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マイ・ハニーティー!!
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柔らかな日差しを浴び、私は目を開けた。
カーテンを閉めずに眠ったらしい。
ふぁ…と欠伸をし、もそもそと身支度を始めた。
顔を洗い、鏡を見ると、見なれた自分が眠そうな顔をして見返してきた。長い栗毛に、同色のくりんとした大きな瞳。肌はクリーム色。身長の事もあって、子供みたい。ため息が出る。
寝癖のついた長い栗毛に櫛を入れて整えた。ふわふわで、癖のある毛先がくるんとしている。もっとストレートにならないかな、この髪。30分程格闘して、諦めた。
ドレッサーを開けて、今日の服は何にするか決めた。 白いブラウスに淡いオレンジのロングスカートを合わせ、上にエプロンを着る。
朝ごはんは、幼馴染のナータのお店で買った、ふかふかの食パンと、スープ・サラダ・目玉焼きにした。デザートは林檎。
それら全てをお腹に収めて、1階のお店へと降りた。ドアを開けると、
「おはよう、はるの。」
ロイが掃除をしていた。
「遅くなってごめんなさい、ロイ。」
「時間通りだから謝らなくていい。俺が好きでやってるんだから。」
涼やかな灰の目を柔らかくし、そっと私の髪に触れた。
ロイ・マリー。彼は向いの花屋さんの弟で、私のお店の従業員だ。灰の目・髪、白皙の美貌で、冷たくも高貴な雰囲気を持つ青年だ。
年頃のお嬢さん達が頬を染めてお店に来る事は少なくない。でも、連絡先を貰っても、その場で断るし、告白されても、誰にも首を縦に振らない。何故だかはわからない。聞いても、
「俺には可愛い魔女がいるからな。」
とニヒルな笑みを浮かべて、話してくれない。ロイの恋愛話、聞いてみたいのに…。
そんな事を考えながら、お店の準備を終わらせた。最後に、開店の札をかける。
『紅茶店 ハニーティーOPEN』
私の名前は、はるの。
紅茶店、ハニーティーの店主。
私には秘密がある。
私は偉大な魔女の一人娘。魔法は使えるが、母には遠く及ばない。皆には秘密。
稀に紅茶に私の魔法を少しだけ混ぜる時がある。飲んだ人に、小さな勇気・幸福・元気をプレゼントするために。落ち込んで尻込みをする人の背中を少しだけ押すために。
こうして今日も私はお店を開ける。
パンッ…!と乾いた音がお店に響いた。
涙で目を赤く腫らし、女性が走って出ていく。相手の男性は俯き、微動だにしない。
やがて、
「お騒がせしました。」
と言い、頭を下げて立ち去った。
「お金、少し多いですね。」
「迷惑料って事だろ。…気にするなよ。」
その言葉にこくりと頷く。傷ついて深く落ち込んだ彼の背中をちらりと見送り、私は仕事に戻った。
それから数日後。
カランコロン!と誰かが来店した事を鈴が知らせた。見ると、件のお客様が立っていた。
「すみません、やはりご迷惑をおかけしましたし、謝りに来ました。これ、つまらない物ですが…」
「いえいえ!お気になさらず!!」
そんなやり取りをしながら、私はお客様の顔色が悪いことに気付いた。数日見ないうちに、少し痩せた気がする。眠れない様で、目元に隈が出来ている。
「あの、もし良ければ一杯いかがですか?ちょうどお茶にする所だったんです。」
でも…と口ごもる彼に、私は言った。
「それに。お悩みのようですし、お話だけでも聞きますよ。」
後ろで呆れたような空気を感じたけれど、無視して3人分のお茶の用意を始めた。
カチコチになって座るお客様の前に、カミモールをブレンドした紅茶を置いた。お茶菓子は、ロイのお兄さんから頂いた花菓子にした。
ゆっくりとした時間が流れる。
お客様は、飲み終わる頃には緊張がほぐれ、ぽつりぽつりと、事情を話してくれた。
お客様は、自分はイリフィと名乗った。
役所で事務をしていて、仕事で彼女と出会った。やがて二人の間に恋が芽生え、2年前の春に付き合う事になったらしい。
「ね、そろそろ私達も結婚しない…?」
友人の結婚式の帰りに、彼女に言われたイリフィは、その答えをはぐらかした。
…イリフィの両親は上手くかず、喧嘩を繰り返し、ついに暴力事件に発展したのだ。殴り合い、罵り合う両親を前にして、結婚に希望を見いだせなくなっていたという。
「本当は、誰とも恋愛するつもりもなかったんです…でも、彼女に出会いました。」
彼女と一緒にいるだけて、暖かい幸せに包まれ、自然と笑みがこぼれるようになった。これが愛と知った。彼女との未来に思いを馳せた時もあった。それでも、両親の事を思うと、どうしても踏み出せなかった。
「君と結婚は出来ない。別れよう。君の幸せを願ってる。」
そしてあの日、彼女にそう切り出した。
理由を話してという彼女に何も語れなかったという。自分の後暗い話を、彼女に聞かせたくなかったから。そうして、その姿を見て彼女は酷く悲しみ、傷付き…
「後はご存知の通りです」
自嘲し、イリフィさんは俯いた。
「あの日から彼女とは会っていません。元々部署も違うので、顔を合わせる機会もないので。」
「んで、貴方はどうしたいんです?このまま傷ついた彼女を放っておいて、自分だけ楽な方に走るんですか?」
苛立ったように隣のロイが睨みつけていた。
「俺はな、イラついてんだよ。都合のいい事言って逃げて。幸せを願う?隣に立つ権利があるくせに!想いが通じあってるくせに!よくもぬけぬけと!」
「ロイ!!!!!」
切りつけるような言葉に、焦る。
「すみません、言いすぎました…」
私の声に、はっとして、ロイは頭を下げた。
「いえ、その通りなんです…僕は身勝手だ…」
語尾が涙で揺れ、ついに嗚咽に変わりました。そこに、深い後悔が滲んでいるのに、私は気付いた。
「どうしたいですか?」
私の声に、イリフィさんは涙に濡れる顔を上げた。少しの迷いの後、意を決して口を開いた。
「謝りたい。彼女と話がしたい。自分の後暗い全てのことを。彼女に想いを伝えたい。でも…」
俯き、震えるイリフィさん。彼は自分がどうしたいかがわかった。必要なのはもう一つ。
私は立ち上がり、新たなお茶の準備に取り掛かった。用意したのはアップルティー。
出来上がったそれに、私は手をかざした。
私はイリフィさんにアップルティー差し出しました。
「これは…!」
「アップルティーです。お好きでしょう?」
彼は驚いたように、私を見た。
「彼女さんはきっと、あなたの想いを受け取ってくれますよ。あなたの話を聞こうとしてくれたじゃないですか。それに…」
私はふっと思い出して微笑んだ。
「いつもあなた達は、幸せそうに身を寄せあってアップルティーを飲みに来てくれたじゃないですか。」
「覚えていて、くれたんですか…」
そう。彼らはよく、二人でここに来てくれた。楽しそうに話ながら、毎回アップルティーを頼んで美味しいって飲んでくれていた。
そんな彼らを見ていて、私も心がほっこりした。だから、知らないふりなんて出来なかった。
彼はアップルティーを飲んだ後、しばらくして立ち上がった。今度は決意を漲らせて。先程の弱さなど感じない表情をしている。
「行きます。ありがとうございました。」
お金を出そうとする彼に、そっと首を振りました。
「これは私からのプレゼントですから。頑張って下さい。」
「もう逃げんなよ。」
私たちの言葉に頷き、彼は駆けていった。
「…んで?なんの魔法かけたんだよ?」
「ひと匙の勇気を。」
私はこうして、時たま魔法を使う。
「でも、本当に少しです。彼は自分の勇気で、走って行ったんです。」
ちらりと彼が走って行った方を見てから、私達は店じまいの続きを始めた。
それから、半年後。私達は教会にいた。
純白の衣装を着たイリフィさんと彼女さんが晴れやかに笑っている。
その姿を見て安心し、私達は微笑んだ。
お祝いに来た女性達がそわそわし始めた。
どうやらブーケトスの時間がきたようだ。
「では、ブーケトスを始め…!?」
司会が戸惑いの声を上げた。
二人がブーケを持って私達…というより、ロイの元へやって来た。
花嫁がブーケを戸惑うロイに渡す。
イリフィさんが小声で何かを言った。
「わかってるよ…ありがと、な。」
耳まで赤くなっているロイ。
ロイが照れている!?
二人ともニヤニヤしながら、ロイから離れて行った。
こうして、結婚式は無事に幕を閉じた。
帰り道に、聞いてみた。
「イリフィさんは何と?」
その問いに、ロイはピタリと歩みを止めた。
「…ナイショ。」
そう言って私の方へ振り返った。
ふっと目をあげると、ロイの灰の瞳と至近距離で合う。額に暖かく柔らかなものが触れて…一瞬で離れた。
「…へ?」
「ほら、帰るぞ。早くしないと真夜中になる。」
足を早めるロイ。ちらりと見えた頬は真っ赤で…
「っ……!」
顔が熱い。きっと、私も林檎みたいになっている。むずむずした気持ちが、胸をかき乱す。でも…嫌じゃない。
言葉にできない感情を持て余しながら、私はロイの元へ一歩踏み出した。
カーテンを閉めずに眠ったらしい。
ふぁ…と欠伸をし、もそもそと身支度を始めた。
顔を洗い、鏡を見ると、見なれた自分が眠そうな顔をして見返してきた。長い栗毛に、同色のくりんとした大きな瞳。肌はクリーム色。身長の事もあって、子供みたい。ため息が出る。
寝癖のついた長い栗毛に櫛を入れて整えた。ふわふわで、癖のある毛先がくるんとしている。もっとストレートにならないかな、この髪。30分程格闘して、諦めた。
ドレッサーを開けて、今日の服は何にするか決めた。 白いブラウスに淡いオレンジのロングスカートを合わせ、上にエプロンを着る。
朝ごはんは、幼馴染のナータのお店で買った、ふかふかの食パンと、スープ・サラダ・目玉焼きにした。デザートは林檎。
それら全てをお腹に収めて、1階のお店へと降りた。ドアを開けると、
「おはよう、はるの。」
ロイが掃除をしていた。
「遅くなってごめんなさい、ロイ。」
「時間通りだから謝らなくていい。俺が好きでやってるんだから。」
涼やかな灰の目を柔らかくし、そっと私の髪に触れた。
ロイ・マリー。彼は向いの花屋さんの弟で、私のお店の従業員だ。灰の目・髪、白皙の美貌で、冷たくも高貴な雰囲気を持つ青年だ。
年頃のお嬢さん達が頬を染めてお店に来る事は少なくない。でも、連絡先を貰っても、その場で断るし、告白されても、誰にも首を縦に振らない。何故だかはわからない。聞いても、
「俺には可愛い魔女がいるからな。」
とニヒルな笑みを浮かべて、話してくれない。ロイの恋愛話、聞いてみたいのに…。
そんな事を考えながら、お店の準備を終わらせた。最後に、開店の札をかける。
『紅茶店 ハニーティーOPEN』
私の名前は、はるの。
紅茶店、ハニーティーの店主。
私には秘密がある。
私は偉大な魔女の一人娘。魔法は使えるが、母には遠く及ばない。皆には秘密。
稀に紅茶に私の魔法を少しだけ混ぜる時がある。飲んだ人に、小さな勇気・幸福・元気をプレゼントするために。落ち込んで尻込みをする人の背中を少しだけ押すために。
こうして今日も私はお店を開ける。
パンッ…!と乾いた音がお店に響いた。
涙で目を赤く腫らし、女性が走って出ていく。相手の男性は俯き、微動だにしない。
やがて、
「お騒がせしました。」
と言い、頭を下げて立ち去った。
「お金、少し多いですね。」
「迷惑料って事だろ。…気にするなよ。」
その言葉にこくりと頷く。傷ついて深く落ち込んだ彼の背中をちらりと見送り、私は仕事に戻った。
それから数日後。
カランコロン!と誰かが来店した事を鈴が知らせた。見ると、件のお客様が立っていた。
「すみません、やはりご迷惑をおかけしましたし、謝りに来ました。これ、つまらない物ですが…」
「いえいえ!お気になさらず!!」
そんなやり取りをしながら、私はお客様の顔色が悪いことに気付いた。数日見ないうちに、少し痩せた気がする。眠れない様で、目元に隈が出来ている。
「あの、もし良ければ一杯いかがですか?ちょうどお茶にする所だったんです。」
でも…と口ごもる彼に、私は言った。
「それに。お悩みのようですし、お話だけでも聞きますよ。」
後ろで呆れたような空気を感じたけれど、無視して3人分のお茶の用意を始めた。
カチコチになって座るお客様の前に、カミモールをブレンドした紅茶を置いた。お茶菓子は、ロイのお兄さんから頂いた花菓子にした。
ゆっくりとした時間が流れる。
お客様は、飲み終わる頃には緊張がほぐれ、ぽつりぽつりと、事情を話してくれた。
お客様は、自分はイリフィと名乗った。
役所で事務をしていて、仕事で彼女と出会った。やがて二人の間に恋が芽生え、2年前の春に付き合う事になったらしい。
「ね、そろそろ私達も結婚しない…?」
友人の結婚式の帰りに、彼女に言われたイリフィは、その答えをはぐらかした。
…イリフィの両親は上手くかず、喧嘩を繰り返し、ついに暴力事件に発展したのだ。殴り合い、罵り合う両親を前にして、結婚に希望を見いだせなくなっていたという。
「本当は、誰とも恋愛するつもりもなかったんです…でも、彼女に出会いました。」
彼女と一緒にいるだけて、暖かい幸せに包まれ、自然と笑みがこぼれるようになった。これが愛と知った。彼女との未来に思いを馳せた時もあった。それでも、両親の事を思うと、どうしても踏み出せなかった。
「君と結婚は出来ない。別れよう。君の幸せを願ってる。」
そしてあの日、彼女にそう切り出した。
理由を話してという彼女に何も語れなかったという。自分の後暗い話を、彼女に聞かせたくなかったから。そうして、その姿を見て彼女は酷く悲しみ、傷付き…
「後はご存知の通りです」
自嘲し、イリフィさんは俯いた。
「あの日から彼女とは会っていません。元々部署も違うので、顔を合わせる機会もないので。」
「んで、貴方はどうしたいんです?このまま傷ついた彼女を放っておいて、自分だけ楽な方に走るんですか?」
苛立ったように隣のロイが睨みつけていた。
「俺はな、イラついてんだよ。都合のいい事言って逃げて。幸せを願う?隣に立つ権利があるくせに!想いが通じあってるくせに!よくもぬけぬけと!」
「ロイ!!!!!」
切りつけるような言葉に、焦る。
「すみません、言いすぎました…」
私の声に、はっとして、ロイは頭を下げた。
「いえ、その通りなんです…僕は身勝手だ…」
語尾が涙で揺れ、ついに嗚咽に変わりました。そこに、深い後悔が滲んでいるのに、私は気付いた。
「どうしたいですか?」
私の声に、イリフィさんは涙に濡れる顔を上げた。少しの迷いの後、意を決して口を開いた。
「謝りたい。彼女と話がしたい。自分の後暗い全てのことを。彼女に想いを伝えたい。でも…」
俯き、震えるイリフィさん。彼は自分がどうしたいかがわかった。必要なのはもう一つ。
私は立ち上がり、新たなお茶の準備に取り掛かった。用意したのはアップルティー。
出来上がったそれに、私は手をかざした。
私はイリフィさんにアップルティー差し出しました。
「これは…!」
「アップルティーです。お好きでしょう?」
彼は驚いたように、私を見た。
「彼女さんはきっと、あなたの想いを受け取ってくれますよ。あなたの話を聞こうとしてくれたじゃないですか。それに…」
私はふっと思い出して微笑んだ。
「いつもあなた達は、幸せそうに身を寄せあってアップルティーを飲みに来てくれたじゃないですか。」
「覚えていて、くれたんですか…」
そう。彼らはよく、二人でここに来てくれた。楽しそうに話ながら、毎回アップルティーを頼んで美味しいって飲んでくれていた。
そんな彼らを見ていて、私も心がほっこりした。だから、知らないふりなんて出来なかった。
彼はアップルティーを飲んだ後、しばらくして立ち上がった。今度は決意を漲らせて。先程の弱さなど感じない表情をしている。
「行きます。ありがとうございました。」
お金を出そうとする彼に、そっと首を振りました。
「これは私からのプレゼントですから。頑張って下さい。」
「もう逃げんなよ。」
私たちの言葉に頷き、彼は駆けていった。
「…んで?なんの魔法かけたんだよ?」
「ひと匙の勇気を。」
私はこうして、時たま魔法を使う。
「でも、本当に少しです。彼は自分の勇気で、走って行ったんです。」
ちらりと彼が走って行った方を見てから、私達は店じまいの続きを始めた。
それから、半年後。私達は教会にいた。
純白の衣装を着たイリフィさんと彼女さんが晴れやかに笑っている。
その姿を見て安心し、私達は微笑んだ。
お祝いに来た女性達がそわそわし始めた。
どうやらブーケトスの時間がきたようだ。
「では、ブーケトスを始め…!?」
司会が戸惑いの声を上げた。
二人がブーケを持って私達…というより、ロイの元へやって来た。
花嫁がブーケを戸惑うロイに渡す。
イリフィさんが小声で何かを言った。
「わかってるよ…ありがと、な。」
耳まで赤くなっているロイ。
ロイが照れている!?
二人ともニヤニヤしながら、ロイから離れて行った。
こうして、結婚式は無事に幕を閉じた。
帰り道に、聞いてみた。
「イリフィさんは何と?」
その問いに、ロイはピタリと歩みを止めた。
「…ナイショ。」
そう言って私の方へ振り返った。
ふっと目をあげると、ロイの灰の瞳と至近距離で合う。額に暖かく柔らかなものが触れて…一瞬で離れた。
「…へ?」
「ほら、帰るぞ。早くしないと真夜中になる。」
足を早めるロイ。ちらりと見えた頬は真っ赤で…
「っ……!」
顔が熱い。きっと、私も林檎みたいになっている。むずむずした気持ちが、胸をかき乱す。でも…嫌じゃない。
言葉にできない感情を持て余しながら、私はロイの元へ一歩踏み出した。
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