ミッション・オブ・リターンゲーム

桜華 剛爛

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№50:階段前、広場にいた男女3人とおっさんのその後?

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 連夜れんや達が寝静まった頃、先程階段の広場から中年のおっさんを追いかけていた男女の3人組と、その逃げたおっさんが引きずられ戻ってきていた。

 ただ先程と違うのは、おっさんの首に拘束具のような物が取り付けられた状態で戻ってきていたのだ。
「ホントにふてえ野郎だぜ。俺達の荷物を持ち逃げして、こんな物を俺達に付けようなんて。でも、まあいいや、今度からはお前は俺らの奴隷だからなおっさん。解ったか」
「ひっ、ひいぃぃぃ。もう、殴らないで、お願いします・・・」
 おっさんは殴られたのか顔を腫らし、何故か首には腕輪と同じ様な首が付けられていた。そして、必死に自分の顔を庇い許しを請いていた。

「あはははは、馬鹿よね。ホントあのまま荷物を置いてどこかにいけばこんな事にならなかったのにね。わざわざ逃げ込んだ部屋で私達を奴隷にしようと企んでたとわね。」
「まあ、いいじゃねえか、アケミさん。これのおかげでこのおっさんは、仲間じゃなく俺達に奴隷になったんだからさ、ははははっ」
「そんな事言っても、こいつ私達を奴隷にしようとしてたのよ。ちょっとは痛い目にあわせないと私の気が収まらないわよ。最初こいつ、これを私に付けようとしてたのよ。ナオキ」
「でも、いいじゃんかちゃんとヒロシ君が助けてくれたからなっ。でも、ホント馬鹿だねこのおっさんは黙っていればいいものを、ヒロシ君が一発殴っただけでピーピー喚いてこいつの正体から使用法と色々教えてくれたからな。ふふふっはははは」
 男女3人組のうちの1人の男ガタイが大きくプロレスラーを思わせるようなナオキとヤンキー風のスタイルのいい女性のアケミがその様に話をしている。それに比べて先に進んでいる男はヒロシと言われ、見た目は普通の学生みたいな感じでメガネを掛けガリ勉みたいな少年であるが、その姿と中身は凄くギャップがあった。
 実をいうとプロレスラーみたいなナオキを一発で黙らせ、味方につけアケミに関してはそんなヒロシに惚れ込んでいたのである。

 その少年の後をナオキとアケミの2人が、何故かおっさんを引き連れ追っていったのだ。

 その間奴隷となったおっさんは後悔をしていた。
『なんで、僕ちんが奴隷にならないといけないんだな。それもこれもあの女がいけないんだな。僕ちんの言う事を聞いてあの部屋に来ればこんな事にならなかったのに、それにあの2人もなんだな。畜生、畜生!いつかこいつらと同じようにギャフンと言わせるんだな』
 そんな事を中年男性が思っていた。
 だいたいこんな事になった事がすべて自分のせいだという事は棚に上げて、最低な考えを持っていた。

 それで先に進んでいたヒロシと言われていた男は、階段のある広場まで来て舌打ちをしていた。
「ちっ、あいつらどこかに行きやがった。まあいい仲間にまだなってるから・・・・!?くそっ、なんであの2人の仲間申請まで解除してやがる」
 そうこのときまで、仲間申請が解除されていたのを気が付かなかったヒロシであった。

「ん?どうしたんだよ。ヒロシ君・・・あっ、あいつら居ねえじゃねえか、どこ行きやがった?」
「えっ、あっ、ホントだ。でも、大丈夫だよねヒロシ!」
「いや、もうどこに行ったか解らねえ。マーカーどころか、仲間申請が解除されてる。俺達が了承した訳じゃないから、まあ、死んだかどうかだろうな。まあ、逃げてもこの階にいるのは解ってるから、また捕まえて今度はこいつで奴隷にしてやる」
 そう言葉を掛け中年のおっさんの首に付けている物と同じ首輪を残り四つ取り出した。

 その中年のおっさんは、奴隷にする首輪を何故か5個も持っていた。これは最初におっさんが自分の目覚めた部屋に置いていた物で、最初は何も考えず内容を読んだあとにその部屋に置いていた。

 しかし麗華レイカと最初にあった時に首輪の事を思い出し、それをどうにか何度も取りに行こうとしていた。
 それに関しては麗華レイカが拒否続けていたので結局叶う事はなく、最後の手段で荷物を持って逃げ出せば、この中身の食料を目当てに、全員追いかけて来るだろうとおっさんは簡単に思っていた。
 だが結局のところ、肝心の彼女達は追って来ず、自分を脅しずっと荷物持ちをさせていた奴らしか来なかったので、仕方なくアケミに使用して最初の奴隷にしようとしたが結局それも適わずおっさん自らその首輪を使われる事になってしまっていたのだ。

 それでその首輪をおっさんより手に入れたヒロシは、それを先程の少女達に使おうと思っていたのだ。
 だが、このとき3人の娘達の名も情報も何も知らない状態で、実は一緒に居たのはあくまで配給の為の道具と考えてこちらの情報も隠蔽して、相手にも情報を渡さず自分の間合えたシナリオを言っていたのだった。

 このときのヒロシはかなり勘違いをしていた。それはある程度ヒロシが考えたシナリオと似ていたと言う事にだ。
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