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たった一人の友達
しおりを挟む千九百四十一年、十二月七日……当時六歳。
長閑な田舎の村に、私は住んでいた。
村の辺り一面にはアメンボがプカプカと浮く、大きな田んぼが広がっていた。
私は村の友達と田んぼの間を縫う様に駆け回っては、よく二人で鬼ごっこ等の伝承遊びをしていた。
たった二人だけでの伝承遊び。
それでも友達と遊ぶ日々は楽しくて、今でもその光景を鮮明に思い出しては感傷に浸っている。
―――
「うち……のりちゃんと、ずっと一緒におりたい……」
「わやいなげなこと言うのう、やすちゃん。うちとやすちゃんは友達でがんす。じゃけえ……そがいに悲しまんで」
「何かのう、やすちゃん。えらいいなげにばちがあばすれるでのう……心配でがんす」
「しゃーなー、ずっと一緒じゃ!のすけるでがんす!!」
うちは、やすちゃんの手を引くと鮮やかな薄紅緋色の夕陽へと駆けた。
「うん!ずっと一緒じゃけぇの!!」
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