これは私の物語

笹乃笹世

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4章 街での日々とご近所さん

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「え、姉ちゃんだけ……?」
「――ズルい!」
「プリムも行きたい!」

 弟たちに事情を説明し、明日は別行動を取ると伝えたところ、すぐさま騒ぎになった。
 主にロランたちがワガママヲ言い始めたのだが――ウィリムが今回もまったく2人をたしなめので、おそらくウィリムも不満に思っていたんだろう……

「やだ! 俺も行く!」
「姉ちゃんだけズルい!」

 目に涙を目一杯溜めて抗議する2人に兵士たちが速攻で味方につき、エルベルトさんを説得する。

「こんなに行きたがってるんスよー?」
「かわいそうじゃねぇか?」
「ほれ、ウィリムも行きたいよな?」
「……ぅん」

 気まずそうな表情を浮かべながらも、素直にコクリと頷いたウィリムにエルベルトさんたちも撃沈して、明日は全員で商人ギルドに行くことが決定した。

 

「ああダリア、プレートを忘れないようにな」
「……市民権のプレートですか?」
「ああ。 ギルド員だという情報を追加する必要があるからな」
「なるほど……分かりました」

 ……情報を追加、出来るんですね、このプレートって。
 いやぁ……このプレート、よくある魔道具の、サッてかざしたら名前とか住んでる場所とか犯罪歴とか出てくるヤツ! ぐらいのノリで書いてたから、詳しいところはあんまり知らなくてですね……
 あれ? 私っては実は設定厨じゃなかったのか……?

「プリムもちゃんと持ってくね!」
「俺なんかいっつも持ってるもんねー!」
「そんなんプリムもだし! 姉ちゃんや兄ちゃんだってそうだし!」
「俺が1番持ってんの!」
「違うよ、プリムだもんっ」

 プレート1番持ってるイズ何……?

「――はいはい。 2人とも約束守っててえらいね? これからもちゃんと持っててね?」
「うん!」
「ちゃんと持ってるよ!」
「うん。 じゃあ……みんな待ってるからご飯渡してあげようねー?」

 そう言って2人の背中を押すと、ようやくたくさんの兵士たちを思い出したのか、2人仲良くてってけてーとかけていく。

「あ……オレも」
「よろしくね」
「うん」

 はにかむように笑うウィリムにひらりと手を振って送り出し――チラリとエルベルトさんに視線を流して小声でたずねる。

「――あの子たちのプレート必要ですかね……?」

 その質問に「ぅ……」という、うめき声しか返ってこなくて思わず視線を逸らした。
 ――絶対にまたゴネる。 間違いない。
 
「……どうする?」

 背後でエルベルトさんがブルーノさんに向かって声をひそめる。
 ――が、私含めて、周りの兵士さんたち全員が聞き耳立てていらっしゃいますけどねー。
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