ちぐはぐ

稀人

文字の大きさ
16 / 39
一章 私立八意学園

帰り道

しおりを挟む
クラスに戻りいじり倒され、1日の体力がなくなった頃ようやく解放される。


私に彼氏が出来るのはそんなに罪なのか。男女にはそんな権利がないというのか。


…今までの発言が悪かったと言われたらそれまでなのだが。


そう思うと仕方ないような気もしてくる。


だがここまでいじられることはないと思うんだ。


…これから毎日こんな感じだったら嫌だなぁとか思いながら教室を出るとメールが届く。


宛先を確認して近くに誰もいないのを確認してから内容を見てみると


『今日良かったら一緒に帰りませんか?お昼はなんだかんだであまり喋れませんでしたし。良かったら校舎裏で待ってます。』


ちょうど文句も言いたかったし返事を書いて校舎裏に向かう。


部活動に勤しむ生徒を眺めながら校舎裏に着くと類君が空を見上げていた。


「お待たせ。なに見てるの?」


「あ、蓮さんお疲れ様です。あの山の方に虹が出てたのでなんとなく見てました」


言われて見てみると確かに虹が出ていた。


「山の方では降ってたのかな。綺麗だねー」


「虹の下には宝物が埋まっている、なんて言葉を信じて虹の下を探しに言ったことがあったなー」


「結構行動派だったんだ?宝物は見つかった?」


「いえ。どこまで行っても虹に近付けなくてふてくされて帰りました」


かわいいエピソードだ。


小さな頃は私もまだ可愛げがあったんだろうか。


「あはは、私は虹の上を歩いてみたい!ってお母さんに言って困らせてたなー」


今では光の屈折による現象なのになにを言ってるんだ。なんて思うが、あの頃は虹が特別な物に見えていた。


「帰りましょうか。蓮さんの家はどの辺なんですか?」


「私は川向かいの住宅街に住んでるよー。類君は?」


「俺もそこら辺です、ちょうどいいですし家まで送りますよ」


実は近所だったらしい。


でもなんだろうか?違和感というかなんというか、昨日とかお昼頃より雰囲気が和らいでいるというか、こう、緩い?


「なにかあったの?」


「?特になにもないですが。どうかしました?」


「なんか、柔らかいっていうか緩いっていうか、感じが違う気がして」


「あー。そう感じますか」


なぜか納得しているような感じで頷くと


「気にしなくていいですよ、そうですね、機会があったら、話してもいいって思ったら話します」


なにかあるんだろうか?そう言われると気になってしまう。


もう少し仲良くなれたら話してくれるのだろうか。
話してくれたら、嬉しいな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

毒姫の婚約騒動

SHIN
恋愛
卒業式を迎え、立食パーティーの懇談会が良い意味でも悪い意味でもどことなくざわめいていた。 「卒業パーティーには一人で行ってくれ。」 「分かりました。」 そう婚約者から言われて一人で来ましたが、あら、その婚約者は何処に? あらあら、えっと私に用ですか? 所で、お名前は? 毒姫と呼ばれる普通?の少女と常に手袋を着けている潔癖症?の男のお話し。

拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟
恋愛
公爵様に宣言された婚約破棄……。あなたは正気ですか?そうですか。ならば、私も全力で行きましょう。全力で!!!

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

処理中です...