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ー光ー 第九章 鬼神と無能神様
第百二十一話 喧嘩
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「おはよー、光琳」
「......おはよう...」
天光琳が朝から元気がなかったため、天俊熙は首を傾げた。
「......どう...した...?」
天光琳は作り笑いをし、首を横に振った。それだけだった。何も喋らず、ただ暗い顔をして髪の毛を結んでいる。そして玲瓏美国で買った鬼灯の簪をつけた。
「......体調悪いのか...?」
「......悪くないよ」
天光琳は心配されないように作り笑いをしながら言っているが、やはり暗い顔はそのままで意味が無い。
二神は何も喋らず着替えを済ませた。
朝食を食べたあと、二神は部屋に戻ってきたがやはり何も話なかった。
......と言うより天光琳は話す気がないようでずっと本を開いている。しかし視線は横に向いているため、読んでいないように見える。
天俊熙はまた何か書いているようだ。しかし少し書いては止まり、書いては止まり......と集中出来ていない。
すると扉をノックする音が聞こえ、天俊熙はサッと立ち上がった。
そして扉を開けると天麗華の姿が見え、天俊熙は廊下に出た。
鬼神が再び現れたため、誰かしら天光琳の近くにいなくては行けない。そのため遠くの部屋に行く訳にはいかず、廊下で話すしかないのだろう。
扉の近くに行けば話の内容が聞こえるかもしれない。しかし聞きたくなかった。
怖い。二神のことをまだ信用しているのだ。
昨日のは聞き間違え。そう思いたい。
今回の話はいつもより長かった。
別に気にしている訳では無い。
しかし今も自分の話をされているのかもしれないと思うと苦しくなる。
昨日たまたまあの時、天光琳の話をしていただけなのだろうか。それだと良いのだが......いや。そんなことない。昨日天俊熙はなんと言っていたか......。
(......みんな僕から離れて行っちゃうんだ)
二神は話が終わったらしく、天俊熙は戻ってきた。
すると天光琳は立ち上がり、天俊熙の近くまで来た。
「......光琳?」
「なに......話してたの......?」
天光琳はいつもより低い声でそう言った。
「......光琳には関係ない話だよ、大丈夫」
「嘘つかないで!」
天光琳は天俊熙の腕を掴んだ。
その手は震えていた。天俊熙は天光琳の様子がおかしいことに気づいた。
「お前......」
天俊熙は眉間に皺を寄せ天光琳を見つめた。
しかし天光琳は目を合わせてくれない。
「関係ない......?そんなの嘘だよね?じゃあなんで昨日......」
「聞いてたのか......?」
天俊熙は被せて恐る恐る聞いた。
「少し」
「......!......どこまで聞いてたんだ!?」
天俊熙は天光琳の肩を両手で掴んだ。
怒っている......と言うより焦っている表情だ。本神に殺すと言っていたことを聞かれてしまったのだから当然焦るだろう。
「......」
「頼むから言ってくれ!」
天光琳は下を向いたまま何も言わなかった。
「......なぁ......お前.........。.........光琳...だよな...?」
何を言っているのだろうか。
「何か言ってくれよ......!」
(僕は僕だ)
天俊熙が言っている意味がわからない。
天俊熙の目の前にいるのは天光琳だ。
誤魔化しているのだろうか。そんなの無駄だ。
「......俊熙は僕のこといらないって思ってるんでしょ?」
「......は...?なんでそうなる!?」
昨日あんなことを言っていたのに本人の前ではそうやって誤魔化すのか。
天光琳は余計に腹が立ってきた。
「ねぇ、言ってよ。いつも何を話してるの?なんで姉上は良くて僕には教えてくれないの?僕が無能だから?いらないから?」
「......違う...」
天俊熙は天光琳の肩から手をおろし、下を向いた。
「なんで教えてくれないの?」
「......違うんだ......今は...言えない......」
天俊熙は眉間に皺を寄せ、言いづらそうにしている。
しかし天光琳はもう我慢の限界だった。
「今は言えない......?そればっかりじゃないか!!結局、能力のことも教えてくれないし、なんで隠すの?そんなに僕に聞かれたら困ることなの!?」
「...そうなんだよっ!」
天俊熙が力強くそう言うと、天光琳は目をお大きく見開き驚いた。しかしそのあと直ぐに涙が溢れてきた。苦しい。天俊熙まで離れてしまったのだ。
「......信じてたのに......」
「...違う......そうじゃない......。光琳、一旦落ち着こう......?...お前......勘違いして......」
「落ち着けるわけないじゃん!!俊熙も姉上も嫌い!」
すると天光琳は天俊熙を突き飛ばした。
そして付けていた鬼灯の簪を外し、それを地面へ投げつけた。鬼灯の飾りは簪から外れ、壊れてしまった。
「みんな大っ嫌いっ!!」
走って部屋から出て言った。
「ちょっ、光琳!!待てっ!!」
天俊熙は突き飛ばされ転んでしまったが、直ぐに立ち上がった。
痛みなんて気にしていられない。
急いで天光琳を追いかけた。
しかし天光琳の走る速さには追いつきそうもない。
「待って、光琳!」
天光琳は聞こえなかったかのように振り向くこともせずそのまま走っていく。
そして......ついに姿が見えなくなってしまった。
(やばい......やばいっ!)
天俊熙が焦っていると後ろから声が聞こえた。
「俊熙......?」
天麗華は心配そうな様子で言った。
「光琳が...どうしたの......?騒がしいなって思って来たのだけれど......」
先程天俊熙が叫んだ声が聞こえていたのだろう。
廊下は特に響く。
部屋の中にいた天麗華にも聞こえていたのだろう。
「光琳がっ!.........光琳がいなくなった!」
天俊熙は先程まで走っていたため、息を切らせながら言った。
すると天麗華は口に手を抑え、顔色が悪くなった。
「光琳!?」
天麗華は近くの窓から外の様子を見た。
しかし天光琳らしき神は見つからない。
「まだ城の中にいるかもしれない!皆に知らせましょう!」
「頼みます。俺はその間に光琳を探してきます!」
そう言って天俊熙は再び走り出した。
天麗華もみなに知らせるため、走っていった。
一体天光琳はどこにいるのだろうか。
「ようやく時が来た」
「......おはよう...」
天光琳が朝から元気がなかったため、天俊熙は首を傾げた。
「......どう...した...?」
天光琳は作り笑いをし、首を横に振った。それだけだった。何も喋らず、ただ暗い顔をして髪の毛を結んでいる。そして玲瓏美国で買った鬼灯の簪をつけた。
「......体調悪いのか...?」
「......悪くないよ」
天光琳は心配されないように作り笑いをしながら言っているが、やはり暗い顔はそのままで意味が無い。
二神は何も喋らず着替えを済ませた。
朝食を食べたあと、二神は部屋に戻ってきたがやはり何も話なかった。
......と言うより天光琳は話す気がないようでずっと本を開いている。しかし視線は横に向いているため、読んでいないように見える。
天俊熙はまた何か書いているようだ。しかし少し書いては止まり、書いては止まり......と集中出来ていない。
すると扉をノックする音が聞こえ、天俊熙はサッと立ち上がった。
そして扉を開けると天麗華の姿が見え、天俊熙は廊下に出た。
鬼神が再び現れたため、誰かしら天光琳の近くにいなくては行けない。そのため遠くの部屋に行く訳にはいかず、廊下で話すしかないのだろう。
扉の近くに行けば話の内容が聞こえるかもしれない。しかし聞きたくなかった。
怖い。二神のことをまだ信用しているのだ。
昨日のは聞き間違え。そう思いたい。
今回の話はいつもより長かった。
別に気にしている訳では無い。
しかし今も自分の話をされているのかもしれないと思うと苦しくなる。
昨日たまたまあの時、天光琳の話をしていただけなのだろうか。それだと良いのだが......いや。そんなことない。昨日天俊熙はなんと言っていたか......。
(......みんな僕から離れて行っちゃうんだ)
二神は話が終わったらしく、天俊熙は戻ってきた。
すると天光琳は立ち上がり、天俊熙の近くまで来た。
「......光琳?」
「なに......話してたの......?」
天光琳はいつもより低い声でそう言った。
「......光琳には関係ない話だよ、大丈夫」
「嘘つかないで!」
天光琳は天俊熙の腕を掴んだ。
その手は震えていた。天俊熙は天光琳の様子がおかしいことに気づいた。
「お前......」
天俊熙は眉間に皺を寄せ天光琳を見つめた。
しかし天光琳は目を合わせてくれない。
「関係ない......?そんなの嘘だよね?じゃあなんで昨日......」
「聞いてたのか......?」
天俊熙は被せて恐る恐る聞いた。
「少し」
「......!......どこまで聞いてたんだ!?」
天俊熙は天光琳の肩を両手で掴んだ。
怒っている......と言うより焦っている表情だ。本神に殺すと言っていたことを聞かれてしまったのだから当然焦るだろう。
「......」
「頼むから言ってくれ!」
天光琳は下を向いたまま何も言わなかった。
「......なぁ......お前.........。.........光琳...だよな...?」
何を言っているのだろうか。
「何か言ってくれよ......!」
(僕は僕だ)
天俊熙が言っている意味がわからない。
天俊熙の目の前にいるのは天光琳だ。
誤魔化しているのだろうか。そんなの無駄だ。
「......俊熙は僕のこといらないって思ってるんでしょ?」
「......は...?なんでそうなる!?」
昨日あんなことを言っていたのに本人の前ではそうやって誤魔化すのか。
天光琳は余計に腹が立ってきた。
「ねぇ、言ってよ。いつも何を話してるの?なんで姉上は良くて僕には教えてくれないの?僕が無能だから?いらないから?」
「......違う...」
天俊熙は天光琳の肩から手をおろし、下を向いた。
「なんで教えてくれないの?」
「......違うんだ......今は...言えない......」
天俊熙は眉間に皺を寄せ、言いづらそうにしている。
しかし天光琳はもう我慢の限界だった。
「今は言えない......?そればっかりじゃないか!!結局、能力のことも教えてくれないし、なんで隠すの?そんなに僕に聞かれたら困ることなの!?」
「...そうなんだよっ!」
天俊熙が力強くそう言うと、天光琳は目をお大きく見開き驚いた。しかしそのあと直ぐに涙が溢れてきた。苦しい。天俊熙まで離れてしまったのだ。
「......信じてたのに......」
「...違う......そうじゃない......。光琳、一旦落ち着こう......?...お前......勘違いして......」
「落ち着けるわけないじゃん!!俊熙も姉上も嫌い!」
すると天光琳は天俊熙を突き飛ばした。
そして付けていた鬼灯の簪を外し、それを地面へ投げつけた。鬼灯の飾りは簪から外れ、壊れてしまった。
「みんな大っ嫌いっ!!」
走って部屋から出て言った。
「ちょっ、光琳!!待てっ!!」
天俊熙は突き飛ばされ転んでしまったが、直ぐに立ち上がった。
痛みなんて気にしていられない。
急いで天光琳を追いかけた。
しかし天光琳の走る速さには追いつきそうもない。
「待って、光琳!」
天光琳は聞こえなかったかのように振り向くこともせずそのまま走っていく。
そして......ついに姿が見えなくなってしまった。
(やばい......やばいっ!)
天俊熙が焦っていると後ろから声が聞こえた。
「俊熙......?」
天麗華は心配そうな様子で言った。
「光琳が...どうしたの......?騒がしいなって思って来たのだけれど......」
先程天俊熙が叫んだ声が聞こえていたのだろう。
廊下は特に響く。
部屋の中にいた天麗華にも聞こえていたのだろう。
「光琳がっ!.........光琳がいなくなった!」
天俊熙は先程まで走っていたため、息を切らせながら言った。
すると天麗華は口に手を抑え、顔色が悪くなった。
「光琳!?」
天麗華は近くの窓から外の様子を見た。
しかし天光琳らしき神は見つからない。
「まだ城の中にいるかもしれない!皆に知らせましょう!」
「頼みます。俺はその間に光琳を探してきます!」
そう言って天俊熙は再び走り出した。
天麗華もみなに知らせるため、走っていった。
一体天光琳はどこにいるのだろうか。
「ようやく時が来た」
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