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【1】俺は Rocker
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調子に乗って続きを書いてしまいました。
「失職寸前アイドルは天才美少年に愛されている(仮)」の続きです。
楽しんでいただけましたら、嬉しいです( ˃̶͈ ᴗ ˂̶͈ )
* ** * ** * ** * ** * ** * ** * **
俺は人気上昇中、Rocker の KAITだ。
同じ事務所の大先輩イースト・エンドの朝比奈久遠さんの39歳の誕生日パーティがお台場のライブハウス借り切ってやるっていうから、
愛車の助手席にデカイ花束と久遠さんが好きだって言ってた店のショートケーキとドンペリ乗せてウキウキ転がしてきた。
まぁ、これも久遠さんにもらったもんだけどな。
「Rockerはカッコつけてなんぼだぁ、中古で悪ーがコレ持ってけ!」
って、事務所で顔を合わせたときに車の鍵をもらった!
それを見てた事務所の三上社長がでっかい溜息ついて、美人台無しになるようなに顔をしかめた。
いつものことなのか眉間にシワ寄せながら
「仕方ないわねぇ、手続きしとくから事故るんじゃないわよ!」って言ってくれた。まぢ、この事務所最高だ!
こう見えても俺は尊敬してる人には、やっぱ好かれたいから時間前に到着して、御芳名帳だかに名前書いてプレゼントを係員に渡してメイン会場であるホールに入った。
イスエンはデビューして十年目に自分たちの音楽の追求とやらでそれまでいた事務所から独立した。この芸能界っての? 独立するとしばらく活動が思うようにできないってことが当たり前のような理不尽な世界。コネやら、顔だかが滅法効く世界。
そこをそれまでマネージャーをしていた三上女史が社長になって、上手く前事務所から離れた。しかも、スゴイのはその直後に出した六枚目のアルバム『Starting Over』がメガヒットしたんだ。
今日も相当な数の招待客がくるんだろう。さすがライブハウスだけあって何組か演奏するらしい。ステージに楽器と機材が乗せられていた。イスエンの楽器だ! まぢか! 久遠さんの歌、聴けるんか!
近寄れば、俺も声をかけられて、一曲歌うことになった。演るとなれば、これしかない、久遠さん作詞・作曲の『Without U』だ。これは全部英語だけど、和訳されてるのを見て俺は泣いた。
切ない歌詞が久遠さんには珍しく淡々と歌われてて、それが苦しみの中でもがいてる様を受け取る側の心に送り込んでくるんだ。アコギからコードを押さえ換えるときのキュッキュッという雑音が更に臨場感を増し、繰り返される歌詞が繰り返されるフレーズに乗って、いつまでも耳に残るんだ。
久遠さん、まぢ神! と思った。
俺はアコギを借りてこの曲を演ると伝えたら、そこかしこにいたスタッフにサムズアップされた。
この曲は五年、いや八年前に発表されてから好きで好きで、それこそこれを演りたくてギター始めたのも同然の曲だ。なんなら今でも時々弾いてる。大丈夫! 俺はやるぜ! 久遠さん見ててくれ! 最高のプレゼントにするぜ。
って意気込んでたら、会場に入ってきた美少女が目に飛び込んできた。
帽子を目深に冠ってるが、その肌の白さがオーラみたいにその娘を光らせてて、美人だってのが分かるんだ。
見た途端、俺の目は他のものを映さず、視線はその娘に釘付けになった。心臓が弾け飛ぶかと思うほど、ぼこん、ぼこん言いやがる。
次元の違う超絶美少女にしばらく意識刈り取られてしまっていたが、ふと気付くとその娘がこちらのステージに向かって歩いてきていた。
帽子から肩にかかるクリンクリンの薄茶の髪が見えて、調整中のライトが当たると金髪に見えんじゃんっ。
ハーフか? モデルか?
吸い寄せられるように近寄っていたんだが、ここは積極的にいかないと男がすたる。Rockerなら行くべきだ!
その娘を上手く壁際に追い詰めてみた。
俺は新進気鋭のRockerだぜ、ほら、こっちを見ろよ。
もう、逃げられないぜ。
表情をクールに決めて、壁ドンに追い込む。おい、こっちを見ろよ。
うわー、瞳でかー、まつ毛が長ー。
なんだよ、そのちっちゃい唇。
あっ、俺を見てるようで見ちゃーいねぇな。まるで焦点が合ってない。俺の後ろにいる誰かを見てるようで、なんの反応もねぇ。
俺、確かこの前、抱かれたい男No.1に選ばれてなかったっけ?
この俺を無視かよ。ありえねー。
スルッと腕の中から簡単に出ていっちまった。
そのまま、ステージの端っこへ行ってステージができるのをずっと見てる。
ローディたちが気付いて顔赤らめていやがる。見惚れてんと怪我すんぞ。
これからどんどん人が来る。ミュージシャンにアーティスト、業界人に起業人。
トンビに攫われるのがしゃくにさわるから、ずーっと側に張り付くことになった。この俺が!
それでも、イケメン俳優やら、写真家やら色んなやつが近寄って声をかけてくる。
あ? もしかして、日本語わかんないのか?
ワッチュヨーネー?
振り向きもしねー。
ああ、勉強ちゃんとしとけば良かった…。
誰だ? 笑ってんのは?
お前か?!
売出し中の二世俳優じゃねーか、確か留学してたって話じゃなかったか、なんて考えてるうちに、見下すように鼻で笑って俺の横を通り、流暢な英語で話しかけやがった。
ぷっぷぷぷ、無視されてやんの!
ざまぁ、ミロ!
だけど、英語できるヤツって結構いるんだな、
次々に自信満々の男が声をかけに行っては、振り向かせることもできずに玉砕してやんの。
ひひ、いい気味だ!
そこへ久遠さんが現れて、その娘に声をかけてた。
なんだよ! しゃべってんじゃねーか!
ん? どゆこと?
何? 久遠さんの彼女なの?
久遠さん特定の恋人作んない人だよな?
でも、久遠さんには返事してるっぽいし、ええ?! 美人なら女でも男でもイケる! って節操なしの、やれりゃーいいんだって公言してるゲスいあの久遠さんの?
まぢかぁ、久遠さんには勝てねぇ。
あの娘、弄ばれるのかぁ。
泣くのは見たくねー。
イヤ、待て、あの娘の泣き顔?
うわぁ、ちょっとクる。唆るーっ。
飽きられて、捨てられて、弱ってるところを俺が優しく慰めるってのはどうだ?
いいねぇ、イけそう! 行くぞ!
まずは連絡先なんとかしないとな。
◆◆◆
ゲスを慕う後輩もまたゲスいのであった・・・
注)表示を最初ロッカーにしてましたが、コインロッカーと表示が同じに「ロ」なってしまうので英語にしました。外来語の難しさかな^^;
「失職寸前アイドルは天才美少年に愛されている(仮)」の続きです。
楽しんでいただけましたら、嬉しいです( ˃̶͈ ᴗ ˂̶͈ )
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俺は人気上昇中、Rocker の KAITだ。
同じ事務所の大先輩イースト・エンドの朝比奈久遠さんの39歳の誕生日パーティがお台場のライブハウス借り切ってやるっていうから、
愛車の助手席にデカイ花束と久遠さんが好きだって言ってた店のショートケーキとドンペリ乗せてウキウキ転がしてきた。
まぁ、これも久遠さんにもらったもんだけどな。
「Rockerはカッコつけてなんぼだぁ、中古で悪ーがコレ持ってけ!」
って、事務所で顔を合わせたときに車の鍵をもらった!
それを見てた事務所の三上社長がでっかい溜息ついて、美人台無しになるようなに顔をしかめた。
いつものことなのか眉間にシワ寄せながら
「仕方ないわねぇ、手続きしとくから事故るんじゃないわよ!」って言ってくれた。まぢ、この事務所最高だ!
こう見えても俺は尊敬してる人には、やっぱ好かれたいから時間前に到着して、御芳名帳だかに名前書いてプレゼントを係員に渡してメイン会場であるホールに入った。
イスエンはデビューして十年目に自分たちの音楽の追求とやらでそれまでいた事務所から独立した。この芸能界っての? 独立するとしばらく活動が思うようにできないってことが当たり前のような理不尽な世界。コネやら、顔だかが滅法効く世界。
そこをそれまでマネージャーをしていた三上女史が社長になって、上手く前事務所から離れた。しかも、スゴイのはその直後に出した六枚目のアルバム『Starting Over』がメガヒットしたんだ。
今日も相当な数の招待客がくるんだろう。さすがライブハウスだけあって何組か演奏するらしい。ステージに楽器と機材が乗せられていた。イスエンの楽器だ! まぢか! 久遠さんの歌、聴けるんか!
近寄れば、俺も声をかけられて、一曲歌うことになった。演るとなれば、これしかない、久遠さん作詞・作曲の『Without U』だ。これは全部英語だけど、和訳されてるのを見て俺は泣いた。
切ない歌詞が久遠さんには珍しく淡々と歌われてて、それが苦しみの中でもがいてる様を受け取る側の心に送り込んでくるんだ。アコギからコードを押さえ換えるときのキュッキュッという雑音が更に臨場感を増し、繰り返される歌詞が繰り返されるフレーズに乗って、いつまでも耳に残るんだ。
久遠さん、まぢ神! と思った。
俺はアコギを借りてこの曲を演ると伝えたら、そこかしこにいたスタッフにサムズアップされた。
この曲は五年、いや八年前に発表されてから好きで好きで、それこそこれを演りたくてギター始めたのも同然の曲だ。なんなら今でも時々弾いてる。大丈夫! 俺はやるぜ! 久遠さん見ててくれ! 最高のプレゼントにするぜ。
って意気込んでたら、会場に入ってきた美少女が目に飛び込んできた。
帽子を目深に冠ってるが、その肌の白さがオーラみたいにその娘を光らせてて、美人だってのが分かるんだ。
見た途端、俺の目は他のものを映さず、視線はその娘に釘付けになった。心臓が弾け飛ぶかと思うほど、ぼこん、ぼこん言いやがる。
次元の違う超絶美少女にしばらく意識刈り取られてしまっていたが、ふと気付くとその娘がこちらのステージに向かって歩いてきていた。
帽子から肩にかかるクリンクリンの薄茶の髪が見えて、調整中のライトが当たると金髪に見えんじゃんっ。
ハーフか? モデルか?
吸い寄せられるように近寄っていたんだが、ここは積極的にいかないと男がすたる。Rockerなら行くべきだ!
その娘を上手く壁際に追い詰めてみた。
俺は新進気鋭のRockerだぜ、ほら、こっちを見ろよ。
もう、逃げられないぜ。
表情をクールに決めて、壁ドンに追い込む。おい、こっちを見ろよ。
うわー、瞳でかー、まつ毛が長ー。
なんだよ、そのちっちゃい唇。
あっ、俺を見てるようで見ちゃーいねぇな。まるで焦点が合ってない。俺の後ろにいる誰かを見てるようで、なんの反応もねぇ。
俺、確かこの前、抱かれたい男No.1に選ばれてなかったっけ?
この俺を無視かよ。ありえねー。
スルッと腕の中から簡単に出ていっちまった。
そのまま、ステージの端っこへ行ってステージができるのをずっと見てる。
ローディたちが気付いて顔赤らめていやがる。見惚れてんと怪我すんぞ。
これからどんどん人が来る。ミュージシャンにアーティスト、業界人に起業人。
トンビに攫われるのがしゃくにさわるから、ずーっと側に張り付くことになった。この俺が!
それでも、イケメン俳優やら、写真家やら色んなやつが近寄って声をかけてくる。
あ? もしかして、日本語わかんないのか?
ワッチュヨーネー?
振り向きもしねー。
ああ、勉強ちゃんとしとけば良かった…。
誰だ? 笑ってんのは?
お前か?!
売出し中の二世俳優じゃねーか、確か留学してたって話じゃなかったか、なんて考えてるうちに、見下すように鼻で笑って俺の横を通り、流暢な英語で話しかけやがった。
ぷっぷぷぷ、無視されてやんの!
ざまぁ、ミロ!
だけど、英語できるヤツって結構いるんだな、
次々に自信満々の男が声をかけに行っては、振り向かせることもできずに玉砕してやんの。
ひひ、いい気味だ!
そこへ久遠さんが現れて、その娘に声をかけてた。
なんだよ! しゃべってんじゃねーか!
ん? どゆこと?
何? 久遠さんの彼女なの?
久遠さん特定の恋人作んない人だよな?
でも、久遠さんには返事してるっぽいし、ええ?! 美人なら女でも男でもイケる! って節操なしの、やれりゃーいいんだって公言してるゲスいあの久遠さんの?
まぢかぁ、久遠さんには勝てねぇ。
あの娘、弄ばれるのかぁ。
泣くのは見たくねー。
イヤ、待て、あの娘の泣き顔?
うわぁ、ちょっとクる。唆るーっ。
飽きられて、捨てられて、弱ってるところを俺が優しく慰めるってのはどうだ?
いいねぇ、イけそう! 行くぞ!
まずは連絡先なんとかしないとな。
◆◆◆
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