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序章
序章①
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それは多分、人生で初めての「喪失」というやつだった。
「どうしてだ。お前のこと、信じてたのに。」
「その、期待に、沿えないのは、少し、残念、かも、なア…。」
見慣れた画面の向こうで繰り広げられるシナリオへの衝撃は、何年経ったって癒えやしなかった。目がチカチカとする紅に染まっていくグラフィック、消え去った自キャラの名前。スクリーン一枚隔てただけに見える電子の世界には、どうやっても手は届かない。当時の悔しさだとか喪失感だとかは、自分が言葉にするには、些か複雑すぎていた。
これが、私とRPGゲーム【ハイドラクエスト】との思い出である。ストーリーとしてはありきたりな物語だ。勇者の少年が様々な国を回って仲間を集め、最後には黒幕を倒すという大筋。その中で、過去の勇者、賢者、魔法使いの血族がもつ素晴らしい才能(これはステータスに反映されている)についての謎だったり、この世界での差別の話だったり、仲間との友好度によって変わる小ネタだったり、世界を救うために仲間を見殺しにしなければならなくなったりと、当時にしては内容が重厚なゲームだった。それはもう、胃もたれしてしまうくらいに!
重いテーマ、暗いシナリオ、そして当時には珍しいパーティ内での好感度システムを売りとする本作は、発売から数年経っても社内の稼ぎ頭だった。初プレイ当時小学生だった私は、友人に言われるがままにプレイし、まんまと友人の推しの救済を達成したのである。
自分の推しという大きな犠牲をもってして。
それからは、まあ、言うのも野暮というものだ。長時間に及ぶ周回プレイ、徹底的なフラグ管理。隣でメソメソと泣き続ける友人の背中を蹴り飛ばして、私の推しが生き残る…つまりは、友人の推しが永久離脱するルートを突き進んだ。だからといって、スッキリするようなことはなかったのだけれど。
自分の手で、自分の推しを屠った事実は消えない。何年経ったって、一生傷として残っている。結局成人するまでゲームのキャラクターに懸想するようなこと自体、避けてしまったのだったように思う。それだけ、自分にとってこの出来事は大きなことだったらしい。
閑話休題。
現実逃避の、ケーキのフィルムにくっついてしまったクリーム程度にしか価値のない話はここで終わりとする。とにかく今はこの状況をなんとかしなければならない。遙か彼方に見える地上に向かって、この木の上から着地する方法を考える必要があるのだ。
遡ること数時間前。木の上に猫が登っているのを発見した私は、突然の天啓を受けた。【木に登って、猫を助けなければならない。】と。先に言っておくが、私は別に普段からこんなにもアクティブなわけではない。なんなら深窓の令嬢というやつである。この小さな村の村長の一人娘。それはそれは丁寧に丁寧に、蝶よ花よ精霊よ、と育てられてきたのである。だというのに、ふとした思いつきで登ったこともないような高さの木によじ登ってしまった。そして登り切って下を見た瞬間に、先述のエピソードが脳内の映画館で上映された。
つまるところ、高所に対する恐怖によって前世の記憶を思い出してしまったわけだ。思い出すならもっと大きな怪我をしたときとか、悲劇的な衝撃を受けたときとかにしてほしい。思い出した記憶の内容的には、そんなに重要な場面と釣り合いやしないけれど。
全く他人の記憶が流れ込んできたというのに、気持ち悪いくらい冷静であった。なんというのだろうか。新しい本を読んだような、夜中に見た夢を思い出したような。とにかく現実味がない。それに尽きる。死んでしまった人間の取り留めもない記憶なんて、今は些事なのだ。今この場から飛び降りたらきっと大怪我をしてしまうし、かといって現在寒期に差し掛かったこの村でこのまま夜を明かすのも最善とは言えない。暖をとるには、この手の中にいる小さな毛玉をぎゅうと抱きしめるしかないのである。なんて心細い。
「おうち、かえりたいなあ。」
予想よりもか細い声が出て、余計に悲しくなってきた。慰めるように毛玉が鳴く。きゅうきゅうと抱き寄せれば、ぬくい体温がゆっくりと染み渡った。ぽろぽろと雫が落ちる。心細い、心細い、寂しい!
「…そこ、誰かいるのか?」
ばっと視線を巡らせると、足元に【前世でも現世でも】背を追い続けている青年の姿があった。
さて。ここで今世での自分について説明をしなければならない。名前は、【アンジュ】。姓はない。この世界では姓は大人になってから賜るものだ。誰からって?対外的には【神様】となっているけれど、まあ、教会の【エライヒト】とやらが決めているのだろう。この小さな村で村長の娘として生まれた、何の変哲もない幼子である。近くに住む子どもといえば、5つほど離れた憧れのお兄さんと、2つ下の彼の弟くらい。…そう、先ほどの【前世の自分】が画面の向こうで屠ってしまった青年こそ、ここで提示した、【5つ離れた幼馴染のお兄さん】なのである。
もちろん、原作ゲームに【アンジュ】というキャラクターはいないし、そもそも彼の住んでいる村は彼が旅に出るよりずっと前に聖別によって焼き払われたという設定だ。おそらくそこで私は死んでしまう設定だったのだろう。そもそも設定なんてものなかったのかもしれない。この世界を掌握しようとする黒幕が、優れた魔法の才能をもつ賢者の血筋ーー要するに彼とその弟のことだーーを葬り去るために落とした隕石によって、この村は滅んでしまう。それがきっかけとなって、彼らは冒険へと誘われるわけだが…とにかく、その聖別によって失われてしまう彼の愛した日常の一部分。それが私だ。記憶を取り戻してしまった手前、そう易々と彼の傷になるのはいただけない。かといって、今現在、とくにこれといってそれを避けるための術がないのが現実である。嗚呼なんて無力。
「アンジュ?…降りられなくなったのか。」
「そう、なの、助けてくれる?【リュカ】、にいさま。」
とってつけたような【にいさま】に特に疑問も抱かず、彼がゆるりと腕を広げた。飛び降りておいで、ということらしい。空風に吹かれて、彼の柔らかな髪が広がった。夜空とお揃いの深縹が揺れる。憧れの、6つ上のおにいさま。あの記憶を思い出す前から、少なからず想っていたおにいさま。抱き上げてくれる優しい腕が、頭を撫でる掌が、温かく自分を見つめるエメラルドの瞳が、私は好きだった。
彼に対する信頼だとか憧憬だとか、それらが本当に今の自分のものなのか、それとも過去の自分に植え付けられたものだったのかわからなくて、頭の中がぐちゃぐちゃになる。ふわりと頬を撫でる風は冷たい。はやく、誰かに抱きしめてほしくて。誰かに頭を撫でてほしくて。難しいことはわからないから、とにかくこの不安から逃げ出すために、勇気を振り絞って木から飛び降りた。
予想していた衝撃はなく、優しい体温が自分を包む。恐る恐る瞼を上げる。成果となっていた猫はしゅるりと腕の中から逃げていった。
「ほら、怪我しなかっただろ。」
「…うん。」
抱き止めた私を丁寧に地面に下ろす。ああ、久方ぶりの安定した足場。こんなにも愛おしいものだったなんて!二度と離れないからね。
「わざわざ猫のために登ったわけ。」
「そう。あまりに地面が遠いからびっくりしちゃったわ。」
「普段絶対そんなところまで行かないもんなア。どういう風の吹き回しだよ。」
人懐こい笑顔を向けられて、先程までの寂しさは吹き飛んだ。それを見て少し安心したのだろう。ゆるゆると髪を弄ばれる。そういえば、彼はゲームの中でも女の子には特別甘かったな。彼が【ああ】なるまでまだしばらくは時間があるだろうけれど、今この時、私というものがあったからあの彼ができているとしたら。それはそれで、とても光栄なことなように思う。
「天啓を受けたの。」
「てんけい。」
「猫を助けてあげなさいって。」
「そら随分と優しい神様だな。」
髪に触れていた掌は、そのままゆるく私の手を握った。にぎにぎ、と存在を確かめるかのように力を込める。
「おじさん、心配してたぞ。」
「お散歩のつもりだったの。きっと怒られちゃうわ。」
「…そうなったら、俺も一緒に謝ってやるよ。俺がもっと早く見つけるべきでしたって。」
「ふふ、リュカにいさまはかくれんぼの鬼の天才ですものね。」
「俺はなにしても天才なの。…それに、そうでなくたって、」
握ったり、緩めたり。そんな力が一瞬固まって、もう一度力強く握られる。
「お前は、俺の大事な妹分なんだから。大人しくリュカにいさまに見つけられとけ。」
「ふふ、なあに、それ。」
「どうしてだ。お前のこと、信じてたのに。」
「その、期待に、沿えないのは、少し、残念、かも、なア…。」
見慣れた画面の向こうで繰り広げられるシナリオへの衝撃は、何年経ったって癒えやしなかった。目がチカチカとする紅に染まっていくグラフィック、消え去った自キャラの名前。スクリーン一枚隔てただけに見える電子の世界には、どうやっても手は届かない。当時の悔しさだとか喪失感だとかは、自分が言葉にするには、些か複雑すぎていた。
これが、私とRPGゲーム【ハイドラクエスト】との思い出である。ストーリーとしてはありきたりな物語だ。勇者の少年が様々な国を回って仲間を集め、最後には黒幕を倒すという大筋。その中で、過去の勇者、賢者、魔法使いの血族がもつ素晴らしい才能(これはステータスに反映されている)についての謎だったり、この世界での差別の話だったり、仲間との友好度によって変わる小ネタだったり、世界を救うために仲間を見殺しにしなければならなくなったりと、当時にしては内容が重厚なゲームだった。それはもう、胃もたれしてしまうくらいに!
重いテーマ、暗いシナリオ、そして当時には珍しいパーティ内での好感度システムを売りとする本作は、発売から数年経っても社内の稼ぎ頭だった。初プレイ当時小学生だった私は、友人に言われるがままにプレイし、まんまと友人の推しの救済を達成したのである。
自分の推しという大きな犠牲をもってして。
それからは、まあ、言うのも野暮というものだ。長時間に及ぶ周回プレイ、徹底的なフラグ管理。隣でメソメソと泣き続ける友人の背中を蹴り飛ばして、私の推しが生き残る…つまりは、友人の推しが永久離脱するルートを突き進んだ。だからといって、スッキリするようなことはなかったのだけれど。
自分の手で、自分の推しを屠った事実は消えない。何年経ったって、一生傷として残っている。結局成人するまでゲームのキャラクターに懸想するようなこと自体、避けてしまったのだったように思う。それだけ、自分にとってこの出来事は大きなことだったらしい。
閑話休題。
現実逃避の、ケーキのフィルムにくっついてしまったクリーム程度にしか価値のない話はここで終わりとする。とにかく今はこの状況をなんとかしなければならない。遙か彼方に見える地上に向かって、この木の上から着地する方法を考える必要があるのだ。
遡ること数時間前。木の上に猫が登っているのを発見した私は、突然の天啓を受けた。【木に登って、猫を助けなければならない。】と。先に言っておくが、私は別に普段からこんなにもアクティブなわけではない。なんなら深窓の令嬢というやつである。この小さな村の村長の一人娘。それはそれは丁寧に丁寧に、蝶よ花よ精霊よ、と育てられてきたのである。だというのに、ふとした思いつきで登ったこともないような高さの木によじ登ってしまった。そして登り切って下を見た瞬間に、先述のエピソードが脳内の映画館で上映された。
つまるところ、高所に対する恐怖によって前世の記憶を思い出してしまったわけだ。思い出すならもっと大きな怪我をしたときとか、悲劇的な衝撃を受けたときとかにしてほしい。思い出した記憶の内容的には、そんなに重要な場面と釣り合いやしないけれど。
全く他人の記憶が流れ込んできたというのに、気持ち悪いくらい冷静であった。なんというのだろうか。新しい本を読んだような、夜中に見た夢を思い出したような。とにかく現実味がない。それに尽きる。死んでしまった人間の取り留めもない記憶なんて、今は些事なのだ。今この場から飛び降りたらきっと大怪我をしてしまうし、かといって現在寒期に差し掛かったこの村でこのまま夜を明かすのも最善とは言えない。暖をとるには、この手の中にいる小さな毛玉をぎゅうと抱きしめるしかないのである。なんて心細い。
「おうち、かえりたいなあ。」
予想よりもか細い声が出て、余計に悲しくなってきた。慰めるように毛玉が鳴く。きゅうきゅうと抱き寄せれば、ぬくい体温がゆっくりと染み渡った。ぽろぽろと雫が落ちる。心細い、心細い、寂しい!
「…そこ、誰かいるのか?」
ばっと視線を巡らせると、足元に【前世でも現世でも】背を追い続けている青年の姿があった。
さて。ここで今世での自分について説明をしなければならない。名前は、【アンジュ】。姓はない。この世界では姓は大人になってから賜るものだ。誰からって?対外的には【神様】となっているけれど、まあ、教会の【エライヒト】とやらが決めているのだろう。この小さな村で村長の娘として生まれた、何の変哲もない幼子である。近くに住む子どもといえば、5つほど離れた憧れのお兄さんと、2つ下の彼の弟くらい。…そう、先ほどの【前世の自分】が画面の向こうで屠ってしまった青年こそ、ここで提示した、【5つ離れた幼馴染のお兄さん】なのである。
もちろん、原作ゲームに【アンジュ】というキャラクターはいないし、そもそも彼の住んでいる村は彼が旅に出るよりずっと前に聖別によって焼き払われたという設定だ。おそらくそこで私は死んでしまう設定だったのだろう。そもそも設定なんてものなかったのかもしれない。この世界を掌握しようとする黒幕が、優れた魔法の才能をもつ賢者の血筋ーー要するに彼とその弟のことだーーを葬り去るために落とした隕石によって、この村は滅んでしまう。それがきっかけとなって、彼らは冒険へと誘われるわけだが…とにかく、その聖別によって失われてしまう彼の愛した日常の一部分。それが私だ。記憶を取り戻してしまった手前、そう易々と彼の傷になるのはいただけない。かといって、今現在、とくにこれといってそれを避けるための術がないのが現実である。嗚呼なんて無力。
「アンジュ?…降りられなくなったのか。」
「そう、なの、助けてくれる?【リュカ】、にいさま。」
とってつけたような【にいさま】に特に疑問も抱かず、彼がゆるりと腕を広げた。飛び降りておいで、ということらしい。空風に吹かれて、彼の柔らかな髪が広がった。夜空とお揃いの深縹が揺れる。憧れの、6つ上のおにいさま。あの記憶を思い出す前から、少なからず想っていたおにいさま。抱き上げてくれる優しい腕が、頭を撫でる掌が、温かく自分を見つめるエメラルドの瞳が、私は好きだった。
彼に対する信頼だとか憧憬だとか、それらが本当に今の自分のものなのか、それとも過去の自分に植え付けられたものだったのかわからなくて、頭の中がぐちゃぐちゃになる。ふわりと頬を撫でる風は冷たい。はやく、誰かに抱きしめてほしくて。誰かに頭を撫でてほしくて。難しいことはわからないから、とにかくこの不安から逃げ出すために、勇気を振り絞って木から飛び降りた。
予想していた衝撃はなく、優しい体温が自分を包む。恐る恐る瞼を上げる。成果となっていた猫はしゅるりと腕の中から逃げていった。
「ほら、怪我しなかっただろ。」
「…うん。」
抱き止めた私を丁寧に地面に下ろす。ああ、久方ぶりの安定した足場。こんなにも愛おしいものだったなんて!二度と離れないからね。
「わざわざ猫のために登ったわけ。」
「そう。あまりに地面が遠いからびっくりしちゃったわ。」
「普段絶対そんなところまで行かないもんなア。どういう風の吹き回しだよ。」
人懐こい笑顔を向けられて、先程までの寂しさは吹き飛んだ。それを見て少し安心したのだろう。ゆるゆると髪を弄ばれる。そういえば、彼はゲームの中でも女の子には特別甘かったな。彼が【ああ】なるまでまだしばらくは時間があるだろうけれど、今この時、私というものがあったからあの彼ができているとしたら。それはそれで、とても光栄なことなように思う。
「天啓を受けたの。」
「てんけい。」
「猫を助けてあげなさいって。」
「そら随分と優しい神様だな。」
髪に触れていた掌は、そのままゆるく私の手を握った。にぎにぎ、と存在を確かめるかのように力を込める。
「おじさん、心配してたぞ。」
「お散歩のつもりだったの。きっと怒られちゃうわ。」
「…そうなったら、俺も一緒に謝ってやるよ。俺がもっと早く見つけるべきでしたって。」
「ふふ、リュカにいさまはかくれんぼの鬼の天才ですものね。」
「俺はなにしても天才なの。…それに、そうでなくたって、」
握ったり、緩めたり。そんな力が一瞬固まって、もう一度力強く握られる。
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