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第三章 守られる私じゃなく。
月の下で ~sinceレオン~
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眠りについたリディアを見て胸を撫で下ろす。
―――ルシアン・モルドレッド
リディアの元婚約者で、リディアの心を奪った輩。
俺はあいつを許さない。
* * *
執務室に戻り書類の整理をしていた。
「レオン」
聞き馴染みのある声がして顔を上げる。
「なんですか“国王陛下”」
「堅苦しい呼び方はやめてくれないか。性に合わない」
ふ、と軽く息を吐く。
「来るなら言ってよ父さん」
目元を緩め、笑みを浮かべた。
国王陛下もとい俺の父。
国王陛下が俺の父だとは公言していない。もちろん知ってるやつもいない。
俺は身分を隠し国王直属部隊団長をしている。
なんでそんなことをしているのか?
そんなの大切な人を失わないためにつきる。
「遅くにすまんな」
「いいよちょうど一段落ついたところ。ラル、茶の用意を」
* * *
「で、何?なんの用?」
「婚約おめでとうな。まさかリディア・ヴェルネとホントに婚約するとはな」
「言っただろ。俺は小さい頃からリディアが好きなんだ」
「本当に一途だな、俺に似てお前は」
「リディアは俺を覚えてなんていないよ。ましてや憔悴しきっていたからね」
「そうか」
「父さんがあんなやつの婚約者にするから」
「すまん。でもあれはしょうがなかったんだよ」
しょうがない……か。
「わかってる。だから俺はリディアにあの頃の無邪気さを取り戻してほしいんだ」
「だから婚約した?他にも理由があるであろう?」
……。
「リディアは俺以上に力を持っている、それに光がない。リディアはたくさんの悪を殺す」
「悪だけだといいけどな。慎重に扱わねばならん。ましてや最上級能力の持ち主だ」
最上級能力か。
1000年に一度の逸材。誰もがその力を欲し、崇める。
それだけどもすごいのだが。
極まれに最上級能力を持ち、神の因子を授かるやつがいる。
それも持っていたら、リディアの身に危険が及ぶ。元婚約者だけでなく、その他の令息にも狙われる。
でも、そんなの関係ない。
「大丈夫だ。俺がいる。もうリディアは誰にも渡さない」
「頼もしいな」
「それより、俺達の婚約はいつ発表されるんだ」
「婚約破棄しているからね。少なくとも1ヶ月は待ってもらうよ」
「……遅い。今すぐにでも世界に知らしめたい。特にあいつには」
「そういえばモルドレッド公爵家から便りが届いてな。『もう一度リディア嬢と婚約を結びたい』とな」
「そんなん許すわけがないだろう。自分のしたことがわかっていないのか?」
今更だ。リディアは俺と婚約関係にあるんだぞ。
「ああ―――」
「国王陛下。そろそろ」
父さんとは話が弾む。会えるのが久しぶりだからだろう。
「そうか。大事なことを言い忘れておった。明後日にでも、ルイエンがこちらを襲撃するつもりだと連絡が来てな。殺りはするな。拘束し、王都まで連れてこい。リディア嬢も連れて行くんだぞ」
「わかりました。国王陛下」
「だから国王陛下というのは―――」
「やめろ。でしょ。今日は来てくれてありがとう。体に気をつけて、父さん」
手を差し伸べる。
「おう。レオン、お前もだ」
その手を握り、固い握手を交わした。
―――ルシアン・モルドレッド
リディアの元婚約者で、リディアの心を奪った輩。
俺はあいつを許さない。
* * *
執務室に戻り書類の整理をしていた。
「レオン」
聞き馴染みのある声がして顔を上げる。
「なんですか“国王陛下”」
「堅苦しい呼び方はやめてくれないか。性に合わない」
ふ、と軽く息を吐く。
「来るなら言ってよ父さん」
目元を緩め、笑みを浮かべた。
国王陛下もとい俺の父。
国王陛下が俺の父だとは公言していない。もちろん知ってるやつもいない。
俺は身分を隠し国王直属部隊団長をしている。
なんでそんなことをしているのか?
そんなの大切な人を失わないためにつきる。
「遅くにすまんな」
「いいよちょうど一段落ついたところ。ラル、茶の用意を」
* * *
「で、何?なんの用?」
「婚約おめでとうな。まさかリディア・ヴェルネとホントに婚約するとはな」
「言っただろ。俺は小さい頃からリディアが好きなんだ」
「本当に一途だな、俺に似てお前は」
「リディアは俺を覚えてなんていないよ。ましてや憔悴しきっていたからね」
「そうか」
「父さんがあんなやつの婚約者にするから」
「すまん。でもあれはしょうがなかったんだよ」
しょうがない……か。
「わかってる。だから俺はリディアにあの頃の無邪気さを取り戻してほしいんだ」
「だから婚約した?他にも理由があるであろう?」
……。
「リディアは俺以上に力を持っている、それに光がない。リディアはたくさんの悪を殺す」
「悪だけだといいけどな。慎重に扱わねばならん。ましてや最上級能力の持ち主だ」
最上級能力か。
1000年に一度の逸材。誰もがその力を欲し、崇める。
それだけどもすごいのだが。
極まれに最上級能力を持ち、神の因子を授かるやつがいる。
それも持っていたら、リディアの身に危険が及ぶ。元婚約者だけでなく、その他の令息にも狙われる。
でも、そんなの関係ない。
「大丈夫だ。俺がいる。もうリディアは誰にも渡さない」
「頼もしいな」
「それより、俺達の婚約はいつ発表されるんだ」
「婚約破棄しているからね。少なくとも1ヶ月は待ってもらうよ」
「……遅い。今すぐにでも世界に知らしめたい。特にあいつには」
「そういえばモルドレッド公爵家から便りが届いてな。『もう一度リディア嬢と婚約を結びたい』とな」
「そんなん許すわけがないだろう。自分のしたことがわかっていないのか?」
今更だ。リディアは俺と婚約関係にあるんだぞ。
「ああ―――」
「国王陛下。そろそろ」
父さんとは話が弾む。会えるのが久しぶりだからだろう。
「そうか。大事なことを言い忘れておった。明後日にでも、ルイエンがこちらを襲撃するつもりだと連絡が来てな。殺りはするな。拘束し、王都まで連れてこい。リディア嬢も連れて行くんだぞ」
「わかりました。国王陛下」
「だから国王陛下というのは―――」
「やめろ。でしょ。今日は来てくれてありがとう。体に気をつけて、父さん」
手を差し伸べる。
「おう。レオン、お前もだ」
その手を握り、固い握手を交わした。
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