ミッション・オブ・リターンゲーム

桜華 剛爛

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№13:謎の瓦礫と血痕、そして?

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 するとこの血痕は、一方はあのコンクリートの残骸のところに点々と落ちていて、もう一方は・・・・? なんあだ、ここで血痕が・・・半分になってる?どういう事だ。

 そうなのである、他の所は間違いなく点々と雫が落ちた様に丸くなっているのに、ここだけは半月のように半分になってる。そして、その先がなくその直線上に、あの壁の焦げた痕がある。

 そんな事を考えていると桜花おうかちゃんが俺を呼びに来た。
連夜れんやさん、あの柱の後の方に扉みたいなのがありますよ。どうしましょう?」
「えっ、扉って・・・。あっ、もしかして」
 確かに案内されて確認してみると、解り辛いが柱に扉の様なものがある。
 しかし、これは開けられるのかが解らない。取ってが無い、でも確かに扉なのは解る。何故なら開ける方とは逆側に蝶番ちょうつがいが取り付けられている。

「ううん、でも、これは・・・あけられそうも無いね。取ってがない、それにこれはボルトで固定されてるね」
 良く見ると下の方にボルトで固定されているのが解った。

 しかし、このボルトを外せればここは開けれそうなのだが、道具が無い・・・。あっ、そういえば、さっきの男が斧を持ってたよな。あれ、どこにいったんだ?

 柱にある扉の開放は一旦、諦めかけたがボルトを綺麗に取り外す出なく最悪、斧でボルトの頭を飛ばすか、蝶番ちょうつがいを壊すと言う考えが浮かんだ。まあ一番良いのはボルトを外す道具があればいいのだけど、探す時間とかが無い。

連夜れんやさん、どうします?このままじゃ時間が・・・」
「うん、とりあえずここは、後回しにしよう。それでまず最初にあの血痕を調べたいんだ。少し違和感がある場所があるんだ」
 桜花おうかちゃんと一緒に、先程見つけた半分になっていた血痕の場所までやってきた。

「なんで、こんな形になってるんですかね?綺麗に半分です」
「そうなんだよね。こんな形になるのはここに何かを置いていたか・・・いや、それは考えられないか」
「えっ、なにがですか?連夜れんやさん」
「うん、いや、あほらしい考えをしただけだから。それよりもこの血痕を残した人は怪我をしてると思うんだ。それにここに何かあったかもしれない。とりあえずそれを探そうかと思うんだ」
 そう話したあと、2人で何かヒントになりそうなものを探した。

 しかし、俺の夢の記憶じゃ、こんなミッションは無かったはずだ。と言う事はやはり夢で俺がそれを避けてきたから違うのかな?まあ、良く解らないや。
 連夜れんやはそう思っていた。ましてや夢であった事がホントかどうかも解らないし今はそれど頃では無い状態だから。

 その頃一方、桜花おうかの方も、こう考えていた。
 おかしい、こんなミッションをこなした覚えは無いし、こんな事が起きたはずが無い。でも、確かここの事は誰かに聞いた様な気がしたのだが、それは全然思い出せないでいた。それに焦ってもいた。何故なら折角連夜れんやさんと一緒にいられるのに、それにもしかしたらチャンスなのにと考えていた。

 なにがチャンスかと言うと閉じ込められているこの場所の以前の記憶。いえ、未来の記憶がはっきりと残っている、今が連夜れんやさんを助けられるチャンスなんだと、たとえ自分がどうにかなっても今度こそ彼を助けると思っていた。
 それに、さっきも偶然にしろどうも連夜れんやが、何らかの方法で自分を助けてくれて、未来を変えている様な気もしていた。

 そして、長いようで短い時間の間にこの部屋に落ちていた物を探し出した。
 しかし、そのどれにも血痕の半分が付いている物が無かった。

 ただ、この部屋が連夜れんや持っている鉄パイプが、あった部屋だという事がわかった。何故なら端の方で桜花おうかが箱のような物を見つけて見せてくれた。それは間違いなく連夜れんやが持っているチェーンが入っていた箱であった。
 そんな、箱ならどこにでもあるだろうと、思うかも知れない。だが箱を開けるとき間違えて蓋の部分を破いていてしまっていた。それで間違いなく連夜れんや捨てたものだと判断した。

 なら、ますますこの部屋が、おかしい事が解ってくる。最初は雰囲気と瓦礫とか色々なものが散乱していたので間違えた部屋に来たと思っていた。しかし先程の事で同じ部屋と認識した。それらおかしいのは、まず床の模様が違うのと鉄パイプを手に入れた時は、ソファーはこの位置ではなかったと思った。
 しかも先程の瓦礫とロッカーもなかった。ただ瓦礫とロッカーに関しては、おそらくあの中央の柱の上の部分にあったのが壊れて「うっ」また頭が痛い・・・!?
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