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第7話 魔獣の変身
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村はずれに向かう森に囲まれた一本道。
彼女は兵士の頭に興味が無くなったかのように傍らに置き去りにし、こっちに駆け寄ってきた。
兵士の表情は恐怖に彩られたものだった。
その顔が目に焼き付いてしまった。
(何度も夢に出てきそうだな……)
そんな事を考えていることも知らずに彼女は笑顔でこちらを見ている。
「どうですか? 私は役に立つでしょ?」
正直に言えば、マリーヌの姿をしていなければ距離を置きたくなる笑顔だ。
彼女の死体への態度はとても外見から想像できるものではない。
なんというか……人間を獣……いや、虫と同じように考えている感じだ。
「あ、ああ。すごいな。でも、本当なの?」
「疑うのは無理もありませんね。ですが、吸い出せる記憶は断片的なものしか無いので答えを導き出すのには不十分ですね。まぁ、ヒントみたい感じですね」
本当に楽しそうだ。
彼女と目を合わせることに恐怖を感じてしまう。
「とりあえず、その情報を頼りに領都に向かってみよう。そこで新しい情報を得られるかも知れない。ちなみに、その魔法は誰にでも出来るのかい?」
「そうですねぇ……たしかに誰にでも使えたら便利ですよね。だけど、残念ながら生命活動を停止した者にしか使えないんですよ。生者には神の保護がありますから」
時々出てくる彼女の言葉はよく分からない。
「ちなみに何だけど……君の言う神というのは誰なの?」
「ちょっといいですか? さっきから気になっていたんですが、私のことを君と呼ぶのは止めてくれないですか? なんとなく距離を感じるのですが?」
当たり前だ。マリーヌの体を乗っ取っておきながら、そんな奴と親しくなれっていうのか?
だが、今は彼女の事を知る必要がある……我慢だ。
「ああ、ごめん。名前、なんだっけ?」
「セフィトスですよ。セフィトス! 名だたる十二天使の一人。高位天使にもっとも近いと言われる、この私!! 覚えましたか?」
名前以外はどうでもいい情報だろう。
適当に言っている可能性は大いにあるからな。
「セフィトス? これからはセフィトスと呼べば良いのか?」
「そうですね。親しいものは、私はセフィーと呼んでくれますよ」
なるほど。
「じゃあ、セフィトス。これからの事を話そう」
「……いいですよ。別に。これから一緒に行動するんです。親しくなるチャンスは無限大です!!」
何を言っているんだ?
そんな可能性はゼロに決まっているだろう。
こいつをさっさとマリーヌの体から追い出す。
もう一度入ってこれないように消滅させる。
そして、マリーヌを僕の体から本体に移せば……元通りだ。
それで全てが元通りになるんだ。
「これからひとまず村の人たちと合流をする。情報収集が目的だ」
安否は後にしたほうがいいだろう。
正直、その話に耐えられそうにない。
親や尊敬する人、友人、知人……誰がいなくなっていても不思議ではないほど、悲惨な状況だったんだ。
「分かりました。どうします? 死んだ人からも情報を取りますか?」
「君は……何を言っているんだ? どうして、そんな事が……言えるんだ? 皆、悲しんでいるんだ。この酷い有様に。それなのに……」
どうかしている。
彼女は純粋に情報収集をしたいだけなんだと思う。
それはさっきまでの言動からすれば、簡単に想像できる。
だが、彼女の言葉に思いやりとか、相手をいたわる気持ちなんて微塵もない。
それが許せないんだ。
「どうしたんですか? ちょっとでも情報収集を……」
「君は黙っていてくれ! 頼むから。この村では話を聞くだけだ。いいな?」
彼女は僕が言っていることがほとんど伝わっていないだろう。
だけど、コクコクと頷くことに多少の安堵を覚え、村の広場に戻ることにした。
(そういえば、こいつをどうしよう)
魔獣がずっと左手にスリスリと顔を擦りつけてくる。
さすがに魔獣を連れて、皆の前に行くわけにはいかないな。
「セフィトス。この魔獣と一緒にこの辺りで待っていてくれないかな? さすがに魔獣を連れては……」
「分かります! 分かります! こんな魔獣然とした『これ』を連れて行くのは嫌でしょうね。ですが、私はロレンス様から離れる訳には……」
彼女が何かを考える仕草をして、何かを思いついたのか手を叩いた。
「おい、お前。変身しろ。出来るでしょ?」
彼女は魔獣に何を言っているんだ?
魔獣にそんなことが出来るわけない……嘘だろ!
魔獣は彼女に言われたことに腹を立てたのか分からないが、大きなため息をした直後に体が光り輝き……
小さな魔獣が……小さな狼になっていた。
角が……なくなった。
たったそれだけだが、脅威の魔獣から恐怖の狼に一瞬で変わってしまった。
これなら連れて行っても大丈夫……かな?
狼もそれなりに怖い存在だからな。
彼女は僕の態度をどう思ったのか分からないが……。
「お前の姿にロレンス様は満足していない。もっとうまく出来ないのか?」
ぐるるるる……狼が牙を立て、彼女に威嚇をする。
さすがに腹が立っているのかな?
にらみ合いをする彼女と狼。
すると狼は観念したのか、再び大きなため息をついて、光り輝く。
「おお、すごいな」
小さな狼から小さな犬へと変身した。
なんて可愛いんだ。小さく、ふわふわの毛を持つ白い犬。
さっきまでの魔獣とは大きな違いだ。
むしろ誘拐されることを心配するくらいのレベルで、人前に出すことを躊躇してしまう。
「ふん。まぁまぁね。これからは一度で決めなさい。あなたも一応は十二天使の末席に連なるものなんですから」
天使はともかく、この魔獣……
いや、かわいいワンちゃんがすごい能力を持っていることだけは分かった。
それにしても……
彼女の僕とそれ以外への態度が違いすぎないか?
こんなものなのか……天使って。
「さて、行こうか」
「ちょっとお待ちください。さきほどの質問にお答えしておりませんでしたね」
質問?
なんだっけ。
まぁ、思い出せないってことは大したことではないんだろう。
先を急いだほうがいいだろう。
ワンちゃんを優しく抱き締め、足を村の中央に向けた。
「ちょ、ちょっと!! 神の名を……神の名は……ゼファイノス。我ら天使の父にして、この世界を創造なされたお方です!!」
……どうやら化けの皮が剥がれてしまったようだな。
こいつはやはり天使などではない。
悪魔……その可能性が高いかも知れない。
「本気で言っているのか? 天使なら言えるはずだろ! 神の本当の名を。神の名は……トロイノア神。世界を創造し、人間を生み出し、世界に侵略してきた魔族を滅ぼしてくれるお方だ」
こんなこと、この世界の子供だって知っていることだ。
世界唯一の神トロイノア。
それを頂きに置くトロイノア教が布教してくれた事実だ。
この天使が名乗る神の名は……偽物だ。
「トロイノア神が人間のためにこの世界を創造してくれたんだ。決して、ゼファイノスなんて名ではない」
「トロイノアですって!! ……って誰ですか? 天界にそんな神様はいなかったと思うんですが……そうよね?」
彼女はワンちゃんに話しかけるが、さっきのことがあるのか、それとも彼女に同意できないのか、ぷいっと顔を背けてしまった。
「ふぅん。なんだか、この世界はややこしい状況になっているみたいですねぇ。神の名が通じないとは思ってもいませんでした。だけど、ロレンス様の体にはゼファイノス様の意思が入っているんです。それだけはお忘れないでください」
彼女の悲しそうな顔がなんとなく心を締め付ける。
彼女は決して嘘は言っていない……
そんな気がする。
ただ、トロイノア神の存在を否定することは出来ない。
生まれてから、ずっと信仰し、祈りを捧げてきた相手なんだから。
「くぅーん」
ワンちゃんも何かを訴えるように僕を見つめてくる。
ワンちゃんも彼女と同じような悲しい瞳をしているような気がした。
「分かった。ゼファイノスという神がいることは……心に留めておくよ。だけどさ……」
「ありがとうございます。ロレンス様の右手には神の力が宿っているのですが」
右手……無いんですけどね。
痛みもないし、状況が状況だったから気にする暇もなかったんだけど。
「あの魔法ってもう使えないのかな?」
「消滅魔法ですよね? 使えますよ。ちょっと待ってくださいね」
彼女がひたっと右腕に手を置いてきた。
そして、何かを詠唱すると光の粒子みたいのが右腕に集まり始め、手の形を作り出していく。
「すごい……僕の手だ」
光の粒子はすぐにかつての手と遜色ないものになっていく。
何度も手を握っては開く。何の支障もなさそうだ。
「セフィトスは治癒の魔法も使えるんだね」
「ああ。違いますよ。これは神の意志を集めただけです。天使なら誰でも出来ますよ」
神の意志を集める?
ちょっと意味が分からない。
「この右手は神の意志……というか力で形作られています。ですから、この手は神の手であってロレンス様の手ではありません」
どうやら自分の右手はすでに無くなっていたようだ。
そんな話を彼女は楽しく話してくれる。
「神の力は消失することはありません。必ず元の場所に戻ってきます。ただ、時間は多少かかりますが。ですが、天使であれば、それを強制的に集めることが出来るんですよ」
なるほど……なんとなく分かった。
この右手が神? もしくはそれに近い超常的な存在のものであることは分かる。
そうでなければ、あんな魔法を使えるわけがないんだから。
そして、その存在とセフィトスは強い繋がりを持っているということ。
彼女が天使かどうかは分からないし、ゼファイイノスというのが本当に神なのかも分からない。
だけど……これだけは言える。これからもこの右手の力が必要になるということが。触れた者を消滅する力。
消滅……
「この右手で何も触れないじゃん!!」
「大丈夫ですよ。魔法発動の条件は敵意ある者に限られますから。普通に生活するのに問題はありません」
そうか……それは良かった。
一応、試しに彼女に触れてみる。
……どうやら彼女に敵意はなさそうだ。
「なんでしょう……なんだか複雑な気分がします」
彼女は兵士の頭に興味が無くなったかのように傍らに置き去りにし、こっちに駆け寄ってきた。
兵士の表情は恐怖に彩られたものだった。
その顔が目に焼き付いてしまった。
(何度も夢に出てきそうだな……)
そんな事を考えていることも知らずに彼女は笑顔でこちらを見ている。
「どうですか? 私は役に立つでしょ?」
正直に言えば、マリーヌの姿をしていなければ距離を置きたくなる笑顔だ。
彼女の死体への態度はとても外見から想像できるものではない。
なんというか……人間を獣……いや、虫と同じように考えている感じだ。
「あ、ああ。すごいな。でも、本当なの?」
「疑うのは無理もありませんね。ですが、吸い出せる記憶は断片的なものしか無いので答えを導き出すのには不十分ですね。まぁ、ヒントみたい感じですね」
本当に楽しそうだ。
彼女と目を合わせることに恐怖を感じてしまう。
「とりあえず、その情報を頼りに領都に向かってみよう。そこで新しい情報を得られるかも知れない。ちなみに、その魔法は誰にでも出来るのかい?」
「そうですねぇ……たしかに誰にでも使えたら便利ですよね。だけど、残念ながら生命活動を停止した者にしか使えないんですよ。生者には神の保護がありますから」
時々出てくる彼女の言葉はよく分からない。
「ちなみに何だけど……君の言う神というのは誰なの?」
「ちょっといいですか? さっきから気になっていたんですが、私のことを君と呼ぶのは止めてくれないですか? なんとなく距離を感じるのですが?」
当たり前だ。マリーヌの体を乗っ取っておきながら、そんな奴と親しくなれっていうのか?
だが、今は彼女の事を知る必要がある……我慢だ。
「ああ、ごめん。名前、なんだっけ?」
「セフィトスですよ。セフィトス! 名だたる十二天使の一人。高位天使にもっとも近いと言われる、この私!! 覚えましたか?」
名前以外はどうでもいい情報だろう。
適当に言っている可能性は大いにあるからな。
「セフィトス? これからはセフィトスと呼べば良いのか?」
「そうですね。親しいものは、私はセフィーと呼んでくれますよ」
なるほど。
「じゃあ、セフィトス。これからの事を話そう」
「……いいですよ。別に。これから一緒に行動するんです。親しくなるチャンスは無限大です!!」
何を言っているんだ?
そんな可能性はゼロに決まっているだろう。
こいつをさっさとマリーヌの体から追い出す。
もう一度入ってこれないように消滅させる。
そして、マリーヌを僕の体から本体に移せば……元通りだ。
それで全てが元通りになるんだ。
「これからひとまず村の人たちと合流をする。情報収集が目的だ」
安否は後にしたほうがいいだろう。
正直、その話に耐えられそうにない。
親や尊敬する人、友人、知人……誰がいなくなっていても不思議ではないほど、悲惨な状況だったんだ。
「分かりました。どうします? 死んだ人からも情報を取りますか?」
「君は……何を言っているんだ? どうして、そんな事が……言えるんだ? 皆、悲しんでいるんだ。この酷い有様に。それなのに……」
どうかしている。
彼女は純粋に情報収集をしたいだけなんだと思う。
それはさっきまでの言動からすれば、簡単に想像できる。
だが、彼女の言葉に思いやりとか、相手をいたわる気持ちなんて微塵もない。
それが許せないんだ。
「どうしたんですか? ちょっとでも情報収集を……」
「君は黙っていてくれ! 頼むから。この村では話を聞くだけだ。いいな?」
彼女は僕が言っていることがほとんど伝わっていないだろう。
だけど、コクコクと頷くことに多少の安堵を覚え、村の広場に戻ることにした。
(そういえば、こいつをどうしよう)
魔獣がずっと左手にスリスリと顔を擦りつけてくる。
さすがに魔獣を連れて、皆の前に行くわけにはいかないな。
「セフィトス。この魔獣と一緒にこの辺りで待っていてくれないかな? さすがに魔獣を連れては……」
「分かります! 分かります! こんな魔獣然とした『これ』を連れて行くのは嫌でしょうね。ですが、私はロレンス様から離れる訳には……」
彼女が何かを考える仕草をして、何かを思いついたのか手を叩いた。
「おい、お前。変身しろ。出来るでしょ?」
彼女は魔獣に何を言っているんだ?
魔獣にそんなことが出来るわけない……嘘だろ!
魔獣は彼女に言われたことに腹を立てたのか分からないが、大きなため息をした直後に体が光り輝き……
小さな魔獣が……小さな狼になっていた。
角が……なくなった。
たったそれだけだが、脅威の魔獣から恐怖の狼に一瞬で変わってしまった。
これなら連れて行っても大丈夫……かな?
狼もそれなりに怖い存在だからな。
彼女は僕の態度をどう思ったのか分からないが……。
「お前の姿にロレンス様は満足していない。もっとうまく出来ないのか?」
ぐるるるる……狼が牙を立て、彼女に威嚇をする。
さすがに腹が立っているのかな?
にらみ合いをする彼女と狼。
すると狼は観念したのか、再び大きなため息をついて、光り輝く。
「おお、すごいな」
小さな狼から小さな犬へと変身した。
なんて可愛いんだ。小さく、ふわふわの毛を持つ白い犬。
さっきまでの魔獣とは大きな違いだ。
むしろ誘拐されることを心配するくらいのレベルで、人前に出すことを躊躇してしまう。
「ふん。まぁまぁね。これからは一度で決めなさい。あなたも一応は十二天使の末席に連なるものなんですから」
天使はともかく、この魔獣……
いや、かわいいワンちゃんがすごい能力を持っていることだけは分かった。
それにしても……
彼女の僕とそれ以外への態度が違いすぎないか?
こんなものなのか……天使って。
「さて、行こうか」
「ちょっとお待ちください。さきほどの質問にお答えしておりませんでしたね」
質問?
なんだっけ。
まぁ、思い出せないってことは大したことではないんだろう。
先を急いだほうがいいだろう。
ワンちゃんを優しく抱き締め、足を村の中央に向けた。
「ちょ、ちょっと!! 神の名を……神の名は……ゼファイノス。我ら天使の父にして、この世界を創造なされたお方です!!」
……どうやら化けの皮が剥がれてしまったようだな。
こいつはやはり天使などではない。
悪魔……その可能性が高いかも知れない。
「本気で言っているのか? 天使なら言えるはずだろ! 神の本当の名を。神の名は……トロイノア神。世界を創造し、人間を生み出し、世界に侵略してきた魔族を滅ぼしてくれるお方だ」
こんなこと、この世界の子供だって知っていることだ。
世界唯一の神トロイノア。
それを頂きに置くトロイノア教が布教してくれた事実だ。
この天使が名乗る神の名は……偽物だ。
「トロイノア神が人間のためにこの世界を創造してくれたんだ。決して、ゼファイノスなんて名ではない」
「トロイノアですって!! ……って誰ですか? 天界にそんな神様はいなかったと思うんですが……そうよね?」
彼女はワンちゃんに話しかけるが、さっきのことがあるのか、それとも彼女に同意できないのか、ぷいっと顔を背けてしまった。
「ふぅん。なんだか、この世界はややこしい状況になっているみたいですねぇ。神の名が通じないとは思ってもいませんでした。だけど、ロレンス様の体にはゼファイノス様の意思が入っているんです。それだけはお忘れないでください」
彼女の悲しそうな顔がなんとなく心を締め付ける。
彼女は決して嘘は言っていない……
そんな気がする。
ただ、トロイノア神の存在を否定することは出来ない。
生まれてから、ずっと信仰し、祈りを捧げてきた相手なんだから。
「くぅーん」
ワンちゃんも何かを訴えるように僕を見つめてくる。
ワンちゃんも彼女と同じような悲しい瞳をしているような気がした。
「分かった。ゼファイノスという神がいることは……心に留めておくよ。だけどさ……」
「ありがとうございます。ロレンス様の右手には神の力が宿っているのですが」
右手……無いんですけどね。
痛みもないし、状況が状況だったから気にする暇もなかったんだけど。
「あの魔法ってもう使えないのかな?」
「消滅魔法ですよね? 使えますよ。ちょっと待ってくださいね」
彼女がひたっと右腕に手を置いてきた。
そして、何かを詠唱すると光の粒子みたいのが右腕に集まり始め、手の形を作り出していく。
「すごい……僕の手だ」
光の粒子はすぐにかつての手と遜色ないものになっていく。
何度も手を握っては開く。何の支障もなさそうだ。
「セフィトスは治癒の魔法も使えるんだね」
「ああ。違いますよ。これは神の意志を集めただけです。天使なら誰でも出来ますよ」
神の意志を集める?
ちょっと意味が分からない。
「この右手は神の意志……というか力で形作られています。ですから、この手は神の手であってロレンス様の手ではありません」
どうやら自分の右手はすでに無くなっていたようだ。
そんな話を彼女は楽しく話してくれる。
「神の力は消失することはありません。必ず元の場所に戻ってきます。ただ、時間は多少かかりますが。ですが、天使であれば、それを強制的に集めることが出来るんですよ」
なるほど……なんとなく分かった。
この右手が神? もしくはそれに近い超常的な存在のものであることは分かる。
そうでなければ、あんな魔法を使えるわけがないんだから。
そして、その存在とセフィトスは強い繋がりを持っているということ。
彼女が天使かどうかは分からないし、ゼファイイノスというのが本当に神なのかも分からない。
だけど……これだけは言える。これからもこの右手の力が必要になるということが。触れた者を消滅する力。
消滅……
「この右手で何も触れないじゃん!!」
「大丈夫ですよ。魔法発動の条件は敵意ある者に限られますから。普通に生活するのに問題はありません」
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