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最強天使、マジックショー開幕!
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白目を剥いている俺のもとに、遊が駆け寄る。その肩をがしっと引き寄せ、俺は小声で相談を持ちかけた。
「遊よ、どうすればいい!? 俺は手品などできんのだ!」
「庭で見せてくれたやつをさ、ちょっとだけやればいいんじゃない? 芋虫を蝶に変えるやつ!」
しつこいが、芋虫ではなく毛虫である。
だが、今そこはどうだっていい!
「あれは手品ではないぞ!」
「え? そうなの?」
きょとんと無垢な茶色い瞳。なんたる認識のずれだ!遊は俺を天使だと知ってもなお、あれを手品だと思っていたということか!?
「遊、あれは魔法だ!」
「そっかあ。マジックってこと?」
む?
「……そ、そうだ! マジックだ!」
「そっかあ。手品ってこと?」
…………。
こ、混乱する(震)。栃木に落下してから、ずっと遊の魔法にかかっている気がしてならん。
「遊よ、俺が魔法を使えばオーロラ色に光が煌めくんだ! 人前でやれば大騒ぎになる! そのたびに誤魔化すのは、さすがに骨が折れるぞ!?」
遊は腕を組んで、うーんと唸った。
「あっ!」
そして、こぶしで手のひらをポンと叩いた。そのまま入口横のおもちゃボックスを漁っているぞ。
「いいこと思いついたよ!」
遊が手にしたのはシャボン玉セット。大きく、なにやら連射できそうだ。豪快に袋を開けると、得意げに中身を取り出した。
「俺がこれ吹くよ! キラキラも目立たなくなるしさ! にーちゃあーん!」
呼ばれた蒼くんが立ち上がり、こちらへ足早に向かう。遊は再びおもちゃボックスを漁り、新しいシャボン玉セットを蒼くんに渡した。
「にーちゃんもさ、逆側から吹いて?」
「演出ってこと?」
蒼くんの問いにかけに、遊が何度も頷く。
「俺たちでさ、ショーを盛り上げようよ! そうしたらサミュエルさんも嬉しいから。ね、サミュエルさん!」
「うむ!」
うむ!じゃねえんだわ。なにテンション上がってんだよ俺。ぐわわわわわわっ!
「マイクチェック、マイクチェック……」
やや離れた場所で館内スタッフがマイクを握り、ボンボンと叩いて音を確かめている。にこやかに俺に微笑むと、元気いっぱいにアナウンスした。
「はい、それでは! ただいまより、オ・トコマエ・サミュエルさんによるマジックショー開催です!」
誰だ、オ・トコマエ・サミュエルって。紹介名がカオスである。褒め言葉と名前を合体させるな。
♬チャラララララ~ チャララララ ラ~ララ~
名前を訂正する暇なく、まごうことなき昔ながらの手品用BGMが流れる。ちびっこらは大はしゃぎ、ご老人たちは身を乗り出している。
完全に始まってしまったぞ。もはや逃げることは許されぬ!
「……えー、こちらに、なんの変哲もない器がございます」
俺は、あんみつが入っていた深皿を手のひらに乗せた。その上にホテル名が書かれたタオルをかぶせ、パチンッ!と指を鳴らす。
「合図をもとに、このタオルをどけるとぉォォオハイッッ!!!」
我ながら声がデカすぎる。テンションをどうにかブチ上げながら、「早くシャボン玉を吹いてくれ!」と美浜兄弟に念を送っていた。
——ぷくぷくぷく……ぱちんっっ!
遊と蒼くんが吹き込む、大量のシャボン玉が休憩所を舞う。あちこちが虹色に染まっていくぞ。その隙間から、なんとか手品を見ようと観客が上下左右に顔を動かしている。
ようし!ここまでシャボン玉が溢れれば、問題ないだろう!
バサッッ——!
「……すごいっ! バニラソフトが、三十センチくらいの高さになってる!」
「見て、白玉もこぼれそうだよ!?」
ドヤアアアッ!!
器の中に、豪華なあんみつを完成させた。バニラソフトのトップにはさくらんぼを、そして、山肌には二色の求肥を散りばめて、季節外れのクリスマスツリー仕様に仕上げた。センスの有無については、いまは触れないで欲しい。
大歓声に、拍手喝采。俺の額からは、脂汗が滝のように噴き出している。
「さあ、どうぞ」
「わあー! ありがとう!」
一番前に座っていた少女に器を差し出すと、大喜びだ。ははは。よかったよかった。なんなんだこのイベント。
「オ・トコマエ・サミュエルさん! ほかにも何かできませんか? かんぴょう巻きならご用意できますよ!」
司会者、名前間違ってます。……しかし、かんぴょう巻きとな。以前寿司屋で食べた、あの甘い食べ物か。地味な見た目だが、妙に旨いんだよな。
「カット前の長いかんぴょう巻きがあるので、ステッキ代わりにするのはいかがでしょうか!?」
ぐにゃぐにゃな件。本気で言ってるんか。
俺が三百メートルくらい引いていると、別の館内スタッフが慌ただしく姿を現した。
「予定よりも、お笑いさんが早く到着できるそうです!」
それを聞き、一番胸を撫でおろしたのは間違いなく俺である。アンコールの声が上がったが、そこはじーちゃんとばーちゃんが上手くなだめてくれ、無事に終了。いやはや、助かった。
「オ・トコマエ・サミュエルさん、どうもありがとう!」
「いやあ、いいもの見させてもらったよ!」
去り際、観客は俺にハイファイブ(日本ではハイタッチと言ったか)をしたり、握手を求めてきたり。俺の腕を何度もさすってくるご婦人もいた。どう捉えても筋肉チェックだろう。最強天使、大人気である。
「サミュエルさん! 私、手品って初めて見ました!」
感激した様子の久美ちゃん。そばにいる家族も全員、頭上に【0】の数字が並んでいる。
「遊くんのシャボン玉も、とっても綺麗だったよ?」
「よ、よかったです……! へへっ!」
遊は得意げにシャボン玉を連射した。嬉しいのはわかるが、俺の顔に向かって吹くのはやめようか。
「また明日、学校で会ったらよろしくね?」
「はい、久美先輩!」
二人で手を振り合っている。若者の恋愛は見ていて清々しい気分になるぞ。青春、バンザイ!弾けろ、パッション!
……なに盛り上がってんだ。ミッション、早く見つけようか。
——続く——
読んでくださりありがとうございます!果たして、遊のミッションは見つかるのでしょうか?続きもぜひご覧ください!!
「遊よ、どうすればいい!? 俺は手品などできんのだ!」
「庭で見せてくれたやつをさ、ちょっとだけやればいいんじゃない? 芋虫を蝶に変えるやつ!」
しつこいが、芋虫ではなく毛虫である。
だが、今そこはどうだっていい!
「あれは手品ではないぞ!」
「え? そうなの?」
きょとんと無垢な茶色い瞳。なんたる認識のずれだ!遊は俺を天使だと知ってもなお、あれを手品だと思っていたということか!?
「遊、あれは魔法だ!」
「そっかあ。マジックってこと?」
む?
「……そ、そうだ! マジックだ!」
「そっかあ。手品ってこと?」
…………。
こ、混乱する(震)。栃木に落下してから、ずっと遊の魔法にかかっている気がしてならん。
「遊よ、俺が魔法を使えばオーロラ色に光が煌めくんだ! 人前でやれば大騒ぎになる! そのたびに誤魔化すのは、さすがに骨が折れるぞ!?」
遊は腕を組んで、うーんと唸った。
「あっ!」
そして、こぶしで手のひらをポンと叩いた。そのまま入口横のおもちゃボックスを漁っているぞ。
「いいこと思いついたよ!」
遊が手にしたのはシャボン玉セット。大きく、なにやら連射できそうだ。豪快に袋を開けると、得意げに中身を取り出した。
「俺がこれ吹くよ! キラキラも目立たなくなるしさ! にーちゃあーん!」
呼ばれた蒼くんが立ち上がり、こちらへ足早に向かう。遊は再びおもちゃボックスを漁り、新しいシャボン玉セットを蒼くんに渡した。
「にーちゃんもさ、逆側から吹いて?」
「演出ってこと?」
蒼くんの問いにかけに、遊が何度も頷く。
「俺たちでさ、ショーを盛り上げようよ! そうしたらサミュエルさんも嬉しいから。ね、サミュエルさん!」
「うむ!」
うむ!じゃねえんだわ。なにテンション上がってんだよ俺。ぐわわわわわわっ!
「マイクチェック、マイクチェック……」
やや離れた場所で館内スタッフがマイクを握り、ボンボンと叩いて音を確かめている。にこやかに俺に微笑むと、元気いっぱいにアナウンスした。
「はい、それでは! ただいまより、オ・トコマエ・サミュエルさんによるマジックショー開催です!」
誰だ、オ・トコマエ・サミュエルって。紹介名がカオスである。褒め言葉と名前を合体させるな。
♬チャラララララ~ チャララララ ラ~ララ~
名前を訂正する暇なく、まごうことなき昔ながらの手品用BGMが流れる。ちびっこらは大はしゃぎ、ご老人たちは身を乗り出している。
完全に始まってしまったぞ。もはや逃げることは許されぬ!
「……えー、こちらに、なんの変哲もない器がございます」
俺は、あんみつが入っていた深皿を手のひらに乗せた。その上にホテル名が書かれたタオルをかぶせ、パチンッ!と指を鳴らす。
「合図をもとに、このタオルをどけるとぉォォオハイッッ!!!」
我ながら声がデカすぎる。テンションをどうにかブチ上げながら、「早くシャボン玉を吹いてくれ!」と美浜兄弟に念を送っていた。
——ぷくぷくぷく……ぱちんっっ!
遊と蒼くんが吹き込む、大量のシャボン玉が休憩所を舞う。あちこちが虹色に染まっていくぞ。その隙間から、なんとか手品を見ようと観客が上下左右に顔を動かしている。
ようし!ここまでシャボン玉が溢れれば、問題ないだろう!
バサッッ——!
「……すごいっ! バニラソフトが、三十センチくらいの高さになってる!」
「見て、白玉もこぼれそうだよ!?」
ドヤアアアッ!!
器の中に、豪華なあんみつを完成させた。バニラソフトのトップにはさくらんぼを、そして、山肌には二色の求肥を散りばめて、季節外れのクリスマスツリー仕様に仕上げた。センスの有無については、いまは触れないで欲しい。
大歓声に、拍手喝采。俺の額からは、脂汗が滝のように噴き出している。
「さあ、どうぞ」
「わあー! ありがとう!」
一番前に座っていた少女に器を差し出すと、大喜びだ。ははは。よかったよかった。なんなんだこのイベント。
「オ・トコマエ・サミュエルさん! ほかにも何かできませんか? かんぴょう巻きならご用意できますよ!」
司会者、名前間違ってます。……しかし、かんぴょう巻きとな。以前寿司屋で食べた、あの甘い食べ物か。地味な見た目だが、妙に旨いんだよな。
「カット前の長いかんぴょう巻きがあるので、ステッキ代わりにするのはいかがでしょうか!?」
ぐにゃぐにゃな件。本気で言ってるんか。
俺が三百メートルくらい引いていると、別の館内スタッフが慌ただしく姿を現した。
「予定よりも、お笑いさんが早く到着できるそうです!」
それを聞き、一番胸を撫でおろしたのは間違いなく俺である。アンコールの声が上がったが、そこはじーちゃんとばーちゃんが上手くなだめてくれ、無事に終了。いやはや、助かった。
「オ・トコマエ・サミュエルさん、どうもありがとう!」
「いやあ、いいもの見させてもらったよ!」
去り際、観客は俺にハイファイブ(日本ではハイタッチと言ったか)をしたり、握手を求めてきたり。俺の腕を何度もさすってくるご婦人もいた。どう捉えても筋肉チェックだろう。最強天使、大人気である。
「サミュエルさん! 私、手品って初めて見ました!」
感激した様子の久美ちゃん。そばにいる家族も全員、頭上に【0】の数字が並んでいる。
「遊くんのシャボン玉も、とっても綺麗だったよ?」
「よ、よかったです……! へへっ!」
遊は得意げにシャボン玉を連射した。嬉しいのはわかるが、俺の顔に向かって吹くのはやめようか。
「また明日、学校で会ったらよろしくね?」
「はい、久美先輩!」
二人で手を振り合っている。若者の恋愛は見ていて清々しい気分になるぞ。青春、バンザイ!弾けろ、パッション!
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