【完結】此処ではない何処かで《此処はフリーセックスが基本の世界(汗)》

天狼本舗

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13 失恋と旅立ち

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あの時私を抱いたように、ヴィーオが他の誰かを大切に抱いている?


それから数日、1日に何度もサーチをかけてみたけど、視るたびに、ヴィーオの魔力は同じ場所に居て、ずっと赤い魔力と共に揺らいでいた。

私の心臓が、まるで誰かにしぼられたかのように悲鳴を上げた。

この世界に生まれて初めての失恋を、私は味わっていた。
フリーセックスが基本のこの大陸の人間なら、多分一生味わわないような、どうしようもない深い悲しみに襲われて、私は一日中泣いて暮らした。

そして4日が過ぎたあたりで、私はもう、サーチをかけるのをぴたりと止めにした。


向こうの大陸の“超奥手“な人とは言え、ヴィーオはこちらの大陸にもやって来て、こちらの慣習にも慣れている人間なのだ。
私よりも更に魔力と肌の合う女性と出会ったのかもしれない。
そして、今まさに、その相手と巣ごもり中なのだろう。


一歩引いて、失恋の痛手に泣き伏している自分の姿を俯瞰して見てみたら、急になんだかスッと冷静になって、そしてなんだかどうでも良くなった。

前世での常識は、前世でのもの。決して、今この世界のものではない。
前世の知識ゆえに、“ずっとつがえるパートナー“と言う在り方に強く惹かれていたけれど、もう私も、いい加減この世界の慣習を受け入れるべきなのだ。

・・・そもそもカペロの家を初めて訪ねて来たのだって、そう言うふうに割り切ることにしたからじゃなかったっけ?

ちょっぴり、いや、かなり期待をもたせてくれたヴィーオのことはまだ少し恨めしいけど、破瓜の相手としては最高だった。プラマイでプラだ。そうだ、そう思うことにしよう・・・。



憑き物が落ちたような顔で2階から降りてきた私を、カペロがホッと安心したようなため息を小さく漏らしながらハグしてくれた。
用意してくれた美味しい食事をちびちびと頂きながら、今後のことについて話し合った。
ふたりとも、ヴィーオについては一切触れなかった。

発情期の相手依頼も入ってないし、(ここ数ヶ月、私が手伝っていたこともあって)カペロの手持ちの鉱石がスッカラカンになってしまったので、そろそろ採取に行くつもりだ、とのこと。

「一緒に行くか?」

と誘ってくれたカペロに、私は「勿論!」と大きく頷いた。

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