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【魔法学園へ・prologue repeat 】

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 お早うございます!今朝も良いお天気。今日は家族で学園都市に下見見学に行きます。新入生は入学前に1度、家族で案内のガイドさんを付けての見学が可能なのです。今日の見学では、学園内部や私の寮のお部屋も見学に含まれて居ます、家族に心配を与えない為の配慮だそう。私の荷物は既に宅配で学園の寮に届けられています。今回の見学が終了したら、次回は入学式本番になります。ちょっとと言うか大分緊張しちゃいますね。

 この下見見学の日程は、指定の5日間の内で都合の良い日を選ぶタイプ。なので私達以外の家族もご一緒するそうです。今日は何とすずね君のご家族も一緒に見学するそう。すずね君はりょうたと同じ年なのにビックリ!とても優秀なので、飛び級スキップで私と同級になるんだって。う~ん、本当にビックリです。そう言えば、そうや君も魔法学園なんだよね。2才年上だから3年生なんだけど、今生徒会長してるんだって!凄いね。私的には意地悪ワガママ俺様イメージが強いんだけど、魔法学園で成長して今はモテモテお兄様らしい。ちょっとビックリ。それに併せて1学年下のキラキラ王子さまが副会長だって!次期生徒会長だね。まだ入学前なのに、すずね君も会計に勧誘されてるみたい。魔法学園の生徒会は生徒の自主性を伸ばす為、会長以外は全て会長の指名制。なのでほぼ確定だよね。すずね君わんこキャラなのに優秀だし、そうや君とは兄弟同然で仲良しだしね。

  でもこのメンバー怖いっ!今流行りの乙女ゲームのテンプレ攻略キャラが勢揃い状態だよ。ヒロインは誰だろ?意地悪お嬢様の役回りは?何て変な事考えるの止めよう。フラグ立ちそうで怖い。でもそうや君もワガママ意地悪じゃ無くなったみたいだし、モテモテお兄様なら大丈夫だよね。意地悪されないよね?フラグ撲滅!生徒会には近寄りません。何ておバカな妄想しちゃったけど、乙女ゲームした事ないをだよね…。てへへ。

 何てモタモタしてたら、早くしなさいとパパ達に怒られちゃった。今日はぱんだちんもキーホルダーになって、私のカバンについてます。一緒にモノレールからの景色も見たいよね。ではではレッツゴーなのです。ワクワク楽しみです。

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 うわ~。学園都市駅を出てビックリ。まるでとあるテーマパークみたい。可愛いお城まで有るよ。駅前は大きな噴水の有る広場になってる。集合は集合は噴水前だね。もう結構集まってるみたい。あっ私が遅くて遅れた訳じゃ無いよ。まだ時間15分位有るからね。受付用のテントが有るみたい。パパとちょっと受付済まして来るね。ママとりょうたは待っててね。こらパパ待て~。

 受付には大人が3人、学園の生徒さんが3名。大人の人は学園の先生みたいだね。受付して大きな封筒貰って、パパと中身の確認中。見学する家族は3組に別れて、各先生3人がそれぞれ学園都市周辺と、学園内部を案内してくれるそう。生徒さん達は男女別に、学生寮を案内してくれるそうです。封筒に印字されてる数字でグループ分けされ、各グループ毎に出発しました。残念ながらすずね君とご家族は一緒のグループでは無いみたい。でも帰りに夕食ご一緒するそうです。親戚だしすずね君は、私とりょうたのいとこだしね。夕食何だろう。ご飯楽しみだなぁ。

 先生の説明を聞きながら、街並みをゆっくり案内されて行きます。各自耳に、先生の説明がアナウンスされるイヤホン装着。これは私がぱんだちんとするテレパシーの応用で、先生の説明を魔法でイヤホンに届けているそう。魔法学園ではこんな感じの事も習えるらしい。

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 お城は凄い!の一言。テーマパークのお城みたいのじゃ無くて、王族の方々が住んでいる本当のお城でした。しかし王族の子供達(王子さまやお姫さま)で、魔法学園に在学してる方々は皆と一緒に学生寮に住んでるそう。

 王族の方々は皆魔法学園に入学します。現在は3年生のお姫さまと2年生の王子さまが在学中。王子さまは以前偶然お会いした、例のキラキラ王子さまですね。我が国は王政では有りますが、専制君主では有りません。王族は国民の代表です。国民の税金で国を運営してくれています。多少の貧富の差は有りますが、身分制度と言うものも有りません。王さまが居て魔法も有りファンタジーの世界みたいですが、恐い魔物なんてのも居ません。種族の違いも有りません。ファンタジー定番のエルフさんやドワーフさん、もふもふさんも居ません。これはちょっぴり残念です。もふりたいです。

 魔法学園が有るんだから当たり前なんだけど、私の世界では魔法が使えます。と言っても、本当に生活に役立つ程度の魔法です。誰でも使えます。魔法も沢山研究されてて、更に高度な事も魔力と言うものが沢山有れば実現可能だそうです。しかし私の世界では、魔力は通常皆等しく10しか有りません。但し王族の方々は20有ります。王族の方々が皆魔法学園に入学するのは、この辺と関係してるのかな?でも普通の人の選考基準て何なんだろう。私なんてギリギリに通知来たしね。学園が始まったら教えてくれるみたいだから、知りたいけど我慢だね。

 1つの魔法発動に魔力を1~9使用。1度に1つ。同時発動は不可とされてます。自然回復はしません。睡眠で翌朝10に戻ります。もっと少ない魔力で高度な魔法が使えないか?魔力を10より増やせないか?魔力を回復させる薬が作れないか?色々研究された様ですが、現在では不可能だそうです。しかし高度な魔法が存在してるのに使えないのは変ですよね。もしかしたら過去には使えたのかもしれませんね。でも魔法が争いに使えないから、私たちの世界は平和なのかも?そんな気もします。

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 お城の内部は今回は見学出来ない為、次は商店街を回り学園に向かいます。お城のお庭は解放されてるそうなので、時間が有ればいつか見学に来たいです。内部も一部ですが、期間限定で特別解放が有るそうです。この時は、魔法学園の課外授業の一環で見学にくるそうです。楽しみですね。

 ではそろそろ移動の様です。私はまだ大丈夫だけど、りょうたが大分だれて来てるなぁ。大丈夫かな?ぱんだちんはモノレールの中では景色見ながらテレパシーでお話してたのに、今はテレパシー送っても知らんぷり。返事無いし…。こいつめ~!もふもふ。キーホルダー揺らしてもダメ、親指と人差し指でもぎゅっともふもふしても反応無し。寝ちゃってるの?

 あっ皆出発するみたい。学園に着いたら食堂の説明がてら、ランチもご馳走になれるらしい。もう少し頑張るぞ~。りょうたもファイトだよ~。美味しいランチが待ってるよ~。何言ってもダメだこりゃ、目が座っちゃってるよ。取りあえずクッキーあげるから糖分補給しておきなね。薬草入りならもっと元気出るんだけど、りょうたはこれ草って言って食べないし…。りょうた大丈夫かな?付き合わせちゃってごめんね~。でも進まねばならぬ。さあレッツゴ~!

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