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小話詰め合わせ
□黄昏の海と魚の音と *
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▼モブ死亡、窒素、水責め
拷問、暴力表現注意
黄金の陽光を纏った赤い太陽が水平線にゆったりと沈んで行く時間。
中身の入っていない五階建て雑居ビルの天辺から眺めるゴミ溜めの街は金色のカーテンに撫でられて輪郭を薄れさせていた。
赤と黒に煌めくこの時ばかりはゴミ溜めも美しく見える。無論、少しでも目を細めて眼下を凝視すればゴミ袋を枕に路上で寝転ぶ浮浪者や冬でも薄着で客を呼び込む娼婦の姿や、唾を飛ばして殴り合う男どもの姿がすぐに視界に飛び込んでくるので目線は常に斜め上に固定しておかなければならないのだが。
「ねッむ……」
転落防止用のフェンスなどない寂れた屋上の縁で脚を外に放り出して座るロキは欠伸をひとつ。
自分が吐き出した白い息が太陽光に反射して輝く。
はあー……! と、意図的に息を大きく吐き出してみれば水音の効果もあわさってか、吐息の名残りは瞬く水面を連想させた。
純粋に綺麗だと思い、何度か白い息を吐く。
揺らめく濃厚な黄昏。二酸化炭素と陽光の作り出す虚空の水面を楽しんでいたロキだが――不意に、背後で上がっていた水音がピタリと止んだ。
途端にシャボン玉が弾けたように幻想的な世界が現実に引き戻され、ロキは眉根を歪ませる。
「兄様ァ! そいつもう死んだ!?」
ロキは不機嫌に怒鳴りながら振り返った。
殺伐とした屋上には全身を黒一色で包んだナオがぼんやりと立っていた。
蜂蜜色の黄昏を裂く黒は一足先にやってきた夜のよう。
虚を思わせる濃い暗闇が沈殿した双眼がゆっくり持ち上がり、ロキの不満げなミントグリーンの瞳と視線を交えた。
「ええっと……もう、片付けるんじゃなかった?」
弧を描く薄い唇から夜風のように零された疑問。
ナオの言い分に間違いはなく、確かにロキは彼にそう指示を出した。が、いまは指示を出した二分前とは大きく気分が異なっていた。
「そうだけど、いま超イイトコだッたんだよ!」
「いいとこ?」
「そう!」
なのでロキは露骨に機嫌を悪くして、いくつもの指輪で飾った手を雑居ビルの表面に何度も叩き付ける。コンクリートと指輪がぶつかって甲高い悲鳴を鳴らした。
「にーいさーまッ! そいつまだ殺すなー」
「はいはい」
ナオは自分の足元を一瞥。
凹凸の激しいバケツの中に顔面を突っ込ませている男。の、後頭部を押さえつけていた片脚を退かすと、ナオは相手の濡れた首根っこを掴んで素早く男の顔を水中から引き摺り出した。
真冬の夕暮れ時。
冷水に何度も何度も浸された男の面はふやけて浮腫み、半開きの唇は紫色に変色している。
ナオは指が歪な方向に曲がっている両腕を後ろで縛った男をゴミ袋を放るように転がした。そして間髪入れずにぐったりとする男の腹部にワークブーツの固い爪先を打ち込んだ。男の身体が魚のように大きく跳ねる。
明確な位置を捉えてナオは再度男を蹴り付けた。
次の瞬間、蒼白の男が口腔から大量の濁った水を吐き出した。沈黙していた男の胸が激しく上下する。
身を小刻みに震えさせ、呼吸にならない喘ぎをもらす男を落ち着いた微笑みのままナオは眺める。
ナオの笑みは嘲笑や冷笑といったものではなく、感情の含まれていない薄っぺらなものだった。眼に映る様子をそのまま捉え、観察しているだけ。
「もう少し、かな」
笑っていない笑顔の仮面を顔面に貼り付けたまま、ナオは静かに呟く。と、咳き込む男の腹にもう一発、躊躇ない蹴りをお見舞いした。
肉の叩かれるぶ厚い音。
身体をくの字に曲げて男は血と胃液の混ざった大量の水を体内から逆流させる。えずく男の瞼は痙攣し、目を開きたくても開けないのか眉間に深い皺ばかりが寄っている。
ナオは脱力する男の上体を服を掴んで無理矢理に起こさせると男の背中を撫でた。
まるで荒い呼吸を整えるのを手伝うように丸まった背を摩ってやりながらナオはロキを窺う。
「ねえロキ。どうする?」
指示を待つ兄。
ロキはすぐに答えず、黄金の空を一瞥してから息を吐いた。
白い二酸化炭素が揺れる様に水音が重ならないのはやはり陳腐で退屈で――ロキは漂うただの白を手で払い散らす。
「兄様。そいつ、陽が沈むまでは水遊びさせとけ。殺す目的じゃなくて、苦しませるほうのやり方に変更な」
「分かった」
「バシャバシャーッて音出せよ」
「いいの? うるさくなるよ? ロキはうるさいの嫌いじゃなかった?」
「波みてーだからいーの」
ロキはナオに見せつけて大きく息を吐いた。
凍える澄んだ空気に白い吐息が波のように揺らぐ。
「なあなあ兄様。ガキの頃、空が海だーッつッて、雲が魚みてーッて遊んだろ。兄様が雲は雲だッて、なーんも思い付かなくて全ッ然答えられなかッたやつ」
「うーん……そんなことあったかなあ?」
「どう思う?」
ロキが大袈裟に肩を竦めればナオは小首を捻る。
「とにかく、海の気分だから陽が暮れるまでそいつ騒がせとけ。水音あるとポイんだよ。なッつかしいなー」
ケラケラと肩を揺らすロキに少し考える様子で黙ったナオ。
だがいくら考えてもナオが昔ロキと交わしたやり取りを思い出すことはないだろう。
空を見上げ、青空を海に例えて雲の形を魚だと言い遊んでいた子供時代。
遊んでいる最中に兄がぼんやりと本当の家族のことを思い出そうとしたので、幼いロキは咄嗟に落ちていた木材でナオの後頭部を強打した。
従順な兄はロキが忘れろと言えばどんな記憶をも脳髄からまっさらに削除する。
なので、いまは都合が悪い事情はすべてその一言で片付けるものの――幼い頃の自分はまだそこらの判断や指示出しが下手くそで、特に咄嗟の出来事となれば物理的な行動に走ってしまっていた。
お陰で、兄の頭を何度縫ったことか。よくよく思い返せばロキのせいでナオが頭部にずっと包帯を巻いて過ごしていた時期があった気もする。加減も分からず感情のままに兄に手を出しては予想外の流血沙汰に泣いていた。
泣かない子供だった自分が泣くようになったのは、ある意味ナオに出会ってからかもしれない。
兄を殺しかけては、または死なせかけては泣き喚いていた幼い姿が脳裏に浮かぶ。
「うわ……超懐かしい」
自嘲混じりの思い出し笑いを浮かべた時「ロキ」と呼ばれた。
「あー?」
意識をナオに戻せば、彼は突っ立ったまま。
「どうしたよ兄様?」
指示を出したにも関わらず動いていない兄に問い掛けてやれば、一呼吸の後ナオは「あのね」とゆっくり口を開いた。
「帰り、コンビニに寄ってもいい?」
「さッき行ッたろ」
「うん。でも俊輔に頼まれた買い物し直さなきゃ」
「は? さッき買ッたから……ああ、いや」
噛み合わない会話にロキはなにかを勘付くと質問を変えた。
「なんか使いてーの?」
ロキは少し離れた位置に放置されたスーパーの袋に目線をやる。
途端にナオは首を縦に振った。音も無く踵を返すとスーパーの袋を漁る。
ナオが取り出したのは、塩の袋だった。
「使っていい?」
塩の袋を両手に持って訊ねてくるナオにロキは瞬きを三回。
兄の行動は躾けたロキですら時々読めない。その際は取り敢えず「どーぞ」と了承して様子を見ることにしていた。ナオがロキにとって都合が悪くなる行動をする可能性は皆無であり、むしろ彼が自ら動こうとする時はロキのためを思っての行動だ。
弟を一番に考えて兄らしい行動をとるよう躾けたことには絶対の自信がある。だから、こういう時は好きに泳がせるのが手っ取り早い。
「で、何に使うんだ兄様」
ロキが問えば、ナオは黙って塩の袋を開け中身をすべてバケツの中に流し込んだ。
ジャボジャボ……と塩が冷水に沈み溶けていく。
「海がいいんだよね?」
空になった塩袋を捨てて、ナオは力無く座り込む男の髪を掴む。
幾度となく繰り返されて動作を覚えた男が反射的にヒッ、と喉を鳴らす。身を硬直させた男の顔面をナオはバケツの中に突っ込んだ。男が悶え、バケツから飛沫が荒々しく跳ねる。
「なら、塩水が良いかなって」
暴れる男の頭部を慣れた手付きで押さえつけながらナオはロキに微笑んだ。
奇妙な気遣いを見せた兄に弟はたっぷり五秒ほど静止した後、黄昏の海に哄笑を響き渡らせた。
「俺も成長したけどさー」
「うん」
「兄様も成長したな」
「なにが?」
「俺に躾けられた兄様は超良い子に育ッたッて話」
「ロキのお陰だね」
「だな。……あ、陽ィ沈んでねーけどそれもういらねーわ」
「分かった。溺れさせちゃうね」
「よろしく」
【end】
拷問、暴力表現注意
黄金の陽光を纏った赤い太陽が水平線にゆったりと沈んで行く時間。
中身の入っていない五階建て雑居ビルの天辺から眺めるゴミ溜めの街は金色のカーテンに撫でられて輪郭を薄れさせていた。
赤と黒に煌めくこの時ばかりはゴミ溜めも美しく見える。無論、少しでも目を細めて眼下を凝視すればゴミ袋を枕に路上で寝転ぶ浮浪者や冬でも薄着で客を呼び込む娼婦の姿や、唾を飛ばして殴り合う男どもの姿がすぐに視界に飛び込んでくるので目線は常に斜め上に固定しておかなければならないのだが。
「ねッむ……」
転落防止用のフェンスなどない寂れた屋上の縁で脚を外に放り出して座るロキは欠伸をひとつ。
自分が吐き出した白い息が太陽光に反射して輝く。
はあー……! と、意図的に息を大きく吐き出してみれば水音の効果もあわさってか、吐息の名残りは瞬く水面を連想させた。
純粋に綺麗だと思い、何度か白い息を吐く。
揺らめく濃厚な黄昏。二酸化炭素と陽光の作り出す虚空の水面を楽しんでいたロキだが――不意に、背後で上がっていた水音がピタリと止んだ。
途端にシャボン玉が弾けたように幻想的な世界が現実に引き戻され、ロキは眉根を歪ませる。
「兄様ァ! そいつもう死んだ!?」
ロキは不機嫌に怒鳴りながら振り返った。
殺伐とした屋上には全身を黒一色で包んだナオがぼんやりと立っていた。
蜂蜜色の黄昏を裂く黒は一足先にやってきた夜のよう。
虚を思わせる濃い暗闇が沈殿した双眼がゆっくり持ち上がり、ロキの不満げなミントグリーンの瞳と視線を交えた。
「ええっと……もう、片付けるんじゃなかった?」
弧を描く薄い唇から夜風のように零された疑問。
ナオの言い分に間違いはなく、確かにロキは彼にそう指示を出した。が、いまは指示を出した二分前とは大きく気分が異なっていた。
「そうだけど、いま超イイトコだッたんだよ!」
「いいとこ?」
「そう!」
なのでロキは露骨に機嫌を悪くして、いくつもの指輪で飾った手を雑居ビルの表面に何度も叩き付ける。コンクリートと指輪がぶつかって甲高い悲鳴を鳴らした。
「にーいさーまッ! そいつまだ殺すなー」
「はいはい」
ナオは自分の足元を一瞥。
凹凸の激しいバケツの中に顔面を突っ込ませている男。の、後頭部を押さえつけていた片脚を退かすと、ナオは相手の濡れた首根っこを掴んで素早く男の顔を水中から引き摺り出した。
真冬の夕暮れ時。
冷水に何度も何度も浸された男の面はふやけて浮腫み、半開きの唇は紫色に変色している。
ナオは指が歪な方向に曲がっている両腕を後ろで縛った男をゴミ袋を放るように転がした。そして間髪入れずにぐったりとする男の腹部にワークブーツの固い爪先を打ち込んだ。男の身体が魚のように大きく跳ねる。
明確な位置を捉えてナオは再度男を蹴り付けた。
次の瞬間、蒼白の男が口腔から大量の濁った水を吐き出した。沈黙していた男の胸が激しく上下する。
身を小刻みに震えさせ、呼吸にならない喘ぎをもらす男を落ち着いた微笑みのままナオは眺める。
ナオの笑みは嘲笑や冷笑といったものではなく、感情の含まれていない薄っぺらなものだった。眼に映る様子をそのまま捉え、観察しているだけ。
「もう少し、かな」
笑っていない笑顔の仮面を顔面に貼り付けたまま、ナオは静かに呟く。と、咳き込む男の腹にもう一発、躊躇ない蹴りをお見舞いした。
肉の叩かれるぶ厚い音。
身体をくの字に曲げて男は血と胃液の混ざった大量の水を体内から逆流させる。えずく男の瞼は痙攣し、目を開きたくても開けないのか眉間に深い皺ばかりが寄っている。
ナオは脱力する男の上体を服を掴んで無理矢理に起こさせると男の背中を撫でた。
まるで荒い呼吸を整えるのを手伝うように丸まった背を摩ってやりながらナオはロキを窺う。
「ねえロキ。どうする?」
指示を待つ兄。
ロキはすぐに答えず、黄金の空を一瞥してから息を吐いた。
白い二酸化炭素が揺れる様に水音が重ならないのはやはり陳腐で退屈で――ロキは漂うただの白を手で払い散らす。
「兄様。そいつ、陽が沈むまでは水遊びさせとけ。殺す目的じゃなくて、苦しませるほうのやり方に変更な」
「分かった」
「バシャバシャーッて音出せよ」
「いいの? うるさくなるよ? ロキはうるさいの嫌いじゃなかった?」
「波みてーだからいーの」
ロキはナオに見せつけて大きく息を吐いた。
凍える澄んだ空気に白い吐息が波のように揺らぐ。
「なあなあ兄様。ガキの頃、空が海だーッつッて、雲が魚みてーッて遊んだろ。兄様が雲は雲だッて、なーんも思い付かなくて全ッ然答えられなかッたやつ」
「うーん……そんなことあったかなあ?」
「どう思う?」
ロキが大袈裟に肩を竦めればナオは小首を捻る。
「とにかく、海の気分だから陽が暮れるまでそいつ騒がせとけ。水音あるとポイんだよ。なッつかしいなー」
ケラケラと肩を揺らすロキに少し考える様子で黙ったナオ。
だがいくら考えてもナオが昔ロキと交わしたやり取りを思い出すことはないだろう。
空を見上げ、青空を海に例えて雲の形を魚だと言い遊んでいた子供時代。
遊んでいる最中に兄がぼんやりと本当の家族のことを思い出そうとしたので、幼いロキは咄嗟に落ちていた木材でナオの後頭部を強打した。
従順な兄はロキが忘れろと言えばどんな記憶をも脳髄からまっさらに削除する。
なので、いまは都合が悪い事情はすべてその一言で片付けるものの――幼い頃の自分はまだそこらの判断や指示出しが下手くそで、特に咄嗟の出来事となれば物理的な行動に走ってしまっていた。
お陰で、兄の頭を何度縫ったことか。よくよく思い返せばロキのせいでナオが頭部にずっと包帯を巻いて過ごしていた時期があった気もする。加減も分からず感情のままに兄に手を出しては予想外の流血沙汰に泣いていた。
泣かない子供だった自分が泣くようになったのは、ある意味ナオに出会ってからかもしれない。
兄を殺しかけては、または死なせかけては泣き喚いていた幼い姿が脳裏に浮かぶ。
「うわ……超懐かしい」
自嘲混じりの思い出し笑いを浮かべた時「ロキ」と呼ばれた。
「あー?」
意識をナオに戻せば、彼は突っ立ったまま。
「どうしたよ兄様?」
指示を出したにも関わらず動いていない兄に問い掛けてやれば、一呼吸の後ナオは「あのね」とゆっくり口を開いた。
「帰り、コンビニに寄ってもいい?」
「さッき行ッたろ」
「うん。でも俊輔に頼まれた買い物し直さなきゃ」
「は? さッき買ッたから……ああ、いや」
噛み合わない会話にロキはなにかを勘付くと質問を変えた。
「なんか使いてーの?」
ロキは少し離れた位置に放置されたスーパーの袋に目線をやる。
途端にナオは首を縦に振った。音も無く踵を返すとスーパーの袋を漁る。
ナオが取り出したのは、塩の袋だった。
「使っていい?」
塩の袋を両手に持って訊ねてくるナオにロキは瞬きを三回。
兄の行動は躾けたロキですら時々読めない。その際は取り敢えず「どーぞ」と了承して様子を見ることにしていた。ナオがロキにとって都合が悪くなる行動をする可能性は皆無であり、むしろ彼が自ら動こうとする時はロキのためを思っての行動だ。
弟を一番に考えて兄らしい行動をとるよう躾けたことには絶対の自信がある。だから、こういう時は好きに泳がせるのが手っ取り早い。
「で、何に使うんだ兄様」
ロキが問えば、ナオは黙って塩の袋を開け中身をすべてバケツの中に流し込んだ。
ジャボジャボ……と塩が冷水に沈み溶けていく。
「海がいいんだよね?」
空になった塩袋を捨てて、ナオは力無く座り込む男の髪を掴む。
幾度となく繰り返されて動作を覚えた男が反射的にヒッ、と喉を鳴らす。身を硬直させた男の顔面をナオはバケツの中に突っ込んだ。男が悶え、バケツから飛沫が荒々しく跳ねる。
「なら、塩水が良いかなって」
暴れる男の頭部を慣れた手付きで押さえつけながらナオはロキに微笑んだ。
奇妙な気遣いを見せた兄に弟はたっぷり五秒ほど静止した後、黄昏の海に哄笑を響き渡らせた。
「俺も成長したけどさー」
「うん」
「兄様も成長したな」
「なにが?」
「俺に躾けられた兄様は超良い子に育ッたッて話」
「ロキのお陰だね」
「だな。……あ、陽ィ沈んでねーけどそれもういらねーわ」
「分かった。溺れさせちゃうね」
「よろしく」
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