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王都編
133 誘拐犯の目星
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108の料理系スキルを手に入れることが出来た。
所持しているスキルが一気に増えてしまった。
所持できるスキルの数があるって言っていたが、あれはどうなったんだ?
まぁ、どうでもいいか。
108の中でもっと熟練度が高いのは、『焼き魚』スキルか。
内陸に位置する王都では魚はあまり手に入らない。
あまり使えなさそうだ。
他は……どれも使い込まれてなさそうだ。
……なかなか高め甲斐がありそうだな。
「ロスティ。随分と良い顔をしているわね。何か、いいことがあったの?」
「料理がまた出来ると思うと嬉しいんだ。とはいえ、細かいスキルだからね。なかなか上達はしないだろうね」
ミーチャは「ゆっくりやればいいのよ」と言ってくれた。
ふと、ずっと一緒にいられる喜びが湧き上がってきた。
「ありがとう。ミーチャには何度も味見をしてもらわないとな」
「ええ。もちろんよ。早速、家に帰ったら……」
後ろから咳払いが聞こえてきた。
いいときに……と思ったが、後ろにいるのは王だった……。
「二人共、仲が良いのは嬉しいことだが、場所を弁えてもらわねば困るぞ」
?
ここは王都の公道。
別にやましいことはやっているつもりはないんだけど……王の目つきが怖い。
ここは自重しておいたほうが良さそうだ。
「ところでロスティ君。君は教会から勧誘を受けていたね。あれで分かっただろ? 君……いや、S級冒険者の価値が」
「そうですね。まさか、教会から誘われるとは思ってもいませんでしたよ。ただ、僕は今のところ、冒険者ギルドから離れるつもりはありませんよ」
冒険者ギルドは最初に所属しただけだけど、すごい恩恵を受けることが出来た。
はっきりいえば、今の状況があるのはギルドに所属したことが大きかった。
一方で教会は……獣人への扱いに疑問がある。
そんな組織に入る気は全く起きない。
たとえ、どんなに凄い地位や待遇が保証されたとしても……。
「そうか。実は王の見習いとして王宮に入ってもらいたいと考えていたが……まぁ、ゆっくりと待つとするか」
……聞かなかったことにしよう。
ようやくゲストハウスに到着した。
「おかえりなさいませ。ミーチャ様。ロスティ様」
ティーサが出迎えをしてくれたが、後ろにいる者に対して怪訝な顔を浮かべていた。
「ただいま。ティーサ。今日の夕飯はロスティが作るからね」
「えっ!? でも……大丈夫なんですか?」
何が? とは言わない。
人に振る舞うほどの腕には程遠いが、これがミーチャの優しさなのだろう。
「ほお。ロスティ君が料理を作るのか。それは楽しみだな」
王は王宮に帰ったほうが良いんじゃないのか?
今はルーナの話を聞くために来てもらったが……
「あの。そちらの方は?」
ティーサが至極当然な質問をしてくる。
外見はその辺の人だが、中身は王様だ。
ティーサは王宮付きのメイド。
知らせても……王が止めてきた。
「このままで行こう。実はこの変身というのはなかなか面白いものだと思ってきたのだ。済まないがもう少し付き合ってくれ」
王よ……少しはしゃぎ過ぎな気もするが……。
ミーチャは特に止める様子はない。
というよりも興味がない感じだ。
「分かりましたけど、あまりふざけるとバラしますからね」
「ほお。ロスティ君も言うようになってきたではないか。この私に……なかなか嬉しい変化だ。これからもその調子で頼むぞ!」
調子が狂うな。
とにかくティーサに説明をしないとな。
「この人は僕の知り合いなんだ。今は王都のさる有名なお屋敷の方と思ってくれていいと思う」
「ああ、そうですか。ロスティ様の知り合いなら……レベル3の対応で行きますね」
ん?? レベル? 何のことだ?
「ロスティ君。王宮には相手によって対応を決めているんだ。それがレベルで決まる。たとえば……」
貴族の子弟がレベル1。これが最低ランクだ。
貴族の最下級の当主がレベル2。
貴族の階級が徐々に上がっていくに従ってレベルは上がる。
最高が王のレベル10となる。
ちなみにレベル0が存在する。
それはメイドが対応を必要としない相手のことだ。
変身した王はレベル3。
男爵の当主に相当する。
僕の知り合いということで、大体は僕と同じ扱いということになる。
つまり……。
「なかなか低い対応をされているのだな。ロスティ君。嘆かわしいことだが……まぁ、気にするな。君のことは私が良く評価をしているからな」
慰められているのか?
ん? ちょっと気になることが。
「ティーサ。ちなみにミーチャはレベル何?」
こんな質問があるのかどうか、怪しいがどうしても気になってしまう。
「決まっていますよ。レベル11です」
おお! 王より上だ。
「王よりミーチャのほうが高いみたいですよ」
「ロスティ君。嫌味のつもりかね? 私は別に気にしないぞ。おっと、指輪が」
王が指輪をわざとらしく外した。
すると変身の魔法は当然のごとく消えてなくなり、王の姿が顕れる。
「お……王様。なにゆえ、ここに? いいえ……何も対応せずに申し訳ありませんでした!」
「何、気にするな。レベル3のロスティ君。それでは、部屋に入ろうではないか」
王は一体何がしたいんだ?
自分がレベル3扱いされたのがそんなに悔しかったのか?
「さて、冗談はされおき、本題に入ろう」
王の表情が一変する。
さすがは王だな。
「ロスティ君。ユグーノの娘を誘拐したのは……商業ギルドが関与している可能性が高い。教会はこれにはおそらく関わっていないだろう」
商業ギルド、だと?
商業ギルドは冒険者ギルドと対立をしている。
理由は冒険者ギルドの特権だ。
本来は物品の販売全般は商業ギルドが受け持っていた。
しかし、ダンジョン産の物や冒険者が関わる装備品やアイテムなどは冒険者ギルドでも取り扱えるようになった。
これが商業ギルドとしては面白くない。
そこで大なり小なりの妨害を加えてきた。
しかし、特権は王宮から発行されているもの。
商業ギルドとしてもおおっぴらに出来るものではない。
そこで冒険者ギルドの冒険者……特に高ランクの冒険者の引き抜きを図りだした。
そして、その冒険者を妨害に使ったのだ。
これならば、冒険者ギルド内の騒動ということで片付けられる。
記憶に新しい所ではA級冒険者の『オルフェンズ』のニーダだ。
彼も実は商業ギルド所属の冒険者だった。
サンゼロの武器屋に赴くドワーフを誘拐、もしくは殺害しようと動いた。
結果としては防ぐことが出来たが、商業ギルドの妨害は止まることはない。
「次に目をつけたのが、新たにS級になったロスティ君達だったと……考えている。ただ、商業ギルドの手の者は王宮にもかなり蔓延っていたみたいだ。そのせいで情報がかなり歪められている。それゆえ、なかなか正確な情報を掴むのに苦労しているところなのだ」
そういえば、王宮の掃除をしていると言っていたが、そのことか。
「うむ。掃除はかなり進んだが、残念な事だが、人が一気に不足してしまったのだ。それゆえ、私自らも動かなければならない事態になっている」
ん?
「王が僕達と王都の街に出たのも、その一環ということですか?」
「無論だ。もしかして、私が本気でスキル屋に行きたいと? まぁ、結果としてはスキルを手にすることが出来たが。私が注視していたのは、商業ギルドなのだ」
本気で行きたいんだろうなって思っていた。
実はルーナ探索のためだったとは……。
「申し訳ありませんでした。そのようなお考えがあったとは」
「うむ。気にするな。商業ギルド内はかなり慌ただしく動いていたようだ。おそらく、我らが動いていることに少なからず気付いてのことだろう。そうなると……探し出すのは厄介なことかもしれぬな」
状況はあまり良くないようだ。
ルーナ救出が事実上無理であることを告げているに等しい。
「実はサンゼロのギルマスがこの件について動いてくれているんです。もしかしたら、そっちの方が情報を多く持っているかもしれません」
「ほお。それは初耳だ。だが、良い手かもしれないな。現状では王宮よりも冒険者ギルドのほうが人も情報網も充実しているだろう。そうか……そうなると、早めに手を打ったほうが良さそうだな。私はここで帰らせてもらおう。何かあったら、また連絡しよう」
そう言うや否や、颯爽と窓から出ていってしまった。
なんで、窓なんだ?
「ロスティ。あまりお父様を信じちゃダメよ。ちょっとは本当の部分もあったと思うけど、スキル屋は本気で行きたかったと思うわよ」
うん。そうだよね。
王宮と冒険者ギルド。
二者の協力でなんとか状況がいい方向に変わればいいけど……。
所持しているスキルが一気に増えてしまった。
所持できるスキルの数があるって言っていたが、あれはどうなったんだ?
まぁ、どうでもいいか。
108の中でもっと熟練度が高いのは、『焼き魚』スキルか。
内陸に位置する王都では魚はあまり手に入らない。
あまり使えなさそうだ。
他は……どれも使い込まれてなさそうだ。
……なかなか高め甲斐がありそうだな。
「ロスティ。随分と良い顔をしているわね。何か、いいことがあったの?」
「料理がまた出来ると思うと嬉しいんだ。とはいえ、細かいスキルだからね。なかなか上達はしないだろうね」
ミーチャは「ゆっくりやればいいのよ」と言ってくれた。
ふと、ずっと一緒にいられる喜びが湧き上がってきた。
「ありがとう。ミーチャには何度も味見をしてもらわないとな」
「ええ。もちろんよ。早速、家に帰ったら……」
後ろから咳払いが聞こえてきた。
いいときに……と思ったが、後ろにいるのは王だった……。
「二人共、仲が良いのは嬉しいことだが、場所を弁えてもらわねば困るぞ」
?
ここは王都の公道。
別にやましいことはやっているつもりはないんだけど……王の目つきが怖い。
ここは自重しておいたほうが良さそうだ。
「ところでロスティ君。君は教会から勧誘を受けていたね。あれで分かっただろ? 君……いや、S級冒険者の価値が」
「そうですね。まさか、教会から誘われるとは思ってもいませんでしたよ。ただ、僕は今のところ、冒険者ギルドから離れるつもりはありませんよ」
冒険者ギルドは最初に所属しただけだけど、すごい恩恵を受けることが出来た。
はっきりいえば、今の状況があるのはギルドに所属したことが大きかった。
一方で教会は……獣人への扱いに疑問がある。
そんな組織に入る気は全く起きない。
たとえ、どんなに凄い地位や待遇が保証されたとしても……。
「そうか。実は王の見習いとして王宮に入ってもらいたいと考えていたが……まぁ、ゆっくりと待つとするか」
……聞かなかったことにしよう。
ようやくゲストハウスに到着した。
「おかえりなさいませ。ミーチャ様。ロスティ様」
ティーサが出迎えをしてくれたが、後ろにいる者に対して怪訝な顔を浮かべていた。
「ただいま。ティーサ。今日の夕飯はロスティが作るからね」
「えっ!? でも……大丈夫なんですか?」
何が? とは言わない。
人に振る舞うほどの腕には程遠いが、これがミーチャの優しさなのだろう。
「ほお。ロスティ君が料理を作るのか。それは楽しみだな」
王は王宮に帰ったほうが良いんじゃないのか?
今はルーナの話を聞くために来てもらったが……
「あの。そちらの方は?」
ティーサが至極当然な質問をしてくる。
外見はその辺の人だが、中身は王様だ。
ティーサは王宮付きのメイド。
知らせても……王が止めてきた。
「このままで行こう。実はこの変身というのはなかなか面白いものだと思ってきたのだ。済まないがもう少し付き合ってくれ」
王よ……少しはしゃぎ過ぎな気もするが……。
ミーチャは特に止める様子はない。
というよりも興味がない感じだ。
「分かりましたけど、あまりふざけるとバラしますからね」
「ほお。ロスティ君も言うようになってきたではないか。この私に……なかなか嬉しい変化だ。これからもその調子で頼むぞ!」
調子が狂うな。
とにかくティーサに説明をしないとな。
「この人は僕の知り合いなんだ。今は王都のさる有名なお屋敷の方と思ってくれていいと思う」
「ああ、そうですか。ロスティ様の知り合いなら……レベル3の対応で行きますね」
ん?? レベル? 何のことだ?
「ロスティ君。王宮には相手によって対応を決めているんだ。それがレベルで決まる。たとえば……」
貴族の子弟がレベル1。これが最低ランクだ。
貴族の最下級の当主がレベル2。
貴族の階級が徐々に上がっていくに従ってレベルは上がる。
最高が王のレベル10となる。
ちなみにレベル0が存在する。
それはメイドが対応を必要としない相手のことだ。
変身した王はレベル3。
男爵の当主に相当する。
僕の知り合いということで、大体は僕と同じ扱いということになる。
つまり……。
「なかなか低い対応をされているのだな。ロスティ君。嘆かわしいことだが……まぁ、気にするな。君のことは私が良く評価をしているからな」
慰められているのか?
ん? ちょっと気になることが。
「ティーサ。ちなみにミーチャはレベル何?」
こんな質問があるのかどうか、怪しいがどうしても気になってしまう。
「決まっていますよ。レベル11です」
おお! 王より上だ。
「王よりミーチャのほうが高いみたいですよ」
「ロスティ君。嫌味のつもりかね? 私は別に気にしないぞ。おっと、指輪が」
王が指輪をわざとらしく外した。
すると変身の魔法は当然のごとく消えてなくなり、王の姿が顕れる。
「お……王様。なにゆえ、ここに? いいえ……何も対応せずに申し訳ありませんでした!」
「何、気にするな。レベル3のロスティ君。それでは、部屋に入ろうではないか」
王は一体何がしたいんだ?
自分がレベル3扱いされたのがそんなに悔しかったのか?
「さて、冗談はされおき、本題に入ろう」
王の表情が一変する。
さすがは王だな。
「ロスティ君。ユグーノの娘を誘拐したのは……商業ギルドが関与している可能性が高い。教会はこれにはおそらく関わっていないだろう」
商業ギルド、だと?
商業ギルドは冒険者ギルドと対立をしている。
理由は冒険者ギルドの特権だ。
本来は物品の販売全般は商業ギルドが受け持っていた。
しかし、ダンジョン産の物や冒険者が関わる装備品やアイテムなどは冒険者ギルドでも取り扱えるようになった。
これが商業ギルドとしては面白くない。
そこで大なり小なりの妨害を加えてきた。
しかし、特権は王宮から発行されているもの。
商業ギルドとしてもおおっぴらに出来るものではない。
そこで冒険者ギルドの冒険者……特に高ランクの冒険者の引き抜きを図りだした。
そして、その冒険者を妨害に使ったのだ。
これならば、冒険者ギルド内の騒動ということで片付けられる。
記憶に新しい所ではA級冒険者の『オルフェンズ』のニーダだ。
彼も実は商業ギルド所属の冒険者だった。
サンゼロの武器屋に赴くドワーフを誘拐、もしくは殺害しようと動いた。
結果としては防ぐことが出来たが、商業ギルドの妨害は止まることはない。
「次に目をつけたのが、新たにS級になったロスティ君達だったと……考えている。ただ、商業ギルドの手の者は王宮にもかなり蔓延っていたみたいだ。そのせいで情報がかなり歪められている。それゆえ、なかなか正確な情報を掴むのに苦労しているところなのだ」
そういえば、王宮の掃除をしていると言っていたが、そのことか。
「うむ。掃除はかなり進んだが、残念な事だが、人が一気に不足してしまったのだ。それゆえ、私自らも動かなければならない事態になっている」
ん?
「王が僕達と王都の街に出たのも、その一環ということですか?」
「無論だ。もしかして、私が本気でスキル屋に行きたいと? まぁ、結果としてはスキルを手にすることが出来たが。私が注視していたのは、商業ギルドなのだ」
本気で行きたいんだろうなって思っていた。
実はルーナ探索のためだったとは……。
「申し訳ありませんでした。そのようなお考えがあったとは」
「うむ。気にするな。商業ギルド内はかなり慌ただしく動いていたようだ。おそらく、我らが動いていることに少なからず気付いてのことだろう。そうなると……探し出すのは厄介なことかもしれぬな」
状況はあまり良くないようだ。
ルーナ救出が事実上無理であることを告げているに等しい。
「実はサンゼロのギルマスがこの件について動いてくれているんです。もしかしたら、そっちの方が情報を多く持っているかもしれません」
「ほお。それは初耳だ。だが、良い手かもしれないな。現状では王宮よりも冒険者ギルドのほうが人も情報網も充実しているだろう。そうか……そうなると、早めに手を打ったほうが良さそうだな。私はここで帰らせてもらおう。何かあったら、また連絡しよう」
そう言うや否や、颯爽と窓から出ていってしまった。
なんで、窓なんだ?
「ロスティ。あまりお父様を信じちゃダメよ。ちょっとは本当の部分もあったと思うけど、スキル屋は本気で行きたかったと思うわよ」
うん。そうだよね。
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二者の協力でなんとか状況がいい方向に変わればいいけど……。
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