黒き英雄の再来

学校生活

「私が首席？」
「よくやったぞイリーナ」
「今日はお祝いね」
「恥ずかしいよ」

スピーチどうしようやったことないよ

「助けてネメシス」
『回答はありません』

無常だ



「以上で校長のお話を終了します」
「それでは入学式のスピーチをお願いします」
「首席イリーナ・レガリア」
「はい」

「人類は今危機に立たされています」
「我々は学生ですがまだ力及ばないでしょう。
門出を抜ける時、良き指揮官・操縦士・技術者になりえるよう腕を磨き、力あるものとしてこの世界を導きましょう」
「病弱な私でもその一員になれればと思っています」
「私はそれに立ち向かう勇敢な同士を探しています。希望と共に学園生活を過ごしましょう」



ここでは順位ごとに小隊を組むそうだ

首席イリーナ・レガリア
2位グレイ・ロッド
3位エミリア・アークス
4位ラクス・フリージア
5位イルマ・ステファノール

まずは自己紹介

「まずは俺からグレイ・ロッドだ」
「軌道エレベータ防衛部隊のグレイ・ニックス隊長は俺の兄貴だ。目標は兄貴を超えることだよろしく頼む」


「私はエミリア・アークス。アークス伯爵家の一人娘です」

「我はラクス・フリージア。北の国レーセンバルトの王女じゃ。よろしくのぅ」

「僕はイルマ・ステファノール。こんな見た目だけど女の子だよ。ステファノール伯爵の娘でエミリアとは友達なんだ。よろしくね」

「私はイリーナ・レガリア。オグマ・レガリアの一人娘です。よろしくお願いします」

「自己紹介は終わったし隊長を決めようぜ」
「私は。イリーナいいと思います」
「いや俺がなる。兄貴を超えてやるんだ」

「ならば模擬戦で決めるといいじゃろう」

余計なことを

「いいな模擬戦をしようぜ」
「勝った方が隊長だ文句はないな」
「うんいいよ」


練習場に来た
模擬機体は前回同様スノヴァビットと細剣
対してグレイは火属性の大剣だ

「試合開始」
「スノヴァビット展開」

細剣に取り付き赤く光を放つ大剣となる。

「身体強化」

剣が交わる。物凄い熱風だ。
やはり火属性だと相性が悪い
溶断できそうにない。

大振りだが筋は良い。
兄貴に負けられないと言ってたがいいセンスをしている。
性格は少々熱苦しいが問題ないだろう
あとはどうやって彼に勝たせるかだ。

「楽しくなってきたぜ。もっとやりあおーぜ」
「そうだね」

悲鳴を先にあげたのは私の機体の方だった。
酷使しすぎたかこれ以上やると自爆してしまう

私は、元々病弱という設定なんだ。

「ネメシス私を酸欠状態にして」
『・・・了解』

うぅ苦しい。自分で言ったのもなんだけどこんなに苦しいなん・・・て

「おい、顔が青いぞ大丈夫か？」
「すぐ試合を中止させろ」
「誰か急いで医務室に・・・」
「イリーナしっかり、イリーナぁ」

私の意識は闇に落ちた。



「ここは？」
「気が付いたか？」
「あ、お父さん」
「全く、入学初日から医務室にお世話になるとはな」
「担当医をうちの者から回しておいて正解だったよ」
「神核が埋まってるなんてバレたら目も開けられないからな」
「迂闊だった。ごめんなさい」
「構わんさ。お前なりに考えてのことだったんだろう」
「模擬機体を見たがオーバーロード寸前だったぞ。もう少しで自爆するところだったぞ」
「うんそれが理由。機体が私についてこれなかったんだ」
「ふむ、今イリーナの実験結果から新型を製造中だ。各国より遥かにいい出来だ。この学園にも配備される。少しはマシになるだろう」

そうか。流石お父さんだ

「隊長は辞退するのか？」
「うん。隊長になってしまったら色々と動きづらいからね」
「私は病弱ということにして後方支援に徹するよ」
「少し残念ではあるがそれがいい」
「あと学園では適正検査が行われる」
「前に研究所で実験をした際わかったんだがイリーナが6属性持ちだったのはそうなんだがとんでもない光魔法の才能があることがわかった」
「それってすごいの？」
「手足が吹っ飛んでも再生出来るくらいの治療能力がある」
「なにそれ・・・」
「まぁやられた振りができるわけだ」
「気は進まんがな」



「イリーナよかった。もう大丈夫なの？」
「すまんな。お前が病弱なのをすっかり忘れて熱くなっちまった」
「大丈夫。でも勝負はあなたの勝ちね」
「よろしくね隊長さん」
「おう任しとけ」