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17. 仲直り
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そして次の日、俺は美咲と学校へ向かった。
だがさっきから美咲の様子がおかしい、なんだかそわそわしているように見える。
おそらく俺が翔と仲直りできるか心配してくれているんだろう。
「…ちゃんと謝るんだよ?」
「うん、心配してくれてありがと。」
教室の扉を開けるともう翔は来ていた。
だけど俺は勇気が出なくて、声をかけることができなかった。
「蒼馬、謝るんじゃなかったの?声かけないの?」
「…帰りに話すよ」
「今じゃなきゃだめでしょ!」
そう言われても、と思ったが確かに今話しかけないと、1日自分が後回しにしそうだと思ったから、やっぱり挨拶だけでもしようと思った。
「…翔、おはよ」
「っ、おはよ!」
怒ってない?むしろ嬉しそうに見える。
「あのさ…今日の放課後少し俺に時間くれないか?」
「うんっ、いいよ!……俺も蒼馬に話したいことあるし」
「そっか。ありがと」
俺は心が落ち着かないまま1日を過ごした。
ちゃんと謝ろうとは思っている、けど許してもらえるかはわからない。朝声をかけた時に笑顔になったのを見て、少し安心したがそれでも不安だ。それなのに、あわよくばお昼もまた一緒に食べたいなとか思っている。
流石に図々しいだろうか?
そんな事をグルグル考えてるうちに放課後がやってきた。
「蒼馬!頑張ってね!」
「うん、頑張る。」
「じゃあねっ」
「ああ……美咲、ありがと」
「うんっ」
美咲と再会してから、何度も心が救われている気がする。美咲と付き合っていた頃、いつも、俺がいるからとか、俺のおかげだとか言っていたけど救われていたのは俺の方だ。
(何かお礼したいな)
「蒼馬」
「翔……誰かと帰る約束してる?」
「してないよ」
「そっか、じゃあ帰ろうか」
「うん」
今わかった事だが翔は俺と同じく電車通学らしい。
改めて思い知らされる、俺は翔の事を何も知らない。
でも今はそんな事に落ち込んでいる暇はない。
もう電車が駅に着いてしまい、話せる時間もあまりない。
謝るなら今だ、と思い俺は口を開いた。
「「ごめん!」」
「えっ?」
「昨日は本当にごめん!蒼馬は俺の事励まそうとしてくれてたのに、蒼馬に当たっちゃって……俺、せっかく蒼馬と仲良くなれたのに、挨拶するだけの関係に戻んのやだ……っ、だから俺の事許してほしいっ」
泣きそうになりながらそう言う翔を見て、住む世界が違うとか、関わるべきじゃないとか、そう思っていた自分はなんだったんだろうって思えた。
「翔、俺の方こそごめん。俺も翔とこれからも話したい、昨日は俺が翔の気に触る事言っちゃったんだよな?何か教えてくれないか?今後はもう言わないって約束する」
「そうじゃないっ、俺の問題だから……」
やっぱ俺には言えないのか?
いや、ここで焦ったらまた昨日みたいになるかも、それは絶対避けたい。
「そっか。じゃあさ、俺に言ってもいいって思えたら教えて?あと、翔が嫌な気分になる事を俺が言っちゃった時はすぐ教えて、翔の事傷つけたくないから。」
「っ、うん!わかった!」
何はともあれ翔と仲直りできて良かった。お昼の話はまた今度にしよう、焦る必要はない。
「蒼馬っ、あ、あのさっ」
「ん?」
「お、おひるまた一緒に食べたい!……そ、そうまが嫌じゃなければだけど…」
翔も同じ事思ってくれてたのか、正直めちゃくちゃ嬉しい。
「うん、そうしよ。俺もそうしたいなって思ってたから」
「ほんとっ?……お弁当も作ったら食べてくれる?」
「作ってくれるのか?すっげぇ嬉しい!」
『っ、うん!明日持ってくねっ』
「あとさっ、連絡先交換したい!すぐ謝りたかったのにできなかったから」
「ああ、交換しよう」
冷静に答えたが俺は内心嬉しくてしょうがなかった。
ちゃんと翔と仲直りできた、美咲に報告しないとな。
そうして1日が終わった。
『…あんなに笑ってる顔初めて見たかも
いつもだけどすごくかっこよかった………やっぱ…すき…だな』
だがさっきから美咲の様子がおかしい、なんだかそわそわしているように見える。
おそらく俺が翔と仲直りできるか心配してくれているんだろう。
「…ちゃんと謝るんだよ?」
「うん、心配してくれてありがと。」
教室の扉を開けるともう翔は来ていた。
だけど俺は勇気が出なくて、声をかけることができなかった。
「蒼馬、謝るんじゃなかったの?声かけないの?」
「…帰りに話すよ」
「今じゃなきゃだめでしょ!」
そう言われても、と思ったが確かに今話しかけないと、1日自分が後回しにしそうだと思ったから、やっぱり挨拶だけでもしようと思った。
「…翔、おはよ」
「っ、おはよ!」
怒ってない?むしろ嬉しそうに見える。
「あのさ…今日の放課後少し俺に時間くれないか?」
「うんっ、いいよ!……俺も蒼馬に話したいことあるし」
「そっか。ありがと」
俺は心が落ち着かないまま1日を過ごした。
ちゃんと謝ろうとは思っている、けど許してもらえるかはわからない。朝声をかけた時に笑顔になったのを見て、少し安心したがそれでも不安だ。それなのに、あわよくばお昼もまた一緒に食べたいなとか思っている。
流石に図々しいだろうか?
そんな事をグルグル考えてるうちに放課後がやってきた。
「蒼馬!頑張ってね!」
「うん、頑張る。」
「じゃあねっ」
「ああ……美咲、ありがと」
「うんっ」
美咲と再会してから、何度も心が救われている気がする。美咲と付き合っていた頃、いつも、俺がいるからとか、俺のおかげだとか言っていたけど救われていたのは俺の方だ。
(何かお礼したいな)
「蒼馬」
「翔……誰かと帰る約束してる?」
「してないよ」
「そっか、じゃあ帰ろうか」
「うん」
今わかった事だが翔は俺と同じく電車通学らしい。
改めて思い知らされる、俺は翔の事を何も知らない。
でも今はそんな事に落ち込んでいる暇はない。
もう電車が駅に着いてしまい、話せる時間もあまりない。
謝るなら今だ、と思い俺は口を開いた。
「「ごめん!」」
「えっ?」
「昨日は本当にごめん!蒼馬は俺の事励まそうとしてくれてたのに、蒼馬に当たっちゃって……俺、せっかく蒼馬と仲良くなれたのに、挨拶するだけの関係に戻んのやだ……っ、だから俺の事許してほしいっ」
泣きそうになりながらそう言う翔を見て、住む世界が違うとか、関わるべきじゃないとか、そう思っていた自分はなんだったんだろうって思えた。
「翔、俺の方こそごめん。俺も翔とこれからも話したい、昨日は俺が翔の気に触る事言っちゃったんだよな?何か教えてくれないか?今後はもう言わないって約束する」
「そうじゃないっ、俺の問題だから……」
やっぱ俺には言えないのか?
いや、ここで焦ったらまた昨日みたいになるかも、それは絶対避けたい。
「そっか。じゃあさ、俺に言ってもいいって思えたら教えて?あと、翔が嫌な気分になる事を俺が言っちゃった時はすぐ教えて、翔の事傷つけたくないから。」
「っ、うん!わかった!」
何はともあれ翔と仲直りできて良かった。お昼の話はまた今度にしよう、焦る必要はない。
「蒼馬っ、あ、あのさっ」
「ん?」
「お、おひるまた一緒に食べたい!……そ、そうまが嫌じゃなければだけど…」
翔も同じ事思ってくれてたのか、正直めちゃくちゃ嬉しい。
「うん、そうしよ。俺もそうしたいなって思ってたから」
「ほんとっ?……お弁当も作ったら食べてくれる?」
「作ってくれるのか?すっげぇ嬉しい!」
『っ、うん!明日持ってくねっ』
「あとさっ、連絡先交換したい!すぐ謝りたかったのにできなかったから」
「ああ、交換しよう」
冷静に答えたが俺は内心嬉しくてしょうがなかった。
ちゃんと翔と仲直りできた、美咲に報告しないとな。
そうして1日が終わった。
『…あんなに笑ってる顔初めて見たかも
いつもだけどすごくかっこよかった………やっぱ…すき…だな』
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