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「……だが法律は法律だ。 それにアイツにとってーーいやラッフィナートにとって、男爵家はあくまでも本家、ラッフィナート商会への風除けだ」
「……つまり?」
「潰されるなら潰されるで構わないのさ。 ーー目的は果たしたんだろうからな」
「……だから社交などしなくともーーか?」
「ああ……ーーボスハウト家はそれを良しとした……悔しいがこの条件では食い込めん」
「潰しても構わない家だからこそ、か……ーーラッフィナートの目的は後ろ盾か?」
「だろうな。 王家からのヘイトを逸らす目的もあっただろうが……ーー一番は手を組んめて、ある程度の肩書を持つ家……」
「ボスハウトならば申し分ない……」
「……忌々しいが、すでにラッフィナート本家が貴族になろうとも、大きく揺らぐことはあるまい。 すでに来たる日に備え金を蓄えている真っ最中だろうさ」
「国中に販路を持つ商会が貴族……ーー厄介なことですね」
顔をしかめるレオンにフィリップも同意するように大きく息をつく。
「ーーそうなると分かったんだ。 せいぜい今から、むしり取る算段でも始めようじゃないか」
「……これはこれは、将来は立派な狸に化けられそうですね?」
フィリップの言葉を茶化すようにレオンは笑う。
そんなレオンにフィリップもクツクツと笑いながら冗談めかして返した。
「おや、これは嬉しいことを。 私も古狸と罵られるほど長く、王城で活躍したもしたいものでございますとも」
「ーーそれは同意だ」
レオンはやけに真面目な顔でフィリップに答えーー可笑しそうに笑い出す。
その笑いはフィリップ、そして二人の会話を聞いていた友人たちにまで広がり、サロン内には楽しげな笑い声で満ちたのだったーー
◇
ーーその日の夜遅く。
パラディール家の薄暗い部屋の中、フィリップはレオンと向かい合っていた。
「……まさかこの家で人払いしろと言われるとは思っていなかったぞ?」
レオンにはどことなく硬い表情を浮かべたフィリップに向かい冗談めかして言う。
ーー世話になっているのは重々理解していたが、それでも信頼している従者を遠ざけて欲しいと言われたことが面白くなく、少々責めるような口調になってしまっていた。
「……ボスハウト家に御用心を」
「ーーそれは子爵か? それともリアーヌ嬢か……もしくは教育が終わっていないから……と言う理由で茶会を欠席した弟君だろうか?」
「ーーリアーヌ嬢とその弟ザーム殿は陛下の従姪、従甥……つまり君のはとこに当たる血筋だ」
「なん、だと……?」
「……つまり?」
「潰されるなら潰されるで構わないのさ。 ーー目的は果たしたんだろうからな」
「……だから社交などしなくともーーか?」
「ああ……ーーボスハウト家はそれを良しとした……悔しいがこの条件では食い込めん」
「潰しても構わない家だからこそ、か……ーーラッフィナートの目的は後ろ盾か?」
「だろうな。 王家からのヘイトを逸らす目的もあっただろうが……ーー一番は手を組んめて、ある程度の肩書を持つ家……」
「ボスハウトならば申し分ない……」
「……忌々しいが、すでにラッフィナート本家が貴族になろうとも、大きく揺らぐことはあるまい。 すでに来たる日に備え金を蓄えている真っ最中だろうさ」
「国中に販路を持つ商会が貴族……ーー厄介なことですね」
顔をしかめるレオンにフィリップも同意するように大きく息をつく。
「ーーそうなると分かったんだ。 せいぜい今から、むしり取る算段でも始めようじゃないか」
「……これはこれは、将来は立派な狸に化けられそうですね?」
フィリップの言葉を茶化すようにレオンは笑う。
そんなレオンにフィリップもクツクツと笑いながら冗談めかして返した。
「おや、これは嬉しいことを。 私も古狸と罵られるほど長く、王城で活躍したもしたいものでございますとも」
「ーーそれは同意だ」
レオンはやけに真面目な顔でフィリップに答えーー可笑しそうに笑い出す。
その笑いはフィリップ、そして二人の会話を聞いていた友人たちにまで広がり、サロン内には楽しげな笑い声で満ちたのだったーー
◇
ーーその日の夜遅く。
パラディール家の薄暗い部屋の中、フィリップはレオンと向かい合っていた。
「……まさかこの家で人払いしろと言われるとは思っていなかったぞ?」
レオンにはどことなく硬い表情を浮かべたフィリップに向かい冗談めかして言う。
ーー世話になっているのは重々理解していたが、それでも信頼している従者を遠ざけて欲しいと言われたことが面白くなく、少々責めるような口調になってしまっていた。
「……ボスハウト家に御用心を」
「ーーそれは子爵か? それともリアーヌ嬢か……もしくは教育が終わっていないから……と言う理由で茶会を欠席した弟君だろうか?」
「ーーリアーヌ嬢とその弟ザーム殿は陛下の従姪、従甥……つまり君のはとこに当たる血筋だ」
「なん、だと……?」
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