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第42話 鈴の花護衛隊
辺境の館・大広間。
マリエールは帳面を広げ、集まった仲間たちの前で宣言した。
「これより正式に、“鈴の花護衛隊”を設立します。
護衛は一時の雇いではなく、商会の柱の一つ。
物流を守り、人々の生活を守るための組織です」
ジークフリートが胸を叩く。
「嬢ちゃん……いや、これからは俺たちの“総指揮官”だな。
この命、必ず商会と辺境のために捧げる」
カティアも弓を掲げ、凛とした声で言った。
「矢筒の一本まで、鈴の花の誇りに捧げます」
ノラは涙ぐみながら拍手を送った。
「お嬢様……誇らしいです……! 辺境のみんなが救われます!」
マリエールは微笑みつつも、静かに告げた。
「ありがとう。でも現場の采配はジークフリート、あなたに任せます。
私は仕組みを整える立場。守る力を支えるのが、私の役目です」
会場の隅で、大剣を背負った男が静かに頷いた。
その沈黙は、言葉以上の誓いのように重かった。
◇ ◇ ◇
その矢先、伝令が駆け込む。
「報告! 街道で荷馬車が襲撃されています!」
広間の空気が張り詰めた。
マリエールはすぐに立ち上がる。
「初陣ですね。――護衛隊、出動!」
◇ ◇ ◇
街道。
炎を上げる荷馬車の前に、粗暴な傭兵たちが立ちはだかっていた。
「これ以上、辺境の荷を通すなとの命だ!」
ジークフリートが剣を抜き、雄叫びを上げる。
「鈴の花護衛隊、構えろ!」
剣と剣が火花を散らし、カティアの矢が闇を切り裂く。
その中で、ひときわ大きな影が前に出た。
寡黙な大剣の男が、無言で大剣を振り抜く。
轟音と共に三人の傭兵が薙ぎ倒され、砂塵が舞い上がった。
彼は低く呟いた。
「……通さぬ」
その背に、仲間たちは勇気を得た。
「すごい……!」
護衛たちの士気が一気に高まり、戦況は優勢へと傾いていった。
◇ ◇ ◇
マリエールは荷馬車の上から全体を見渡し、冷静に指示を飛ばす。
「右側を固めて! 火は水で消して!
倒れた荷は守り抜いて!」
その声は澄んで広がり、護衛たちの動きに力を与えた。
混乱は収束し、傭兵たちはやがて撤退していった。
◇ ◇ ◇
勝利の後、ジークフリートが剣を収め、誇らしげに言った。
「総指揮官。鈴の花護衛隊の初陣、見事勝利だ!」
カティアも矢筒を抱きしめて頷いた。
「これで示せたわね。鈴の花の旗は、守れる旗だって」
大剣の男は剣を地に突き、ただ静かに頷いた。
その沈黙は、勝利の雄弁な証のようだった。
マリエールは安堵の息をつき、帳面に記した。
――「護衛隊=初陣勝利」
――「物流=確保」
――「士気=高揚」
「これで示せましたね。
私たちは“攻める商会”であると同時に、“守れる商会”でもあると」
◇ ◇ ◇
遠くの高楼からその様子を見ていた紳士は、静かに微笑んだ。
「守る力を得たか……。
ならば次は――その力をどう使うか、だ」
従者が頷く。
「殿下、いよいよ接触の時が近づいております」
紳士の瞳が月光を映し、深く輝いた。
マリエールは帳面を広げ、集まった仲間たちの前で宣言した。
「これより正式に、“鈴の花護衛隊”を設立します。
護衛は一時の雇いではなく、商会の柱の一つ。
物流を守り、人々の生活を守るための組織です」
ジークフリートが胸を叩く。
「嬢ちゃん……いや、これからは俺たちの“総指揮官”だな。
この命、必ず商会と辺境のために捧げる」
カティアも弓を掲げ、凛とした声で言った。
「矢筒の一本まで、鈴の花の誇りに捧げます」
ノラは涙ぐみながら拍手を送った。
「お嬢様……誇らしいです……! 辺境のみんなが救われます!」
マリエールは微笑みつつも、静かに告げた。
「ありがとう。でも現場の采配はジークフリート、あなたに任せます。
私は仕組みを整える立場。守る力を支えるのが、私の役目です」
会場の隅で、大剣を背負った男が静かに頷いた。
その沈黙は、言葉以上の誓いのように重かった。
◇ ◇ ◇
その矢先、伝令が駆け込む。
「報告! 街道で荷馬車が襲撃されています!」
広間の空気が張り詰めた。
マリエールはすぐに立ち上がる。
「初陣ですね。――護衛隊、出動!」
◇ ◇ ◇
街道。
炎を上げる荷馬車の前に、粗暴な傭兵たちが立ちはだかっていた。
「これ以上、辺境の荷を通すなとの命だ!」
ジークフリートが剣を抜き、雄叫びを上げる。
「鈴の花護衛隊、構えろ!」
剣と剣が火花を散らし、カティアの矢が闇を切り裂く。
その中で、ひときわ大きな影が前に出た。
寡黙な大剣の男が、無言で大剣を振り抜く。
轟音と共に三人の傭兵が薙ぎ倒され、砂塵が舞い上がった。
彼は低く呟いた。
「……通さぬ」
その背に、仲間たちは勇気を得た。
「すごい……!」
護衛たちの士気が一気に高まり、戦況は優勢へと傾いていった。
◇ ◇ ◇
マリエールは荷馬車の上から全体を見渡し、冷静に指示を飛ばす。
「右側を固めて! 火は水で消して!
倒れた荷は守り抜いて!」
その声は澄んで広がり、護衛たちの動きに力を与えた。
混乱は収束し、傭兵たちはやがて撤退していった。
◇ ◇ ◇
勝利の後、ジークフリートが剣を収め、誇らしげに言った。
「総指揮官。鈴の花護衛隊の初陣、見事勝利だ!」
カティアも矢筒を抱きしめて頷いた。
「これで示せたわね。鈴の花の旗は、守れる旗だって」
大剣の男は剣を地に突き、ただ静かに頷いた。
その沈黙は、勝利の雄弁な証のようだった。
マリエールは安堵の息をつき、帳面に記した。
――「護衛隊=初陣勝利」
――「物流=確保」
――「士気=高揚」
「これで示せましたね。
私たちは“攻める商会”であると同時に、“守れる商会”でもあると」
◇ ◇ ◇
遠くの高楼からその様子を見ていた紳士は、静かに微笑んだ。
「守る力を得たか……。
ならば次は――その力をどう使うか、だ」
従者が頷く。
「殿下、いよいよ接触の時が近づいております」
紳士の瞳が月光を映し、深く輝いた。
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