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第12話

ささやかな悪戯

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メイド達は、エドワードの着替えを抱えて、ベッドの近くまで来たとき

エドワードはベッドから降りて、立ち上がった。


やっぱ、裸って言うのは恥ずかしいよなぁ~。



そんな事はお構いなしに、メグはエドワードの上半身の着替えを

段取り良く進めて行く。

ラムは下半身の着替えの為、片膝をついて、着替えを進めていた。

その時、エドワードの脳裏に悪戯がよぎった。


ラムのワンピースの、裾の後ろを静かに持ち上げると

腰あたりで結んでいる、エプロン紐の間に挟んだ。


暫くすると、エドワードの着替えが滞りなく済むと

メイド達はメグを先頭に扉へと、向かって歩き出した。


ひゃっほ~~~~。

エドワードのラムへの仕返しが思惑通りになった。

ラムのスカートは捲れ上がり、パンツが丸見え状態だった。


ラムのやつ、メイド服が黒なら、パンツまで黒なのかよ?

じゃぁ、あっちのメグは白パンかな?


二人が出て行くと暫くして、ラムの悲鳴が小さく聞こえてきた。

「きゃ~~~~っ」!

エドワードの予想通りに、ラムはスカートが捲れ上がっている事に

気が付いたのだろう。


俺はこんな事して遊んでていいのかよ?

今日の会議は確か、北西の山岳地帯に住むオークと

ゴブリンの討伐についてだったよなぁ~。

俺が治めるパイオニア タウンはヘレンキームゼー城を中心にして

周りを城壁で囲まれているんだが、広大な農地や畜産動物は

その外にあるんだよな。

守護兵達も見回りをしてるんだが、ゴブリンのずる賢さと

オークのパワーに苦戦してるとの連絡があったな。


今日は、マジックキャスターの先導師達と戦士長と副戦士長、男爵

伯爵、エルフの里の長がそろうんだよな。

さ~て、作戦会議にいきますか?


エドワードは先ほどの紐を今度は、一度だけ引いた。

「失礼します。」

扉の向こうから、男の声が聞こえたかと思うと、先ほどの

近衛兵が2名入って来て、開いた扉の内側左右に立った。


俺は、その近衛兵の間を抜けて、会議室へと向かった。

俺の後ろには、近衛兵が付いて来ている。

アップロードされたおかげで、城内及び、城外の見取り図は

頭の中に綺麗に整理されている。

深い絨毯の上を、螺旋階段とは反対方向へ3部屋分歩くと

扉の前に、2名の近衛兵が待つ部屋へと到着した。

扉番の近衛兵はエドワードを目視すると、素早く両開きの

扉を開け放った。

中は大きなシャンデリアが吊られ、明るく活気に満ちていた。

要人達11名は、中央の円形のテーブルについていた。

エドワードはその横を静かに歩いた。

席についていた者達が一斉に立ち上がり、右手を胸に当て

お辞儀をしていた。


エドワードがそのまま、一段高い王座に着席すると

出席者たちも、一斉に着席した。

王座の横には執事であり、進行役のアイ~ンが立っている。
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