5 / 13
始動 (天使視点)
しおりを挟む
……依代は重大な損傷を負っている模様……直ちに修復に入ります
胸部に開いた大きな穴。
それによって心臓は大きく損傷し、生命活動が停止してしまった。
この体は修復が少しでも遅れれば使い物にならなくなるわね。
神より遣わされたのに、役立たずになるなんて御免ね。
……重大な損傷は軽微に修正
いい調子で修復が進んでいるわね。
開いていた穴はすっかりと閉じ、心臓はすっかり元の姿に戻ってきている。
……心肺の再開を確認……再起動に入ります
(なんとかなりそうね。あとは……)
……記憶領域に接続……記憶の取り出しを行います……
(この体の持ち主に成りすまさないといけないのは、ちょっと億劫よね。まぁ、相手から簡単に信頼を得るためには仕方がないか)
……エラー……取り出しが出来ませんでした。
(えっ? どういうこと? この体の脳はまだ死んでいないはず。取り出せないなんてあり得る?)
……記憶領域に記録がありません……
(ますます分からないわ。記憶がないですって? 困ったわね……まぁいいわ。起動だけしちゃいましょう)
……記憶の取り出しをせずに起動します。
全身の五感からものすごい情報量が一気に入り込んでくる。
(これが……肉体を持つってことなのね)
辺りの状況を確認し、側にいるべき人物を探すために辺りを見渡す。
「……いないわね」
本来はその人物の側で覚醒を果たすはずであった。
しかし、記憶の取り出しに失敗するという異常事態のせいで若干の時間のロスが生じてしまったようだ。
その間にその人物はどこかに行ってしまったということだろう。
すぐに立ち上がり、体の埃を払っていく。
そして、妙なものに目を奪われてしまった。
「げっ! なんで、いるのよ」
この時点ではとても会いたくなかった。
だが、好機なのかも知れない。
「とどめを刺しておきましょうか」
辺りに二つの消し炭の跡の他に一体の魔獣の姿があった。
魔獣は剣で突き刺されたようで瀕死の状態だった。
「こいつの飼い主はどこでしょう?」
どこにも気配は感じない。
そんなことがあるのだろうか?
それに飼い主がいれば、この傷もたちどころに回復するはず。
それが治らないところを見ると……。
「飼い主に置いて行かれたのかしら?」
思考を巡らせる。この状況はどういったものか。
本来であれば、この体の記憶の断片から判断できるはずだったんだけど。
一つの結論を出すのに、いくらも時間はかからなかった。
もしかすると、この体の持ち主がこの魔獣の飼い主なのかも知れない……
(でも、それはありえないだろう)
飼い主がこの体の持ち主だとしたら、私がこの体に入ることは出来ないはずだ。
(しかし、この体は謎が多い。記憶が無いのも気になる。私の知らない事があるのかもしれない。だとしたら、この魔獣は……)
「喜びなさい。今回は特別に生かしておいてあげる」
方向が決まれば、行動も早い。
すぐに魔獣に対して魔法を使う。
隷属の魔法を。
隷属は弱っている魔獣に行使すると、以降、逆らうこと無く従順になってくれる。
もっとも、この魔獣は特別だから回復してしまえば隷属の魔法など簡単に打ち破ってしまう。
その間に、この魔獣の正体を確認しなければならない。
あの人の敵になるようなら、すぐに滅ぼさなければならない。
「さてと……探しましょうか」
あの人とは強い繋がりを持っている。
探知魔法を使うまでもなく、意識を集中するだけで見つけることが出来る。
そして、瞬時に移動も出来る。
(触りたくもないけど、仕方がないわよね)
瀕死の魔獣を両腕に抱え、意識を集中する。
ふわっと体が浮き、暗闇に飲み込まれる。
瞬時に風景は一変する。
(あら? 随分と離れた場所に来てしまったわね。まだまだ、この体に慣れていないということでしょうか? それとも……)
魔獣を睨みつける。
「やっぱり置いてくるべきだったでしょうか?」
風景には村の広場らしい場所が見えていた。
その中でたくさんの人間が倒れ、生命活動を停止しているようだった。
「見つけたわ」
広場にいるたくさんの人間が動きを止めている中、動いている集団を見つけることが出来た。
そして、その真ん中に探している人物を見つけることが出来た。
「あら? 結構不味い状況かも知れないわね」
すぐに探知魔法を使う。
これで相手の強さがある程度分かるはずだ。
「あらら。ご主人様は随分とお弱い。それに比べて……」
相手のレベルを見ると……だいたい10程度。
その中でも一人だけが15だった。
なかなかの猛者だ。
この世界では強いと言われる範囲に入っているだろう。
ご主人様の特殊能力を考慮に入れて、戦力差を考えても10倍以上の開きはある。
「勝ち目は……なしかな」
そうは言っても、手出しが出来ないのが神から与えられた制約。
「私が直接攻撃が出来ないというだけの話ですけどね」
簡単な防御魔法を使った。
「これで十分でしょう」
ご主人様の相手は剣による斬撃攻撃のみ。
だとすると、簡単な防御魔法で防御力を高めてあげれば戦えるはず……だった。
「あれ? 腕を切り落とされちゃったわ。まさか、ご主人様の防御力がそんなに弱かったとは思わなかったわ」
ふうとため息を付いた。
これで神から与えられた制約を破る口実が出来たことに笑みがこぼれた。
魔獣をゴミを捨てるかのように投げ飛ばした。
右手を突き出し、魔力を集めた。
範囲燃焼魔法。
これを使えば、ご主人様の周りにいる相手は一瞬で燃え尽きてしまう。
だけど、ご主人様まで燃えてしまっては困る。
左手を突き出し、新たな魔法を使った。
(魔法防御結界)
「さてと……消えてしまいなさい。神の敵よ」
今までと変わり、声が低く、憎しみの篭った声を放つと標的は一瞬で消し炭となってしまった。
満足気にうなずき、軽い足取りでご主人様の待つ所に。
そして、重大なことに気付いてしまった。
(名前……知らないんですけど)
神からは相手に自分が天使であることを気取られてはいけないと言われている。
だからこそ、ご主人様の知っている人物の肉体を依代にしているのだ。
記憶を取り出せば、絶対に相手に疑われない……はずだった。
(どうしよう……ご主人様と呼んでも良いのかしら? でも、この世界ではあまり一般的ではないはず。だとすれば……)
意を決し、ご主人様に近づく。
ここは大事な一言目。
「ご主人様。お名前を教えてもらえませんか?」
(しまった……こんな聞き方は最悪だ。ご主人様の、あの目。絶対に不審がられているよ。終わった。天使としてのお役目も果たせそうもありません。神よ……お許し下さい)
胸部に開いた大きな穴。
それによって心臓は大きく損傷し、生命活動が停止してしまった。
この体は修復が少しでも遅れれば使い物にならなくなるわね。
神より遣わされたのに、役立たずになるなんて御免ね。
……重大な損傷は軽微に修正
いい調子で修復が進んでいるわね。
開いていた穴はすっかりと閉じ、心臓はすっかり元の姿に戻ってきている。
……心肺の再開を確認……再起動に入ります
(なんとかなりそうね。あとは……)
……記憶領域に接続……記憶の取り出しを行います……
(この体の持ち主に成りすまさないといけないのは、ちょっと億劫よね。まぁ、相手から簡単に信頼を得るためには仕方がないか)
……エラー……取り出しが出来ませんでした。
(えっ? どういうこと? この体の脳はまだ死んでいないはず。取り出せないなんてあり得る?)
……記憶領域に記録がありません……
(ますます分からないわ。記憶がないですって? 困ったわね……まぁいいわ。起動だけしちゃいましょう)
……記憶の取り出しをせずに起動します。
全身の五感からものすごい情報量が一気に入り込んでくる。
(これが……肉体を持つってことなのね)
辺りの状況を確認し、側にいるべき人物を探すために辺りを見渡す。
「……いないわね」
本来はその人物の側で覚醒を果たすはずであった。
しかし、記憶の取り出しに失敗するという異常事態のせいで若干の時間のロスが生じてしまったようだ。
その間にその人物はどこかに行ってしまったということだろう。
すぐに立ち上がり、体の埃を払っていく。
そして、妙なものに目を奪われてしまった。
「げっ! なんで、いるのよ」
この時点ではとても会いたくなかった。
だが、好機なのかも知れない。
「とどめを刺しておきましょうか」
辺りに二つの消し炭の跡の他に一体の魔獣の姿があった。
魔獣は剣で突き刺されたようで瀕死の状態だった。
「こいつの飼い主はどこでしょう?」
どこにも気配は感じない。
そんなことがあるのだろうか?
それに飼い主がいれば、この傷もたちどころに回復するはず。
それが治らないところを見ると……。
「飼い主に置いて行かれたのかしら?」
思考を巡らせる。この状況はどういったものか。
本来であれば、この体の記憶の断片から判断できるはずだったんだけど。
一つの結論を出すのに、いくらも時間はかからなかった。
もしかすると、この体の持ち主がこの魔獣の飼い主なのかも知れない……
(でも、それはありえないだろう)
飼い主がこの体の持ち主だとしたら、私がこの体に入ることは出来ないはずだ。
(しかし、この体は謎が多い。記憶が無いのも気になる。私の知らない事があるのかもしれない。だとしたら、この魔獣は……)
「喜びなさい。今回は特別に生かしておいてあげる」
方向が決まれば、行動も早い。
すぐに魔獣に対して魔法を使う。
隷属の魔法を。
隷属は弱っている魔獣に行使すると、以降、逆らうこと無く従順になってくれる。
もっとも、この魔獣は特別だから回復してしまえば隷属の魔法など簡単に打ち破ってしまう。
その間に、この魔獣の正体を確認しなければならない。
あの人の敵になるようなら、すぐに滅ぼさなければならない。
「さてと……探しましょうか」
あの人とは強い繋がりを持っている。
探知魔法を使うまでもなく、意識を集中するだけで見つけることが出来る。
そして、瞬時に移動も出来る。
(触りたくもないけど、仕方がないわよね)
瀕死の魔獣を両腕に抱え、意識を集中する。
ふわっと体が浮き、暗闇に飲み込まれる。
瞬時に風景は一変する。
(あら? 随分と離れた場所に来てしまったわね。まだまだ、この体に慣れていないということでしょうか? それとも……)
魔獣を睨みつける。
「やっぱり置いてくるべきだったでしょうか?」
風景には村の広場らしい場所が見えていた。
その中でたくさんの人間が倒れ、生命活動を停止しているようだった。
「見つけたわ」
広場にいるたくさんの人間が動きを止めている中、動いている集団を見つけることが出来た。
そして、その真ん中に探している人物を見つけることが出来た。
「あら? 結構不味い状況かも知れないわね」
すぐに探知魔法を使う。
これで相手の強さがある程度分かるはずだ。
「あらら。ご主人様は随分とお弱い。それに比べて……」
相手のレベルを見ると……だいたい10程度。
その中でも一人だけが15だった。
なかなかの猛者だ。
この世界では強いと言われる範囲に入っているだろう。
ご主人様の特殊能力を考慮に入れて、戦力差を考えても10倍以上の開きはある。
「勝ち目は……なしかな」
そうは言っても、手出しが出来ないのが神から与えられた制約。
「私が直接攻撃が出来ないというだけの話ですけどね」
簡単な防御魔法を使った。
「これで十分でしょう」
ご主人様の相手は剣による斬撃攻撃のみ。
だとすると、簡単な防御魔法で防御力を高めてあげれば戦えるはず……だった。
「あれ? 腕を切り落とされちゃったわ。まさか、ご主人様の防御力がそんなに弱かったとは思わなかったわ」
ふうとため息を付いた。
これで神から与えられた制約を破る口実が出来たことに笑みがこぼれた。
魔獣をゴミを捨てるかのように投げ飛ばした。
右手を突き出し、魔力を集めた。
範囲燃焼魔法。
これを使えば、ご主人様の周りにいる相手は一瞬で燃え尽きてしまう。
だけど、ご主人様まで燃えてしまっては困る。
左手を突き出し、新たな魔法を使った。
(魔法防御結界)
「さてと……消えてしまいなさい。神の敵よ」
今までと変わり、声が低く、憎しみの篭った声を放つと標的は一瞬で消し炭となってしまった。
満足気にうなずき、軽い足取りでご主人様の待つ所に。
そして、重大なことに気付いてしまった。
(名前……知らないんですけど)
神からは相手に自分が天使であることを気取られてはいけないと言われている。
だからこそ、ご主人様の知っている人物の肉体を依代にしているのだ。
記憶を取り出せば、絶対に相手に疑われない……はずだった。
(どうしよう……ご主人様と呼んでも良いのかしら? でも、この世界ではあまり一般的ではないはず。だとすれば……)
意を決し、ご主人様に近づく。
ここは大事な一言目。
「ご主人様。お名前を教えてもらえませんか?」
(しまった……こんな聞き方は最悪だ。ご主人様の、あの目。絶対に不審がられているよ。終わった。天使としてのお役目も果たせそうもありません。神よ……お許し下さい)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる