10 / 39
最強天使、栃木でホームステイ!?
しおりを挟む
「遊よ。まずは、久美ちゃんとあんみつを食べるといい」
「え? なんで?」
階段を上がり、俺と遊は休憩所へ足を運んだ。広々とした和室。畳が一面に敷かれ、低い座卓が規則正しく並んでいる。湯上がりの客がソフトクリームやあんみつを楽しみ、思い思いにまどろんでいるぞ。
その中に、見覚えのある顔。蒼くんと、じーちゃんとばーちゃん。そして、そこそこ近い位置に久美ちゃんの姿が。祖父母や両親、そして弟と思しき少年と共に、和やかに語らっているではないか。
「あんみつじゃなくてもいい。かき氷でも、ソフトクリームでも、食べていれば沈黙も気まずくないだろう?」
「俺さ、久美先輩の前で、食べたり飲んだりしたことなくて……」
ははは。照れている。可愛いやつめ。
「遊よ、案ずるな。初体験を楽しむのだ」
「えっ! ここでするの!?」
遊が両手で口を塞ぎ、顔を真っ赤にしている。しぐさが乙女な点も気になるが、誤解もはなはだしい。急に押し倒したらおかしいだろ。
「遊よ、まずは会話だ! 相手を知ることから恋愛は始まるのだ!」
「う、うん……」
さあ話しかけろと俺が背中を押すと、遊は忍び歩きで久美ちゃんに近づいた。む!やはり忍者の血が騒ぐのか!?
……と、ふと蒼くんがこちらに気がついた。
「遊? なあってば」
立ち上がってやってくる。タイミング悪し!遊が久美ちゃんに話しかける、絶好のチャンスなのだが!
「そっちじゃなくて、こっちにじーちゃんとばーちゃんが……」
「やあ! 蒼くん、あんみつを食べないか!?」
——シュインッ!阻止!!
魔法ではない。ただ片腕を伸ばして進路を塞いだだけである。チラッと遊を見ると、もじもじしながらも久美ちゃんに話しかけているではないか。イエスッッ!成功だ!
「……サミュエルさんって、いい人ですよね?」
どうやら悟ったのか、蒼くんが笑っている。四百二十歳、恋愛の協力で「イエスッッ!」とか、めちゃくちゃ興奮してる件。なにこの羞恥心。
「遊のこと待ってたんですが、あの子と食べるのかな。俺たちも、何か甘いもの食べませんか?」
「そ、そうだな」
俺の恥じらい、しばし収まらず。遊と久美ちゃんが食券の列に並び、やや遅れて俺と蒼くんも列に続いた。久美ちゃんが楽しそうに何かを話し、遊が耳を真っ赤にしながら相槌を打っている。おお、会話になっているぞ!頑張れ、遊!
「あの子のこと。遊、きっと好きなんだろうなあ」
「おや、知ってたのか?」
「遊って昔からわかりやすいんですよ。好きな子の前だと全然話せなくて」
やはりか。いま久美ちゃんと話せてるのは、大進歩ということだな。
「いつもあんなに賑やかなのに、借りてきた猫みたいにおとなしくなるんですよ」
そう語りながら、スマホを操作する蒼くん。覗き見するつもりはなかったが、壁紙が少女とのツーショットだ。肩にかかるくらいの髪で、太陽のように明るい笑顔を見せている。二人ともイチゴのヘタを人差し指と親指で摘まみ、蒼くんは少し照れたように笑っている。
「蒼くんには恋人がいるのか?」
「はい。遠距離恋愛ですが。離れてると、会いたい気持ちが強くなるんですよね」
まあそうだろう。嬉しいとき、悲しいとき、顔を見たくともすぐに会えぬのは、言葉にできぬつらさがあるだろう。
——情が湧いてしまえば、互いに不幸を招きます——
……わかっておる、バレットよ。
「サミュエルさんは、彼女いるんですか?」
あんみつの食券を四枚購入し、俺は首を左右に振った。
「俺にはいない」
執事は家庭を築く者もいるが、天使は独り身であることが多い。禁じられてはいないがミッションに追われ、恋愛に割く時間がない。これは上界での周知の事実だ。
だが、俺は思う。時間など、作ろうと思えば作れるはずだ。結局のところ、多くの天使は使命にのめり込み、恋愛を後回しにしている。俺もまたその一人だ。任務を果たすことで満たされる日々。恋愛は「無くても困らぬもの」と、どこかおざなりにしているのだろう。もしも噂に聞く『運命の相手』とやらに出会えば、俺も変わるのだろうか?これは実に興味深い課題だ。
「サミュエルさん、優しいですから。カッコいいですし、憧れてる人も多そうですけどね」
蒼くんは受け取ったおぼんにスマホを乗せ、俺を見上げて微笑んだ。真っ赤なさくらんぼ、ソフトクリーム、あんこに求肥、白玉、寒天。理想的で完璧なあんみつである。
「蒼くん、俺が持とう」
「じゃあ俺は麦茶を持っていきますね」
我々の座卓から少し離れた位置で、遊が久美ちゃんと腰を下ろしている。あんみつを頬張る二人……久美ちゃんの笑顔につられ、緊張していた遊も白い歯を見せて笑っているぞ。いい雰囲気だ、そのままデートにこぎつけろ!
「サミュエルさんが、あんみつをごちそうしてくれたよ」
俺と蒼くんは、じーちゃんとばーちゃんのもとへ。チラチラと遊が気になりつつも、俺はあんみつとスプーンを配った。
「まあ、サミュエルさんありがとう。あんみつ大好きなのよ」
「悪いねえ、サミュエルさん」
「いえいえ、とんでもない」
こちらこそ世話になりっぱなしである。あんみつで返せる恩義ではない。そして、俺の馴染み具合も半端ない。いいのか?これで……。たびたび自問自答している。
しかし、だ。今は目の前のあんみつに集中しよう。スプーンでバニラソフトをすくい、口に運ぶ。……うまあっ!白玉のもちもち具合、餡子の甘さ、どれも絶妙で止まらぬ!
この求肥なるグリーンとピンクの物体。はたして、これもどう作っているんだろうか。バレットよ、生ドーナツに浮かれている場合ではないぞ。求肥も調査せよ!俺が味見係を務めてやるぞ!
「サミュエルさあーんっ!」
ちょうど求肥を頬張ったところで、俺の背中に遊が飛びついてきた。
「久美先輩と、夏祭りに行くことになった! 一緒に花火を見るよ!」
「おお! よかったではないか!」
蒼くん、そしてじーちゃんとばーちゃんが顔を見合わせ笑っている。遊が伝えずとも、久美ちゃんを好きなことは全員わかっているようだ。
「遊。じーちゃんは長年生きてきてな、久美って名前の子は可愛くて、いい子ばっかりだなあと」
「うふふ……」
「二人とも、サミュエルさんの前だよ?」
苦笑いをして蒼くんがたしなめていたが、よくわからず。俺はあんみつをぺろりと食べ終わった。栃木の水のおかげか、澄んだ空気の相乗効果か。温泉地の休憩所の寒天すら、感動するほど旨いぞ。
「実はさ、ばーちゃんの名前も久美なんだ!」
「ああ、なるほど。それで……」
遊が俺の腕にくっつき、すりすりしている。喜びの表現方法が猫である。俺は遊の頭を撫でると、美浜家の面々を眺めた。ばーちゃんが照れ笑いをし、じーちゃんは頭を掻き、蒼くんはスマホを操作し、俺の腕から離れた遊は、麦茶を一気に飲み干している。遊は水分を口に入れたら、最後まで飲まなければならないというミッションを自分に課しているのかもしれない。
しかし、平和だ。絵に描いたような家族である。最近は数字が膨れ上がった人間ばかりを見ており、最強天使といえども、どこか疲弊していたように思う。ここにいると心が癒されていくぞ。
しかし、そうのんきなことも言っていられん。早くミッションを見つけて果たせねば、俺は降格だ!
「サミュエルさんはさ、どこのホテルに泊まるの!?」
遊が声を弾ませている。デートが決まり、舞い上がっているのが手に取るようにわかるぞ。
「これからバレットに、ホテルの情報を聞こうと思ってな」
「まあ! マジシャンには秘書がいらっしゃるの?」
「え? ははは……まあ……そのようなもので……」
ばーちゃんの問いかけに、虚言がまた積み重なっていく。おわわわわわわわっ!
「決まってないならさ、俺の家に泊まればいいんじゃない!?」
遊が茶色い瞳をキラキラと輝かせて提案した。……え?最強天使の俺が、栃木でホームステイ!?
——続く——
「え? なんで?」
階段を上がり、俺と遊は休憩所へ足を運んだ。広々とした和室。畳が一面に敷かれ、低い座卓が規則正しく並んでいる。湯上がりの客がソフトクリームやあんみつを楽しみ、思い思いにまどろんでいるぞ。
その中に、見覚えのある顔。蒼くんと、じーちゃんとばーちゃん。そして、そこそこ近い位置に久美ちゃんの姿が。祖父母や両親、そして弟と思しき少年と共に、和やかに語らっているではないか。
「あんみつじゃなくてもいい。かき氷でも、ソフトクリームでも、食べていれば沈黙も気まずくないだろう?」
「俺さ、久美先輩の前で、食べたり飲んだりしたことなくて……」
ははは。照れている。可愛いやつめ。
「遊よ、案ずるな。初体験を楽しむのだ」
「えっ! ここでするの!?」
遊が両手で口を塞ぎ、顔を真っ赤にしている。しぐさが乙女な点も気になるが、誤解もはなはだしい。急に押し倒したらおかしいだろ。
「遊よ、まずは会話だ! 相手を知ることから恋愛は始まるのだ!」
「う、うん……」
さあ話しかけろと俺が背中を押すと、遊は忍び歩きで久美ちゃんに近づいた。む!やはり忍者の血が騒ぐのか!?
……と、ふと蒼くんがこちらに気がついた。
「遊? なあってば」
立ち上がってやってくる。タイミング悪し!遊が久美ちゃんに話しかける、絶好のチャンスなのだが!
「そっちじゃなくて、こっちにじーちゃんとばーちゃんが……」
「やあ! 蒼くん、あんみつを食べないか!?」
——シュインッ!阻止!!
魔法ではない。ただ片腕を伸ばして進路を塞いだだけである。チラッと遊を見ると、もじもじしながらも久美ちゃんに話しかけているではないか。イエスッッ!成功だ!
「……サミュエルさんって、いい人ですよね?」
どうやら悟ったのか、蒼くんが笑っている。四百二十歳、恋愛の協力で「イエスッッ!」とか、めちゃくちゃ興奮してる件。なにこの羞恥心。
「遊のこと待ってたんですが、あの子と食べるのかな。俺たちも、何か甘いもの食べませんか?」
「そ、そうだな」
俺の恥じらい、しばし収まらず。遊と久美ちゃんが食券の列に並び、やや遅れて俺と蒼くんも列に続いた。久美ちゃんが楽しそうに何かを話し、遊が耳を真っ赤にしながら相槌を打っている。おお、会話になっているぞ!頑張れ、遊!
「あの子のこと。遊、きっと好きなんだろうなあ」
「おや、知ってたのか?」
「遊って昔からわかりやすいんですよ。好きな子の前だと全然話せなくて」
やはりか。いま久美ちゃんと話せてるのは、大進歩ということだな。
「いつもあんなに賑やかなのに、借りてきた猫みたいにおとなしくなるんですよ」
そう語りながら、スマホを操作する蒼くん。覗き見するつもりはなかったが、壁紙が少女とのツーショットだ。肩にかかるくらいの髪で、太陽のように明るい笑顔を見せている。二人ともイチゴのヘタを人差し指と親指で摘まみ、蒼くんは少し照れたように笑っている。
「蒼くんには恋人がいるのか?」
「はい。遠距離恋愛ですが。離れてると、会いたい気持ちが強くなるんですよね」
まあそうだろう。嬉しいとき、悲しいとき、顔を見たくともすぐに会えぬのは、言葉にできぬつらさがあるだろう。
——情が湧いてしまえば、互いに不幸を招きます——
……わかっておる、バレットよ。
「サミュエルさんは、彼女いるんですか?」
あんみつの食券を四枚購入し、俺は首を左右に振った。
「俺にはいない」
執事は家庭を築く者もいるが、天使は独り身であることが多い。禁じられてはいないがミッションに追われ、恋愛に割く時間がない。これは上界での周知の事実だ。
だが、俺は思う。時間など、作ろうと思えば作れるはずだ。結局のところ、多くの天使は使命にのめり込み、恋愛を後回しにしている。俺もまたその一人だ。任務を果たすことで満たされる日々。恋愛は「無くても困らぬもの」と、どこかおざなりにしているのだろう。もしも噂に聞く『運命の相手』とやらに出会えば、俺も変わるのだろうか?これは実に興味深い課題だ。
「サミュエルさん、優しいですから。カッコいいですし、憧れてる人も多そうですけどね」
蒼くんは受け取ったおぼんにスマホを乗せ、俺を見上げて微笑んだ。真っ赤なさくらんぼ、ソフトクリーム、あんこに求肥、白玉、寒天。理想的で完璧なあんみつである。
「蒼くん、俺が持とう」
「じゃあ俺は麦茶を持っていきますね」
我々の座卓から少し離れた位置で、遊が久美ちゃんと腰を下ろしている。あんみつを頬張る二人……久美ちゃんの笑顔につられ、緊張していた遊も白い歯を見せて笑っているぞ。いい雰囲気だ、そのままデートにこぎつけろ!
「サミュエルさんが、あんみつをごちそうしてくれたよ」
俺と蒼くんは、じーちゃんとばーちゃんのもとへ。チラチラと遊が気になりつつも、俺はあんみつとスプーンを配った。
「まあ、サミュエルさんありがとう。あんみつ大好きなのよ」
「悪いねえ、サミュエルさん」
「いえいえ、とんでもない」
こちらこそ世話になりっぱなしである。あんみつで返せる恩義ではない。そして、俺の馴染み具合も半端ない。いいのか?これで……。たびたび自問自答している。
しかし、だ。今は目の前のあんみつに集中しよう。スプーンでバニラソフトをすくい、口に運ぶ。……うまあっ!白玉のもちもち具合、餡子の甘さ、どれも絶妙で止まらぬ!
この求肥なるグリーンとピンクの物体。はたして、これもどう作っているんだろうか。バレットよ、生ドーナツに浮かれている場合ではないぞ。求肥も調査せよ!俺が味見係を務めてやるぞ!
「サミュエルさあーんっ!」
ちょうど求肥を頬張ったところで、俺の背中に遊が飛びついてきた。
「久美先輩と、夏祭りに行くことになった! 一緒に花火を見るよ!」
「おお! よかったではないか!」
蒼くん、そしてじーちゃんとばーちゃんが顔を見合わせ笑っている。遊が伝えずとも、久美ちゃんを好きなことは全員わかっているようだ。
「遊。じーちゃんは長年生きてきてな、久美って名前の子は可愛くて、いい子ばっかりだなあと」
「うふふ……」
「二人とも、サミュエルさんの前だよ?」
苦笑いをして蒼くんがたしなめていたが、よくわからず。俺はあんみつをぺろりと食べ終わった。栃木の水のおかげか、澄んだ空気の相乗効果か。温泉地の休憩所の寒天すら、感動するほど旨いぞ。
「実はさ、ばーちゃんの名前も久美なんだ!」
「ああ、なるほど。それで……」
遊が俺の腕にくっつき、すりすりしている。喜びの表現方法が猫である。俺は遊の頭を撫でると、美浜家の面々を眺めた。ばーちゃんが照れ笑いをし、じーちゃんは頭を掻き、蒼くんはスマホを操作し、俺の腕から離れた遊は、麦茶を一気に飲み干している。遊は水分を口に入れたら、最後まで飲まなければならないというミッションを自分に課しているのかもしれない。
しかし、平和だ。絵に描いたような家族である。最近は数字が膨れ上がった人間ばかりを見ており、最強天使といえども、どこか疲弊していたように思う。ここにいると心が癒されていくぞ。
しかし、そうのんきなことも言っていられん。早くミッションを見つけて果たせねば、俺は降格だ!
「サミュエルさんはさ、どこのホテルに泊まるの!?」
遊が声を弾ませている。デートが決まり、舞い上がっているのが手に取るようにわかるぞ。
「これからバレットに、ホテルの情報を聞こうと思ってな」
「まあ! マジシャンには秘書がいらっしゃるの?」
「え? ははは……まあ……そのようなもので……」
ばーちゃんの問いかけに、虚言がまた積み重なっていく。おわわわわわわわっ!
「決まってないならさ、俺の家に泊まればいいんじゃない!?」
遊が茶色い瞳をキラキラと輝かせて提案した。……え?最強天使の俺が、栃木でホームステイ!?
——続く——
81
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
↓
PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる