俺の番が見つからない

Heath

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27. 逃亡中 1

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ルビだらけで読み難いかも知れませんっ(/ _ ; )
それは全部変態のせいです……

* ** * ** * ** * ** * ** * ** * ** * 
 
   カラカルはヴィラに戻り人化したまま健気に待つうちの子マシェリのいる部屋へ驚かせないようにゆっくり入る。

最大限の注意を払いうちの子マシェリの様子を観察した。

怯えた様子を見せたのは最初だけで一人にされ て寂しかったのか、ブランケットから出てきて、すんすんと俺の! 匂いを嗅いで、キラキラお目々で俺を! 見る。うあああああ♡ 身悶えするほど♡ たまらんっ可愛いいい!♡♡♡

早速、買ってきたばかりのペーストフードを見せる。するとムールサーモンに興味を持ったようだったので、瓶を開けてミルクも用意した。

かなり淋しかった♡!のか?♡   
『ごめんよ!♡   ごめんっ♡♡♡』
ばらくカルカラから離れず♡    にいたが食欲に負けたのか、ちょこちょこと歩み寄り食べ始めた。ちょこちょこだって♡ 見た見た見た?♡ 歩いてるーっ♡ ぐおおおおお♡♡♡

懸命に食べる天使の姿に、激カワ♡ 尊いぃぃ♡ 
と唸りつつカラカルは身悶える。

が、そうしてばかりもいられないカラカルは早速荷物をまとめた。荷物と言っても大した量はない。小さ目のトランク1個に収まる。

ぐうカワのうちの子マシェリが食べ終わり大あくびちっちゃいをかまし、うつらうつらと舟をこぎ始めた頃、おまじない程度の魔法寝ちゃえ!うちの子マシェリを寝入らせることに成功した。

可愛いうちの子マシェリの首に自分の紫眼と同色の魔石をつけた銀色自分の髪色のリボンで結ぶ。

自分の色を纏った俺の俺の俺のうちの子マシェリカルカラの口角は緩み放題でヨダレが垂れそうである。

すでにカラカルの思いを込めた守護魔法がこれでもか! というほどに注ぎ込まれ、もう黒に近くなっている魔石を満足げに一撫でした。

小さな体躯は柔らかく、シャツの中にベビースリングもどきを仕込みブランケットに包んですやカワのすやすやのうちの子マシェリに入っていただく。

その上に華美というほどではないが、ふわひらしたジャボ胸飾りをして腹の小さな膨らみを誤魔化す。そして大きめの上衣を着てほかカワほかほかのうちの子マシェリに小さなしかし堅固な結界をかけ、ちょっとした衝撃ぐらいでは安眠を妨げることのないようにする。

そうしてから専任執事を呼んで、トランク1個分の荷物を馬車に運ぶように伝えた。お腹で感じるほかカワほかほかのうちの子マシェリの呼吸と高めの体温に緩む頬を引き締め、その上で旅行用マントを羽織る。

『さぁ、出発だ』

馬車が車寄せに来るまでエントランス横のサロンで待っていると、静止を振り切って入ってくるものがいた。

「私たちは疲れておりますの。サロンで待たせていただくわ。早くヴィラに入れるようになさい」

なるほど、見るからに保養地に羽を伸ばしに来た貴族といった派手な身なりの母娘だ。

「お母様、私は悲しいのですわ。お兄様三従兄妹にお会いできないなんて」

「ええ、ええ、わかっていますよ。こちらから出向いておりますのに、1日ほどの時間もお作りになれないなんて、未来の王ともあろうお方がお可哀想に……」

関係のないカラカルでさえ母娘の会話の内容に知性が感じられず、関われば面倒なだけであることをすぐに理解した。出立を早めて大いに正解だったと自分を褒めたい!

「ハル様、馬車のご用意ができました」

と、支配人自らが案内にやってきた。
支配人の丁寧な対応に、母娘の鋭い視線が向く。

「ああ、ありがとう。世話になったね」

立ち上がり、母娘の横を通り過ぎようとした時、いきなり目の前でその貴族の娘がバタンと倒れこんできた。

『え?』とカルカラは驚いたが頬を染め薄眼を開けた娘の姿に『ああ、なるほど、ね』と意図を察した。

「これはお美しいお嬢様、いかがなされたのです。お労しい」

カルカラは大げさな身振りで膝をつき、娘の手を取った。

「まぁ、旅の疲れが出たのですわ。ヴィラに図々しい客がいたようで、待たされておりますの」

「それはそれは、お気の毒に」

こういった貴族はどこにでもいるものだが、これはバカの上位だなぁ、と思いつつ。

「私は血筋柄、少しばかり魔術が使えます。癒して差し上げても?」

「ええ、ぜひお願いいたします。お名前を伺っても?」

「いえ、名乗るほどのものではございません。さぁ、お嬢様いかがですか?」

待ってました、とばかりに眼を開ける娘に魔術なんかかけてもないのに、と半ば呆れながらも手を取り立たせてやる。

「ありがとうございます。私はボルストラップ侯爵家の一人娘アレクサンドラと申します」

「ボルストラップ侯爵家……」

「所領はティルブルフ王国内でございますの」

そこへ母が見栄を張るようにさらに言及する。

「私の母は先々代のカシュパル皇王の第6皇女でございましたのよ」

「なるほど、カシュパルの血をお引きか、道理でお美しいわけですね」

とりあえず適当に合わせておけば良いだろうと、にっこり微笑み頷いておく。

『そうおっしゃるハル様の方が何万倍もお美しい……』

側に控えていた支配人やサロン周りのものは皆、心の中でとうっとりしていた。

気を良くした母はさらに饒舌になる。

「ええ、アレクサンドラは次の王妃にとも目されておりますの」

「おお、左様でしたか、それは大変失礼いたしました」

悲しげに瞳を伏せて、いかにも残念そうにカラカルは言ってみる。

「あら、それならば、ぜひ私の騎士に……」

と言いかけるアレクサンドラを柔らかく制してカラカルは告げる。

「流浪の身の上故、身を置く自由もないのです」

と、自分でもなんだか良く分からない言葉だなぁと思いつつ、美しい憂い顔で、決めポーズを作っておく。

『ん? 決まったか?』

ふと、母娘に視線を送れば、ともに頬を染め、ぼーっとしていた。

『よし! 決まった!』

「急ぎますので」

恭しく礼をしてエントランス抜け馬車に乗り込んだ。

『ああ、疲れた。あんなバカ母娘がまかり間違って王妃にでもなったら、王家も国家も終わりだな』

と馬車の窓から流れる景色を見ながら思った。



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