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ライゼン通りの雑貨屋さん4 ~雑貨屋の娘と探検家の青年~
十二章 アミーの勘
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ロバートが遺跡探検に行ってから数日が経った頃。雑貨屋の扉を開けて誰かお客が入って来た。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ。あ、アミーさん。また新しいチーズケーキを乗せるお皿を探しに来たの?」
元気な声で入ってきたのはアミーで、ベティーは話しかけながら近寄る。
「うんん。今日はちょっとパン屋さんに寄ったから、ベティーの顔も見て行こうかなって思ってね」
「パン屋さんにパンを買いに行ったって訳じゃなさそうね。ミラに用事でもあったの?」
彼女の返事にベティーは不思議そうに尋ねた。
「うん、ちょっとね。それよりベティーなんだか最近元気いいね」
「え?」
アミーの意外な発言に驚いて目を丸める。
「マルクス君がいなくなって、ミラからお店を手伝わなくていいって言われた後からなんだかちょっと元気がない感じに見えていたから。だから最近は笑顔が増えたなって思ってね」
「そんなことないわよ。私はいつも通りよ」
彼女の話にベティーはどんな風に見えていたのだといいたげに答えた。
「うん、そうかもしれない。でも、何だか今のベティー前よりちょっと違う風に見えるんだよね」
「気のせいでしょ」
アミーが彼女をじっと見つめながら話すと、それに溜息交じりに答える。
「ねぇ、ベティー。これは私の勘だから違っていたら申し訳ないのだけど……貴女、今恋をしているわね」
「へ?」
暫く見詰めていたと思ったら唐突にそう話し、ベティーは驚いて目を瞬く。
「こ、恋だなんて。そんなのもう何十年もしてないわよ」
「そうかなぁ、今のベティーの顔は如何見ても恋する乙女の顔なんだけどなぁ」
慌てて答えると彼女が唸り考え込む。
「もう、そりゃ。年頃の娘だから恋だってしたいとは思っているけれど、彼と私はそんな関係じゃ――」
「彼?」
口走ってしまった言葉を飲み込むも時遅く、しっかりと話を聞いていたらしいアミーが不思議がる。
「……確かに、マルクスみたいでどんくさくて頼りにならない。心配しちゃって気になる人はいるわよ。でもただのお友達。そうよ。お友達よ」
「そっか、その”彼”って人にマルクス君を重ねて見てるんだね」
一呼吸おいてから話したベティーの言葉に、彼女がそう言って納得した。
「でも、本当にそれだけかな」
「え?」
これで納得してもらえたと思っていたところにアミーが話しかけてきて驚く。
「今はそうかもしれないけれど、そうじゃないかもしれないよ。これ年上のお姉さんの勘」
「もう、違うって言ってるじゃないの」
笑顔で言われた内容にベティーは溜息交じりに答える。
「食いついてくるって事はそうなのかな~」
「!?」
にこにこと笑いながらアミーが言うと、それに目を見開き一瞬固まった。
「でもね、ベティー。もし仮に違うとしても、その気持ちに蓋をしては駄目。貴女は年頃の娘で悩むことも多いと思う。だからその感情に向き合えない時もあると思う。それでも、心の声を無視しては駄目なの。これは、私の経験から言える答えだよ」
「はいはい。有り難う御座います。さ、お買い物しないならお帰り下さい」
彼女の言葉に早口で答え、アミーの背中を押して外へと出す。
「……はぁ~。私、どうかしちゃっているわ」
彼女の言葉に動揺する自分がいて、ベティーはそれを悟られまいとアミーを店から追い出したのである。
「あら、あれは……」
その時小鳥が入れる程度に開けていた窓から羽ばたきが聞こえ近寄った。
「ロバートからの返事だわ。何々……『今日は遺跡の中腹辺りを調べていたのだけれど、古代の人達の営みの痕跡が見つかったんだ。これでこの遺跡が何時の時代に造られたのかが分かってこの遺跡に危険がないことが確認されたんだよ。まぁ、魔物が住み着いているかもしれないから警戒は続けないといけないんだけどね。ベティーにも見せたかったな。凄い素敵な場所だったんだよ』……もう、興奮しすぎよ。舞い上がりすぎて怪我でもしてなきゃいいけど」
手紙を読み上げたベティーは言うと嬉しそうに微笑む。
「さて、私も返事書かないとね。おばあちゃん、ちょっとお店お願い」
「あぁ、分ったよ。ふふっ……アミーさんの勘も当たっているかもしれないねぇ」
急いで自室へと向かう彼女の様子にジュディーが微笑み呟く。
ベティーが抱いているその気持ちの正体に向き合える日はすぐそこまで来ているのかもしれない。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ。あ、アミーさん。また新しいチーズケーキを乗せるお皿を探しに来たの?」
元気な声で入ってきたのはアミーで、ベティーは話しかけながら近寄る。
「うんん。今日はちょっとパン屋さんに寄ったから、ベティーの顔も見て行こうかなって思ってね」
「パン屋さんにパンを買いに行ったって訳じゃなさそうね。ミラに用事でもあったの?」
彼女の返事にベティーは不思議そうに尋ねた。
「うん、ちょっとね。それよりベティーなんだか最近元気いいね」
「え?」
アミーの意外な発言に驚いて目を丸める。
「マルクス君がいなくなって、ミラからお店を手伝わなくていいって言われた後からなんだかちょっと元気がない感じに見えていたから。だから最近は笑顔が増えたなって思ってね」
「そんなことないわよ。私はいつも通りよ」
彼女の話にベティーはどんな風に見えていたのだといいたげに答えた。
「うん、そうかもしれない。でも、何だか今のベティー前よりちょっと違う風に見えるんだよね」
「気のせいでしょ」
アミーが彼女をじっと見つめながら話すと、それに溜息交じりに答える。
「ねぇ、ベティー。これは私の勘だから違っていたら申し訳ないのだけど……貴女、今恋をしているわね」
「へ?」
暫く見詰めていたと思ったら唐突にそう話し、ベティーは驚いて目を瞬く。
「こ、恋だなんて。そんなのもう何十年もしてないわよ」
「そうかなぁ、今のベティーの顔は如何見ても恋する乙女の顔なんだけどなぁ」
慌てて答えると彼女が唸り考え込む。
「もう、そりゃ。年頃の娘だから恋だってしたいとは思っているけれど、彼と私はそんな関係じゃ――」
「彼?」
口走ってしまった言葉を飲み込むも時遅く、しっかりと話を聞いていたらしいアミーが不思議がる。
「……確かに、マルクスみたいでどんくさくて頼りにならない。心配しちゃって気になる人はいるわよ。でもただのお友達。そうよ。お友達よ」
「そっか、その”彼”って人にマルクス君を重ねて見てるんだね」
一呼吸おいてから話したベティーの言葉に、彼女がそう言って納得した。
「でも、本当にそれだけかな」
「え?」
これで納得してもらえたと思っていたところにアミーが話しかけてきて驚く。
「今はそうかもしれないけれど、そうじゃないかもしれないよ。これ年上のお姉さんの勘」
「もう、違うって言ってるじゃないの」
笑顔で言われた内容にベティーは溜息交じりに答える。
「食いついてくるって事はそうなのかな~」
「!?」
にこにこと笑いながらアミーが言うと、それに目を見開き一瞬固まった。
「でもね、ベティー。もし仮に違うとしても、その気持ちに蓋をしては駄目。貴女は年頃の娘で悩むことも多いと思う。だからその感情に向き合えない時もあると思う。それでも、心の声を無視しては駄目なの。これは、私の経験から言える答えだよ」
「はいはい。有り難う御座います。さ、お買い物しないならお帰り下さい」
彼女の言葉に早口で答え、アミーの背中を押して外へと出す。
「……はぁ~。私、どうかしちゃっているわ」
彼女の言葉に動揺する自分がいて、ベティーはそれを悟られまいとアミーを店から追い出したのである。
「あら、あれは……」
その時小鳥が入れる程度に開けていた窓から羽ばたきが聞こえ近寄った。
「ロバートからの返事だわ。何々……『今日は遺跡の中腹辺りを調べていたのだけれど、古代の人達の営みの痕跡が見つかったんだ。これでこの遺跡が何時の時代に造られたのかが分かってこの遺跡に危険がないことが確認されたんだよ。まぁ、魔物が住み着いているかもしれないから警戒は続けないといけないんだけどね。ベティーにも見せたかったな。凄い素敵な場所だったんだよ』……もう、興奮しすぎよ。舞い上がりすぎて怪我でもしてなきゃいいけど」
手紙を読み上げたベティーは言うと嬉しそうに微笑む。
「さて、私も返事書かないとね。おばあちゃん、ちょっとお店お願い」
「あぁ、分ったよ。ふふっ……アミーさんの勘も当たっているかもしれないねぇ」
急いで自室へと向かう彼女の様子にジュディーが微笑み呟く。
ベティーが抱いているその気持ちの正体に向き合える日はすぐそこまで来ているのかもしれない。
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