ちぐはぐ

稀人

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一章 私立八意学園

告白

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ここは私立八意ヤゴコロ学園。
私立と言う割に別に名門でもなければ学費が高いと言うわけでもない。


この学校の創立者が持て余した金を使い作って、私服登校、単位制、数多くの分野の授業、寮完備とこれでもかと学生のニーズに応えた結果、自由な校風に惹かれたそれなりに頭のいい連中が集まる上の下くらいの学校になった。


俺は親の都合で中学卒業とともに引っ越しをすることになり、ちょうどいい学力の学校がここだったため入試を受け見事に突破、今日から学園生活を満喫することに相成った。


そして、非常に、心の底から本気で不快になるのだが、俺はモテる、とある事情により非常にモテる。そしてそのせいで学園生活の初日から告白を受けるという事態に陥った。


先に注意しておくが別に変なフェロモンやら親が大金持ちやらということはない。身体的特徴を除けば至って普通の人間だ。


そんな風に誰に説明するでもない説明を現実逃避しつつ思い浮かべていると俺にらぶれたーなる不幸の手紙を送りつけてきた人物が登場した。


「急に呼び出してすいません、でも一目惚れなんです!あなたを見た瞬間にこう、締め付けられるような気分になって、お友達からでもいいです、付き合ってください!」


素晴らしく情熱的な告白だ、だが残念ながら俺の答えは決まっている。


「ごめんなさい」


「そ、そんな!せめて、本当に友達からでもいいんです!」


即答したことが不服だったのか、それとも本気なのかはわからないが食い下がる。でもいくら食い下がっても俺の気持ちは1つだけなんだ。ごめんな。


「俺、ホモじゃないから。ごめん」


「は?え?いや、ちょっと待って、え?ホモ?俺は男で君は女で、え?いや、ちょっと待って、あ!もしかして性同一障害とか?大丈夫だよ!俺そういう偏見とかないから!」


どうやら思考が追いつかず変な方向に着地してしまったらしい。そんな君に悲しい事実を伝えてあげよう。


「うん。付いてるんだ。本当にごめんな」


その発言を聞いた被害者A君はフラフラと校舎に消えていってしまった。

そう。俺はモテる。男に。

身長157cm細身、声中性的、顔、絶望的なまでに女性的。自分で言うのも恥ずかしい話だが、無駄に美形。

そしてここは私服登校学校。俺の姿は白のパーカーに細身のデニム。

でもさ、しょうがないじゃん?男物の服、子供用くらいしかサイズ合わないんだもん。

それに騙す気は無いよ?ないけどさ。女性服の方が似合うって自分でわかってんだもん。誰だって似合わない服より似合う服着るでしょう?俺だってそうだ。


「あー、配管工愛用のキノコでも生えてないかねぇ」
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