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學(前編)
しおりを挟む「あっ……あんっ……ああ……」
真夜中の久曽神家に淫靡な声が響く……いや、実際響いてたら困るんだけど……
「パパぁ……きもちいいよぉ……パパもきもちいい……?陽斗のオマンコ…?」
「ああ……気持ちいいぞ……陽斗のオマンコ……」
「うれしい……もっと……パパのおちんちん……ちょうだい……」
「う………陽斗……お……出すぞっ……」
「あっ!あっ!ああんっ!!」
ゴム越しに熱いのが伝わってきた………
ちゃんと着けてるよ?
最初に夜這いをかけられたときから隆さん……パパとの関係は続いてる、ただいつも遅いので夜中になっちゃうから土曜日にしか出来ないんだけど今日は頼み事があって平日にしていた……
「ねえ、パパぁ……お願いがあるんだけどぉ……?」
「なんだ?言ってみなさい、陽斗の頼みなら何でも聞いてやるぞ?」
「嬉しい♪あのね……」
耳元でお願い事を囁いた、刹那が言った事だった。
「成る程、確かにいるかもな……わかった、造らせよう。」
「うん、お婆様には頼めないし……パパにしか頼れないの。」
と、ほっぺにキスをする。
「おお……わかった!まかせておけ!じゃあもう一回……」
「あぁんっ……」
男の人を手玉に取ってる……何だか自分が変わっていくような……
「おはようございます、陽斗様。」
「……うん、おはよう。まな先生。」
家を出ると数学教師兼運転手の通称まな先生、古島學先生がドアを開けてくれた。
「秋くんと里夏を乗せたら寮へ行って昨日の子ともう一人乗せてってね。」
「……畏まりました。」
どうしてまな先生が運転手をしてるかというと……
2年前の陽斗君が消息を絶ってから凄く後悔したそうだ、居なくなった理由がまな先生の一言だったらしい。
どんなことを言ったかは頑なに拒否されて教えてはくれないけど……間違いなく重要なんだよね。
二人の関係はやっぱり主従関係だったらしい。えっちな方もね。
で、まな先生は陽斗君をもう失いたくなくて運転手や高校の教師になったって事だった。お婆様とは昔からの知り合いなんだって。
だから今の私が女だってことも知ってる、ボディガードも兼任だそうだ。
「陽斗、おはよう!」
「あ、おはよう。刹那」
瑠璃と刹那が乗ってくると向かい側に座る、この車は外車のワンボックスでたくさん乗れるし広さ的にも
十分だった。車の事はあんまり詳しくないけどね。
「え?なんで委員長陽斗様を呼び捨てにしてるの?」
「だって陽斗と私は恋人だもんねえ♪陽斗ぉ!」
と、言われ刹那にほっぺにキスされた。
「「「はあっ!?」」」
驚く3人、こっちだって初耳だった。
「いやいやいや!別に恋人って訳じゃ!」
「え~?だってあんなに愛し合ったのにい!」
「「 「ええっ!?」」」
「千景!お前見境なしかあ!?」
「陽斗様ぁ!?」
「陽斗様が受けで歳桃さんが攻めずらか?」
おいおい、秋くん。千景って言っちゃってるよ……
誤解は解けたけど刹那とあの3人は仲悪くなりつつある……はあ~あ……
学校に着いて教室の自分の机で突っ伏していると件の刹那に呼ばれた。
「ねえ、陽斗。アレはおねだりした?」
「ああ、うん。まあね……それよりさあ、さっきのはまずいよ、敵作るよ?気を付けないと……」
「だって嬉しくなっちゃったし、でも謝っておくわ。」
「そうしといて、後部活の話なんだけど?」
「うん、考えたんだけど『探究部』ってのはどう?」
「『探究部』?」
「そう、陽斗は記憶を取り戻そうとしてる訳だべ?探究の意味は物事の意義とか本質などをさぐって見きわめようとすることなのよ、ぴったりだべ?」
「うん……まあね。」
「したら(そして)私はレズへの道とハーレムを探りながら見極めようとしているのよ!」
「それは……どうかわかんないけど……じゃあ申請だしておくよ。」
「陽斗、ちょっと…」
放課後、廊下を歩いているとこをまな先生に呼び止められる。
「まな先生?どうしたの?」
「今朝の話だけど本当か?あの子と付き合ってるって……」
「あ、車で前まで聞こえてたんだ。ううん、付き合ってないけど?」
「そうか……ならいいが……変なのと友達になるなよ?」
「………はい。」
まな先生は陽斗君の頃から気にしすぎというか焼き餅焼きな処がある。
「どこに行くんだ?帰るんなら車回すけど?会議も免除になったしな。」
「まだだけど、そうだ。まな先生顧問してくれない?」
「顧問?何の?」
「部活だよ、探究部ってのを作るんだけど。刹那が部長で。」
「……俺は野球と美術部の二つ顧問しているからもう無理だな、う~ん。お前のところの担任はどうだ?」
「紫帆先生?」
「ああ、確か顧問してなかった筈だけどな。」
「……わかった、ありがとう。」
職員室に行くと誰もいなかった、そういえば会議中ってまな先生が言ってたっけ、ちょっと待ってようかな……
すると怒号のような声が響く、会議室からで校長が叫んでいるようだった。
ドアに近づき聞き耳を立てた……どうやら紫帆先生が怒られているようだった。
「三咲先生、分かってますか?怒られている訳が?」
「………はい、校長……」
「貴女は前の学校の生徒に淫行で訴えられてここに来ているのに剰(あまつ)さえ我が校の理事長のお孫さんの陽斗様に色目を使うとは……」
「!別に、色目を使ったんじゃないです!!それに……淫行はしてないです!誤解です!!」
「しかしですね、LHR 中に見たという生徒が何人もいますし……」
「それは……その……」
「失礼します!」
大きな音がするくらいにドアを開け会議中の中に入る、呆気に取られた校長と先生たち……
「陽斗……君?」
「すみません、会議中に。それは先生が言われた通り誤解です、三咲先生は前に僕の家庭教師をしてくれてまして久し振りに会ったことを喜んでくれてそれで思うところがあってじっと見てたんだと思います。」
「いや、しかし……」
「ですから三咲先生をお許し下さい、お願いします!!」
頭を下げる、オロオロと狼狽える先生達。何でそんなに慌ててるんだろう?
「で、ではこの事は無かったことにします。理事長にはくれぐれもご内密にお願いします……」
「わかりました、三咲先生をお借りしてもいいですか?」
「は、はい。どうぞ……」
紫帆先生を促して私達は会議室を出た、先生は俯きながら私の手を握っていた。取り合えず中庭まで出てベンチに座った。
「先生……どうして僕の事を見てたんですか?」
「………覚えてないのね……やっぱり……」
「……もしかして……記憶がないことを知ってます?」
「……薄々はね、だから見てたんだけど……」
「先生も……ぼ……」
僕とえっちしてたの?
と聞こうとするとその喋ろうとした唇を塞がれる。
「キス……までよ?それ以上はしてないから……」
「はあ……」
「陽斗君が居なくなったあの日に……」
陽斗君の家庭教師をしていた紫帆先生は陽斗君から突然キスをされてから陽斗君の事が好きになった。
で、居なくなった日に約束をしていたんだけどすっぽかされて陽斗君は来なかった……
その後お婆様が来て色々言われたらしい、それで淫行っていう噂をつけられたんだとか……
キスをしてしまった罪悪感から何も言えずそのレッテルを貼られたままになってしまっていた。
その貼ったお婆様が連絡をしてきて高校に来て陽斗の担任になれと言ったらしい……
入学式で再会した陽斗はまるで別人のようだったし何事もなかったかの様にしてた……
………たぶん陽斗君の記憶の中には家庭教師って印象しか残ってなかったんだろう、それ以外は思い出せなかった……
そこまで話を終えると私は紫帆先生を引き寄せてキスをした………
「は……ると……くん?」
「前の事はあんまり覚えてないですけど……紫帆先生がこのままでいいなら……僕は紫帆先生を護ります……」
「陽斗君!」
紫帆先生は抱きついてきてキスをしてきた、そのまま暫くそこにいた。鋭い視線で見られてるとも知らずに………
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