1 / 47
1話:追放は突然
しおりを挟む
俺は今想定外の事態に立たされていた。
俺の名はジン。昔地球から異世界に召喚されたことがあったんだが、その世界で色々あって神みたいな存在になったんだ。それで神域という世界での生活が始まったんだが、見習いの俺は先輩からまず世界を一つ、どんな方法でもいいから救えと言われたんだ。確かに俺は前の世界では一人で世界救ったわけじゃないし、同格の先輩がいたからそのサポートだった。そもそもこの力を得たこと自体が偶然だったわけで。
「こんな屈辱あっていいのか……」
俺は今パーティから追放されたのだ。
◇
何があったかと言うと遡ること半年前だ。
「どこの世界か決めたのか?」
この人はランスロット先生。俺と同じ二十柱と言われる存在の一人だが、なったのが千年以上前で過去二十柱になった奴の大半が師事したことで大半が先生と呼ぶ人だ。
「この世界がいいかなと」
選んだのはニューアラと呼ばれる世界で、魔王が世界侵略を始めてそれを危惧したとある王国が、勇者の召喚を近々行おうしている世界だ。
「ふむ、それでどうやって救うんだ?」
「そうですね。自分が勇者に潜り込んでサポートしつつって感じで行こうかと」
「なるほど、力を与えられたただの人間がどのように成長しどんな力に目覚めるかを間近で見つつ、世界を救う旅に参加か……悪くないぞい」
前の時は大量召喚された上、倒すべき真の敵は魔王じゃないとかでごちゃごちゃしてしまった。出来なかった王道の勇者をしつつ、世界を救うという自分の願望を兼ねてやっちゃおうという考えだ。
「どういう立ち回りをするかは任せるし手段は問わんが折角だし楽しんでくれと嬉しいぞい」
「はい、そのつもりで行きますね」
とまぁそれが半年前の話だ。その後このニューアラという世界のリレイル王国に召喚された。俺も含め五人の勇者が召喚された。
一人目は剣崎正義。名前の通り地球では剣道でインターハイ出場経験もある好青年だ。
二人目は松野邦彦。地球ではサッカー部に所属していた少しチャラい感じのイケメンだ。
三人目は相川光彦。真面目そうなイメージの頭脳派だ。少し根暗に見えるがまぁ頭は良い。
四人目は河野桜。活発な感じで元気のいい女の子で胸がデカいしそこそこ可愛い。
五人目は俺宗田陣。神に近い存在になった勇者のフリをした男だ。
最初はこの五人で交流し、バレない程度に一歩リードした感じで四人を引っ張った。初期の王国での訓練を一か月を終えて、国を出たぐらいの時はみんな仲良かったし、俺確かには慕われていた。
「もうお前いらないわ……」
それを言われたのは召喚されて半年経った頃だ。俺は途中で引っ張るよりもサポートに徹し能力も四人より目立たないようにしていたのだ。
「どういうこと?」
「言葉の通りだよ!お前はもう要らないってことさ~」
チャラ男の松野が言う。お前に要らないとか言われるのはとても不愉快だ。
「確かに君は僕達を引っ張ってはくれたけど、最近では僕達の方が強い。君に限界がきたと判断したんだ」
なんだと……それだけ俺が計算して悟られないようにしていたんだが……
「俺はまだ戦える。事実足を引っ張ったことはない! 違うか?」
「足引っ張りまくりじゃない?」
「えっ……」
桜はこの中でも一番良く話したし色々気にかけてくれていたはず。これは何かの間違いじゃないのか?
「あなたは戦いの度にアドバイスとか言って色々言ってたでしょ?」
そりゃそうだ。あんな力任せの戦いしていたら、いつか命落とすからな。そもそも魔王はそんな弱くないし。
「ああ、見ていて色々危なっかしかったし」
「あの度に私が三人を宥めていて、あんまり口出ししない方がいいってやんわり言ってもあなたやめなかったでしょ?」
やんわり言われてたっけな?もう少し信じてやれとは言われたけど、いかんせん素人すぎて戦い方がなってなかったからな。
「それは色々穴があったから……」
「それが余計なお世話なのよ!もううんざりなの!」
うんざり?今俺に向かってウンザリとか言ったよな。
「そういうわけだ。つまり君は俺達とは合わないしレベルにも差が出てきている。こここら辺で別れようか」
「待てよ、俺だって勇者だよ!五人で魔王を討伐しようって……」
「それは君が強かったからだ。もう君は俺達には勝てないだろう」
勝てない?誰に向かってそんな舐めた口きいてるんだこいつは。そもそも裏に徹してるだけで、大きな差を感じさせた部分なんかないはずだ。
「そんなことは……」
「わかんねぇのか?お前はもう要らないんだ!魔王は俺達四人で倒す!」
いや無理だろ……口には出してないが、この世界は勇者召喚に使える魔力量が少なくて、凄い素質のあるような奴呼べてないし、一人分の魔力は俺や先輩方が補填してんだぞ。この世界の人間からみれば強いだろうけど、センスなかったし俺が細かくアドバイスしたからここまで伸びたし。
「君もよかったじゃないか」
「何!」
「これはこの先君が足を引っ張って死なないようにという、僕達の善意さ。君はうるさくていけ好かなかったけど一応仲間だったからね~」
おいお前!一番運動神経鈍くて俺が夜も自主練付き合ってやったから今があるくせに……
「とにかくこれで終わりにしましょうか!」
「なっ……」
桜……嘘だろ……俺はお前のこと結構気に入ってたんだぞ。
「桜……それはお前の本心なのか?」
「ええ、私は嘘なんかつかないわ」
嘘だろ……嘘だと言ってくれ……
俺の心に槍が刺さるその瞬間だった。いくら世界一つ滅ぼすぐらいに強くなってもこれは慣れないぞ……
「そうか……なら仕方ないか……」
もういいや。何か今ので糸がプッツンて切れたし、こいつらのサポートする必要もないな。正義はともかくこんな奴ら見てても、人間の限界を見せてくれるような戦いをしてくれることはないだろう。こいつらが魔王討伐失敗したら、俺が直接魔王を殺って世界を平和にして終わりでいい。正直この世界の魔王ごとき瞬殺できるし、その気になればいつでもできるんだなこれが。
「じゃあ俺はパーティから外れるよ。荷物まとめてここを去る」
信じられないがこうなれば仕方ない。俺は暫くぶらり旅に出ることにしたのだ。ただ俺はこいつらが俺に下した決断は一生忘れないつもりだ。
俺の名はジン。昔地球から異世界に召喚されたことがあったんだが、その世界で色々あって神みたいな存在になったんだ。それで神域という世界での生活が始まったんだが、見習いの俺は先輩からまず世界を一つ、どんな方法でもいいから救えと言われたんだ。確かに俺は前の世界では一人で世界救ったわけじゃないし、同格の先輩がいたからそのサポートだった。そもそもこの力を得たこと自体が偶然だったわけで。
「こんな屈辱あっていいのか……」
俺は今パーティから追放されたのだ。
◇
何があったかと言うと遡ること半年前だ。
「どこの世界か決めたのか?」
この人はランスロット先生。俺と同じ二十柱と言われる存在の一人だが、なったのが千年以上前で過去二十柱になった奴の大半が師事したことで大半が先生と呼ぶ人だ。
「この世界がいいかなと」
選んだのはニューアラと呼ばれる世界で、魔王が世界侵略を始めてそれを危惧したとある王国が、勇者の召喚を近々行おうしている世界だ。
「ふむ、それでどうやって救うんだ?」
「そうですね。自分が勇者に潜り込んでサポートしつつって感じで行こうかと」
「なるほど、力を与えられたただの人間がどのように成長しどんな力に目覚めるかを間近で見つつ、世界を救う旅に参加か……悪くないぞい」
前の時は大量召喚された上、倒すべき真の敵は魔王じゃないとかでごちゃごちゃしてしまった。出来なかった王道の勇者をしつつ、世界を救うという自分の願望を兼ねてやっちゃおうという考えだ。
「どういう立ち回りをするかは任せるし手段は問わんが折角だし楽しんでくれと嬉しいぞい」
「はい、そのつもりで行きますね」
とまぁそれが半年前の話だ。その後このニューアラという世界のリレイル王国に召喚された。俺も含め五人の勇者が召喚された。
一人目は剣崎正義。名前の通り地球では剣道でインターハイ出場経験もある好青年だ。
二人目は松野邦彦。地球ではサッカー部に所属していた少しチャラい感じのイケメンだ。
三人目は相川光彦。真面目そうなイメージの頭脳派だ。少し根暗に見えるがまぁ頭は良い。
四人目は河野桜。活発な感じで元気のいい女の子で胸がデカいしそこそこ可愛い。
五人目は俺宗田陣。神に近い存在になった勇者のフリをした男だ。
最初はこの五人で交流し、バレない程度に一歩リードした感じで四人を引っ張った。初期の王国での訓練を一か月を終えて、国を出たぐらいの時はみんな仲良かったし、俺確かには慕われていた。
「もうお前いらないわ……」
それを言われたのは召喚されて半年経った頃だ。俺は途中で引っ張るよりもサポートに徹し能力も四人より目立たないようにしていたのだ。
「どういうこと?」
「言葉の通りだよ!お前はもう要らないってことさ~」
チャラ男の松野が言う。お前に要らないとか言われるのはとても不愉快だ。
「確かに君は僕達を引っ張ってはくれたけど、最近では僕達の方が強い。君に限界がきたと判断したんだ」
なんだと……それだけ俺が計算して悟られないようにしていたんだが……
「俺はまだ戦える。事実足を引っ張ったことはない! 違うか?」
「足引っ張りまくりじゃない?」
「えっ……」
桜はこの中でも一番良く話したし色々気にかけてくれていたはず。これは何かの間違いじゃないのか?
「あなたは戦いの度にアドバイスとか言って色々言ってたでしょ?」
そりゃそうだ。あんな力任せの戦いしていたら、いつか命落とすからな。そもそも魔王はそんな弱くないし。
「ああ、見ていて色々危なっかしかったし」
「あの度に私が三人を宥めていて、あんまり口出ししない方がいいってやんわり言ってもあなたやめなかったでしょ?」
やんわり言われてたっけな?もう少し信じてやれとは言われたけど、いかんせん素人すぎて戦い方がなってなかったからな。
「それは色々穴があったから……」
「それが余計なお世話なのよ!もううんざりなの!」
うんざり?今俺に向かってウンザリとか言ったよな。
「そういうわけだ。つまり君は俺達とは合わないしレベルにも差が出てきている。こここら辺で別れようか」
「待てよ、俺だって勇者だよ!五人で魔王を討伐しようって……」
「それは君が強かったからだ。もう君は俺達には勝てないだろう」
勝てない?誰に向かってそんな舐めた口きいてるんだこいつは。そもそも裏に徹してるだけで、大きな差を感じさせた部分なんかないはずだ。
「そんなことは……」
「わかんねぇのか?お前はもう要らないんだ!魔王は俺達四人で倒す!」
いや無理だろ……口には出してないが、この世界は勇者召喚に使える魔力量が少なくて、凄い素質のあるような奴呼べてないし、一人分の魔力は俺や先輩方が補填してんだぞ。この世界の人間からみれば強いだろうけど、センスなかったし俺が細かくアドバイスしたからここまで伸びたし。
「君もよかったじゃないか」
「何!」
「これはこの先君が足を引っ張って死なないようにという、僕達の善意さ。君はうるさくていけ好かなかったけど一応仲間だったからね~」
おいお前!一番運動神経鈍くて俺が夜も自主練付き合ってやったから今があるくせに……
「とにかくこれで終わりにしましょうか!」
「なっ……」
桜……嘘だろ……俺はお前のこと結構気に入ってたんだぞ。
「桜……それはお前の本心なのか?」
「ええ、私は嘘なんかつかないわ」
嘘だろ……嘘だと言ってくれ……
俺の心に槍が刺さるその瞬間だった。いくら世界一つ滅ぼすぐらいに強くなってもこれは慣れないぞ……
「そうか……なら仕方ないか……」
もういいや。何か今ので糸がプッツンて切れたし、こいつらのサポートする必要もないな。正義はともかくこんな奴ら見てても、人間の限界を見せてくれるような戦いをしてくれることはないだろう。こいつらが魔王討伐失敗したら、俺が直接魔王を殺って世界を平和にして終わりでいい。正直この世界の魔王ごとき瞬殺できるし、その気になればいつでもできるんだなこれが。
「じゃあ俺はパーティから外れるよ。荷物まとめてここを去る」
信じられないがこうなれば仕方ない。俺は暫くぶらり旅に出ることにしたのだ。ただ俺はこいつらが俺に下した決断は一生忘れないつもりだ。
13
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる