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異世界
21. 森の家で、まったりと
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扉を閉じてプライベート系魔法をしっかりとかけると、オウガがすぐに私を抱きしめて来た。
キスしながら服のボタンを外し始める。それはいつものことだったけど・・・。
私はオウガの胸を両手で押して引き離した。
「リサ?」
「オウガ。オウガはいつも、“リサの意思を尊重する“って言ってるよね」
「うん、いつも尊重してるよ」
胸に置いた私の手を取って、私の目をとろりと見つめながら指先にキスしてくる。
「でも! でもっ!! 今日のアークへのアレは、私の意思じゃなかった! 私はやりたくなかったのにっ」
私がそう訴えると、オウガがキョトンとした顔をした。
「でも、リサ、あっさり“脱衣“されて肌を許してたよね?」
「“脱衣“されて、肌を許して、た・・・?」
ワケが分からずに、眉を顰めてオウガを見上げると、そんな私を見つめていたオウガが不意に「あっ」と声を上げ、右手で顔を覆って上を向きながら、更に「あーーーーーーっ」と声を漏らした。
「な、なに??」
シャツの胸のあたりを掴んで揺すると、オウガが眉を下げながら私を見下ろして「ごめん、リサ」と謝ってきた。
「リサに“鍵“魔法を教えるのを忘れてた。ホントにゴメン」
「え? “鍵“魔法なら習ったし、もう何度も使ってるけど?」
「いや、それじゃなくて、それの応用で。・・・えーと、女性は“着衣“した後に、服に“鍵“魔法をかけるんだ。ボタンやファスナー、紐なんかに。・・・糊付けするイメージで。そうしたら、簡単には解けたりしないし、誰かに脱がされることもない」
「は?」
「まぁ、そうは言っても、緊急の時には服を切ったり破いたりすることは出来るけどね、ローザの時みたいに。
“鍵“をかけるのは、服装が乱れないようにしたい時とか、“脱衣“魔法をかけて来る相手に“あなたとすぐに寝る気はありません“のサインとして使うことが多いかな」
「・・・ってことは、あっさり“脱衣“されちゃうのは・・・」
「“抱いて良いよ“のサインだね」
一気に思い出す。
ユートとの時、グランに外で胸元のボタンをあっさり外された時、今日のアークの時・・・。
彼らがああもグイグイとコトを進めて来たのは、私があっさり“脱衣“を許して肌を触らせた、から・・・?!
「ひ、ひどい! オウガのバカっ!!」
私がポカポカと胸を叩いてるのに、オウガには大した打撃を与えられていないようで、「ごめん、ごめんね」と笑っている。
笑いながら私のシャツの胸元のボタンを外してきたので、すぐに“鍵“魔法をかけた。瞬間接着剤をイメージして、強力に。
「ふふ。うん、ちゃんと出来てる。リサはイメージ力が完璧だね。・・・でもね」
いつの間にベッドルームまで転移して来ていたのか、とんっとオウガに胸を押されて、ベッドに倒れ込む。
その私に覆い被さってきたオウガが、私のシャツの上からねっとりと胸に舌を這わせて来た。
こっちの下着は“ビスチェ“スタイルで、下から支えて持ち上げるタイプだけど、覆う機能は無い。
なのですぐにバストトップを探り当てられ、そこを舐られる。
「やあっ」
「はっ・・・。こんなふうに、服の上から触ったりすることは当然出来るんだよね。それに・・・」
舌で執拗に舐り続けながら右手をシャツの裾をたくし上げ、私のお腹にそっと手を這わせる。
「勿論、こうすれば直に触れる。・・・まぁ、いきなりこんなふうに触ってくるようなヤツは居ないだろうけど」
ふふふ、と笑った吐息が、濡れて貼り付いたシャツ越しに乳首にかかる。
途端にナカがキュウッと反応して、私は思わず膝を擦り合わせる。
「ふぁっ、やあっ。・・・媚薬、出してる、でしょ」
「ふふ、少しだけ。リサがイジワルするから」
目を細めてとろりと笑うと、シャツに浮き出た私の乳首を指でそっと擦る。
「凄くセクシーだよ、リサ。たまには、こう言うのもイイね」
「あ、んん、やっ、やぁ」
「胸を、そっと撫でられるのがイイんだよね。そして、唇に触れるだけのキスも・・・」
言いながら、その通りのことを私の身体に施していく。
「・・・で、首や胸に、唇をそっと這わされたいんだよね」
「や、やぁ、オウガ、ちゃんと、触って。直接触ってぇ」
「リサ、“鍵“を解除して?」
私はあっさりオウガの手管に陥落し、降伏した。
その後、なんだかんだと明け方近くまで抱かれて抱き潰されて。
目が覚めたのは昼頃だった。
目を開けると、オウガが私を、とろりとした昼日中に相応しくない色気たっぷりの目で見つめていた。
「おはよう、リサ」
「ううっ、オウガ。・・・抱いて私の機嫌を宥めようとするの、ヤメテ」
「宥めたつもりじゃないんだけどな。ただ純粋に、抱きたかっただけで」
そう言って私の頬にキスすると、勢いよく起き上がった。
「ご飯食べようか。フォンテのメニューにする? テロークのが良い?」
それからその森の家で、私たちはただただ、だらだらと過ごした。
昼近くまで寝て、午後から散歩したりご飯を食べたり、お茶したり。
ギルドの依頼品の薬草類やちょっとした魔道具をオウガが作って、IDカードからギルドに納品したり。
夜はふたりで延々と身体を重ねたり、ただただ抱きしめあって眠ったりして。
そんな毎日を何日も繰り返す。
私の発情期が終わって旅立ってから、フォンテの街で依頼を終えた時までの日数を数えてみたら、なんとまだ10日あまりしか経っていなかった。
短い間にいろいろなことがありすぎて、私たちはちょっと疲れていたから、ここでしばらく、のんびりまったり過ごそうと決めたのだ。
初めてここを旅立つ前の時に、オウガが「ずっとふたりだけでここで暮らしても良い」って言ってたことを思い出す。
それから外の世界を少しばかり垣間見て、経験して。
それは刺激的な体験だったけど、刺激が強すぎる体験でもあって。
ここでふたりだけでずっと暮らすのも悪くないし、やろうと思えば出来るんだな、って思えた。
森での穏やかな日々をふたりだけで堪能して。
だけど時には、ささやかな変化を求めて旅に出たりして。
その後私たちは、2週間ほどあちこちを旅して回ったら、1ヶ月ほど森の家に引きこもる、と言うパターンに落ち着いた。
各地を回るたびにデリバリーメニューも集めるので、引きこもり時の食事の楽しみも増えた。
そんな生活の中で、私の発情期も1回、森の家でオウガと一緒に経験した。
すっかりこの世界での生活に、慣れて来ていた。
そんな生活パターンを続けていたある日、白い伝書魔法鳩が飛んで来て、オウガの肩に留まって早口で何かを告げた。
IDカードでメッセージをやり取りするこの現代において、未だにこの古い魔法をこよなく愛しているのは、勿論、オウガの“師匠“。
それは“師匠“イルザからの伝書鳩だった。
「師匠、なんて? 何か、依頼?」
「うん・・・、う~ん」
オウガが珍しく言い淀む。
「えーとさ、オレ、小さい頃・・・」
どうしたのかなと思っていたら、オウガが急に昔話を始めた。
オウガが精通したのは12歳の時で、その後いきなり、封印が解けたかのように魔力量が爆発的に増えた。
オーク系の子供に時々現れる現象らしい。
オークははるか昔にとんでもない魔力量を誇っていたことがあるらしく、その頃の能力が稀に先祖返り的に精通後の男の子に現れることがあるようなのだ。
幼い故にまだそれほど多くの魔法を覚えておらず、なのに魔力量が爆増するせいでうまく魔力が循環出来ずに、体調を崩して寝込む場合が少なくない。ヘタをすると魔力爆発を起こす場合すらある
なのでそのような子供が現れた場合、その子の魔力が落ち着くまで、近所の女性たちによって頻繁に簡易調整されるか、調整師に頼んで定期的に調整をしてもらうことになる。
オウガの場合は、たまたまテロークの街に女性の魔力調整師が長期滞在していた為、彼女によって調整がなされた。
ただ、オウガのもつ莫大な魔法量に驚いた彼女は、オウガにオウガ自身が調整師になることを勧める。
他人を調整することによって、自分自身も調整されるから、と。
彼女の提案を受け入れ、調整の仕方を伝授してもらって、オウガは若くして魔力調整師になった。
その傍らで魔術師の大人たちから数多の魔法を教わり、魔術師にもなったのだった。
「なるほど、そうだったんだ。やっぱり女性から手解き受けたんだね」
ちょっぴりの嫉妬と嫌味でそう言ったんだけど、やっぱりオウガには通じなくて
「うん、そうなんだ」
と、あっさり頷く。
「で、それと師匠からのメッセージにどんな関係が?」
「うん。でね、また親戚の子供の中から、オレみたいに、精通した途端に魔力量が爆増しちゃって寝込んじゃった子が現れた、って・・・」
そう聞かされて、イヤな予感がして思わず半眼になる。
「リジェからアークの調整のことを聞いたらしくって、リサに来て欲しいって」
その男の子、ジエロは現在13歳で、かなりの魔力量が一気に増えてかなりマズい状態、とのことで、とりあえず様子を視るためにもとテロークに転移した。
『13歳だなんて、ついこの間まで小学生だったような年齢じゃないの』と引き攣りつつ対面してみると、流石にオークの血を継いでいるだけあって、顔こそ少し幼さが残っているものの、背丈は私と同じくらい。身体の筋肉もうっすらと付き始めていて、思っていたよりも“調整”を施す相手としては拒否感が薄かった。
だけど・・・。
精通以来、近所のお姉様方から頻繁に“簡易調整“してもらっていたと言う彼は、初めて触れるヒト族である私の柔肌に異常に興奮してしまい、おそろしく“魔力調整“に難儀した。
詳細を書くと、ただただコメディにしかならないので割愛するけれど。
結局オウガによって“隷属“魔法をかけられ、なんとか無事に終えることが出来た。
ただその過程で、ジエロの魔法量が半端無く多いことが分かり、オウガが“魔術師“として彼を弟子にとることになった。
“魔力調整師“としても育てた方が良い、と言う親族からの意見も多く、それではと言うことで、ジエロをチェントレの街にある神殿まで連れて行くことになり、その道中で魔法も教えようと言うことになったのだった。
∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞
ジエロくんに関しては、いつかスピンオフとして描いてみたいので、ここではサラッと流してみました (^^;
キスしながら服のボタンを外し始める。それはいつものことだったけど・・・。
私はオウガの胸を両手で押して引き離した。
「リサ?」
「オウガ。オウガはいつも、“リサの意思を尊重する“って言ってるよね」
「うん、いつも尊重してるよ」
胸に置いた私の手を取って、私の目をとろりと見つめながら指先にキスしてくる。
「でも! でもっ!! 今日のアークへのアレは、私の意思じゃなかった! 私はやりたくなかったのにっ」
私がそう訴えると、オウガがキョトンとした顔をした。
「でも、リサ、あっさり“脱衣“されて肌を許してたよね?」
「“脱衣“されて、肌を許して、た・・・?」
ワケが分からずに、眉を顰めてオウガを見上げると、そんな私を見つめていたオウガが不意に「あっ」と声を上げ、右手で顔を覆って上を向きながら、更に「あーーーーーーっ」と声を漏らした。
「な、なに??」
シャツの胸のあたりを掴んで揺すると、オウガが眉を下げながら私を見下ろして「ごめん、リサ」と謝ってきた。
「リサに“鍵“魔法を教えるのを忘れてた。ホントにゴメン」
「え? “鍵“魔法なら習ったし、もう何度も使ってるけど?」
「いや、それじゃなくて、それの応用で。・・・えーと、女性は“着衣“した後に、服に“鍵“魔法をかけるんだ。ボタンやファスナー、紐なんかに。・・・糊付けするイメージで。そうしたら、簡単には解けたりしないし、誰かに脱がされることもない」
「は?」
「まぁ、そうは言っても、緊急の時には服を切ったり破いたりすることは出来るけどね、ローザの時みたいに。
“鍵“をかけるのは、服装が乱れないようにしたい時とか、“脱衣“魔法をかけて来る相手に“あなたとすぐに寝る気はありません“のサインとして使うことが多いかな」
「・・・ってことは、あっさり“脱衣“されちゃうのは・・・」
「“抱いて良いよ“のサインだね」
一気に思い出す。
ユートとの時、グランに外で胸元のボタンをあっさり外された時、今日のアークの時・・・。
彼らがああもグイグイとコトを進めて来たのは、私があっさり“脱衣“を許して肌を触らせた、から・・・?!
「ひ、ひどい! オウガのバカっ!!」
私がポカポカと胸を叩いてるのに、オウガには大した打撃を与えられていないようで、「ごめん、ごめんね」と笑っている。
笑いながら私のシャツの胸元のボタンを外してきたので、すぐに“鍵“魔法をかけた。瞬間接着剤をイメージして、強力に。
「ふふ。うん、ちゃんと出来てる。リサはイメージ力が完璧だね。・・・でもね」
いつの間にベッドルームまで転移して来ていたのか、とんっとオウガに胸を押されて、ベッドに倒れ込む。
その私に覆い被さってきたオウガが、私のシャツの上からねっとりと胸に舌を這わせて来た。
こっちの下着は“ビスチェ“スタイルで、下から支えて持ち上げるタイプだけど、覆う機能は無い。
なのですぐにバストトップを探り当てられ、そこを舐られる。
「やあっ」
「はっ・・・。こんなふうに、服の上から触ったりすることは当然出来るんだよね。それに・・・」
舌で執拗に舐り続けながら右手をシャツの裾をたくし上げ、私のお腹にそっと手を這わせる。
「勿論、こうすれば直に触れる。・・・まぁ、いきなりこんなふうに触ってくるようなヤツは居ないだろうけど」
ふふふ、と笑った吐息が、濡れて貼り付いたシャツ越しに乳首にかかる。
途端にナカがキュウッと反応して、私は思わず膝を擦り合わせる。
「ふぁっ、やあっ。・・・媚薬、出してる、でしょ」
「ふふ、少しだけ。リサがイジワルするから」
目を細めてとろりと笑うと、シャツに浮き出た私の乳首を指でそっと擦る。
「凄くセクシーだよ、リサ。たまには、こう言うのもイイね」
「あ、んん、やっ、やぁ」
「胸を、そっと撫でられるのがイイんだよね。そして、唇に触れるだけのキスも・・・」
言いながら、その通りのことを私の身体に施していく。
「・・・で、首や胸に、唇をそっと這わされたいんだよね」
「や、やぁ、オウガ、ちゃんと、触って。直接触ってぇ」
「リサ、“鍵“を解除して?」
私はあっさりオウガの手管に陥落し、降伏した。
その後、なんだかんだと明け方近くまで抱かれて抱き潰されて。
目が覚めたのは昼頃だった。
目を開けると、オウガが私を、とろりとした昼日中に相応しくない色気たっぷりの目で見つめていた。
「おはよう、リサ」
「ううっ、オウガ。・・・抱いて私の機嫌を宥めようとするの、ヤメテ」
「宥めたつもりじゃないんだけどな。ただ純粋に、抱きたかっただけで」
そう言って私の頬にキスすると、勢いよく起き上がった。
「ご飯食べようか。フォンテのメニューにする? テロークのが良い?」
それからその森の家で、私たちはただただ、だらだらと過ごした。
昼近くまで寝て、午後から散歩したりご飯を食べたり、お茶したり。
ギルドの依頼品の薬草類やちょっとした魔道具をオウガが作って、IDカードからギルドに納品したり。
夜はふたりで延々と身体を重ねたり、ただただ抱きしめあって眠ったりして。
そんな毎日を何日も繰り返す。
私の発情期が終わって旅立ってから、フォンテの街で依頼を終えた時までの日数を数えてみたら、なんとまだ10日あまりしか経っていなかった。
短い間にいろいろなことがありすぎて、私たちはちょっと疲れていたから、ここでしばらく、のんびりまったり過ごそうと決めたのだ。
初めてここを旅立つ前の時に、オウガが「ずっとふたりだけでここで暮らしても良い」って言ってたことを思い出す。
それから外の世界を少しばかり垣間見て、経験して。
それは刺激的な体験だったけど、刺激が強すぎる体験でもあって。
ここでふたりだけでずっと暮らすのも悪くないし、やろうと思えば出来るんだな、って思えた。
森での穏やかな日々をふたりだけで堪能して。
だけど時には、ささやかな変化を求めて旅に出たりして。
その後私たちは、2週間ほどあちこちを旅して回ったら、1ヶ月ほど森の家に引きこもる、と言うパターンに落ち着いた。
各地を回るたびにデリバリーメニューも集めるので、引きこもり時の食事の楽しみも増えた。
そんな生活の中で、私の発情期も1回、森の家でオウガと一緒に経験した。
すっかりこの世界での生活に、慣れて来ていた。
そんな生活パターンを続けていたある日、白い伝書魔法鳩が飛んで来て、オウガの肩に留まって早口で何かを告げた。
IDカードでメッセージをやり取りするこの現代において、未だにこの古い魔法をこよなく愛しているのは、勿論、オウガの“師匠“。
それは“師匠“イルザからの伝書鳩だった。
「師匠、なんて? 何か、依頼?」
「うん・・・、う~ん」
オウガが珍しく言い淀む。
「えーとさ、オレ、小さい頃・・・」
どうしたのかなと思っていたら、オウガが急に昔話を始めた。
オウガが精通したのは12歳の時で、その後いきなり、封印が解けたかのように魔力量が爆発的に増えた。
オーク系の子供に時々現れる現象らしい。
オークははるか昔にとんでもない魔力量を誇っていたことがあるらしく、その頃の能力が稀に先祖返り的に精通後の男の子に現れることがあるようなのだ。
幼い故にまだそれほど多くの魔法を覚えておらず、なのに魔力量が爆増するせいでうまく魔力が循環出来ずに、体調を崩して寝込む場合が少なくない。ヘタをすると魔力爆発を起こす場合すらある
なのでそのような子供が現れた場合、その子の魔力が落ち着くまで、近所の女性たちによって頻繁に簡易調整されるか、調整師に頼んで定期的に調整をしてもらうことになる。
オウガの場合は、たまたまテロークの街に女性の魔力調整師が長期滞在していた為、彼女によって調整がなされた。
ただ、オウガのもつ莫大な魔法量に驚いた彼女は、オウガにオウガ自身が調整師になることを勧める。
他人を調整することによって、自分自身も調整されるから、と。
彼女の提案を受け入れ、調整の仕方を伝授してもらって、オウガは若くして魔力調整師になった。
その傍らで魔術師の大人たちから数多の魔法を教わり、魔術師にもなったのだった。
「なるほど、そうだったんだ。やっぱり女性から手解き受けたんだね」
ちょっぴりの嫉妬と嫌味でそう言ったんだけど、やっぱりオウガには通じなくて
「うん、そうなんだ」
と、あっさり頷く。
「で、それと師匠からのメッセージにどんな関係が?」
「うん。でね、また親戚の子供の中から、オレみたいに、精通した途端に魔力量が爆増しちゃって寝込んじゃった子が現れた、って・・・」
そう聞かされて、イヤな予感がして思わず半眼になる。
「リジェからアークの調整のことを聞いたらしくって、リサに来て欲しいって」
その男の子、ジエロは現在13歳で、かなりの魔力量が一気に増えてかなりマズい状態、とのことで、とりあえず様子を視るためにもとテロークに転移した。
『13歳だなんて、ついこの間まで小学生だったような年齢じゃないの』と引き攣りつつ対面してみると、流石にオークの血を継いでいるだけあって、顔こそ少し幼さが残っているものの、背丈は私と同じくらい。身体の筋肉もうっすらと付き始めていて、思っていたよりも“調整”を施す相手としては拒否感が薄かった。
だけど・・・。
精通以来、近所のお姉様方から頻繁に“簡易調整“してもらっていたと言う彼は、初めて触れるヒト族である私の柔肌に異常に興奮してしまい、おそろしく“魔力調整“に難儀した。
詳細を書くと、ただただコメディにしかならないので割愛するけれど。
結局オウガによって“隷属“魔法をかけられ、なんとか無事に終えることが出来た。
ただその過程で、ジエロの魔法量が半端無く多いことが分かり、オウガが“魔術師“として彼を弟子にとることになった。
“魔力調整師“としても育てた方が良い、と言う親族からの意見も多く、それではと言うことで、ジエロをチェントレの街にある神殿まで連れて行くことになり、その道中で魔法も教えようと言うことになったのだった。
∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞・∞⌘∞
ジエロくんに関しては、いつかスピンオフとして描いてみたいので、ここではサラッと流してみました (^^;
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