遅発性Ω～試し読み～

枝浬菰文庫

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第一章

トランス状態

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だが、話を断ればここにいる2人から行為を受けることになる。
それだけは避けたかった。

ゆっくりと挿入すると
「ひゃっあぁ」
と柊が仰け反る。

「入れただけで出しちゃうなんて俺、理性保てないよ」
ぐっと腰を引くと、またピュッピュッと筒の中に飛び出た。

ベッドの横で検査機が動いているのか数値を計っている。

「あんあん」
声腰にくるんだよな。

ピストン運動を早くすると
「うんあっあん、いっいい」

と返ってきた。

「嬉しいね」

「ひぐっ奥気持ちいい」

ズジュズジュと激しく乱れあう。

乳首に触れるとびくびくと体が震え、舌で転がし、先端を噛むと。
「うひっ」と鳴いた。

あーヤバ、とまらなっ。

奥に出す！！

びゅーっと腹の奥に注がれていく精液。

「さすがは国枝様だ、Ωの扱いになれていますね」

抜き取ると蕾からゆっくりと精液が零れ落ちる。
それをさらに採取するシンの部下。

これでなにが分かるというのか、柊は満足したのか眠りに落ちていた。
もしこれで副作用が少しでも楽になるのであればいいんだが。

「検査結果もう少し、待って」

「はい」
俺は風呂場に向かった。

だが一際大きな声がし急いで部屋に戻ると。
「あああああああああああああああ！！！」

シンを含めた2人が柊の体に覆いかぶさっていた。
よく見ると蕾には2本の性器があり、隙間からは無理やりにやったのか血が流れていた。

「おい、やめろっ」
と止めに入るが部下に押さえつけられる。

「うぐっ、おいこんなの犯罪だぞ！！」
「犯罪？　私たちに頼んでおいてあの金額だけじゃ、足りないと思っていたのだが」

「……じゃ初めからあの金額を設定したのはこのためか？」

「ああ、やはり日本人はバカだな」

「あんっんっいっ」
柊の意識が戻っているのか、痛がっている様子がある。

正常位で犯している男が首を掴み、息をとめている。
「うぐっ」

「ああ、いい締りだ」
「ゲス供め」

離すとせき込み、嗚咽を混じらせていた。
「ゲホゲホ……はぁはぁ」
「ああ、最高だ」

「私の元にくれば、ずっと可愛がってあげるのにな」

「はっ」
「なんだ？」

「残念だったな、遅発性Ωは運命の番じゃないと成立しないそうだぞ」
「ほぉ、ならこの首輪の意味はなんだね？」

「番防止だ！」

「ふん、ウソつきだな」

何時間が経ったのか、検査結果を聞いて新しく処方した薬を後日届けるといいマフィアは出て行った。

柊はぐたっとしていて、気分が悪そうだ。

「わりぃ、無理させた」
と呟いても柊には聞こえない。

「早く、番を見つけるから」
といい、中出しされた精液を取り除いた。

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