巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第11章 開拓と聖霊の森創り?

11-35 湖を渡る手段?

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 それで、また数日が過ぎたのである。まあ、現状的には引き続き開拓を行なっている状態であった。



 あれから完成した湖の方はというと、事実問題なく綺麗な状態を保っている。しかも完全に島となった俺達の拠点のある場所の湖の近くに、いつの間にか出来た岩場から何故か未だに綺麗で神聖な水が湧き出してきている。
 ・・・いつの間に岩場が出来たのかはこの際どうでもいいのだが、それよりも止まる事無くこんこんと水が湧き出ているのに湖が溢れる事もないし、かといって地中に染み込み減る訳でもない。絶妙な量を維持した感じだ。
「しかし、不思議だよな?水がずっと湧き出てるのに溢れる事もないし、どこかに流れ出す事もない。ホントにどうなってんだろう?永遠とサイクルしてるとかかな?」

「ユウ兄それに湖の水の温度は、ずっと冷たいままだよ。これだけ外が暖かいのに、水が温くなってる事もないよ?それに昨日まではこんな波はなかったよ。それにいつの間にか浜みたいな砂浜も出来てるしおかしな事だらけだよ!」
 確かにユアが言うように、俺が湖にする為に暗黒の森の中央部分に島の予定の陸地と、その廻りを湖にする為に穴をドーナツ状に掘っていたので、岩場や砂浜が出来る要素はなかった。しかし5日程前に水をエリーゼが召喚して注ぎ込んだ3日後には、誰が置いたのか解らない大きな岩が出現しており、そのうえそこから大量の湧き水が湧きだし湖に流れ出していた。

 それから2日後には砂浜が出来ていたのだ。湖底神殿の様子も最初の時と比べて神殿自体が神々しく蒼白く輝きだし、最初の頃は神殿の周りにしか水草や岩などしか存在してなくて、その他の場所は土の状態のままだった。
「でもいったい、誰がこの様な事を行なったのでしょうか?それに湖の底に造りました神殿の周り以外にも岩や湖特有の水草なども沢山生えてましたよ。後土だった場所全てが砂や小石の湖底に・・・どうなっているのでしょう?」
「それとユウマ様!薬草畑の薬草の成長速度が早いような?もう収穫できる状態ですよ。それにかなり多くの魔素を吸収している様なのです。あの薬草は既に上位の薬品を精製する事が出来ると思いますよ。それと湖に水を張った後は、スライムの出現がなくなりました」
 どうやら湖の水を張った頃から薬草の成長が異様な事になっているみたいだ。それに今迄薬草畑に時折姿を見せていたスライムの姿も見えなくなっていた。どうやらスライムはここの湖の水には近づけない、というより近付きたくないみたいだ。

 ・・・まあ、シロスラ自身は全く関係ないみたいだけど。
「きゃはははっ、ユウ兄ぃぃ!シロちゃんすごいよぉぉっ・・・」

 俺の目の前をミナがシロスラに乗って、波打つ湖面をスイスイと滑るように進んでいった。
「シロスラって・・・なんなんだ?あきらかに他のスライムと全く違うよな?それにあれはジェットスキーか?」

「う~ん?多分そんな感じだと思うよ。でもあの子・・・シロスラは基本的にミナ姉の言う事しか聞かないよ。私は近付いたら纏わり付かれるだけだよ。あの子絶対私の事を捕食対象にしか見てないよ・・・」
 ユアが遠目で、シロスラとミナの行動を見て俺に語り掛けたが、最後の方はゲンナリとした表情をしていた。

 まあ捕食対象とは恐らく勘違いだと思うが、シロスラはユアにも構って貰いたいと俺は思ってる。何故ならミナ自身も時たま同じ様な事はされてるが、別に何て事は無いはずだ・・・ミナ的には喜んでいる感じがあった。
 それにしてもシロスラは、どこまで有能なのか解らないが俺達が驚き見ている前で、ミナを乗せた状態で水面をスイスイと進んで行き、ついには向こう岸まで渡ったてしまった。

 その時点である事を思い出した。さすがに湖に水を張った後は、この島から出ずに作業していたのである事を忘れていた。
「よくよく考えたら、俺は問題ないけどユアとシャナとエリーゼが向こう岸に渡る方法がないよな。今更だけど・・・」
 ホントに今更だけど湖を渡る手段を考えてなかった。実際俺はスキルの【瞬間移動テレポート】でも魔法で空を飛んでいく等して渡れる。だがその方法を使わない場合は、ここの湖を泳いで渡るか、推進力のない浮き島を利用して向こう岸に渡る方法しかない。
 仮に俺の魔法でみんなをつれて向こう岸に渡る方法もあるが、それだと将来的には色々と問題がありそうなので今後の事考える事にした。
 そんな事を考えてる間に、いつの間にかミナはシロスラと共に、またこちらの島の岸に戻ってきたので、その場にみんなが近付きミナに話し掛けているようだ。依然おっかなビックリ状態でシロスラには一向に近付こうとしないユアは、俺の側から離れずミナ達の様子を伺っている。
 もちろんシャナとエリーゼは、シロスラに纏わり付かれても平気なようだ。ミナ共々キャッキャッ言って喜んでいる。

 そこは生暖かい視線を向けて、先程の思っていた小船と橋を、どの様にして手に入れるかを考えていた。するとユアが俺の袖をひっぱって何かを伝えてきた。
「ねえ、ねぇ!ユウ兄ぃ。私もだけどシャナちゃんもエリーゼちゃんも問題ないよ。私がこの後にここから向こう岸まで橋か船をつくるからさ・・・まあユウ兄も材料があれば創れるから問題ないだろうけどね。ただ時間とかはかかると思うから・・・」

 確かに俺が造ってもいいが・・・その場合は大量の材料が必要だし、その間他の作業が出来なくなる。その事を考えたらユアに任せた方が効率がいい。
 だが流石に1人に任せるにはと思いつつ、ミナ達の方に視線を向けて・・・シャナと視線が合い笑顔を向けてきたので小さく手を上げ答えた。

 そうだったシャナが錬金術を得意としてたから・・・良し!この際だユアとシャナにお願いしよう。
「ああ、ならユアに任せるよ!あれだったらシャナにも手伝って貰ったらどうだ?」
「うん!そうするよ。シャナちゃんに手伝って貰うよ!・・・シャナちゃんっ、シャナちゃん!お願いがあるんだけど・・・」
 ユアは俺の言葉を聞き直ぐに、シャナ達の元に駆けて行った。

 あれ?ユアよ!そちらにはお前の苦手なシロスラがいる筈だが・・・。
「・・・!?ピギャァァァ!!ミナ姉ぇぇ!こっ、こいつどっかやってぇぇぇっ・・・」
「ユア!大丈夫だよ!シロちゃんはユアに構って貰いたいだけだから・・・」
 ワ~ワぁっ!ガヤガヤ、ドタバタと騒ぎ出した。

 ・・・・この後数十メリテ程経って、ゲッソリしたユアとそのユアを支える様にシャナが俺の元にやって来た。
「ありゃりゃ!ユアはグロッキィ状態だな。面倒をかけるなシャナ!」
「いえ、それはいいのですが?ユウマ様、私に何か御用ですか?ユアちゃんが途中まで言いかけてたんですが・・・」 
 どうやら説明している途中で、シロスラに纏わり付かれたようでその先を聞いていないそうなので、その部分は俺から説明してお願いしておいた。

 それでユアの言葉を聞いた後から、湖を渡る為の特別な橋と小船等を準備している。もちろん殆どの製作はユアとシャナに任せて造ってもらっているのだ。

 俺はというと・・・現在、湖の外周に当たる陸地の部分で、ちょうど湖から2~3キロ離れた先に外壁、いやもう殆ど・・・どこぞの国の防衛壁と変わらないモノ、いやそれ以上のモノを錬金術と土魔法を利用して建設中だ。



 しかも、その壁の外側にはかなり深い穴を掘り、堀を造ろうとも考えている。まあ、そのうち湖の水を引き込む予定だ。


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