佐渡島のあやかし(第3話)など 短編集

あさのりんご

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5章

村祭りⅱ

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 では、おおぜいの人達が、それぞれ屋台で買った御馳走ごちそうをテーブルに広げている。少し小高い所にあるので、食べながらパレードを見て楽しめる。おしゃべりや、笑い声でにぎやかだ。

 ロビンは、ノアと王と三人でベンチに腰をおろした。串刺くしざし肉と、チーズやキノコを包んで焼いたパン、果物ジュースなどを並べて食べ始める。焼きたての肉は熱々でびっくりするほど、おいしかった。

 向かいに座っていた若者が、長い首をつきだして、王に話しかけてきた。
「楽しいお祭りですね。久しぶりに、人の笑い声を聞きました」
「君は、ゴールデン国から来たのか?」
「はい。ポポと申します。ゴールデン国から来ましたが、あやしい者ではございません。私は、コンピューターのコントロールタワーの責任者をしております」
 ポポは、丸い黒縁メガネをゆらしながら、ペコリと頭を下げた。

 王は、顔をかくしていた頭巾ずきんをはずして「わしは、グリーン十六世だ」と微笑ほほえんだ。そして「女王のルビーが死んで、民はどうしておる?」

「女王がいなくても、コンピューターが国を管理しているので、問題はありません」

「ふむ、なるほど。それは、便利だ。この国にも、コンピューターが得意な若者が必要だな」

「おっしゃる通りでございます。人工知能AIは人間よりはるかに優れております。勉強すればするほど、面白い。

 私は、これから人工知能の”優しさ”の開発をしたいと思っております。
 優しく美しいロボットがいたら楽しでしょう?」

 ポポは、ニッコリして、ロビンとノアの顔をのぞき込んだ。

「可愛いロボットのペットがいたらいいな」とロビン。

「ぼくは、ロボットの勉強がしたい」とノア。

 王が、さっそくわりこんで来た。

「ノア、それは、よい心がけじゃ。ふむ。しかし……残念なことに、我が国には先生がおらん」

 ポポが、とりなすように
「大丈夫ですよ。オンラインでいくらでもお勉強ができます。スマホで、”AI学校”と検索なさって下さい。無料でだれでもが、人工知能の仕組みを学べます」

 ノアは、うれしそうにうなずいた。

「ポポ、ありがとう。兄ちゃんから、スマホを借りて勉強してみる」

「きみは、きっと素晴らしい研究者になると思うよ。
 おっ、パレードが来た!近くで見るので失礼します」
 
 ポポは、立ち上がり沿道えんどうへ出て行った。
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