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40話・君に会えてよかった
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グレンはそのままアシュリーを連れて、早速まずは母に話を通しに行った。ランディス夫人はたいそう驚いていたが、アシュリーが魔法を解くと少し混乱していたが納得してくれた。
エルナンのことを少し心配していて、「お父様の許可を得てからでいいわ。ちゃんと話し合ってね」とやんわりと釘を刺された。
そして、今度は今から王都に行くという。ついでに、書斎で父から頼まれていた資料を箱に詰めていく。
「えっ! 今から?」
「次に父が戻ってくるまで待てない。結婚の許しをもらってくる」
「……やだぁ」
「え?」
「せっかく帰ってきてくれたのに……離れたくない……」
アシュリーがしがみついてそう言うと、グレンは嬉しそうに破顔する。でもアシュリーは本気でそう思っていた。これからもたびたび王都に行ってしまうと思うと耐えられそうにない。
「そんな可愛いこと言ってくれるの?」
グレンはアシュリーを抱きしめると、耳元に口を寄せて続けた。
「……さっきの続きしたくなるんだけど?」
それはアシュリーこそだった。花園で触ってもらって一度達したものの、余計に体がうずいて仕方ない。そんなアシュリーの様子を見て苦笑すると、グレンは言った。
「アシュリー、今日はそろそろ授業があるだろ」
「うー……」
「アーネスト先生にフューシャのこと話さなくていいの?」
「……!!」
そうだ、フューシャと会って話したこと、ちゃんと伝えなくては……。力がなくなって去ってしまったけれど、ダグラスさんを捨てたかったわけではないと言っていた……。
「な、だから今日はちゃんと授業に出て、明日休みをもらってくれない?」
「え……?」
「出発は明日にして、今夜いっぱい可愛がってあげる。その代わり明日一緒に王都にいかないか」
「……!! 行きたい!!」
「じゃあ、授業がんばって」
グレンは軽いキスをアシュリーのくちびるに落としてから、送り出してくれた。
◆◆◆
「そうか……曾祖母が」
アシュリーの話を聞いて、アーネスト先生は少し呆然としていた。
「先生、フューシャに会いたい?」
グレンから、もし先生が望めば花園に案内してもいいと言われていた。
「お会いしたいが……おそらくあちらは望まないのではないかな」
「えっ」
「人を恐れおびえて暮らされていたのだろう? 静かな暮らしを壊したくはない」
「でも……」
「今は両親も私もそれなりに幸せに暮らしている。そのことだけよかったら伝えてくれればありがたい」
「はい……わかりました」
「うん、ありがとう」
先生は優しい目でアシュリーを見つめた。
「君に会えてよかったよ」
「え……」
「私はね、幼い頃から曾祖父の本を読んで育って……フェアリーへの憧れをずっと抱いていた。それと共に、自分はその屋敷で生まれ育たなかったことを恨めしく思ったりしてね」
「……」
「もう実家もないというのに王都ではなく、このイーダの街で教師になったのも、やはり近くにいたい気持ちがあったのだろうな……」
「だって……先生は人間だけど、少しだけフェアリーなんだもの」
「ああ、なんとなく抱えていた違和感や息苦しさの原因がわかった気がするよ。自分のルーツがわかってよかった」
そう言って微笑む先生の顔は、笑っているのに泣いているようにも見えて、アシュリーは胸が苦しくなった。気がつくと、先生の顔を両手で挟みそのくちびるに口づけていた。
ちゅっ……ちゅ……
先生はじっとキスを受けていたが、アシュリーが舌を差し込もうとすると、その腕をやさしく掴んで引き離すと立ち上がった。
「アシュリー、結婚するのだろう?こんなことは……」
「グレンは許してくれてます。先生……」
「……」
「あたし、先生と絆を結びたい……」
アシュリーはそう言うと、アーネスト先生の胸に抱きついて顔をうずめた。
「アシュリー……私と結ばれても、何の価値もない。加護を与えたところで一介の教師だ。役に立たない」
「……。人間は……役に立つ相手と睦み合うものなの?先生は、それは愛を交換する行為だと前に言ったわ」
「……!!」
アーネスト先生は胸を刺されたような気持ちになった。自分が言ったことを忘れ覆していたとは。そしてそっとアシュリーの肩を掴み、目を合わせると言った。
「そうだったな。アシュリー、私は……私は、君を愛してしまっている」
「あたしも……先生が好き……」
すると、アーネスト先生はアシュリーにそっと優しく口づけを返した。角度を変えながら何度もくちびるを合わせるうちに、すこしずつ深くい物になっていく。
「んっ……んっ……ん……ぅん……」
後頭部をしっかり抑えられて、舌を絡めとられ、吸い上げられ、口の中をねっとりと舐められる。アシュリーが足の力が抜けそうになって先生にしがみつくと、体を持ち上げて後ろの机の上に座られた。
空いた手はアシュリーの背中から腰を撫でまわしていて、くすぐったいような快感に思わず腰をくねらせ体をのけぞらせると、先生に胸を押しつける形になってしまう。すると、先生は少し身を離しアシュリーの耳元に囁いた。
「触って欲しいか?」
いつものクールで少し意地悪な物言いに戻っていてアシュリーはゾクゾクする。そして、同じように耳元にささやき返した。
「いっぱいご褒美ください……」
エルナンのことを少し心配していて、「お父様の許可を得てからでいいわ。ちゃんと話し合ってね」とやんわりと釘を刺された。
そして、今度は今から王都に行くという。ついでに、書斎で父から頼まれていた資料を箱に詰めていく。
「えっ! 今から?」
「次に父が戻ってくるまで待てない。結婚の許しをもらってくる」
「……やだぁ」
「え?」
「せっかく帰ってきてくれたのに……離れたくない……」
アシュリーがしがみついてそう言うと、グレンは嬉しそうに破顔する。でもアシュリーは本気でそう思っていた。これからもたびたび王都に行ってしまうと思うと耐えられそうにない。
「そんな可愛いこと言ってくれるの?」
グレンはアシュリーを抱きしめると、耳元に口を寄せて続けた。
「……さっきの続きしたくなるんだけど?」
それはアシュリーこそだった。花園で触ってもらって一度達したものの、余計に体がうずいて仕方ない。そんなアシュリーの様子を見て苦笑すると、グレンは言った。
「アシュリー、今日はそろそろ授業があるだろ」
「うー……」
「アーネスト先生にフューシャのこと話さなくていいの?」
「……!!」
そうだ、フューシャと会って話したこと、ちゃんと伝えなくては……。力がなくなって去ってしまったけれど、ダグラスさんを捨てたかったわけではないと言っていた……。
「な、だから今日はちゃんと授業に出て、明日休みをもらってくれない?」
「え……?」
「出発は明日にして、今夜いっぱい可愛がってあげる。その代わり明日一緒に王都にいかないか」
「……!! 行きたい!!」
「じゃあ、授業がんばって」
グレンは軽いキスをアシュリーのくちびるに落としてから、送り出してくれた。
◆◆◆
「そうか……曾祖母が」
アシュリーの話を聞いて、アーネスト先生は少し呆然としていた。
「先生、フューシャに会いたい?」
グレンから、もし先生が望めば花園に案内してもいいと言われていた。
「お会いしたいが……おそらくあちらは望まないのではないかな」
「えっ」
「人を恐れおびえて暮らされていたのだろう? 静かな暮らしを壊したくはない」
「でも……」
「今は両親も私もそれなりに幸せに暮らしている。そのことだけよかったら伝えてくれればありがたい」
「はい……わかりました」
「うん、ありがとう」
先生は優しい目でアシュリーを見つめた。
「君に会えてよかったよ」
「え……」
「私はね、幼い頃から曾祖父の本を読んで育って……フェアリーへの憧れをずっと抱いていた。それと共に、自分はその屋敷で生まれ育たなかったことを恨めしく思ったりしてね」
「……」
「もう実家もないというのに王都ではなく、このイーダの街で教師になったのも、やはり近くにいたい気持ちがあったのだろうな……」
「だって……先生は人間だけど、少しだけフェアリーなんだもの」
「ああ、なんとなく抱えていた違和感や息苦しさの原因がわかった気がするよ。自分のルーツがわかってよかった」
そう言って微笑む先生の顔は、笑っているのに泣いているようにも見えて、アシュリーは胸が苦しくなった。気がつくと、先生の顔を両手で挟みそのくちびるに口づけていた。
ちゅっ……ちゅ……
先生はじっとキスを受けていたが、アシュリーが舌を差し込もうとすると、その腕をやさしく掴んで引き離すと立ち上がった。
「アシュリー、結婚するのだろう?こんなことは……」
「グレンは許してくれてます。先生……」
「……」
「あたし、先生と絆を結びたい……」
アシュリーはそう言うと、アーネスト先生の胸に抱きついて顔をうずめた。
「アシュリー……私と結ばれても、何の価値もない。加護を与えたところで一介の教師だ。役に立たない」
「……。人間は……役に立つ相手と睦み合うものなの?先生は、それは愛を交換する行為だと前に言ったわ」
「……!!」
アーネスト先生は胸を刺されたような気持ちになった。自分が言ったことを忘れ覆していたとは。そしてそっとアシュリーの肩を掴み、目を合わせると言った。
「そうだったな。アシュリー、私は……私は、君を愛してしまっている」
「あたしも……先生が好き……」
すると、アーネスト先生はアシュリーにそっと優しく口づけを返した。角度を変えながら何度もくちびるを合わせるうちに、すこしずつ深くい物になっていく。
「んっ……んっ……ん……ぅん……」
後頭部をしっかり抑えられて、舌を絡めとられ、吸い上げられ、口の中をねっとりと舐められる。アシュリーが足の力が抜けそうになって先生にしがみつくと、体を持ち上げて後ろの机の上に座られた。
空いた手はアシュリーの背中から腰を撫でまわしていて、くすぐったいような快感に思わず腰をくねらせ体をのけぞらせると、先生に胸を押しつける形になってしまう。すると、先生は少し身を離しアシュリーの耳元に囁いた。
「触って欲しいか?」
いつものクールで少し意地悪な物言いに戻っていてアシュリーはゾクゾクする。そして、同じように耳元にささやき返した。
「いっぱいご褒美ください……」
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