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最強天使、休憩所で大ピンチ
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「にーちゃんさ、サミュエルさんうちに泊まってもいいよね?」
遊の問いかけに、スマホをいじっていた蒼くんが顔をあげ、俺に向かって柔らかく微笑んだ。
「もちろん。サミュエルさん、布団もあるのでぜひどうぞ」
嘘だろ。
「しかし……」
「いいんじゃないかしら? 遊がデートを申し込めたのも、サミュエルさんのおかげでしょう?」
「息子夫婦も文句を言わんだろ。ほら、留学生を受け入れたこともあったしなあ」
じーちゃん、留学生と四百二十歳の最強天使を混同している。日本以外からこの地を訪れた、という点では合ってるかもしれぬが。
「よろしいんでしょうか?」
遊と過ごす時間が長いほど、ミッションの発見に有利ではある。だが、栃木よ……。新参者に対して、受け入れ態勢が整いすぎているのでは?美浜家が特別なのか、いまところ解せないが。
「明日の午前中さ、俺部活で家にいないんだ! サミュエルさん、見学にこない!?」
もはや完全に保護者扱いである。そういえば久美ちゃんが、音楽室から練習が見えていると話してたな。
「俺さ、陸上部なんだ! 最近すげえ暑いから、早い時間からスタートで時短になっててさ!」
「ほう。何時からなのだ?」
「七時だよ!」
健康的である。行こう。というより、俺が美浜家で留守番というのは、やはりおかしい。
「……ええっ!? こればっかりは仕方ないなあ」
「焦っても危ないからねえ」
声のほうを見やると、休憩所の入口付近に人だかりができている。エレベーターホールにいたご老人団体や、どこぞの家族連れ、若者グループ、カップルまで、ぞろぞろと集まり、館内スタッフが説明をしているではないか。
「遊よ、彼らはどうしたのだ?」
「お笑いのミニライブが予定されてたんだけどさ。昨日まで別の地方にいたみたいで、大雨の影響で一時間くらい到着が遅れちゃうんだって」
各地に舞い降りる天使同様に、人間たちもまた忙しく働き、あちらこちらへと移動しているのだ。
「いま頑張って向かってるみたい。栃木出身のコンビでさ、一人は『バイオリン弾ける』って言いながら、ギイギイ音を立ててるだけなんだ!」
え?
「ほのぼのしててさあ。ひたすら栃木の名産を紹介しようとして、スベることもあってさ! そこがまた感動するんだあっ!」
……俺のルーツは日本のはずだが、ときどき遊の言語が理解できない。
「サミュエルさんや、ひとつ提案があるんですが」
しばし固まっていた俺に、じーちゃんがほがらかに笑いかける。
「はい。なんでしょうか?」
「お笑いさんの代わりに、サミュエルさんが手品を披露したら、みんな喜ぶんじゃないかねえ?」
げっ!じーちゃん、とんでも発言である。いや、そもそも俺が「マジシャンです」などと虚言を口にしたせいだ。完全に俺が原因だが、こんな大勢の前で手品をするなどありえん。魔法を使えばいくらでも可能だが、オーロラ色に煌めかせながら鳩でも出せば、大混乱が巻き起こること必須だ!
「いやあ、そのですね……」
「えっ! あなた、マジシャンなんですか!?」
「ママあ、マジシャンってなあに?」
隣の座卓の家族が、俺とじーちゃんの会話に反応。し、しまった!
「ほほお。マジシャンだって?」
「おや? エレベーターホールで演劇をしてた、男前さんでは?」
「あら、ほんと! 抱きついてた可愛い男の子もそばにいるじゃない!」
あれは演劇ではない。だが、今はそこではない。気づけば数十人はいるであろう人間たちが、俺へジワジワとにじり寄ってくる。なんと館内スタッフまで、ラッキーだと言わんばかりに近づいてくるではないか。勘弁してくれ!
「サミュエルさんはさ、今日は小道具なにも持ってきてないんですよ!」
「サミュエルさんとは、この男前さんのことかい?」
「はい!」
遊、ナイス!さすが、俺の友よ!ご老人の一人が腰の後ろに手を回し、残念そうな顔をしている。
「そうかあ。やっぱり、手品にはハットやステッキがいるんじゃろう?」
「いえ! 俺が見たときは、手のひらだけでした!」
フォローになっていない件。突然の裏切りである。遊の発言を聞き、群衆が再び期待に満ちた目でこちらを見つめてくる。ほら、早く手品を見せてよと言わんばかりに……!
落ち着こう。そして一旦、整理しよう。
東京に参上予定が栃木へ → 美浜家の庭の大木に落下 → 不法侵入に怯えたが、おおらかな遊とその家族に受け入れられ事なきを得る → 旨い昼食をごちそうになる → 温泉地までご一緒する → 手品を求められている(今ここ)。
これ……手品をしなかったら、人としてどうなんだ。違った、天使としてどうなんだ。
「で、では。ごくごく簡単なものでよろしければ」
おおっ!と歓声が上がり、拍手が響いた。ぐっ!美浜家への義理が溜まりすぎていて、判断能力が落ちているぞ!おい、なに受け入れてんだ!?
「いやあ、助かります。たまたまマジシャンの方がいらっしゃるなんて!」
館内スタッフが深々と頭を下げ、休憩所の外を手で示している。
「別の部屋に簡易ステージを用意してありますので、よろしければそちらで……」
「い、いや! なにも持ち合わせていないゆえ、ここで!」
俺は誘導を全力で拒否。本格的な場所に立ってみろ、どう取り繕うつもりだ。照明やらマイクやら備えられたら、もはや逃げ道など一切ない。
かくして俺は、休憩所の入口付近で手品を披露することに。大人たちはあぐらをかいたり正座をしたり、ちびっこたちは体育座りで行儀よく、いまかいまかと待っている。まるで即席の寄席会場だ。いや、そんな生ぬるい話ではない。もはや悪夢の公開しょけぃ——ぃいいやっっ!聖なる最強天使の俺が、そんな言葉を使ってはならん!撤回だ!
だがしかし、なぜこんなことに……(白目)?
——続く——
読んでいただきありがとうございます!「続きが気になる!」と思っていただけたら、ピンチのサミュエルをぜひ見守ってください!(笑)
遊の問いかけに、スマホをいじっていた蒼くんが顔をあげ、俺に向かって柔らかく微笑んだ。
「もちろん。サミュエルさん、布団もあるのでぜひどうぞ」
嘘だろ。
「しかし……」
「いいんじゃないかしら? 遊がデートを申し込めたのも、サミュエルさんのおかげでしょう?」
「息子夫婦も文句を言わんだろ。ほら、留学生を受け入れたこともあったしなあ」
じーちゃん、留学生と四百二十歳の最強天使を混同している。日本以外からこの地を訪れた、という点では合ってるかもしれぬが。
「よろしいんでしょうか?」
遊と過ごす時間が長いほど、ミッションの発見に有利ではある。だが、栃木よ……。新参者に対して、受け入れ態勢が整いすぎているのでは?美浜家が特別なのか、いまところ解せないが。
「明日の午前中さ、俺部活で家にいないんだ! サミュエルさん、見学にこない!?」
もはや完全に保護者扱いである。そういえば久美ちゃんが、音楽室から練習が見えていると話してたな。
「俺さ、陸上部なんだ! 最近すげえ暑いから、早い時間からスタートで時短になっててさ!」
「ほう。何時からなのだ?」
「七時だよ!」
健康的である。行こう。というより、俺が美浜家で留守番というのは、やはりおかしい。
「……ええっ!? こればっかりは仕方ないなあ」
「焦っても危ないからねえ」
声のほうを見やると、休憩所の入口付近に人だかりができている。エレベーターホールにいたご老人団体や、どこぞの家族連れ、若者グループ、カップルまで、ぞろぞろと集まり、館内スタッフが説明をしているではないか。
「遊よ、彼らはどうしたのだ?」
「お笑いのミニライブが予定されてたんだけどさ。昨日まで別の地方にいたみたいで、大雨の影響で一時間くらい到着が遅れちゃうんだって」
各地に舞い降りる天使同様に、人間たちもまた忙しく働き、あちらこちらへと移動しているのだ。
「いま頑張って向かってるみたい。栃木出身のコンビでさ、一人は『バイオリン弾ける』って言いながら、ギイギイ音を立ててるだけなんだ!」
え?
「ほのぼのしててさあ。ひたすら栃木の名産を紹介しようとして、スベることもあってさ! そこがまた感動するんだあっ!」
……俺のルーツは日本のはずだが、ときどき遊の言語が理解できない。
「サミュエルさんや、ひとつ提案があるんですが」
しばし固まっていた俺に、じーちゃんがほがらかに笑いかける。
「はい。なんでしょうか?」
「お笑いさんの代わりに、サミュエルさんが手品を披露したら、みんな喜ぶんじゃないかねえ?」
げっ!じーちゃん、とんでも発言である。いや、そもそも俺が「マジシャンです」などと虚言を口にしたせいだ。完全に俺が原因だが、こんな大勢の前で手品をするなどありえん。魔法を使えばいくらでも可能だが、オーロラ色に煌めかせながら鳩でも出せば、大混乱が巻き起こること必須だ!
「いやあ、そのですね……」
「えっ! あなた、マジシャンなんですか!?」
「ママあ、マジシャンってなあに?」
隣の座卓の家族が、俺とじーちゃんの会話に反応。し、しまった!
「ほほお。マジシャンだって?」
「おや? エレベーターホールで演劇をしてた、男前さんでは?」
「あら、ほんと! 抱きついてた可愛い男の子もそばにいるじゃない!」
あれは演劇ではない。だが、今はそこではない。気づけば数十人はいるであろう人間たちが、俺へジワジワとにじり寄ってくる。なんと館内スタッフまで、ラッキーだと言わんばかりに近づいてくるではないか。勘弁してくれ!
「サミュエルさんはさ、今日は小道具なにも持ってきてないんですよ!」
「サミュエルさんとは、この男前さんのことかい?」
「はい!」
遊、ナイス!さすが、俺の友よ!ご老人の一人が腰の後ろに手を回し、残念そうな顔をしている。
「そうかあ。やっぱり、手品にはハットやステッキがいるんじゃろう?」
「いえ! 俺が見たときは、手のひらだけでした!」
フォローになっていない件。突然の裏切りである。遊の発言を聞き、群衆が再び期待に満ちた目でこちらを見つめてくる。ほら、早く手品を見せてよと言わんばかりに……!
落ち着こう。そして一旦、整理しよう。
東京に参上予定が栃木へ → 美浜家の庭の大木に落下 → 不法侵入に怯えたが、おおらかな遊とその家族に受け入れられ事なきを得る → 旨い昼食をごちそうになる → 温泉地までご一緒する → 手品を求められている(今ここ)。
これ……手品をしなかったら、人としてどうなんだ。違った、天使としてどうなんだ。
「で、では。ごくごく簡単なものでよろしければ」
おおっ!と歓声が上がり、拍手が響いた。ぐっ!美浜家への義理が溜まりすぎていて、判断能力が落ちているぞ!おい、なに受け入れてんだ!?
「いやあ、助かります。たまたまマジシャンの方がいらっしゃるなんて!」
館内スタッフが深々と頭を下げ、休憩所の外を手で示している。
「別の部屋に簡易ステージを用意してありますので、よろしければそちらで……」
「い、いや! なにも持ち合わせていないゆえ、ここで!」
俺は誘導を全力で拒否。本格的な場所に立ってみろ、どう取り繕うつもりだ。照明やらマイクやら備えられたら、もはや逃げ道など一切ない。
かくして俺は、休憩所の入口付近で手品を披露することに。大人たちはあぐらをかいたり正座をしたり、ちびっこたちは体育座りで行儀よく、いまかいまかと待っている。まるで即席の寄席会場だ。いや、そんな生ぬるい話ではない。もはや悪夢の公開しょけぃ——ぃいいやっっ!聖なる最強天使の俺が、そんな言葉を使ってはならん!撤回だ!
だがしかし、なぜこんなことに……(白目)?
——続く——
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