
そのまま何事もなかったようにゴウの元から去っていった
「な、なんだったんだ」
ゴウも深追いを避けるため追うことはしなかった
折れている手首に刺激を受けた
「なっ…!」
工場の壁に背をつけて沿うように座り込んだ
思ったよりイテェな…
やっぱ手当てするべきだったか
いや、包帯なんて巻いてたらセツナやレナに心配されてる、、試験前にアイツらの心の余裕を奪うのは不合理すぎるな…
ひとまずは襲われることはないだろうと座ったままで時間がすぎるのを待つ
高層ビル地帯
道路の上から歩道に移った2者
「ドハッ…!」
ランマルがガードレールに背中を打ちつけレールが曲がる
ミドリがランマルに追い討ちしようとするが、それを転がって避ける
「さっきから避けてばっかりやなぁ」
拓けたとこでバトるのは苦手なんだよなぁ
相手の余裕そうな表情と自分が上手く立ち回れていないことに苛立ち、顔を顰める
「そんな怖い顔せんとかかってきなはれ~」
こうなったら…
低い姿勢から背筋を伸ばして構えを取り直す
ミドリも同じく構えをとって攻撃に備えた
ランマルが拳を強く握って力んだ瞬間、
くる…!
「逃げる!!」
ミドリに背を向けて全力疾走
「はえ?」
予感を完全に裏切られて唖然とした
「ちょ!待ちなはれ!!」
沼地
ブチャッ…!!
灰色の受験者が泥に体を落とし、汚れが服と頭に醜く付着する
「つ、強え…」
気を失った灰色の受験者は最後に何者かの脚を掴んだ
その手を蹴り離したのは総合5位 ハタウエ リクト
「最悪なところから始まってしまったね イチゴ」
総合9位 ベニ イチゴはまた違う気を失った灰色の受験者の背中に足踏み場にして泥との接触を避けている
「そうだね~」
自分のスカートつまんで泥で汚れた部分を確認して不服に思ったのか頬をふくらませた
「爆発でちょっと灰ついたし、しかも開始は沼地、、はぁ運ないなぁ」
「妥協は必要だね まぁ序盤でこんだけ片付いたんだ今からはゆっくり行けばいい」
「ははは~それもそうだね~」
周囲には倒れた灰色の受験者が十数人倒れており、地に足をつけているのはリクトとイチゴの2名のみだった
イチゴが気を失っている受験者からとんで降りる
「コウマったらどこに行っちゃたの」
「知らない アイツが逆張って僕たちとちがうバスに乗るから…」
「わたし探しに行ってくる!!」
そう言って歩き始めたイチゴにリクトは声をかける
「僕は行かないからな」
「はいはーい」
背を向けたまま手を振った
荒地
エイタが醜い体勢で息を切らしながら走っている
ま、マズイ…!ぼ、ボクは…!とんでもないやつを…!
何者から逃げている様子だ
「お~いw待てよォw」
紅い眼光がエイタをさらに恐怖に落とす
怒らせてしまった…!
地面を蹴る音が耳に響き、背中に恐怖が迫った
「おらよ!!」
セツナと飛び蹴りがエイタの背中を捕え転ばせる
「ヌアッ!」
「はいおしまいw」
不敵な笑みをエイタに送り、脚を高く上げた
エイタの頭部にセツナの踵が直撃する瞬間、セツナの背後から何者かが頭部を殴ってセツナをエイタから離した
地面に倒れ伏せているエイタが目を向けるとそこにはタカマサがいた
「タカマサ…!」
一撃でのされたと思われたタカマサが気を取り戻し、エイタとセツナに追いついてきた
「だいじょぶか…エイタ…」
息を切らしており地面に倒れたことによって顔にかすり傷がついている
「あぁ…」
エイタがタカマサに手を伸ばすとタカマサはその手を掴んで勢いよく立ち上がらせる
「ありが…ボゴッ!!!
エイタの腹に響くような痛みが轟いた
「ブハッ…!」
タカマサがエイタの腹に拳を打ち付けたのだ
「な、なんで…ボゴッ!
ボコッ!ボコボコボゴッ!!
「オエッ!」
タカマサは手を掴んだまま離すことなく腹に拳を打ちつけ続けた
エイタは気を失い、仰向けで地面に倒れた
殴り飛ばされたセツナがハッとした
紅い眼光も消え、通常の黒目に戻っている
わたし…どうなってるの…
試験中だったことを思い出したかのように頭を振って目の前の状況に驚愕し、目を見開いた
気を失って倒れたエイタの胸ポケットから合格カードを引き抜いた
100位まで試験服の色である紫が抜け落ちるように消えていき、灰色になった
カードが身から離れると服の色が変色するようだ
カードを胸ポケットにしまったタカマサの灰色の試験服は紫色に変色する
セツナがオドオドと口を開いた
「なに…してんの…」
2人で協力して自分を倒そうとしていたタカマサがエイタのカードを奪っている状況を理解できないでいる
「なにって普通に合格するためにしただけだけど」
裏切ることがあたかも正当なことであるかのようにとぼけたような口調で言ってみせた
「さっきまで私を倒すって…」
「い~やもういいね!!確かにお前は大っ嫌いだが!!執着して試験に落ちるのはもっと勘弁だ!!」
タカマサの言っていることは正論
受かるために正しい行動なのだが、これがセツナの癪に触れてしまったのか、顔をしかめている
「アンタそれ本気…?」
「もちろんだ!お前と闘っていたら落ちてしまうからな!」
タカマサは背を向けて「ではっ!」とそこから去ろうとしている
「待って…」
そう呟いたセツナにタカマサが振り返る
すると、セツナは自身の胸ポケットから合格カードを抜き出し、気を失っているエイタの胸ポケットに入れた
「なにやってんのお前」
エイタの服色が灰色から紫色に変化し、同時にセツナの服から色が落ち、灰色になっていく
呆気に取られたタカマサにセツナの続く言葉がよく通る
「なにって…正当にアンタを倒す理由がこれしかなかったから」
「へぇ~」
2者が戦闘態勢をとる
「友達を簡単に切り捨てるアンタに負けてたまるか」
初手に両片、拳の撃ち合い
拳どうしが衝突し互いに衝撃が走る
蓄積されていたダメージが再び痺れる
「クッ…!」 「チッ…!」
互いに滑るように離れるとセツナが小刻みにジャンプをする
「フゥ~」
タカマサはそれに警戒しつつ、思考を巡らせる
なんか…怪力落ちてんな…
自身が先程食らった攻撃よりも力が入っていないと感じたタカマサは相手を探る
集中モードとかゾーンとかそういうもんの類いか…
長考していると懐に飛び込まれた
「まず…!」
反射で拳を振ったがその時には既にセツナは宙を舞い、背後に立っていた
それに即座に対応し、後ろに足を伸ばしたタカマサだったが、またしてもセツナは宙を舞う
「跳兎」
宙にいたセツナはタカマサの頭にヒールキックをキメた
「なっ…!」
思わず口の中を噛んで吐血する
もう一髪…!
欲張って着地したセツナが膝蹴りを腹に当てようとするが、、
タカマサはその膝蹴りを両手で食い止める
「なに…!」
「甘いね!!」
足を弾いて今度はお返しと言わんばかりに両拳でセツナの腹を殴りつけた
腹に食い込む拳からの衝撃がセツナを怯ませる
「さっきの強さはどこ行ったんだぁ!!」
さらに頭を真正面から蹴りつけ、セツナを蹴り飛ばす
「ブハッ…!」
頭から滑るように地面に転んだセツナは吐血し、口と鼻の周りが血に濡れる
それでも起き上がるセツナに後頭部に受けたダメージがぶり返す
それに痛がっている様子を伺い、タカマサは迷わず、突っ込んだ
しかし、、
「ヌアッ…!」
タカマサもセツナから受けた頭の中心のダメージがぶり返した
互いに頭部の痛む部分を片手で抑えながら向き合う
痛みが治まるまでの間、2人の思考は次の一手にかけることを決める
セツナの方が明らかに負傷してる…だが、、俺はあの縦回転蹴りをもう一度頭に食らったら死ぬ…でもそれを繰り出せるくらいの余力がセツナにあるのか…?
無理だ…!
今、大技を使ってアイツをギリギリ仕留めたとして体を動かす力が私には残んない…カードを奪うことも多分無理…ってことはアイツの攻撃にもう何回か耐え…それも無理!!もう何発が私が気絶する!!
「先手必勝!!」
タカマサがそう豪語してこちらに飛び込んできた
余力が残っていたとして即効で潰せば問題ない!
マズイ…!
タカマサの拳がセツナの頬を捕らえたと思われたその時、、
ガサッ…!
「「……!」」
タカマサを横から飛びついてきた者がいた
「「エイタ…!」」
タカマサの体勢はエイタの飛びつきで完全に崩れる
「セツナやれ!!」
「コイツ…!」
倒れてもなお自分から離れないエイタを服を引っ張って強引に引き剥がそうとするタカマサだったが、、
気づけば脚の影がタカマサを覆っていた
「回転蹴!!」
縦回転かかと落としがタカマサの額に強く被弾した
タカマサは額から血を流して気を失った
着地に失敗したセツナは尻もちをつく形で地面に落ちる
「あ、イタッ…!」
流れるように仰向けに倒れた
「も~ムリ~動けな~い」
そう嘆くセツナを上から覗き込むエイタ
「大丈夫!?」
「え、うん、大丈夫、てか!アンタも急に驚いた!」
「あ、えと、ごめんなさい!」
セツナはハテナを浮かべた
「僕あんなに酷いこと言ったのに呆気なくカード奪われてそれに、僕のために自分のカードを、、」
「あー気にしないで~ 私が幸運でここまで来てるってことじゃないことが分かってくれたならなんの問題もないよ!」
語尾と同時に体を起こす
「それに、最後はエイタがいないと負けてたし、ありがと!!」
手を差し出されたエイタは迷いなく、その手を握った
すると、エイタは自分の胸ポケットにあるカードを取り出してセツナに渡した
「え、いいの、、」
「いいのってwまずまずそれはセツナのだろ」
「まぁそうなんだけどさ、」
「僕はタカマサのやつをこっそり盗んどくから気にしないで」
「あぁ、そう…」
その返事で力尽きたのかセツナは胸ポケットにカードを入れると同時に気を失いそこに倒れた
エイタはそれを確認すると気絶しているタカマサの方に歩いて行った
しゃがんでタカマサの胸ポケットに手を伸ばすエイタだったが、カードを取る前にその手が止まる
僕のために闘ってくれたのはうれしかったけどごめんね、、
試験終了まで10:00
工業地帯
ゴウはコウマという強敵を前に右手首を抑えて左脚を引いていた
「それいつ折ったの?」
コウマが手首を指して聞いた
「……!」
答えるのを躊躇うようにさらに身を引く
「あぁそんなん聞かなくても分かった 前キックした時でしょ」
支部の訓練生が本部に訪れた日、「ライダーキック」と言って飛び蹴りをしてきたコウマ本人に与えられた負傷だ
「あー興冷め興冷め 怪我してる奴と闘ってもなんも面白くないし!」
両手を後頭部につけてゴウに背を向けた
「ばいばーい」
そのまま何事もなかったようにゴウの元から去っていった
「な、なんだったんだ」
ゴウも深追いを避けるため追うことはしなかった
折れている手首に刺激を受けた
「なっ…!」
工場の壁に背をつけて沿うように座り込んだ
思ったよりイテェな…
やっぱ手当てするべきだったか
いや、包帯なんて巻いてたらセツナやレナに心配されてる、、試験前にアイツらの心の余裕を奪うのは不合理すぎるな…
ひとまずは襲われることはないだろうと座ったままで時間がすぎるのを待つ
高層ビル地帯
道路の上から歩道に移った2者
「ドハッ…!」
ランマルがガードレールに背中を打ちつけレールが曲がる
ミドリがランマルに追い討ちしようとするが、それを転がって避ける
「さっきから避けてばっかりやなぁ」
拓けたとこでバトるのは苦手なんだよなぁ
相手の余裕そうな表情と自分が上手く立ち回れていないことに苛立ち、顔を顰める
「そんな怖い顔せんとかかってきなはれ~」
こうなったら…
低い姿勢から背筋を伸ばして構えを取り直す
ミドリも同じく構えをとって攻撃に備えた
ランマルが拳を強く握って力んだ瞬間、
くる…!
「逃げる!!」
ミドリに背を向けて全力疾走
「はえ?」
予感を完全に裏切られて唖然とした
「ちょ!待ちなはれ!!」
沼地
ブチャッ…!!
灰色の受験者が泥に体を落とし、汚れが服と頭に醜く付着する
「つ、強え…」
気を失った灰色の受験者は最後に何者かの脚を掴んだ
その手を蹴り離したのは総合5位 ハタウエ リクト
「最悪なところから始まってしまったね イチゴ」
総合9位 ベニ イチゴはまた違う気を失った灰色の受験者の背中に足踏み場にして泥との接触を避けている
「そうだね~」
自分のスカートつまんで泥で汚れた部分を確認して不服に思ったのか頬をふくらませた
「爆発でちょっと灰ついたし、しかも開始は沼地、、はぁ運ないなぁ」
「妥協は必要だね まぁ序盤でこんだけ片付いたんだ今からはゆっくり行けばいい」
「ははは~それもそうだね~」
周囲には倒れた灰色の受験者が十数人倒れており、地に足をつけているのはリクトとイチゴの2名のみだった
イチゴが気を失っている受験者からとんで降りる
「コウマったらどこに行っちゃたの」
「知らない アイツが逆張って僕たちとちがうバスに乗るから…」
「わたし探しに行ってくる!!」
そう言って歩き始めたイチゴにリクトは声をかける
「僕は行かないからな」
「はいはーい」
背を向けたまま手を振った
荒地
エイタが醜い体勢で息を切らしながら走っている
ま、マズイ…!ぼ、ボクは…!とんでもないやつを…!
何者から逃げている様子だ
「お~いw待てよォw」
紅い眼光がエイタをさらに恐怖に落とす
怒らせてしまった…!
地面を蹴る音が耳に響き、背中に恐怖が迫った
「おらよ!!」
セツナと飛び蹴りがエイタの背中を捕え転ばせる
「ヌアッ!」
「はいおしまいw」
不敵な笑みをエイタに送り、脚を高く上げた
エイタの頭部にセツナの踵が直撃する瞬間、セツナの背後から何者かが頭部を殴ってセツナをエイタから離した
地面に倒れ伏せているエイタが目を向けるとそこにはタカマサがいた
「タカマサ…!」
一撃でのされたと思われたタカマサが気を取り戻し、エイタとセツナに追いついてきた
「だいじょぶか…エイタ…」
息を切らしており地面に倒れたことによって顔にかすり傷がついている
「あぁ…」
エイタがタカマサに手を伸ばすとタカマサはその手を掴んで勢いよく立ち上がらせる
「ありが…ボゴッ!!!
エイタの腹に響くような痛みが轟いた
「ブハッ…!」
タカマサがエイタの腹に拳を打ち付けたのだ
「な、なんで…ボゴッ!
ボコッ!ボコボコボゴッ!!
「オエッ!」
タカマサは手を掴んだまま離すことなく腹に拳を打ちつけ続けた
エイタは気を失い、仰向けで地面に倒れた
殴り飛ばされたセツナがハッとした
紅い眼光も消え、通常の黒目に戻っている
わたし…どうなってるの…
試験中だったことを思い出したかのように頭を振って目の前の状況に驚愕し、目を見開いた
気を失って倒れたエイタの胸ポケットから合格カードを引き抜いた
100位まで試験服の色である紫が抜け落ちるように消えていき、灰色になった
カードが身から離れると服の色が変色するようだ
カードを胸ポケットにしまったタカマサの灰色の試験服は紫色に変色する
セツナがオドオドと口を開いた
「なに…してんの…」
2人で協力して自分を倒そうとしていたタカマサがエイタのカードを奪っている状況を理解できないでいる
「なにって普通に合格するためにしただけだけど」
裏切ることがあたかも正当なことであるかのようにとぼけたような口調で言ってみせた
「さっきまで私を倒すって…」
「い~やもういいね!!確かにお前は大っ嫌いだが!!執着して試験に落ちるのはもっと勘弁だ!!」
タカマサの言っていることは正論
受かるために正しい行動なのだが、これがセツナの癪に触れてしまったのか、顔をしかめている
「アンタそれ本気…?」
「もちろんだ!お前と闘っていたら落ちてしまうからな!」
タカマサは背を向けて「ではっ!」とそこから去ろうとしている
「待って…」
そう呟いたセツナにタカマサが振り返る
すると、セツナは自身の胸ポケットから合格カードを抜き出し、気を失っているエイタの胸ポケットに入れた
「なにやってんのお前」
エイタの服色が灰色から紫色に変化し、同時にセツナの服から色が落ち、灰色になっていく
呆気に取られたタカマサにセツナの続く言葉がよく通る
「なにって…正当にアンタを倒す理由がこれしかなかったから」
「へぇ~」
2者が戦闘態勢をとる
「友達を簡単に切り捨てるアンタに負けてたまるか」
初手に両片、拳の撃ち合い
拳どうしが衝突し互いに衝撃が走る
蓄積されていたダメージが再び痺れる
「クッ…!」 「チッ…!」
互いに滑るように離れるとセツナが小刻みにジャンプをする
「フゥ~」
タカマサはそれに警戒しつつ、思考を巡らせる
なんか…怪力落ちてんな…
自身が先程食らった攻撃よりも力が入っていないと感じたタカマサは相手を探る
集中モードとかゾーンとかそういうもんの類いか…
長考していると懐に飛び込まれた
「まず…!」
反射で拳を振ったがその時には既にセツナは宙を舞い、背後に立っていた
それに即座に対応し、後ろに足を伸ばしたタカマサだったが、またしてもセツナは宙を舞う
「跳兎」
宙にいたセツナはタカマサの頭にヒールキックをキメた
「なっ…!」
思わず口の中を噛んで吐血する
もう一髪…!
欲張って着地したセツナが膝蹴りを腹に当てようとするが、、
タカマサはその膝蹴りを両手で食い止める
「なに…!」
「甘いね!!」
足を弾いて今度はお返しと言わんばかりに両拳でセツナの腹を殴りつけた
腹に食い込む拳からの衝撃がセツナを怯ませる
「さっきの強さはどこ行ったんだぁ!!」
さらに頭を真正面から蹴りつけ、セツナを蹴り飛ばす
「ブハッ…!」
頭から滑るように地面に転んだセツナは吐血し、口と鼻の周りが血に濡れる
それでも起き上がるセツナに後頭部に受けたダメージがぶり返す
それに痛がっている様子を伺い、タカマサは迷わず、突っ込んだ
しかし、、
「ヌアッ…!」
タカマサもセツナから受けた頭の中心のダメージがぶり返した
互いに頭部の痛む部分を片手で抑えながら向き合う
痛みが治まるまでの間、2人の思考は次の一手にかけることを決める
セツナの方が明らかに負傷してる…だが、、俺はあの縦回転蹴りをもう一度頭に食らったら死ぬ…でもそれを繰り出せるくらいの余力がセツナにあるのか…?
無理だ…!
今、大技を使ってアイツをギリギリ仕留めたとして体を動かす力が私には残んない…カードを奪うことも多分無理…ってことはアイツの攻撃にもう何回か耐え…それも無理!!もう何発が私が気絶する!!
「先手必勝!!」
タカマサがそう豪語してこちらに飛び込んできた
余力が残っていたとして即効で潰せば問題ない!
マズイ…!
タカマサの拳がセツナの頬を捕らえたと思われたその時、、
ガサッ…!
「「……!」」
タカマサを横から飛びついてきた者がいた
「「エイタ…!」」
タカマサの体勢はエイタの飛びつきで完全に崩れる
「セツナやれ!!」
「コイツ…!」
倒れてもなお自分から離れないエイタを服を引っ張って強引に引き剥がそうとするタカマサだったが、、
気づけば脚の影がタカマサを覆っていた
「回転蹴!!」
縦回転かかと落としがタカマサの額に強く被弾した
タカマサは額から血を流して気を失った
着地に失敗したセツナは尻もちをつく形で地面に落ちる
「あ、イタッ…!」
流れるように仰向けに倒れた
「も~ムリ~動けな~い」
そう嘆くセツナを上から覗き込むエイタ
「大丈夫!?」
「え、うん、大丈夫、てか!アンタも急に驚いた!」
「あ、えと、ごめんなさい!」
セツナはハテナを浮かべた
「僕あんなに酷いこと言ったのに呆気なくカード奪われてそれに、僕のために自分のカードを、、」
「あー気にしないで~ 私が幸運でここまで来てるってことじゃないことが分かってくれたならなんの問題もないよ!」
語尾と同時に体を起こす
「それに、最後はエイタがいないと負けてたし、ありがと!!」
手を差し出されたエイタは迷いなく、その手を握った
すると、エイタは自分の胸ポケットにあるカードを取り出してセツナに渡した
「え、いいの、、」
「いいのってwまずまずそれはセツナのだろ」
「まぁそうなんだけどさ、」
「僕はタカマサのやつをこっそり盗んどくから気にしないで」
「あぁ、そう…」
その返事で力尽きたのかセツナは胸ポケットにカードを入れると同時に気を失いそこに倒れた
エイタはそれを確認すると気絶しているタカマサの方に歩いて行った
しゃがんでタカマサの胸ポケットに手を伸ばすエイタだったが、カードを取る前にその手が止まる
僕のために闘ってくれたのはうれしかったけどごめんね、、
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