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ルア編
VS邪教徒 一
しおりを挟む*リクエスト:老人×ルア/複数/異物挿入/飲精
文献には載らない邪神を昔から崇めている宗教団体がいる。
そんな情報を耳にしたルアが邪教信徒の本拠地に忍びこむのは、ごく自然な事といえた。
下腹部に刻まれた『淫呪』を一刻も早く解除したいルアは、たとえ仕入れた情報のガセ率が高くても必ず己の目で直接確認するようにしている。何がきっかけで『淫呪』の消去、もしくは解くきっかけにつながるかわからないからだ。
本拠地は人里離れた山奥にひっそりと建っていた。外見は屋敷、というより社に近い。
表門は頑丈そうな鉄製の扉でぴったりと閉ざされていた。
正面からの侵入は難しそうだ。裏手に回ると不用心なことに施錠されていなかったので、ありがたく忍びこませてもらった。
人の気配に注意しつつ、教祖の部屋を目指す。邪神について記された書物があれば上等。なければ……さて、どうするか。
素直に語ってくれる相手がいればよし。そうでなければ、武力行使も辞さない。
窓が閉ざされ、光が差しこまず、光源が壁にかけられた燭台だけの薄暗い廊下を素早く移動する。
組織の天辺に立つ者は、とかく最奥や最上階を好むものだ。ここには階層がないので、向かう先は奥一択である。
時折廊下に響くしわがれた声に身を隠す。この宗教団体は教祖も含め、男の老人しかいないらしい。なんでも、神を崇め讃えれば、老い先短い余生を延ばしてもらえるとか。
馬鹿らしい。ルアは内心鼻で笑った。
神様にすがったところで人はいつか必ず死ぬ。どうせ死ぬなら他者にみっともなくすがりついて時間を浪費するよりも、自分がしたいこと、悔いのないようにすべてをやりきって人生を謳歌し、最大限楽しんでから召された方がいい。
一際豪奢な扉が見えた。金をかけている、という事は、教祖の部屋か、あるいは教祖の部屋に匹敵するほどの重要な場所だろう。
人と鉢合わせては面倒なことになりかねないので、殊更慎重に気配を探る。耳を澄ませても、物音一つ聞こえない。
無人のようだ。気配も物音もないことをしっかり見定めてから、音を立てないよう気をつけて扉を開いた。
「ぅ……っ」
途端にぶわり、と甘ったるい臭いが押し寄せてくる。ルアは眉根を寄せた。
臭いの元は、ここか。
本拠地の内部はどこもかしこも自然界にはない人工的な臭いに満ちているが、この部屋はどこよりも臭いが強い。
廊下よりもさらに暗めな室内を見渡すと、その原因が発覚する。
奥の祭壇らしき台の上で香が焚かれていた。部屋の中も窓を閉めきっているため、逃げ場のない煙が充満していたらしい。
多量の香煙を吸いこんでしまったせいか、くらりとする。袖で鼻と口を覆った。今更遅いかもしれないが、これ以上多くの煙を取りこまない方がよさそうだ。
感覚を研ぎ澄ませた通り、室内には誰もいなかった。祭壇の隣に書物を納めた小さな棚が見える。室内に足を踏み入れ、棚を目指す。
本を手に取り、パラパラとページをめくる。この邪教の成り立ちや教えのことばかりだ。その内の、神について書かれていると思しき数冊を拝借することにする。
ここでじっくり読みこむには時間が足りない。不在にしている者達が、いつ戻ってくるかわからないからだ。
めぼしい本を懐に入れていた布で包む。あとは気づかれないよう、本拠地を後にするだけ──。
「おやぁ? ネズミが入りこんでいるようじゃのう」
バタン、ガチャ。
背後で嫌な音がした。
振り返ると、暗闇に溶けこむような色合いをしたローブに身を包む老人が数名、扉を塞ぐように立っている。
チッ。ルアは舌打ちした。いつの間に。
本を物色している間も気配や足音には十分気を配っていたのに、まったく気づかなかったとは。
彼らは己の実力を上回っているのか? 一瞬危惧したが、こちらに向かって近づいてくる足捌きはどう見ても素人だ。危険な遺跡の調査を専門とし、数多の魔物を退けてきたルアが、素人に遅れをとるなど。
ふと、ルアは自身の異常に気がついた。
激しい運動をしたわけでもないのに息が上がっている。体が燃えるように熱い。そして、薄暗くてわかりにくいが、視界がぐにゃりと揺れている。
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