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『御使い』とヒツジが仲間になった‼
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迷子の名前はレンゲちゃんだった。
「迷子ちゃうわ‼」
買い物中に、お母さんと逸れてしまったらしい。
「だから、ママの方が迷子やねん‼」
ああ、百貨店のオモチャコーナーで夢中になってしまったんですね?
「ちゃうわ‼ママが知らんおっちゃんと手ぇ繋いで、どっか行きよったんや‼」
それは、見てはいけない現場に出くわしたんだね?
「ママの浮気現場を目撃したんとちゃう‼」
何で浮気相手じゃないって分かるのかな?
「だって、ママの浮気相手は学校の先生やもん」
そうか。じゃあ三股かぁ。すこいねぇ。
「まぁ、学校の先生はロリコンやから、ママが勝手に浮気って思っているだけやけど」
そうか。じゃあ、新しい浮気相手かな?
「そらない‼ママの好みちゃうかったし。第一、ハゲ、デブ、キモな長髪メガネのおっさんやったから。ママ、面食いやし」
なるほど。その人は自分の事を『お兄さん』と言ってほしかっただろうね。
「そんなん、どうでもええから…ってここ、どこや?おねぇちゃん誰?…ん?自分、ホンマにおねぇちゃんか?」
お兄ちゃんだけどね。
「何で、そんな男みたいな恰好しとんねん」
それは男だからだよ?
「あ、そや‼なぁなぁ、ここって何処?いわゆる異世界ってヤツか?」
君の世界で言う所の異世界だね。
「ホンマか‼やったで‼学校で自慢できる‼…って、どないにして戻んねん‼」
やっと、現状が分かったみたいだね?
「ここはアレか?女みたいな男しか居ない異世界なんか?」
いや、女性的な女性も居るよ?
「じゃあ、男みたいな女も居るんか?男みたいな男も?」
男性みたいな男性はフツーに居るけど、男性みたいな女性は知らないかなぁ…?
「ちゅう事は、おにぃ姉やんはレアキャラか?攻撃力なんぼや?」
攻撃力は測った事ないけど、出来ればお兄ちゃんって呼んで欲しいかな?
「さよか。そう言えば名前聞ぃてへんかったな。おねぇ兄やん」
僕の名前はセージだよ。
…こうして『御使い』のレンゲちゃんを保護した。
彼女が『御使い』と判明したのは、彼女が持っていた迷子札の中に手紙が入っていたから。『私達夫婦では『御使い』は育てられません。心優しい、どなたかが育てて下さい』との文面の最後に『我が巨〇軍は永久に不滅です‼』と毛筆で記されていた。
「ママはやっぱり、『ジャ〇アンツ』の手のモンやったんか」
彼女の住んでいる地域では信仰の自由は保障されていたが、地元発祥の『タイ〇ース』の信者が多く、東の巨大都市発祥の『ジャ〇アンツ』信者との対抗意識が強いらしい。未だに、伝説の『バックスクリーン三連発』を語る信者もいるとか…あれ?僕の前世の世界かな?『バース・掛布・岡田』だっけ?打たれたのは『槇原』?
「おねぇ兄やん、よぉ知っとんな?完璧を司る守護神『マッ〇ー』を三人の攻撃神がボコボコにしてやったんや‼その後の全国制覇の切っ掛けになった闘いを制し、その年の優勝をかっ攫ったんやで‼」
ちなみに、それはどんな競技かな?
「なんや?『やきゅう』を知らんのか?」
僕の知っている『やきゅう』と違う可能性があるんで。
…レンゲちゃんの話を聞く限り、僕の知っている『野球』と類似点は多かった。ただ、基本は『投げる・打つ・当てる』らしい…ハイ。『当てる』は投手と打者同士です…
そんな話をしながら、僕は我が家と皆の家に置く家具一式を作っていた。
そこで問題になったのが、ベッドである。
ベッドはそれなりの大きさがある。更に、強度的な問題で継ぎ目を嵌め込み式にはしたくない。出来れば金具で固定したいのだが…
「枠で囲って、その上に天板を乗せれば良いんじゃないの?」
ヒナギク様。その為には天板を固定する必要があります。何度も寝返りを打っている内に天板がズレることもあるんですよ?
「じゃあ、天板を固定する?」
あの人達に出来ますか?
「ああ…」
そう。僕達以外の四人は、着の身着のままな状態…工具なんて持っていないのだ。
「でしたら、工具や釘を錬成してみては?」
ヨシノさん。ハンマーは武器になるので、下手に与えられないと思いませんか?釘だって一撃必殺の凶器になりますよ?
「じゃあ、無理に箱型に組むんじゃなくて、コの字型にすれば良いんじゃない?」
そう言って、ヒナギク様は地面に横にした『コ』を二つ並べた絵を描いて見せる。
あ、そうか‼何も枠に拘らなくて良いんだ‼それに半分に分割すれば持ち運べるくらいの大きさになるし‼ありがとうございます‼ヒナギク様‼
「お、お礼は夜、頑張ってくれるだけで…」
あ、照れてる…
僕はヒナギク様提案のコの字型ベッドを製作。四人にこうやって使うと並べて寝そべって見せる…ヒナギク様、今の時間から添い寝は要りません。思いっきり、屋外ですし…
『御使い』のレンゲちゃんの分も追加で製作。どうやら、『天使』のナデシコさんと『魔王城』に住むらしい。
「ねぇちゃん。そこ格好は、その歳ではキツいで」
レンゲちゃんの一言に撃沈されていた。
ダブルベッドは、出入口の癒合で家の中で錬成する。あ、ヒナギク様。部屋割りを決めてもらえませんか?僕が決めると後々揉めるかも知れないので…
さて、寝具関係のベッドは何とかなったが、もう一つ、解決しなければならない問題がある。布団だ。掛け布団と敷布団、シーツにタオルケットも要るかな?
要するに布製品が欲しい‼
「それなら、アレが良いだろう」
あ、ヌシ様。『御使い』の相手を僕に押し付けて何処に行っていたんです?
「あれがギャーギャーうるさいからなぁ。ママが迷子からの下りは聞いただろ?」
ヌシ様にも語りましたか。『やきゅう』の事は?
「『阪』の『神』の『御使い』とか、言っていたか?」
…『阪』の『神』って…
「詳しくは知らんらしいが…まぁ、布製品なら、アレが最適だ」
…ヌシ様が指差す先には、森の中にある白いモコモコ…こっちに来た時から気にはなっていたんですけど、アレって何です?以前来た時にはなかったと思いますが?
「ヒュージシープだ。名前くらいは聞いた事はあるだろう?」
ああ。高級素材として有名ですが…あそこまで大きかったですか?
「ここはコトヨロ湖畔だぞ?普通のモノがあると思うか?」
そうでしたね。でも、小山ほどの大きさがあるんですけど…あれ、暴れたら、酷いことになりませんか?僕らの家なんて簡単に踏み潰されますよ?
「アレ自体は大人しいモンだが、毛の中に色々と居るらしくてな」
小さい生き物には隠れ家としては、ちょうど良いですからね。
「その中には、ヒュージシープに悪さする連中も居るんだそうだ」
それが原因で動けないと?
「どうだ?面倒をみてやってくれんか?」
高級素材をゲットできるなら‼
僕とヒナギク様、ヨシノさんでヒュージシープに向かっていると、森の中がざわついていた。姿は見えないが、森の動物達が移動しているみたいだ。
三十分程、森の中を歩くと、白いモコモコの壁が現れた。
「ひとまず、害獣駆除ですか?」
ヨシノさんが、ガラム師匠作の剣を抜き放つ。凶悪な顔をしているなぁ。
…しかしながら、それ程、危険な気配は感じない…
「…どうします…?」
警戒を解かないヨシノさんが、僕に尋ねる。
じゃあ、必要な分だけ採取しましょう。
目の前の白いモコモコを十キロ程、刈り取る。と言うよりは毟って行く。貰って行くのは抜け毛だけ。一掴みすると力を入れずに、その分だけ抜ける。ヒナギク様やヨシノさんが腕を突っ込んで絡め取った分も全て抜け毛だった。こうして採取した十キロ分。それ程重くはないが何せ量がある。欲張り過ぎたかな?とりあえず、切り拓いた道に引っ掛からない分だけを持ち出し、その場を後にする。
戻って来ると、ヒュージシープのモコモコが湖畔に居た。水を飲みに来ていたらしく、身体に似合わない小さな頭部を湖面に向けていた。まぁ、それでも結構巨大だけど…
「お?でっかい羊やなぁ‼」
「まるでお空の雲みたいね」
レンゲちゃんとナデシコさんがヒュージシープの頭部に向かって、駆け出す。
「今日はラムですか?マトンですか?」
セリさん。あのヒツジは食用ではありません。
「我が配下として申し分なし‼」
マリーさん、皆のヒツジさんですよ。独り占めしようとしない。
「名前付けてあげようよ。せっかくだからさ‼」
大丈夫ですか?ヒナギク様。名付けは魔法的に色々と問題が…
「セージ様も、あのヒツジ、気になっているのでしょう?」
…そうですね、ヨシノさん…どうやってここまで来たのか?も気になりますし…
そう。あの位置からここまで、ほぼ音もなく、更には、森の木々を押し倒す事なく、移動した方法は気になる…それにヒツジは集団で生きる生き物だから、一匹で森の中を彷徨っていた事も気になる…何と言っても、仲間がいる環境の方が落ち着くと思うし…
「気にするな、セージ。こやつもお前に名を付けて貰いたくて、ここまで来たのだから」
え?ヌシ様、そうなんですか?
あ、水を飲むのを止めて、こっちに顔を向けている。
…う~ん…名付けですか…?全身真っ白で、ふわふわもこもこ…
タンポポ…なんてどうかな?
僕の言葉にヒツジが天に向かって一鳴き。湖面に波紋が広がる。
あ、僕の従魔になった。魔力的な繋がりを感じる…その温かさに自然と笑みが零れ…
これからよろしくな‼タンポポ‼と、受け入れてしまった。
とりあえず、羊毛に埋まったナデシコさんとレンゲちゃんを救出しないと…
「迷子ちゃうわ‼」
買い物中に、お母さんと逸れてしまったらしい。
「だから、ママの方が迷子やねん‼」
ああ、百貨店のオモチャコーナーで夢中になってしまったんですね?
「ちゃうわ‼ママが知らんおっちゃんと手ぇ繋いで、どっか行きよったんや‼」
それは、見てはいけない現場に出くわしたんだね?
「ママの浮気現場を目撃したんとちゃう‼」
何で浮気相手じゃないって分かるのかな?
「だって、ママの浮気相手は学校の先生やもん」
そうか。じゃあ三股かぁ。すこいねぇ。
「まぁ、学校の先生はロリコンやから、ママが勝手に浮気って思っているだけやけど」
そうか。じゃあ、新しい浮気相手かな?
「そらない‼ママの好みちゃうかったし。第一、ハゲ、デブ、キモな長髪メガネのおっさんやったから。ママ、面食いやし」
なるほど。その人は自分の事を『お兄さん』と言ってほしかっただろうね。
「そんなん、どうでもええから…ってここ、どこや?おねぇちゃん誰?…ん?自分、ホンマにおねぇちゃんか?」
お兄ちゃんだけどね。
「何で、そんな男みたいな恰好しとんねん」
それは男だからだよ?
「あ、そや‼なぁなぁ、ここって何処?いわゆる異世界ってヤツか?」
君の世界で言う所の異世界だね。
「ホンマか‼やったで‼学校で自慢できる‼…って、どないにして戻んねん‼」
やっと、現状が分かったみたいだね?
「ここはアレか?女みたいな男しか居ない異世界なんか?」
いや、女性的な女性も居るよ?
「じゃあ、男みたいな女も居るんか?男みたいな男も?」
男性みたいな男性はフツーに居るけど、男性みたいな女性は知らないかなぁ…?
「ちゅう事は、おにぃ姉やんはレアキャラか?攻撃力なんぼや?」
攻撃力は測った事ないけど、出来ればお兄ちゃんって呼んで欲しいかな?
「さよか。そう言えば名前聞ぃてへんかったな。おねぇ兄やん」
僕の名前はセージだよ。
…こうして『御使い』のレンゲちゃんを保護した。
彼女が『御使い』と判明したのは、彼女が持っていた迷子札の中に手紙が入っていたから。『私達夫婦では『御使い』は育てられません。心優しい、どなたかが育てて下さい』との文面の最後に『我が巨〇軍は永久に不滅です‼』と毛筆で記されていた。
「ママはやっぱり、『ジャ〇アンツ』の手のモンやったんか」
彼女の住んでいる地域では信仰の自由は保障されていたが、地元発祥の『タイ〇ース』の信者が多く、東の巨大都市発祥の『ジャ〇アンツ』信者との対抗意識が強いらしい。未だに、伝説の『バックスクリーン三連発』を語る信者もいるとか…あれ?僕の前世の世界かな?『バース・掛布・岡田』だっけ?打たれたのは『槇原』?
「おねぇ兄やん、よぉ知っとんな?完璧を司る守護神『マッ〇ー』を三人の攻撃神がボコボコにしてやったんや‼その後の全国制覇の切っ掛けになった闘いを制し、その年の優勝をかっ攫ったんやで‼」
ちなみに、それはどんな競技かな?
「なんや?『やきゅう』を知らんのか?」
僕の知っている『やきゅう』と違う可能性があるんで。
…レンゲちゃんの話を聞く限り、僕の知っている『野球』と類似点は多かった。ただ、基本は『投げる・打つ・当てる』らしい…ハイ。『当てる』は投手と打者同士です…
そんな話をしながら、僕は我が家と皆の家に置く家具一式を作っていた。
そこで問題になったのが、ベッドである。
ベッドはそれなりの大きさがある。更に、強度的な問題で継ぎ目を嵌め込み式にはしたくない。出来れば金具で固定したいのだが…
「枠で囲って、その上に天板を乗せれば良いんじゃないの?」
ヒナギク様。その為には天板を固定する必要があります。何度も寝返りを打っている内に天板がズレることもあるんですよ?
「じゃあ、天板を固定する?」
あの人達に出来ますか?
「ああ…」
そう。僕達以外の四人は、着の身着のままな状態…工具なんて持っていないのだ。
「でしたら、工具や釘を錬成してみては?」
ヨシノさん。ハンマーは武器になるので、下手に与えられないと思いませんか?釘だって一撃必殺の凶器になりますよ?
「じゃあ、無理に箱型に組むんじゃなくて、コの字型にすれば良いんじゃない?」
そう言って、ヒナギク様は地面に横にした『コ』を二つ並べた絵を描いて見せる。
あ、そうか‼何も枠に拘らなくて良いんだ‼それに半分に分割すれば持ち運べるくらいの大きさになるし‼ありがとうございます‼ヒナギク様‼
「お、お礼は夜、頑張ってくれるだけで…」
あ、照れてる…
僕はヒナギク様提案のコの字型ベッドを製作。四人にこうやって使うと並べて寝そべって見せる…ヒナギク様、今の時間から添い寝は要りません。思いっきり、屋外ですし…
『御使い』のレンゲちゃんの分も追加で製作。どうやら、『天使』のナデシコさんと『魔王城』に住むらしい。
「ねぇちゃん。そこ格好は、その歳ではキツいで」
レンゲちゃんの一言に撃沈されていた。
ダブルベッドは、出入口の癒合で家の中で錬成する。あ、ヒナギク様。部屋割りを決めてもらえませんか?僕が決めると後々揉めるかも知れないので…
さて、寝具関係のベッドは何とかなったが、もう一つ、解決しなければならない問題がある。布団だ。掛け布団と敷布団、シーツにタオルケットも要るかな?
要するに布製品が欲しい‼
「それなら、アレが良いだろう」
あ、ヌシ様。『御使い』の相手を僕に押し付けて何処に行っていたんです?
「あれがギャーギャーうるさいからなぁ。ママが迷子からの下りは聞いただろ?」
ヌシ様にも語りましたか。『やきゅう』の事は?
「『阪』の『神』の『御使い』とか、言っていたか?」
…『阪』の『神』って…
「詳しくは知らんらしいが…まぁ、布製品なら、アレが最適だ」
…ヌシ様が指差す先には、森の中にある白いモコモコ…こっちに来た時から気にはなっていたんですけど、アレって何です?以前来た時にはなかったと思いますが?
「ヒュージシープだ。名前くらいは聞いた事はあるだろう?」
ああ。高級素材として有名ですが…あそこまで大きかったですか?
「ここはコトヨロ湖畔だぞ?普通のモノがあると思うか?」
そうでしたね。でも、小山ほどの大きさがあるんですけど…あれ、暴れたら、酷いことになりませんか?僕らの家なんて簡単に踏み潰されますよ?
「アレ自体は大人しいモンだが、毛の中に色々と居るらしくてな」
小さい生き物には隠れ家としては、ちょうど良いですからね。
「その中には、ヒュージシープに悪さする連中も居るんだそうだ」
それが原因で動けないと?
「どうだ?面倒をみてやってくれんか?」
高級素材をゲットできるなら‼
僕とヒナギク様、ヨシノさんでヒュージシープに向かっていると、森の中がざわついていた。姿は見えないが、森の動物達が移動しているみたいだ。
三十分程、森の中を歩くと、白いモコモコの壁が現れた。
「ひとまず、害獣駆除ですか?」
ヨシノさんが、ガラム師匠作の剣を抜き放つ。凶悪な顔をしているなぁ。
…しかしながら、それ程、危険な気配は感じない…
「…どうします…?」
警戒を解かないヨシノさんが、僕に尋ねる。
じゃあ、必要な分だけ採取しましょう。
目の前の白いモコモコを十キロ程、刈り取る。と言うよりは毟って行く。貰って行くのは抜け毛だけ。一掴みすると力を入れずに、その分だけ抜ける。ヒナギク様やヨシノさんが腕を突っ込んで絡め取った分も全て抜け毛だった。こうして採取した十キロ分。それ程重くはないが何せ量がある。欲張り過ぎたかな?とりあえず、切り拓いた道に引っ掛からない分だけを持ち出し、その場を後にする。
戻って来ると、ヒュージシープのモコモコが湖畔に居た。水を飲みに来ていたらしく、身体に似合わない小さな頭部を湖面に向けていた。まぁ、それでも結構巨大だけど…
「お?でっかい羊やなぁ‼」
「まるでお空の雲みたいね」
レンゲちゃんとナデシコさんがヒュージシープの頭部に向かって、駆け出す。
「今日はラムですか?マトンですか?」
セリさん。あのヒツジは食用ではありません。
「我が配下として申し分なし‼」
マリーさん、皆のヒツジさんですよ。独り占めしようとしない。
「名前付けてあげようよ。せっかくだからさ‼」
大丈夫ですか?ヒナギク様。名付けは魔法的に色々と問題が…
「セージ様も、あのヒツジ、気になっているのでしょう?」
…そうですね、ヨシノさん…どうやってここまで来たのか?も気になりますし…
そう。あの位置からここまで、ほぼ音もなく、更には、森の木々を押し倒す事なく、移動した方法は気になる…それにヒツジは集団で生きる生き物だから、一匹で森の中を彷徨っていた事も気になる…何と言っても、仲間がいる環境の方が落ち着くと思うし…
「気にするな、セージ。こやつもお前に名を付けて貰いたくて、ここまで来たのだから」
え?ヌシ様、そうなんですか?
あ、水を飲むのを止めて、こっちに顔を向けている。
…う~ん…名付けですか…?全身真っ白で、ふわふわもこもこ…
タンポポ…なんてどうかな?
僕の言葉にヒツジが天に向かって一鳴き。湖面に波紋が広がる。
あ、僕の従魔になった。魔力的な繋がりを感じる…その温かさに自然と笑みが零れ…
これからよろしくな‼タンポポ‼と、受け入れてしまった。
とりあえず、羊毛に埋まったナデシコさんとレンゲちゃんを救出しないと…
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