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第四章
5月4日(土):彼女の部屋にて
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【京一】
凛の部屋に入るなんて、何年ぶりになるだろうか。
部屋の中心に置かれた丸テーブルを挟んで座り、問題集を広げる。
しかしこんな状況の中で落ち着ける筈もなく。緊張のせいで集中できず、冊子に羅列された数式がなかなか解けない。緊張がなければすんなり解けるのかというと、そんなこともないが。
黙々と二人で数学の問題集を解き進める。
始めは緊張し、あまり居心地が良いと感じられなかったが、……しかし何事も慣れるものだ。
次第に問題に集中できるようになる。
何より、目の前で真面目に勉強している人間がいると、自然と意識が高まるのだ。なるほど、一人でだらだらと説き進めるよりずっと良い。
取り掛かった時点で、僕はまだ全体の一割ほど、彼女は課題が与えられたその日からすでに進めていて、もう半分ほどは終えていた。
対面での勉強を始め、気が付けば早くも一時間。僕は開始時点の凛の進捗に迫るほど、凛はもうすぐで終わりが見えるというところまで進んだ。
「ちょっと休憩にしよっか」
ふと時計を見て、凛が言った。
厚みのある問題集を、ぱたん、と閉じる。そして静かに立ち上がった。
「夜食、作ってきてあげるよ」
「え?」
「おにぎり」
それだけ言って、部屋を出て行く凛。
僕が腹を空かせているように見えたのだろうか。別にそんなことはなかったが。
なんなのだろう。凛の意図がつかめない。
それとも取り立てて意図などないのか?
だめだ、彼女の考えが読めない。――モノローグが読めない。気になる。
十分ほどして、凛はいくつかおにぎりが載った皿を持って、部屋に戻って来た。
「はい」
僕は、彼女が差し出してきたおにぎりを受け取る。
なんだか妙な感じだと思いつつも、一口手に取り、食べる。
「どう?」
「う、うん。旨いよ」
実際、それはかなり旨かった。
普通のおにぎり。白米に塩をまぶして三角の形を作り、海苔を付けただけのはずだが、なぜかやたらと旨く感じた。
米と塩と海苔の味だけとは感じられない、何かもっと深みある味わい。なんだろう、魔法的に旨いとでも言うか。
「ま、美味しいに決まってるよ。昔、お母さんに教えてもらった通りにやったからね」
「へ、へえ……」
教えてもらった通り? なるほど、ただの塩むすびではなくて、何か特別な作り方か、あるいは隠し味でもあるのだろう。とすればこの旨さにも納得がいく。
「あのさ、」
また丸テーブルを挟んだ対面に座りつつ、凛は言う。
「京一って、有紗のこと好きなの?」
「え」
まさかの質問に、僕は硬直してしまう。
急に、なんだ。その質問は。
……ていうか、なぜ知っている?
「あ、えっと。……実は、遊免さんから聞いたの」
あ、あの女……。やっぱり、口硬くないじゃないか。
「でも、それって本当なのかな、と思って。確かに有紗はすごく可愛いし良い子だし、実際モテてると思うけど。――京一も、有紗のこと好きなの?」
「…………」
何と答えればよいのか。
僕が、宮本のことが好きなのかどうか。
そこで、ふと、僕は冷静になった。
曰く言い難い、強烈な違和感が湧き起こる。
図書委員の最初の日。あのとき僕は宮本有紗に――あの笑顔に魅せられて、確かに明確な好意を抱いた。
当然、宮本は目を引くほど可愛いので、それまでにも好意的な印象はあった。だがそれだけでは特別な感情ではない。あの日のあのときに、それが明確な『好意』として形になったわけである。
あのとき、僕は宮本有紗に惚れた。それは間違いない。
しかし今、ふと宮本について考えてみても――胸に抱かれるのは、かつてのその感情とはどこか違うものだ。
例えば、次に図書委員の当番のときが来て、彼女と狭いカウンターで二人きりになったとして。
以前ほどどぎまぎするような気はしない。いや、それはすでに、最近では割とそうだったか?
僕から見た宮本への評価が下がったわけでは決してない。彼女は魅力的な女生徒だ。
『好き』が常態化して特別な感情ではなくなった、ということかというと、……そういう感じでもない。
なんだろう。宮本への印象が特別なものではなくなり、僕の中で小さくなっていったような感じだ。
「いや、えっと……」
僕はどう言えばよいのか逡巡しつつも、ありのままの思いを凛に言った。
「まあ確かにそういう期間もあったけど……。今は別に、そんなことはないと思う。確かに良い子だけど、『好きな人』、とは……違うかな……」
まるで移り気性のような物言いで、宮本に対しては非常に失礼な気がするが……それが現時点での、事実である。
口に出して、改めてそうだと腑に落ちる。
「ふうん。前は好きだったんだ。……でも、今はそういうわけじゃない、か。なるほど、それなら、まあ……」
凛は、なにやら一人で納得するように呟いている。
さっきから彼女はどうにも様子がおかしい。そもそも僕をこうして部屋に招いたこと自体がおかしい。
「あの、凛。急にどうしたんだ」
「なにが?」
「いやだって、おかしいだろ。なんで唐突に、恋バナなんか、吹っかけてきたんだよ」
「え? ……うーん、なんで急に恋バナ始めたか、って言われると……」
なんと言おうか、考えるようにして少し黙る凛。
数秒置いて、途端、居直る。
しかし改まった様子ではなく、ごく平然とした顔。そのまま静かに口を開き、言うのだ。
「私が京一のことを好きだから、かな」
彼女の瞳は、まっすぐと、僕に向いていた。
「…………、え?」
僕は固まる。
しかしそんな反応は想定内だと言わんばかりに、凛はなおも落ち着いた様子で、追撃をかましてくる。
「なに黙ってんのよ。ちゃんと答えてよね。……私はちゃんとがんばったんだから」
「頑張った? なに、いや、答えてって、えっと……」
「京一、前は、有紗の事好きだったんだよね。――じゃあ、今はどうなの?」
僕に視線を向けたまま。
「今は、っていうか……。私のことは、どうなの?」
じっ。と。
視線が、僕を射抜く。
…………。
全く予想外の状況である。
急かされても、いきなりすぎて冷静でいられない。動悸が逸ることさえ忘れ、呆然としてしまう。
落ち着いて考えられているとはいえない中でも、しかし確かに自覚できる部分があった。
――昨日、病院の待合室。
何に対してかよく分からない礼を言われたとき、ふと見せられた凛の表情が浮かぶ。……確固たる強かさをそのうちに据えながらも、脆く弱々しいようにも見える、そんな顔だった。
そのとき僕は、凛に対して思わずときめいてしまったのだ。
そしてその日の夜はというと、あんな夢を見る始末。
僕はそれをはっきりと自覚した。
ただし、あまりに急なこの状況。感情を整理している猶予はなく。
「……僕も、好きです……」
自然と、言葉が口を衝いて出ていた。
凛のまっすぐな視線。
引き込まれるようなその瞳を前に、まるでその言葉が心の奥底からずりりと引き出されたかのようだった。確かな感情だが、しかしそれは自分の意思で言ったのか、彼女に言わされたのか。
そうだ。僕は凛のことを好きになっていたのだ。
いや、そうじゃない。
正確に言えば、心の奥底に沈んでいた恋心がまた表層部に浮上してきた、ということである。
なにせ彼女は僕の初恋の相手なのだから。
僕の返答を聞き、満足そうに微笑む凛。
してやったり、という笑みだった。
その強かな笑顔を見せられて、また僕はときめいてしまった。――いやもう、抜群に。
凛の部屋に入るなんて、何年ぶりになるだろうか。
部屋の中心に置かれた丸テーブルを挟んで座り、問題集を広げる。
しかしこんな状況の中で落ち着ける筈もなく。緊張のせいで集中できず、冊子に羅列された数式がなかなか解けない。緊張がなければすんなり解けるのかというと、そんなこともないが。
黙々と二人で数学の問題集を解き進める。
始めは緊張し、あまり居心地が良いと感じられなかったが、……しかし何事も慣れるものだ。
次第に問題に集中できるようになる。
何より、目の前で真面目に勉強している人間がいると、自然と意識が高まるのだ。なるほど、一人でだらだらと説き進めるよりずっと良い。
取り掛かった時点で、僕はまだ全体の一割ほど、彼女は課題が与えられたその日からすでに進めていて、もう半分ほどは終えていた。
対面での勉強を始め、気が付けば早くも一時間。僕は開始時点の凛の進捗に迫るほど、凛はもうすぐで終わりが見えるというところまで進んだ。
「ちょっと休憩にしよっか」
ふと時計を見て、凛が言った。
厚みのある問題集を、ぱたん、と閉じる。そして静かに立ち上がった。
「夜食、作ってきてあげるよ」
「え?」
「おにぎり」
それだけ言って、部屋を出て行く凛。
僕が腹を空かせているように見えたのだろうか。別にそんなことはなかったが。
なんなのだろう。凛の意図がつかめない。
それとも取り立てて意図などないのか?
だめだ、彼女の考えが読めない。――モノローグが読めない。気になる。
十分ほどして、凛はいくつかおにぎりが載った皿を持って、部屋に戻って来た。
「はい」
僕は、彼女が差し出してきたおにぎりを受け取る。
なんだか妙な感じだと思いつつも、一口手に取り、食べる。
「どう?」
「う、うん。旨いよ」
実際、それはかなり旨かった。
普通のおにぎり。白米に塩をまぶして三角の形を作り、海苔を付けただけのはずだが、なぜかやたらと旨く感じた。
米と塩と海苔の味だけとは感じられない、何かもっと深みある味わい。なんだろう、魔法的に旨いとでも言うか。
「ま、美味しいに決まってるよ。昔、お母さんに教えてもらった通りにやったからね」
「へ、へえ……」
教えてもらった通り? なるほど、ただの塩むすびではなくて、何か特別な作り方か、あるいは隠し味でもあるのだろう。とすればこの旨さにも納得がいく。
「あのさ、」
また丸テーブルを挟んだ対面に座りつつ、凛は言う。
「京一って、有紗のこと好きなの?」
「え」
まさかの質問に、僕は硬直してしまう。
急に、なんだ。その質問は。
……ていうか、なぜ知っている?
「あ、えっと。……実は、遊免さんから聞いたの」
あ、あの女……。やっぱり、口硬くないじゃないか。
「でも、それって本当なのかな、と思って。確かに有紗はすごく可愛いし良い子だし、実際モテてると思うけど。――京一も、有紗のこと好きなの?」
「…………」
何と答えればよいのか。
僕が、宮本のことが好きなのかどうか。
そこで、ふと、僕は冷静になった。
曰く言い難い、強烈な違和感が湧き起こる。
図書委員の最初の日。あのとき僕は宮本有紗に――あの笑顔に魅せられて、確かに明確な好意を抱いた。
当然、宮本は目を引くほど可愛いので、それまでにも好意的な印象はあった。だがそれだけでは特別な感情ではない。あの日のあのときに、それが明確な『好意』として形になったわけである。
あのとき、僕は宮本有紗に惚れた。それは間違いない。
しかし今、ふと宮本について考えてみても――胸に抱かれるのは、かつてのその感情とはどこか違うものだ。
例えば、次に図書委員の当番のときが来て、彼女と狭いカウンターで二人きりになったとして。
以前ほどどぎまぎするような気はしない。いや、それはすでに、最近では割とそうだったか?
僕から見た宮本への評価が下がったわけでは決してない。彼女は魅力的な女生徒だ。
『好き』が常態化して特別な感情ではなくなった、ということかというと、……そういう感じでもない。
なんだろう。宮本への印象が特別なものではなくなり、僕の中で小さくなっていったような感じだ。
「いや、えっと……」
僕はどう言えばよいのか逡巡しつつも、ありのままの思いを凛に言った。
「まあ確かにそういう期間もあったけど……。今は別に、そんなことはないと思う。確かに良い子だけど、『好きな人』、とは……違うかな……」
まるで移り気性のような物言いで、宮本に対しては非常に失礼な気がするが……それが現時点での、事実である。
口に出して、改めてそうだと腑に落ちる。
「ふうん。前は好きだったんだ。……でも、今はそういうわけじゃない、か。なるほど、それなら、まあ……」
凛は、なにやら一人で納得するように呟いている。
さっきから彼女はどうにも様子がおかしい。そもそも僕をこうして部屋に招いたこと自体がおかしい。
「あの、凛。急にどうしたんだ」
「なにが?」
「いやだって、おかしいだろ。なんで唐突に、恋バナなんか、吹っかけてきたんだよ」
「え? ……うーん、なんで急に恋バナ始めたか、って言われると……」
なんと言おうか、考えるようにして少し黙る凛。
数秒置いて、途端、居直る。
しかし改まった様子ではなく、ごく平然とした顔。そのまま静かに口を開き、言うのだ。
「私が京一のことを好きだから、かな」
彼女の瞳は、まっすぐと、僕に向いていた。
「…………、え?」
僕は固まる。
しかしそんな反応は想定内だと言わんばかりに、凛はなおも落ち着いた様子で、追撃をかましてくる。
「なに黙ってんのよ。ちゃんと答えてよね。……私はちゃんとがんばったんだから」
「頑張った? なに、いや、答えてって、えっと……」
「京一、前は、有紗の事好きだったんだよね。――じゃあ、今はどうなの?」
僕に視線を向けたまま。
「今は、っていうか……。私のことは、どうなの?」
じっ。と。
視線が、僕を射抜く。
…………。
全く予想外の状況である。
急かされても、いきなりすぎて冷静でいられない。動悸が逸ることさえ忘れ、呆然としてしまう。
落ち着いて考えられているとはいえない中でも、しかし確かに自覚できる部分があった。
――昨日、病院の待合室。
何に対してかよく分からない礼を言われたとき、ふと見せられた凛の表情が浮かぶ。……確固たる強かさをそのうちに据えながらも、脆く弱々しいようにも見える、そんな顔だった。
そのとき僕は、凛に対して思わずときめいてしまったのだ。
そしてその日の夜はというと、あんな夢を見る始末。
僕はそれをはっきりと自覚した。
ただし、あまりに急なこの状況。感情を整理している猶予はなく。
「……僕も、好きです……」
自然と、言葉が口を衝いて出ていた。
凛のまっすぐな視線。
引き込まれるようなその瞳を前に、まるでその言葉が心の奥底からずりりと引き出されたかのようだった。確かな感情だが、しかしそれは自分の意思で言ったのか、彼女に言わされたのか。
そうだ。僕は凛のことを好きになっていたのだ。
いや、そうじゃない。
正確に言えば、心の奥底に沈んでいた恋心がまた表層部に浮上してきた、ということである。
なにせ彼女は僕の初恋の相手なのだから。
僕の返答を聞き、満足そうに微笑む凛。
してやったり、という笑みだった。
その強かな笑顔を見せられて、また僕はときめいてしまった。――いやもう、抜群に。
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