【完】現世で私が、ダンジョンマスターになった訳。

桜 鴬

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【R指定】ピロートークがプロポーズな訳。(完)

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うっ…。

毎度の事だけど体が痛い。毛怠い。

今何時なのかしら?まだ眠いわ。

でも窓から差し込む朝日が眩しい…。

「おはよう。愛する友里亜。起きたかな?今更ですが、私と結婚して戴けますか?」

「本当に今更ですね。しかも閨の中で不埒な掌で悪戯しながら、一糸纏わぬ姿でプロポーズしますか?ピロートークはサービストークと言います。全く信用なりませんね。」

「そこは信用して欲しいな。プロポーズは何度もしてるでしょ?返事が貰えるまで何処でも口説くよ、愛は散々その身体に刻んだつもり。この掌は君への愛だよ。一時も離れたくないってね。もしかして昨晩は物足りなかったの?なら今からヤっちゃう?足りないなら幾らでも愛してあげる。既に臨戦態勢だし、私の愛は尽きないよ。」

「んっ。やぁっ!あぁん。もうっ触るな!押し付けるな!朝からノーサンキューです。しかもここまで私を囲い込み堕としておきながら、昨晩の前世のネタばらしは必要でしたか?」

「必要でしょ?でなきゃ貴女は何時までも彼に幻想を抱いてる。私はそれが許せない。私に抱かれながら何も考えて無いとは言わせない。体から始まっても構わないとは確かに言った。でも彼に微笑む君を思い出すと、殺意が沸いてくる。彼の変わりは嫌だ。そろそろ私だけを見てくれ。頼むから今世で彼を殺させないでくれ。」

「やめて!今世での殺人は刑務所行きよ。私は今の貴方を愛したの。前世何て関係無いの。プロポーズはOKよ。でも前世の事は驚きすぎて答えられない。今は考える時間を頂戴。」

「本当に?彼を愛してるんじゃ無いの?彼に会う時はお洒落してるし、良く彼の事見てるじゃ無い。」

「お洒落は外出するなら当然でしょ。貴方とだって、外出する時はお洒落するじゃ無い。彼とは外出先でしか会わないけど、貴方とは自宅でも一緒でしょ?流石に自宅では寛ぎたいわ。でもね?」

「コショコショ・・・。」

下着とネグリジェはお洒落してるって…。そうなの?確かにこのエロさは俺好みだけど…。

「私は本当はパジャマ派なの。でも貴方がネグリジェとかヒラヒラの好きだから着てるのよ。普段ならこんなの恥ずかしくて着れないわよ。以前プレゼントされたのだって凄すぎ!あれじゃ着てる意味無いじゃ無い!前世の夜着じゃ無いのよ!」

だって似合うし肌への絡まり加減が何とも…。

「良く見てるってのは、何だか懐かしい感じがしたからよ。でも半身の気配を感じたのは貴方。好きになったのは貴方なの。前世で間違えたならご免なさい。私は貴方に苦労をかけたのね?覚えて無くてご免なさい。これからゆっくり教えて欲しいわ。結婚したらずっと一緒よ。」

ユーリア…。いや、友里亜だよね。

「友里亜有り難う。ユーリア・ヴァンフ・トワイライト・リリン。吸血鬼の真祖を父に、夢魔の女王と人間の王とのハーフの母を持つ亡国の高貴な血筋の姫君。その婚約者であり従兄で有った私が、かつて貴女に捧げた愛も全て今の貴女へ捧ぐ。今世の譲治の名と共に、前世のジョージ・ヴァンフ・トワイライトの名も全て貴女の物だ。そして貴女の全ても私の物だ。全てをその身体に刻み込んであげるよ。」

「前世の私の名前って長いのね。そうね。何となく覚えてる。私を愛してくれて有り難う。でも何だか最後の言い回しが不穏だわ。お願い優しく手加減して。お手柔らかにお願いね?」

あー。もうこのツンデレ具合が可愛すぎるんだよ!普段はクールなくせにその上目遣いは反則だろ!駄目だまた元気に…。

「そう言えば、もう彼とのパーティーはやめるの?親会社の親族で役員の癖に、彼の部下のふりしてた訳よね?でも彼の家族毎、ダンジョンのお客様に誘導したのはビックリ。そんなに心配なら私と出会わせなければ良かったじゃ無い。多分会わなければ知らないままだったわよ。」

「それは男の意地って奴。さあ結婚式はダンジョンテーマパークで盛大にやろうね。皆にバッチリ見せ付けなきゃ!元パーティーの奴等、みな君に惚れてたんだよ。気付かなかったでしょ?君のウェディングドレス見たら、前世の記憶を思い出したりして!めちゃ楽しみだよ!」

「え?パーティー仲間も今世に居るの?」

「居るよー。先輩には真っ先に招待状を送るぞー!先輩みたいに、皆も記憶は無いみたいだけどね。でもダンジョン好きで通ってる。ゲームのお得意様にも居るよ。深層心理では覚えてるんじゃないかなー?」

「前世何て思い出さない方が…。」

「それは本人次第だよ。私は思い出して幸せになれた。君の様に前世だと割り切り昇華する事も出来る。勿論、無理やり教えたりはしないよ。もうライバルは要らないしね。さてでは更なる愛を確かめあいましょうか?家族もバンバン増やさなきゃね。」

ちょっと!朝からイヤよ!明け方までしたじゃ無い。沢山したから赤ちゃんが出来る訳じゃ無いのよ!もういやんっ。

「んンッ…んぁっ…やぁ…んぅ…あぁん。」

「ほらもう俺が欲しくて誘ってるじゃん。欲しいと言ってよ。俺は君が欲しい。」

「やぁ…んぅ…あぁん。あ!やぁ!」

「もう仕方無いなー。感じすぎちゃって言えないの?ならもうバンバンしてあげちゃう。止まらないかもしれないけどゴメンね。」

やぁー!もう要らないってば!激しすぎよ!抱えるのは止めて!落とさないて!突き上げないで!いつの間にか一人称まで変わってるじゃ無い。俺になると激しすぎるの!優しくしてよ。深すぎて頭がおかしくなりそうよ!

「もうダメ…。お願い休ませて…。」

「ダメよ。イヤよはもっとだよね。ヤバッ俺もイキそう。一緒にイけたら寝かしてあげる。この辺かなっと!グリグリしちゃうぞー。」

「あぁん。あっ!んあ…ゃあぁあぁぁ…。」

あれ?またヤり過ぎちゃった?気絶しちゃったよ。後が怖いな。うーん。早くサキュパスの体質も覚醒してくれないかなぁ。こんなに弱い筈無いんだけどな。やはり全て思い出さないとダメかな?

前世では発現してたよね?だからアイツと出来なかったんでしょ?人間のアイツには耐えられないだろうからね。

あっ!俺は大丈夫だからね!絶倫OK。状態無効に出来るから、干上がっちゃう何て事は無い。全力で来ても死なないよー。却ってウェルカムだからねー。友里亜。愛してるよ。

俺は何だかんだ言っても幸せだよ。

君が腕の中に居る限りね。

2度と離さないけどね。

*****
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