義父の檻で咲く虚妄のα

枝浬菰文庫

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ヨリ

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それでも喉奥に打ち付ける性器に苦しんだ表情をしていた。
勝算はあるのか。
だが、阿久津様は動きを止める。何が起こっているのか分からない。


ただガッチャンとそう聞こえたのが最後に阿久津様は後ろに倒れた。
身体の一部がないことと、血が噴き出していることでだいたい想像がつく。


しゅんっと僕はその状況を目にしてかΩの匂いで興奮していた息子がしぼんだ。

「んべっくっそ、まず……えっと白玖だっけ? 俺はまぁヨリでいっか」
そう男らしく、彼はこちらに来た。


真っ裸で仁王立ちをされてもと思いながらも両手の鎖は外され、久々に腕に感覚が戻る。


「えっと、ねぇ、どこから説明すればいいんだ? あ、鮫島の部下」
彼はそう呟いた。

「いや、なんかおかしいか、あいつの部下といえば部下だけど、手下? いや同じか。愛人……そう愛人だ!!」


「えっと……助けてくれてありがとうございます、でも阿久津様どうしてあんなことに?」
「ん? ああ、口の中に仕込み武器隠してたんだよ、歯にね、つけれるやつ」

「歯に……それって」
「うん! それで噛み千切ってやった!」
ドヤっと嬉しがっていたがそもそもそんな簡単に噛み千切れるものなのか。疑問が浮ぶが手を伸ばされそれに掴まり、立ち上がると彼は哀れみの目を向けていた。




「お前、αなのに、可哀想だな」
ストレートに言う彼に対して何も返せない。


「まぁ、安心しろ、鮫島がなんとかしてくれるだろ」
出口に歩いて行ったので僕は声をかける。

「ま、待って鮫島さんと知り合いなんだよね、もしかしてわざとここにきたの?」
「バラすの俺嫌いなんだけど、うん。そうだよ。これはとある人からの依頼で、鮫島に渡り、出稼ぎ中の俺の元にきたってこと!!」


「出稼ぎ中って……」
「? 驚く事? Ωの役割なんてそんなもんだろ」
つまり身体を売っていたってことだよね。それを平気でいうなんて。


「あんたも同じ状況だろ? 別にΩにとっておかしな話しじゃないからな。まぁαにとってはおかしな話しだけどな」


「……Ωはやはりこの世の中で犠牲にっ……」
「おいおい、勝手に決めつけるのはやめてほしいね、そういうやつもいるかもしれないけど、俺は前向きに稼いでいるんだ、なんならどこぞの大企業より儲かってるぞ」

彼はとあるジェスチャーをして訴えかけてきた。

「ぶふっ……君ってなんだか面白いね、全然脅威のαに屈しないんだもん」
「あーあんなんへなちょこすぎるっしょ、もっと恐ろしいやつを俺は知っているからな」
思い出したのか少し震えていた。

きっと鮫島さんのことなのかもしれない。




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