20 / 184
ー光ー 第一章 無能神様
第十九話 休憩時間
しおりを挟む
「老師!ただいま!」
「はぁ...はぁ...しんど......」
小屋の近くに来ると、草沐阳の姿が見えた。
天光琳は大きな声で草沐阳を呼んだが、天俊熙はそんな余裕は無い。
「大丈夫...?」
「あぁ...なんとか...」
ちなみに時間は十八分。下りは登りより楽なので早く着くことが出来た。
「おかえり、お疲れ様。......俊熙は随分と疲れてるようだな」
「疲れていない光琳がおかしいんです、俺は普通だ!!」
天俊熙の言う通りである。普通は疲れている。天俊熙もよく着いてこられた。すごい方なのだ。
「ははは、そうだな。よし、次の修行に移るとするか」
「いや待ってくださいよっ!!」
「あははっ」
草沐阳という神は実に恐ろしい神だ。
......いや、天光琳はいつも二周終わらせたあと、休憩せずに次の修行に移る。
今修行と舞の稽古をしている天家の神は天光琳しかいない。一番年下の天李静は十五歳なので、草沐阳は五年間以上、天光琳にしか教えていない。そのため基準がおかしくなってきている。天光琳の方が恐ろしい神なのだ。
天俊熙は叫び、天光琳は笑った。
「そうだったな、休憩時間を取らねば」
「そうですよ...昔は毎回休憩していたじゃないですか......」
休憩は小屋の近くに流れている川の近くで休憩する。
天俊熙は木でできたベンチに座り、天光琳は立った状態で、天俊熙とは真反対を向き、ベンチの背もたれにもたれかかった。
「ここ、久しぶりに来たな...八年ぶりかも」
「僕も最近来てないな......」
小さい頃、二神はよくこの川に足をつけて涼しんでいた。たまに水の掛け合いが始まり、一緒に修行していた天家の神に水を掛けてしまったことが何度もある。
天麗華とは五歳差の為、一年しか一緒に修行出来なかったが、三回も水を掛けてしまっている。
二歳年上の天李偉と三歳差年下の天李静にはもっと掛けている。
天麗華の場合は、笑いながら仕返しをしてくる。
しかし天李偉は天俊熙には許し、天光琳には怖い怖い顔をして許してくれない。
天李静は何事も無かったかのようにスルーしていた。
「麗華姉様も一緒にやってくれたよな!...俺の姉と妹なんて一回も掛け合いしてくれなかったなぁ」
「李偉様は濡れるの嫌いだもんね...」
「そうなんだよ。李静は...アイツノリ悪いからな」
二神は思い出話で盛り上がった。
「よくずぶ濡れになってよな」
「ね~、結構楽しかった!」
天光琳は天俊熙の方を向きながら言った。
濡れても、この後も修行を続けるから大丈夫、乾くだろうだろう...と言って風邪をひいたこともあった。天麗華はきちんと着替えていたため、風邪をひいたことがないのだが......実に男神らしい二神である。
「今は遊ばないのか?」
ゆっくりと歩いてきた草沐阳が言った。
「さすがにこの歳では遊びませんよ」
天俊熙が苦笑いをしながら言った。
天光琳も頷いた。
「そうかそうか......成長したな。あの頃は休憩時間だと言うのに遊んで...それでその後の修行で疲れたとか言うから...俺も何回か叱ったことがあったなぁ」
「そんなこともありましたね」
「懐かしいなー」
草沐阳はあの光景がもう見ることが出来ないと少し寂しそうな顔をしながら言った。
二神は思い出し笑った。
この後、しばらく小さい頃の話をして、休憩時間が終わった。
「はぁ...はぁ...しんど......」
小屋の近くに来ると、草沐阳の姿が見えた。
天光琳は大きな声で草沐阳を呼んだが、天俊熙はそんな余裕は無い。
「大丈夫...?」
「あぁ...なんとか...」
ちなみに時間は十八分。下りは登りより楽なので早く着くことが出来た。
「おかえり、お疲れ様。......俊熙は随分と疲れてるようだな」
「疲れていない光琳がおかしいんです、俺は普通だ!!」
天俊熙の言う通りである。普通は疲れている。天俊熙もよく着いてこられた。すごい方なのだ。
「ははは、そうだな。よし、次の修行に移るとするか」
「いや待ってくださいよっ!!」
「あははっ」
草沐阳という神は実に恐ろしい神だ。
......いや、天光琳はいつも二周終わらせたあと、休憩せずに次の修行に移る。
今修行と舞の稽古をしている天家の神は天光琳しかいない。一番年下の天李静は十五歳なので、草沐阳は五年間以上、天光琳にしか教えていない。そのため基準がおかしくなってきている。天光琳の方が恐ろしい神なのだ。
天俊熙は叫び、天光琳は笑った。
「そうだったな、休憩時間を取らねば」
「そうですよ...昔は毎回休憩していたじゃないですか......」
休憩は小屋の近くに流れている川の近くで休憩する。
天俊熙は木でできたベンチに座り、天光琳は立った状態で、天俊熙とは真反対を向き、ベンチの背もたれにもたれかかった。
「ここ、久しぶりに来たな...八年ぶりかも」
「僕も最近来てないな......」
小さい頃、二神はよくこの川に足をつけて涼しんでいた。たまに水の掛け合いが始まり、一緒に修行していた天家の神に水を掛けてしまったことが何度もある。
天麗華とは五歳差の為、一年しか一緒に修行出来なかったが、三回も水を掛けてしまっている。
二歳年上の天李偉と三歳差年下の天李静にはもっと掛けている。
天麗華の場合は、笑いながら仕返しをしてくる。
しかし天李偉は天俊熙には許し、天光琳には怖い怖い顔をして許してくれない。
天李静は何事も無かったかのようにスルーしていた。
「麗華姉様も一緒にやってくれたよな!...俺の姉と妹なんて一回も掛け合いしてくれなかったなぁ」
「李偉様は濡れるの嫌いだもんね...」
「そうなんだよ。李静は...アイツノリ悪いからな」
二神は思い出話で盛り上がった。
「よくずぶ濡れになってよな」
「ね~、結構楽しかった!」
天光琳は天俊熙の方を向きながら言った。
濡れても、この後も修行を続けるから大丈夫、乾くだろうだろう...と言って風邪をひいたこともあった。天麗華はきちんと着替えていたため、風邪をひいたことがないのだが......実に男神らしい二神である。
「今は遊ばないのか?」
ゆっくりと歩いてきた草沐阳が言った。
「さすがにこの歳では遊びませんよ」
天俊熙が苦笑いをしながら言った。
天光琳も頷いた。
「そうかそうか......成長したな。あの頃は休憩時間だと言うのに遊んで...それでその後の修行で疲れたとか言うから...俺も何回か叱ったことがあったなぁ」
「そんなこともありましたね」
「懐かしいなー」
草沐阳はあの光景がもう見ることが出来ないと少し寂しそうな顔をしながら言った。
二神は思い出し笑った。
この後、しばらく小さい頃の話をして、休憩時間が終わった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
とある中年男性の転生冒険記
うしのまるやき
ファンタジー
中年男性である郡元康(こおりもとやす)は、目が覚めたら見慣れない景色だったことに驚いていたところに、アマデウスと名乗る神が現れ、原因不明で死んでしまったと告げられたが、本人はあっさりと受け入れる。アマデウスの管理する世界はいわゆる定番のファンタジーあふれる世界だった。ひそかに持っていた厨二病の心をくすぐってしまい本人は転生に乗り気に。彼はその世界を楽しもうと期待に胸を膨らませていた。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
スーパーのビニール袋で竜を保護した
チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。
見つけ次第、討伐――のはずだった。
だが俺の前に現れたのは、
震える子竜と、役立たず扱いされたスキル――
「スーパーのビニール袋」。
剣でも炎でもない。
シャカシャカ鳴る、ただの袋。
なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。
討伐か、保護か。
世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。
これは――
ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる