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蟹座と山羊座と邪悪な宗教@バディズミッション 1
しおりを挟む*アクベンス×アルゲディ/モブ×アルゲディ/異種姦/乱交表現あり
あ、ああ、熱い、あつい、あつい!
身を灼いているのはとても耐えがたい熱塊だった。マグマのように体の内側からこんこんと湧き出づるそれはもがけばもがくほど温度を増し、内側から肌を、息をちりちりと焦がす。
苦しい、くるしい!
皮膚を、肉を、内臓をかきむしって熱を丸ごと取り出したいのに、両の手首あたりでギチギチ音を立てては骨に食いこまんと締めつけてくるなにかによって動きが制限されてしまう。よほど強固な素材でできているのか、引っ張っても振り回しても解けない。
あ、ああ、アアッ!
背が、喉が反り返る。体温を冷まそうと吹き出す汗が止まらない。息を吸っても吸っても直前で炎に奪われているかのように、肺に酸素が行き届かない。魚のように、生きていく上で必要不可欠なはずの空気に溺れているかのような息苦しさ。
流れる汗に混じって頬を伝うものがあって、それがあご先からしたたり落ちたことではじめて己が涙していることに気がついた。泣いている。自分が。体が燃えるように熱く苦しい、たったそれだけのことで。
自覚するとだめだった。胸がつきつきと痛む。呼応するようにぶわりと熱が膨れ上がる。熱い。熱い、熱い、熱い!
涙でぼやけた視界は昏い。灰色がかった煙のようなものも見通しの悪さを加速させている。水が耳に詰まっているかのようにもごもごと不透明な聴覚を揺さぶる、嘲笑のような音。熱い。熱い、熱い、熱い!
ギリ、奥歯を噛みしめる。これだけはやってはいけないと、灼熱に焼かれる脳が激しく警鐘を鳴らしている。やってしまえばおしまいだ。今後一生後悔する。いや、その程度では済まない、と。
だがもう限界だった。一度浮かべてしまった顔、声、名前。その指先に触れられたことを思い出してしまったら。
涙は止まらない。吐息が甘く色づく。熱が変容していた。ヂリ、ヂリ。身の内からはじけては体の隅々へ運ばれ、再び戻ってきて火種を蒔く。繰り返すたびに見過ごせなくなるほど巨大になっていく。
瞼の裏で、手のひらが差し伸べられていた。この手を掴め、と。神々しい白っぽささえ持って。
「ぁぁ、ぁ、ぁ」
すがる。やめろ。すがりたい。やめろ。すがらせて。やめろ!
反する二つの感情に挟まれて混乱を極めていた。熱にかき乱された頭脳はとっくの昔に冷静さを失っていた。意識の支配下から外れた唇が、本能をつぶやき落とす。
「たす、け、て、……、…………、……………………」
暗転。
「きもちッ、きもちィッ!!! アッ、アアッ、そこッ、ァアッ、そこォッ!!!」
これはだれの声だ? 鼓膜につくようなはしたない喘ぎ声に眉根を寄せる。かすれて甲高くいやらしい。まるでセックスに悦がり狂って男を貪り喰う、淫売な女性のようではないか。
体の内側で燃え盛っていた熱が、今や気持ちよさをもたらすものとなっていた。気持ちよすぎて肉がドロドロに溶け、液状になっていくかのようだ。例えるならば、そう。濡れたペニスを必死にこすって精液を出した際にともなう絶頂感がずっとずっと続いているかのような。
「たりないッ、ッハ、……ねがい、なかにッ! なかにッ、だしてッ!!!」
ああ、うるさい。うるさい。耳元で喘ぐな! 耳障りな声を遮ろうと両手を持ち上げたはずなのに、耳に触れる乾いた皮膚の感触がない。なんで。困惑する。たしかに指が動いている感覚はあるのに!
「……っ、ああ、出すよ……っ!」
うるさい喘ぎ声を遮るほどの壮絶な色気をまとった声が耳に吹きこまれてゾクリとした。…………え? 思考が固まる。なぜ。なぜ、自分に、言った?
待って。待って待って待って待って待って!!! 白んだ意識に焦燥という色が垂れてきて、制止を求める言葉が無数に連なる。
が、声にならない。口から飛び出すのは望んだ言葉ではなく、はしたなくも情を求める懇願ばかり。
いやだ……! 背筋が、腰が、腹の奥がぞわりと震えた。いやな予感を、事態を急速に理解する。
喘いでいるのは自分で。求めているのも自分で。……ナニかを出されるのも、自分。
いやだいやだいやだいやだいやだ! だめだ、だすな! ださないで! 注がないで! アレを出されてしまったら、腹の奥に注がれてしまったら!
「ぁ、ぃ、ゃ、ぃや、ぁあ、ぁぁぁああああああああッ!!!!!」
「く…………ッ!」
腹の中、熱の中心でナニかがピクンと躍動する。ドクンドクンと脈を打つ。ただでさえ大きくて長くて太ましいそれが一層膨張して、深く深く突き挿して。
熱が。
他者の熱が、腹の、なかに。
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