鬼使神差〜無能神様が世界を変える物語〜

天楪鶴

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ー光ー 第四章 玲瓏美国

第六十六話 舞終わり

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 舞が終わり、大きな拍手が聞こえてきた。

 体力が異常な天光琳以外は息を切らせているが、三神は笑顔で手を振った。

 曲を流していた光は桜の花びらのように散って消えていった。

 そしてお辞儀し、舞台からゆっくりと降りていった。

 席に戻ろうと、向かっていると、美夢華が走ってきた。


「お姉様たち凄かったですー!」


 美夢華は天麗華の脚に抱きついた。


「ふふ、ありがとう」


 天麗華が美夢華の頭を撫でていると、美梓豪と美家の神々が拍手をしながから歩いてきた。
 美ルーナは椅子に座り、遠くからこちらを見ている。

「すごかったぞー!!急なお願いだったが、叶えてくれてありがとう!素晴らしい舞だった!」

「いえいえ、こちらも楽しかったので!むしろありがとうございます!」

「はい!お祖父様、ありがとうございます!」

 天俊熙に続き、天光琳も礼を言った。


「お姉様がね、私も踊りたいー、だって!」

「夢華、言わなくていいわよ」


 美雪蘭は恥ずかしそうに言った。 
 その様子を見て、皆は微笑んだ。


「いいわ、今度教えてあげるわよ」

「本当ですか!」


 美雪蘭は大人しい性格だが、珍しく飛び跳ねた。相当嬉しいのだろう。


「良かったね」


 美鈴玉がそう言うと、美雪蘭はまた恥ずかしそうにし、目を逸らした。


 ✿❀✿❀✿


「あ、そういえば光琳くんたち、街を歩いてきても大丈夫だぞ」

「いいんですか!!」
「おぉ!」


 いつ行っても大丈夫なのか分からず、とりあえず座っていた天光琳たちに気づき、美梓豪がそう言うと、天光琳と天俊熙は嬉しそうに席から立ち上がった。


「私も同行してもいいかな?」


 それを言ったのは美朝阳だった。


「はい!大丈夫です!いいよね、俊熙、姉上?」

「えぇ」「あぁ!」


 美朝阳は玲瓏美国の神なので、案内人にもなるだろう。天光琳達にとってはむしろありがたい。


「ありがとう!」


 美朝阳が礼を言うと、美梓豪が言った。


「楽しみにしていたもんな、行ってらっしゃい!」


「えへへ、行ってきます!姉上、俊熙、朝阳様、行きましょう!」


 天光琳はそう言うと、天麗華も立ち上がった。


「分かった、分かったから......って、手を引っ張るなよ!」

「ふふふ」


 天光琳は二神の手を引っ張り、走って行った。
 美朝阳のその後ろをついて行く。
 走っていく三神の後ろ姿をみて、美ルーナは嬉しそうに微笑んだ。


「光琳くん、毎日修行や稽古頑張っているって万姫から聞いて、楽しくやっていけてるのか不安だったけれど、元気そうで良かったわ」

「そうだな。あの子は頑張りすぎるところがあるからなぁ」


 美梓豪はマカロンを眺めた。


「あの子に何があったか分からないけれど、一週間に三回、人間の願いを叶えない...というルール、どうにかならないものか......。あの子にとって、とても苦しいことだと思うのだが......」

「そうね......。神王は光琳くんのこと、知っているはずなのに、なぜ変えないのかしら。神王ならもう少し、何とかしてくれてもいいと思うのだけれど」


 美梓豪はため息をついた。


「...あの方は変わっている。......俺が何とかしてあげられたら良いのだが......」


 美梓豪は自分がいつか神王になることを夢見ている。

 それは神界を自分のものにしたい...などそう言う意味で神王になりたい訳ではなく、今の神王星連杰のやり方が嫌いだからだ。

 美梓豪が神王になれば、今よりは良くなるだろう。
 美梓豪の性格からして、皆の意見を聞き、しっかりとまとめてくれるだろう。

 美梓豪が神王になる日は来るのだろうかー...。
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