30 / 47
ルア編
VS邪教徒 二
しおりを挟む気がつけば、ルアの両膝は床についていた。
手足ががくがくと震える。思ったように力が入らない。
異変に歯を食いしばるルアを、老人達が数人がかりで祭壇の上へと引っ張り上げる。仰向けに倒されたルアの顎を、たった一人だけ金の縁取りが施されたローブをまとった老人が無作為に掴んだ。
「ほほう! これはまた別嬪なネズミじゃ!」
ルアの顔を品定めする、深く被ったフードから覗いた目。
にたりと細められた眼差しは、気色の悪い色に濡れている。
「教祖様、どうしますかのう?」
腕を取り押さえた男が問う。
「決まっておろう」
「っ!」
顎から離れた手が、乱暴にルアの衣類を剥がし取った。雑に落とされ、散らかったそれらがぱさ、と衣擦れの音を立てる。
「これは我らが神が信心深き我々に遣わせてくださった贄じゃ。たっぷりともてなして、神の恩恵を受け取らねば」
「は、あ、やめ、やめろ……っ!」
老人達の所業は、年老いているとは思えないほど速かった。
伸びた複数の腕によって衣類をすべて剥かれ、さらされた素肌。その上からぎっちりと食いこみ、逃げられないよう、そして抵抗できないように戒める赤い紐。
手首を一纏めにし、両足を大きく開け広げた状態で肢体を絡め取った頑丈な紐は、祭壇の上部から吊り下がるフックへとかけられた。
哀れにも人間に捕らえられ、火に炙られる獲物のようだ。辛うじて臀部が台に乗っているが、全体重を支えるにはあまりにも不安定な格好である。
紐を外そうと足掻くが、ギシギシと軋んだ音を立てるのみだった。暴れる振動で、吊られた全身がゆらゆらと前後する。
ニタニタといやらしく笑んだ老人達が群がる。
「んんぅっ!」
枯れ枝のように細くてかさついた指が、顔を掴んだ。向きを固定され、すぐに唇を重ねられる。
粘ついた唾液をまとった舌がぬるりと上下の唇を舐め上げてきた。
嫌だ。咄嗟に固く閉ざすも、別の個所から上がってきた刺激に緩んで侵入を許してしまう。
ちゅくちゅく、くちゅ、ちゅる。
舌を取られ、絡められ、吸われるのが気持ち悪い。顔を上向かされたせいで、互いのものが混ざった唾液が喉に流れこんでいく。
別の老人二人が、胸元に舌を這わせている。
ねっとりと肌を濡らすぬめりとした表面が辿り着いたのは胸の粒だ。外気にさらされてツンと立った左右のそれに、ぢゅう、と食らいつく。
赤子よりも強い吸いつきだ。ちりちりとした刺激が胸の周囲に走る。弾力のある食感を確かめるようにころころと舌先で転がし、かと思えば顎の力が衰えた歯で噛んできた。
「ぃんっ!?」
ペニスが生暖かく濡れた触感に包まれ、同時に胸のそれを凌駕する快感がルアの全身に駆け巡った。
唯一動かせる目線だけを下ろせば、教祖と呼ばれた老人がルアのペニスを咥えこんでいる。
しわを寄せ、ねちっこく性器を味わう姿は視覚的興奮よりも嫌悪を覚えた。
『淫呪』のせいでよく男に襲われるようになってしまったルアであるが、そもそもの性対象は変わらない。同性ではなく異性である。
しかし男の体というものは単純かつ厄介なもので、性的快感には正直だ。いくら嫌悪対象に愛撫を加えられたとしても、それがペニスといった神経を剥き出しにしている場所であれば否が応でも反応を示し、なすがままに享受してしまう。
瞬く間にむくむくとそそり勃ち、耐え性なく先走りさえこぼし始めたそれを、舌がねちょりと拭い取った。足りないとばかりに双つの球をくにくにと揉まれ、射精を促される。
「んんん……っ、ん、ぅぅっ」
老人達の一方的な淫行が引き金となって、下腹部に刻まれた『淫呪』が赤く色づき始めた。
最悪だ。目覚めた刻印は、腹の奥底からちりちりと焦げつくようなむず痒さを引きずり出し、全身に広める。
甘ったるく退廃的な匂いが香に混ざり始めた。出所は、触れられていない固く閉ざされた後孔だ。
「おお、まるで女子のようじゃのう。男を求めて自ら濡れるとは、なんとはしたない贄か」
ぽた、と垂れたそれを目ざとく捉え、一度性器から口を離した教祖が舌舐めずりをした。
球を弄っていた指が動く。触れたのは、雫をこぼす場所だ。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる