【完】現世で私が、ダンジョンマスターになった訳。

桜 鴬

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俺がダンジョンに入った訳。

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※※※※※※※※※※

遅くなりましたm(__)m
もう1話。オマケ有ります。
君と俺とのピロートーク。
ほぼ会話文&R指定。
本日中にアップ予定です。

※※※※※※※※※※

外国暮らしのハーフな俺。父親はとある外資系企業の会長。母親は金髪碧眼で典型的なお嬢様。所謂金持ちののお坊っちゃまな訳。因みに兄が2人居る。跡取りはグループ代表取締役社長の長男。グループ傘下の企業を纏め、長兄の補佐をつとめる次男も優秀。続いて姉が3人。姉達も優秀だが、既に結婚して居る配偶者も凄い。業績はうなぎ登り。末っ子の俺は…。

末っ子の俺はまぁ程々?申し訳無いが天才ではない。しかし金持ちにハーフ。周囲に人は寄って来る。それは悪意、好意、どちらもだ。それにフラフラついてく俺。そんな末っ子を心配してか食い扶持に困らぬ様にと、親父は子会社の名前だけと言う役員のポストをくれた。働かなくとも金は浴びる程有る。俺はそれに甘え、金持ちのボンボンどら息子をばく進して居た。

いやー。

本当に駄目などら息子だった。

そんな俺はいきなりだが、規模は小さいながらもベンチャー企業を立ち上げた。これが中々に成功した。今は此方の社長が本業だ。一応一国一城の主人だぜ?ベンチャーだけでも儲かってるんだよ。どら息子の頃から趣味で作ってたゲームソフトも、製品を見直しリメイクし、流行り始めたVRゲームにも対応させた。ネット販売や即売会だけで無く、キチンとした販売ルートに乗せた訳。VR対応が無くとも、元からマニアには垂涎のソフトだ。これを大衆向けにしたら売れるわ売れる。しかしこうなるどVR対応で無くともこれ程ならばと、VR版にも興味が出てくるのが人情だ。しかしまだまだVR機は高い。それらを見越し、VR機本体のリースも始めた。定期的なメンテナンスは俺が出来る。本体を安く仕入れれば、レンタル期間次第でボロ儲けだ。勿論リース切れ後の購入やメンテナンス保守保険等。又はわが社のソフトの優先販売等もプロデュースする。

更にはちょいとCM打ったら、売り切れ続出の大フィーバーだ。マスコミって偉大だね。この売り上げだってかなりの稼ぎだ。丁度とあるテーマパークのオープンCMと被ったのが良かった。俺のゲームの世界観と、テーマパークの世界観が似通ってた。

リアルでダンジョン。仮想世界でもダンジョン三昧ってな感じだよ。

互いの相乗効果だ。まあ此方は典型的なロールプレイングゲーム。転生した主人公が、仲間を集め異世界を旅をする。勿論剣と魔法の世界。ダンジョンも有る。魔物にドラゴン。ファンタジー満載。ゲームのリアルな世界観が堪らないと、数々のシリーズ化をされ大ヒット中だ。

*****

ねぇ?これ聞いてどう思う?俺頑張ったよね?そろそろどら息子返上出来たよね?

なのに!!家の家族が過保護過ぎる!そこいらのサラリーマンの何倍も稼いでるのに、それ位では経済の金は回らん!とか言いやがる。そして世間に金を回せと働かなくても良い位の金が、今だに勝手に役員報酬として入ってくる。稼いでるから要らん!と言っても信用してくれない。ゲーム何て金にはならん!お前は金が無くなると何をするか解らんから取り敢えず貰っとけ!が、社長の長兄と会長の父親の口癖だ。

俺ってそんなに信用無いかね?

まぁ。確かに今までの俺のどら息子状態を知ってる家族には、信用も安心も出来ないよな。

おい待て!でもこれって犯罪じゃね?おれ役員何て何もしてないし、会社に顔出した事も無いぞ?架空名義とか関係無いのか?いきなり鉄格子にご案内~。何て事になったら嫌だ。心配するな?大丈夫?自宅警備員だ?役員は辞めさせないだ?おぃ!俺はニートじゃ無いんだよ!

ふ・ざ・け・ん・な!!

うーん。なら仕方無い。ちょいとお礼をしてやるか?俺の仕事ぶりを見せ付けてやろう。犯罪者になっても嫌だしな。

何て考えが不味かった…。

*****

俺は得意のハッキングで、グループ全体のコンピューター内部に侵入した。うわー。駄目だこりゃ。仕方無いからメンテナンスする。ついでとばかりに、グループ会社のセキュリティやコンピューターシステム管理を1つに纏めてやった。しかし見事に穴だらけなんだよ。

この警備システムダメだなー。一応社長の長兄に金を貰いすぎだから、俺の仕事で礼をすると伝え、コンピューターに侵入した事を伝えた。ついでに穴を補強しとくわ!と連絡。この時点で俺に気付かないんだから大丈夫だろうが、悪質なハッカーやサイバー攻撃と勘違いされても困るからな。

穴を補強しながら、ウロチョロしてたハッカーを数件潰した。侵入経路を塞ぎ行ける所まで後を追う。相手側の証拠を集め纏める。更には新たにセキュリティプログラムを組み直し、こっそり全て入れ替えてやった。ここまでされて、漸く警備システムの会社が気付いたらしい。セキュリティプログラムの変更により、自社で管理出来なくなりアタフタした。漸く上に直訴し、俺のすべての仕事が発覚した。

兄貴も俺が弄ってるの教えてやれよ。まぁプログラムを入れ替えるとまでは俺も言わなかったし、俺にたいした事が出来るとも思わなかったんだろう。しかし仕事に差し支えるじゃん。伝えるの当たり前じゃん。正直意地悪いよな。

兄貴ってば腹黒いわ…。

気付くのが遅いし対応がなって居ない!と、長兄は今までの管理会社を全て切り捨てた。そして俺に、グループ全体のセキュリティ管理を全て押し付けて来た。いつの間にか俺の会社は親父のグループ会社に吸収され、グループ本社ビルの一画にオフィス毎移動されてた。社員も全てだ。

・・・・・。

しかしこのオフィススゲーの。全てが最新のコンピューターシステムだよ。VRの機材も専用ルームにズラリと最新物が並ぶ。親父はゲーム何て金にならんとか言ってたクセに!更には経営する必要もなくなり、俺は好きな開発だけすればよい。合間にグループ全体のセキュリティを管理しろとのお達しだ。あっと言う間に俺の一国一城が、親父のグループの統治下に収まってしまった。一応株式会社だったんだけどね?社員株総ざらいされちゃったんだよ。

この裏切り者どもがー!!

がーん…。

今までは何もしなくても甘やかしてくれたのに、使えるとなったらとことん使う。それは構わんが、何も一国一城の主から引き摺り下ろす事無いだろ!お礼の気持ちを仇で返しやがって!俺の家族は鬼畜かっ!!

「馬鹿な子ほど可愛いと言うだろう。馬鹿で無いなら甘やかす必要は無い。ゲームオタクだけでは無かったんだな。ゲームを作り売ってたのには驚いたが、VRがこれ程の市場規模になるとはな。更にはハッカー退治だ。お前が能ある鷹は爪を隠すだったとは驚いたよ。」

馬鹿な子って酷いな親父よ…。

「あのセキュリティ会社はハッカーに手を焼いててね。最近はコンピューターウィルスまで侵入させてた。しかも退治しきれず、最近は情報まで漏れてたんだ。流石にどうすべきか検討中だった。此方は猶予まで与えたんだ。総入れ替えになるのも仕方有るまい。お前は侵入前に気付き退治し後まで追った。しかし奴等は総動員しても入口にも辿り着けなかったからな。」

こえー。背後狙われそうじゃん。まあ出来ぬなら出来る奴を雇えば良い。それが社会の構図だけどな。

「お前のコンピューターオタクも役に立ったな。本物の警備員になれば、自宅警備員はもう必要無いだろ?我社でキチンと働けば、報酬貰いすぎの心配も無い。」

兄貴よ。言葉尻にニヤリと口角を上げるのは止めてくれ。やはり腹黒だったんだな。わざと俺の事を、警備会社に言わなかった訳だ。何処で気付くかってのが猶予か?

以上、親父と長兄のお言葉だ。

はぃ。

確かにゲームオタクだけでした。

なのに突然思い出したんだよ!

もう察してくれたでしょ?

そう。前世の記憶ってヤツ。

ダンジョンテーマパークを開発してると言う、TVのCMを見た時にね!!

*****

ダンジョンテーマパークの大々的なCMが流れて居る。近々追加施設として新規オープンする、ファミリーダンジョンを楽しむ家族の姿。その大々的な呼び込みだ、

現代風に小綺麗に纏められたダンジョン内部。夫婦に子供のパーティー編成。中々楽しめる様に出来ている。このファミリーダンジョンの計画と、俺のVR対応ゲームがコラボした。高額機器等はお取り寄せカタログ式だが、全てがダンジョンポイントとの交換対応だ。モンスターグッズやキャラ物もコラボした物が作られた。これらはダンジョン内でのドロップアイテムとしても人気だ。

そう。この時代ではダンジョンを楽しんでるんだよね。生活の糧だった俺らの生きてた時代と違うんだ。俺も楽しませて貰ってるよ。ねぇ?君も楽しんでるのかい?このダンジョンテーマパークを作ったのはどうしてなの?

メインダンジョンの最終ボス決戦。ラスボスにまさか君自身が出て来る何て驚いたよ。しかも生前の姿の幻影まで纏ってた。

やはり能力は残ってるんだね。俺も記憶を思い出したら使えたよ。魔法に幻影操作。これは便利だ。俺が側に居るのに不自然じゃ無く操作出来ちゃう。

ねぇ?半身の気配は感じれた?俺はビンビンに感じたよ。最終ボス戦。君は俺への魔法攻撃に戸惑った。少し躊躇したよね?ヤツには躊躇してなかった。やはりヤツとの絆は切れてる。

先日のパーティーでも、君は俺を気にしてた。半身の気配を感じるからだろ?でもヤツの家族とも仲良く歓談してた。ヤツの事も何となく気になるんだろ?でもアイツは既に家族もちだ。

君は確信出来ないんだろう。前世の彼が俺かヤツかを…。

幻影を使える様になった今の俺なら、このまま前世のヤツを語り、今世の君の半身に収まる事も出来る。でもそれじゃ俺のプライドが許さない。俺は君を裏切った彼の代わりになりたい訳じゃ無い。君に幼い頃の約束を思い出して貰いたいだけ。

*****

あの運命の日…。

友好を結んでいた筈の国の聖騎士団が、突如城に攻めこんで来た。偶然庭で遊んで居た俺と君は城の兵士に守られ手を繋ぎ逃げ延びた。しかし城は直ぐに落とされた。城下町に晒された君の両親の首。追ってに見付かり、次々と死んで行く兵士達。徐々に君は心を病んで行き、俺の事さえ解らなくなった。逃避行の途中、そんな君を看病し可愛がってくれた田舎町の老夫婦。俺は決心した。

君の誕生日。冒険者として魔法使いとして働いて居た俺は、小銭をかき集め新しい服を数着プレゼントした。古い服は俺が処分すると言い、新しい服に着替えさせた。

その時、僅かに微笑んだ口許が忘れられ無かった。

その夜、全てを話した老夫婦に君を託し、俺は隣町へ続く道に走り出す。幻影操作で君の影を纏わせた人形を脇に抱えて…。

街道脇の森に夜営の明かりが見える。やはり追っ手が来ている。先日買い出しの途中の隣町で、あの時の斥候役のビショップの少年を見かけた。城で庭で遊ぶ俺達に声をかけてきた子供だ。アイツはやはり敵だった。気付かず城に通してしまった事に、その時気付いた。でも後悔なんてしてる暇は無い。俺は彼女だけでも守るんだ!

見張りが俺に気付いた!騒がしくなる森。俺は幻影の彼女を抱えて走る。森の奥深くへと走り抜ける。この先には…。

崖っぷちに追い詰められ、ジリジリと後退する俺。眼下は流れの早い河川だ。敵を睨み付け彼女の幻影を抱きしめ、俺は背中から崖下へダイブした。

薄れ行く意識の中、斥候役の少年と瞳が絡んだ気がした。走馬灯か?しかし俺は死ぬ気は無い。意識を無くさなければ何とかなる!水面がグングン近付いて来る。俺は水面に向かい、水の魔法を打っ放す。爆音と水飛沫に紛れ羽を出し飛び、君と俺の服を崖っぷちに引っ掻けた。そのまま逃亡し、用意していた隠れ家に行き籠った。

その後体調が回復次第町を訪ねた。君は老夫婦と仲良く暮らしてた。老夫婦曰く、精神面もかなり良くなってるそうだ。ならば俺は暫し離れるよ。お金を貯めて必ず君を迎えに来る。相変わらず俺の顔を見てきょとんとする君。

その掌を取りキスを落とした。

数年後、衝撃の事実を知る。あの斥候役の少年が、知り合いを名乗り君を連れ出した事。奴はビショップをやめ、君と冒険者をしてる事。

俺は慌てて探った。運良くパーティーに潜り込み。真実を知り茫然となった。

俺の存在は君の中から消されてた。君の幼馴染みで君を助けたのは、元ビショップのアイツ。全てはアイツの良い様に君の記憶は塗り替えられてた。

仲間になって解った。アイツは城の庭で君に一目惚れしたんだ。だから俺が死んだと確信した後、君を見付け助け出したヒーローを演じた。アイツの隣で幸せそうに笑う君。別れ際に洋服をプレゼントした時の微笑みとは比べ物にもならない。

その笑顔の眩しさに…。

俺は何も言えなかった…。

*****

でももう遠慮はしない。アイツはね?君があげた最後の生命力を無駄にしたんだ。俺は止めたんだよ。これは罪だよね?

因みに君の前世での仇はしっかりとったよ。あの国の王族は君の国の能力が欲しかったんだ。だからアイツの勝手も見て見ぬふりしてた。あわよくば君を自国に根付かせようとしてた。王は君が、3種族の高貴な血をひいてる事を知ってたんだ。アイツも知ってた筈だ。だから君が血脈の柵に悩む事がもどかしかった。でも知ってる事は言えない。国家規模の機密だからね。でも俺はほくそ笑んでたよ。柵のせいで君はアイツを受け入れ無い。体の関係にはならないと解っていたからね。

アイツが自害した後、死体を王に届けてやった。俺と君の国は既に隷属されてたけど開放させたよ。国内の王族は既に生き残って無かったけど、隣国に嫁いだ王族の子供の一人を王に迎えた。隣国は元からの友好国だ。後ろ楯にもなってくれた。

勿論、元凶は全て首を落としたよ。因みに君の遺体はご両親の側で眠ってる。俺も功労者として、君と一緒に入れて貰った筈。これは死んでからだから信用するしかないけどね。

因みにアイツは元凶と共に野晒しだ。

俺は全てを整理し、天寿を全うした。何もかも放置し、君を追ったアイツの愛なんて信じない。そんなの自己満足だ。

だからね?今世では遠慮しない。

残酷だと言われても構わない。俺は君に全ての真実を教えてあげる。君は立ち直れないかもしれない。でも仕方無いよね?半身は俺だからね。立ち直るまで俺が支えるよ。君の幸せを願い、少しでもアイツに遠慮してた俺もくそ食らえだ!

ねぇ。俺を選んでよ…。

俺が君の全てを癒してあげるよ。真綿にくるんで大切にしてあげる。彼を忘れられ無いのなら、忘れるまで抱いていてあげる。前世で彼とは最後までしてない筈。君の欲しかった家族。子を孕むまで幾らでも抱いてあげるよ。体の関係から始まったって良いじゃ無い。

だから俺を選んで…。

俺はヤンデレ何かじゃ無いよ。心配しないで。病んでなんて居ないから大丈夫。この世界で前世の記憶を持つのは君と俺だけ。そしてまた再会出来た。この出会いは必然だった。

俺は君が良い。

だから再度君を選んだんだ。

彼は絡まって君と繋がった糸を自身で切断した。糸を絡めた努力は認めよう。でも切断は許せない。なら最初から俺らの邪魔をするな!

君も彼が君を追うように死んだのは気付いた筈だよね?俺さえ気付いたんだ。君達の糸はほぼ同時にきれたからね。それと同時に、俺の糸がまだ君の糸と繋がってたのに気付いたんだ。

俺は絡まった糸を解しただけだからね。彼が切断して切れた糸をほどいて捨てたら、俺の糸と君の糸が元に戻ったんだよ。

さあ。また最初から始めよう。

先ずはデートからだね。ダンジョン通いでかなりお近づきになれた。パーティーでのナンパも大成功。後は君を囲い込み、俺を愛してくれるのを待つだけだよ。

*****
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