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第10章 女神の修行・・・。

10-18 代理の女神候補達?

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 それで、いつもの様にミアちゃん達守護天使の自己紹介が終了して、今度は女神候補の娘達がティナに言われて、1人ずつ自己紹介をしだした。



 ちなみに女神候補の娘達も、まだ女神としての真名マナが無いので、愛称だけみたいだった。
「そうですわね。わたくしの名は、セイラですわ。今回ここに来たのは、あくまで上からの命令と、バカンス気分のお遊びできましたの。私の手を煩わせないでくださいね。成績悪くなる可能性がありますから、それにこの世界のゴタゴタに巻き込まないで下さい」
 金髪の縦ロールの髪型の、見たまんま高飛車なこが、自己紹介を最初にした。
 おいおい、あんな我が儘な事言ってる娘が、女神候補かよ。大丈夫かよあんな娘が治める世界は・・・。

「えっと、えっと、セイラちゃんそんな事言ったら、いけないですよ。一応女神になる為の試練なんだから、そりゃ創造神様と私達を指導してくれた神様が気楽にバカンス気分って言ったけど、あれは言葉のあやだから・・・」
 黒髪で 三つ編みオサゲの大人しそうな娘が、先程娘に注意をした。

 おいおい、創造神のじい様とその指導した神様はなんて事を言ってんだ?しかも女神になるかどうかの候補の娘達に・・・。
 この時点でユウマは、溜息を吐いてどんだけ緩い感じで代理を選んでいるのやらと考えていたのであった。

 するとユウマがそんな事を考えていると、先程の高飛車な娘が、自身を注意した娘に向けて声をあげた。
「御黙りなさい。マナさん!あなたそんなんだから、他の娘達に馬鹿にされるんですよ。ほら、シャンと自己紹介しないと、あなたは実力はあるんですから」
「アワアワ、ごめんなさい。マナですよろしくなのです。頑張りますセイラちゃん共々お願いします」
 そのマナって娘が自己紹介した事には、文句をつける事無く、『もう、ホントに仕方無いですわね』といいつつも一緒に頭を下げ、再度『よろしくお願いしますわ』と言っていた。

 あれ?・・・ああ、なるほど、さっきのセイラって娘は、今、自己紹介したマナって娘の事を、すごく気にしてるようだな、それにちゃんとお互いをフォローしている様に見えるな。

「はいはーい、次はぼくで~す。ぼくはユリカって言いま~す。短い間ですけどよろしくでぇぇす」
 つきに両手を万歳してピョンピョン跳ねている元気な娘が自己紹介した。その娘は茶髪のショートヘヤーのハキハキとした明るい少女だった。しかも胸がマリエル様並みにデカイ・・・それが上下に揺れて大変な事になっている。(ここはご想像にお任せします・・・)

 今度の娘は、ぼくっ娘かよ。しかも非常に明るい娘で、何となく昔のリンカみたいだな。しかし、あの胸は反則だろう・・・まあ、俺としたらラッキーなんだが・・・。
 しかも男の子の守護天使の子で数人が、顔を赤くして目を伏せていたのであった。

 それで、その異様な光景を、殆ど気にしない様に次の娘が、うな垂れてヤル気の無い声をあげた。
「ウチは、出来る事ならもう帰りたいんだけど、それに自己紹介しても無駄じゃない。ここの子達とは、この先一緒に仕事する訳ないんだから、それにウチはここの仕事する気ないし、所詮他の女神の領地じゃん」

 紅い髪のストレートロングヘヤーの娘が、既にうんざりしたような感じで自己紹介もしないでいると、緑色の髪でポニーテールの娘が注意した。
「レイカさん、そんな事だからいつも怒られて、最終的に誰も声を掛けなくなるんですよ。今回だってせっかく創造神様に貰ったチャンスなんですから、真面目にしてください。貴方がこの中で一番、能力が高いで女神の素質があるんですから、まあ、その性格が問題なんですけど」
「解ったわよ、もうホントにお節介なんだからサーシャは、レイカ・・・以上!」
「ホントにもう、すみません。私はサーシャと申します。レイカさん共々頑張りますのでよろしくお願いします」

 そして、最後に残ったのが青髪ショートヘヤーの娘が周りを見て声をだした。
「レイ、よろしく・・・」

 ・・・!?それだけか、しかもあの中で一番ヤル気がなさそうと言うより、何かタブレット端末をしきりに覗いてる?
 最後の娘は一番短い自己紹介だったが、何故かしきりに俺の方に視線を向けているようだが・・・まあ、気のせいだろう。

 それで6人共、はっきり言って個性が強いような感じがした。

 時の女神であるティナなどは、今の自己紹介を聞いて完全に呆気に取られているし、ミアちゃんなんて何故かこっちに助けてと言わんばかりの視線を送ってきている。

 いや、ミアちゃんよ、そんな視線をこっちに向けても俺にはどうする事も出来ないよ。まあ、出来たとしてもする気はないけど・・・。

 ユウマがそんな事を思っていると、守護天使の筆頭であるレミちゃんは、流石に冷静でちゃんと対処して今回の担当する箇所の説明をしている。
「それでは説明させていただきます。まず、今回代理をして頂きます大陸は・・・・」

 レミちゃんは今回の代理が必要な区域であるマリエル様の加護するイルミナ大陸の説明と現状を、そして俺がまとめた大量の資料を読み上げた。それに続きシルク様の加護するレールファ大陸の現状を説明した。
 まあ、シルク様の加護していた大地は、比較的大きなモノはすべて先手を打って解決しているので、細々した内容しか残ってなかった。実際それも資料にまとめて渡している。

「それで、ですね。その大陸を担当している女神様、えっと、シルク様の専属であります守護天使のルアとマリエル様の専属であります守護天使のエミに詳しい事は聞いてください。それでは2人共・・・あれ?」
 レミちゃんが2人に話を振ったが、肝心のその代理をお願いしたルアちゃんとエミちゃんは・・・完全に魂が抜けた状態になっていた。

「えっ、どうしちゃたんですか2人とも?ちょっ、ちょっと待ってください」
 レミは、魂を抜かれたような感じのルアとエミの手を引き、ついでにミアをみんなに見えないところに連れて行った。

 そして俺の方はというと、その間に例の双子ちゃんの守護天使と、その他の守護天使達と状況をその後で見ていた。それで俺は思った事を口に出した。
「しかし、大丈夫かあの娘達は・・・。なあ、双子ちゃんよ。あの娘達のプロフィールみたいなのあるの?」
「「あっ、はい、ちょっと待っててください。持ってきますから・・・」」
 俺が双子ちゃんに頼んだら2人で、資料を探しに行ってくれた。

 それから数分後・・・双子ちゃんは色々な種類の資料とマジックタブレットを持って来てくれた。

 それで6人の女神候補の娘達のプロフィールを見て驚いたのが、実は全員確かにすごく優秀な成績なのだが、我が強いので、現状女神の適正が最悪みたいだったのだ。

 まず、最初に自己紹介をしたセイラ、この娘は間違いなく成績は上位で優秀らしいなのだが、ある一定の人物しか心を許さないときている。

 次にマナ、この娘は気が弱すぎるのが、いけなさ過ぎる。ただ、何故かセイラはこの娘を信頼してよく一緒にいるらしい、しかもマナが落ち込んでいると常に一緒にいるし、その逆もあるみたいだ。

 その次にユカリだが、この娘が一番マトモと思ったら・・・実はすごいドジッ娘らしい。下手をするとマリエル様以上のドジッ娘かもしれない。

 それでレイカは、先程思ったとおりヤル気が無いうえに、どこぞの不良?見たいな感じであり、ついでに言うとサーシャは、真面目すぎて要領が悪すぎるみたいだ。

 唯一マトモなのは、意外ではあるがレイと来た。ただ、コミュニケーションが最悪らしいのと、何を考えているか解らないじょうたいであった。しかもこの中で一番成績が優秀ときている。

 ただこの資料を見せてもらっている時に、俺は見たらいけないモノを見てしまった。それは、4、5日の女神代理を行なった後に、この場にいる者で合否を決めて、新たな女神とその補佐役の女神として選出する内容と、それまでの間に、フィーナ様とシルク様、そしてマリエル様とティナの元で新たな教育を要請すると書かれた資料が同封されてあったのである。

 流石に、これは気の毒と思ったが、みせない訳には行かないので、双子ちゃんにその資料を渡し、その事を教えておいたのであった。
「なあ、これをティナに渡しておいてくれる。特にこれをどうやら重要な事を書いてるっぽいから、それに後でフィーナ様にも見せて、シルク様とマリエル様も戻ってきたらみせてやって・・・」

 それだけを伝えると双子の守護天使は、ユウマからその資料を受け取り、物凄く驚いていた事は言うまでもない。それをそのまま呆れ顔をしたままのティナの元に向かい、その資料を双子はティナに渡した。

 そして、案の定それを見たティナと先程その場に戻ってきていた関係のある守護天使(レミ、ルア、エミ、ミア)達は、何故か一斉に俺の方に悲しい視線を向けたので、女神候補の娘達も不思議に思いながら、こちらの方をみたのである。

 おいおい、何故、俺の方を見る。しかも全員!流石に神様達の事情に、俺が首を突っ込む訳にはいかないだろう。

 するといち早く、俺の存在が不思議に思ったセイラが、ティナの方に向き直り事情を聞きだした。
「そういえば、あの方は誰ですの?ただならない雰囲気がありますの。メルティナ様」

「うんうん、そうそう、誰なのあのお兄さんは?」
 それに同意するように、ユカリが確認して、同じ様にマナがきいてきた。
「あっ、私も、それは思いました」

「ここって一応、このアーストリアの世界の神界だよな?なんで神でも無い奴が?」
 流石にレイカも不思議に思い尋ねるが、サーシャはユウマの放つ気の感じを不思議に思いながら感じ取っていた。
「あれ?ホントに神様じゃ、ないのかな・・・でも、この感じって神気じゃ?」

 ただ、レイに関しては、今回の興味が全く無かったようだが、ユウマだけには反応を示していた。まあ、最初からユウマの存在に気付き、気にしていたようではあるが、そこはどうでもいいことである・
「・・・・ううん?なんか、安らぐ感じがするの?」

 6人の女神候補の娘達に言い寄られ、時の女神であるティナは、説明するのが面倒らしく後ずさりをしだした。

 実は、ユウマがティナの兄である事は、事情を知っている者以外に、伝えるのはいけないのである。まあ、実際殆どの神は知っているし、ここにいる守護天使達は知っているが、自分から女神候補達には、説明と詳しく言う訳にもいかないのであった。
「えっと、それは・・・」
 ティナが言いよどんでいると、ここでミアちゃんがとんでも無い事を口走った。

「あっ、あの方は、ユウマさんと言って、女神フィーナ様の旦那様になる人だから、ここに居ていいのですよ!」
「あっ、ミアちゃんそれを言っちゃ・・・」
 ティナが慌ててミアちゃんに注意をしたが、時既に遅い状態であった。

「はわわっ、えっと、今のは無しです。聞かなかった事にしてください。お願いします」
 ミアちゃんが慌てて、手をフリフリして否定している。・・・が、もう既に遅いのだ。

 ・・・ハテ、今何か聞いてはならないような事を言っていたようだが?俺がフィーナ様の旦那だと・・・なんかいよいよ訳が解らん事に?



 ただ、この事の意味がこの後に判明する事になったのであった。


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