鬼使神差〜無能神様が世界を変える物語〜

天楪鶴

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ー光ー 第五章 帰国

第七十二話 殺意

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 修行を終え、戻ってきて夕食を食べたあと、皆にお土産を渡した。
 皆喜んでくれていて、三神は満足した。

 天李偉はすぐに簪をつけて喜んでいるぐらいだった。

 その後は風呂に入り、早めに寝ることにした。

 天俊熙はベッドで寝転がりながら今日のことを考えていた。


 (アイツらの目には......なんとなくだけど殺意を感じられた......)


 天光琳は気づいていないようだが、そう感じたそうだ。


 (今日アイツらがあそこにいた目的はなんだ......光琳を殺すためか...?)


 神として殺すことは許されない。しかし、あの様子だと、殺すつもりだったのではないだろうか。
 毒針を使って、動けなくしたあとに、神の力を使ったり......殴ったり.........考えるだけでゾッとする。


 (もしかしたら、悪神が殺したってことにして、殺すつもりだったんじゃ......後にバレるのに。......でもなんで...)


 例え悪神が殺したということにしても、王一族の場合、死因を調べられるためバレるだろう。
 体に毒針の跡があれば、悪神ではない可能性が高い。

 それに、神の力を使って、死因を調べたりするものもいるため、結局は全てバレてしまう。

 しかし何故殺そうとしていたのだろう。
 神の力が使えず、国の評価を下げているからだろうか。
 その可能性もあるだろう。

 小さい頃はあんなに仲良くしていたのに、十歳になってから、天光琳が神の力が使えない...と知ってから急に変わってしまった。
 これはただの推測だが、仲良かったのに殺そうとしていたかもしれない。
 関係...というものはこんなに簡単に崩れてしまうものなのか。

 天光琳に対する態度が代わり、天光琳は今どういう気持ちなのだろうか。

 それにあの四神だけではない。
 国の多くの神々もだ。

 神として恥ずかしいだの、神ではないだの、神の失敗作だの。
 そして本当に王の息子なのかと。

 何故バカにしないと気が済まないのか。


 (国の評価、そんなに大切なのかなあ)


 天俊熙には、評価が上がっても一位にならない限り上がっても意味が無いと思っている。

 それに奇跡の神がいるとはいえ、一位の佳宵星国に勝てるとは限らない。


 (悪神だけじゃなくて、アイツらも注意しないといけなくなったな)


 一応天宇軒に報告した方がよい気がするのだが......天光琳は言わないでと言っている。
 恐らく心配かせさせたくないからだろう。


 (光琳のそう言う性格、どうにかならないかなぁ......)


 他人のことばかり心配して、いつか自分が損することは有り得る。


「なー光琳」

「.........」


 天光琳に話しかけてみたが返事は無い。もう寝ているのだろうか。


 (俺も寝るかなー)


 天俊熙は起き上がるのがめんどくさくなり、神の力を使って、寝転がったまま電気を消した。


 (やっぱり自分の枕は寝慣れてるから寝やすいな~!)


 使い慣れた枕に頭を乗せ、天俊熙はあくびをした。

 まだ眠くは無いけれど、寝転がって目を閉じていればそのうち眠くなるだろう。

 天俊熙はそっと目を閉じた。



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