【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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 そしてその意見を肯定するようにリアーヌは口を開いた。

「そん時は私たち二人がメイドさんからレジアンナを隠すね!」
「ーーメイドからマナーについて叱られるのは貴女ぐらいだと知っていて……?」

 そんなリアーヌの言葉にビアンカが呆れた声を上げ、それに目を丸くして驚くリアーヌにレジアンナが笑い声を上げた時だったーー

 ザワザワと言い争っているような声が中庭に近付いて来て、中庭でくつろいでいた数少ない生徒たちは何事かと、一斉にそちらに顔を向けていた。
 廊下に立っていた数人のメイドたちは小走りで主人の側へ向かいーー
 リアーヌたちも会話を止めて、警戒した視線をそちらに向けていた。

 少し乱暴な声と共に中庭に現れたのはゼクスで、珍しく険しく顔をしかめながら足早に中庭を突っ切るように歩いていて、その背中に声をかけながら小走りについて行っているのはユリアとベッティの二人だった。
 ーーどうも二人がゼクスに向かって何やら必死に訴えていて、ゼクスはそんな二人から距離を取ろうとしているようだった。

 どうすべきかと顔を見合わせあったリアーヌとビアンカだったが、その瞬間二人の間に座っていたレジアンナが楽しげな声を上げていた。

「ーーあらぁ? 男爵じゃありませんこと? そんなに急いでどうされましたの⁇」

(レジアンナさん⁉︎ 今貴方の両脇で「どうする?」「そうねぇ……」ってやりとりが繰り広げられていたでしょうが⁉︎ どうして勝手に話しかけてしまうの⁉︎ あんなんトラブルの匂いしかしない集団じゃんっ!)

 ギョッと目を向くリアーヌをよそにレジアンナはニコニコと楽しそうにな笑顔を浮かべゼクスに話しかけ、そしてギラリと輝く好戦的な瞳をその後ろにいる二人に送って見せた。
 レジアンナとしては、ゼクスだろうがなんだろうが、大嫌いなユリアに物申せる機会など見逃せるはずは無い。

 レジアンナに話しかけられ、顔をしかめつつも立ち止まるゼクスと、それにつられるように足を止めるユリアたち。
 しかしゼクスが軽く頭を下げた先にレジアンナやリアーヌがいることに気がつくと、その眉間にギュッとシワを寄せて見せた。

「ーーこれはレジアンナ嬢にビアンカ嬢……そして我が婚約者殿ーーご機嫌はいかがでしょう?」

 表情を取り繕いわざと明るい口調で冗談めかして話しかけてきたゼクスに、レジアンナも楽しそうにクスクスと笑いながら答える。

「ふふっよろしくってよ? ーー今のところは、ね?」

 そう言いながらチラリとユリアたちに意味ありげな視線を送るレジアンナ。
 二人がムッと顔を歪めた様子にさらにクスクスと笑い声を上げると、上機嫌でゼクスに話しかけた。

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