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ー悪ー 第一章 アタラヨ鬼神
第二十二話 幸せ
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鬼神王様は湯船に浸かりながら目を閉じていた。
ピンク色の薔薇が浮かんでいる。薔薇風呂だ。息を吸う度、バラの甘くて爽やかな香りがする。
先程まで髪を洗ってもらっていたため、髪の毛が濡れて重い。
「今日の鬼神王様は本当に素晴らしかったです」
「私達も見ていましたよ」
髪をある程度吹き、鬼神の力を使って乾かしている鬼神と、髪をしばろうと待っている鬼神が言った。鬼神は「へへ」照れ笑いをする。
鬼神王たちの戦いが終わったあともずっと盛り上がっていた。あの時の鬼神王様は本当に凄かったと。本神が近くにいると言うのに皆は気づかず、話を続けるため、鬼神王は恥ずかしそうにずっと耳を真っ赤にしていた。
(今日あったこと、"あの神"に教えないとなぁ)
......?
鬼神王は目を大きく見開いた。
(あの神......?誰だ?)
自分が思ったことだというのに、意味がわからない。あの神とは......メリーナのことか?シュヴェルツェのことか?しかしピンと来ない。
鬼使神差が真剣に考えていると、「あの」との側近の声が聞こえた。
「そういえば鬼神王様、ずっと気になっていたのですが、その右腕......どうされたのですか?」
髪が乾き、髪を団子にまとめ終わった鬼神の一神が鬼神王に聞いた。
他の鬼神も気になっていたようで頷く。
鬼神王は考えるのをやめ、右腕を湯船から出し、しっかり見えるようにした。
「昔、神に斬り落とされたんだって。目が覚めたら腕が無くなっていて、適当につくったの」
鬼神王がそう言うと、鬼神たちの顔色が悪くなった。軽く言いすぎた。こういう話はもう少し声のトーンを落として喋るべきだった。
「痛くないのですか......?」
「あ、全然痛くないよ!左腕と同じぐらい普通に使えてるし、鬼神の力も使えるし、本物の腕だと言ってもおかしくないぐらい」
今も言われなければ偽物の腕だと思わなかった。最近は慣れてきて、偽物だと忘れてしまっていた。
「許せませんね。鬼神王様にそんなことするとは」
「そうだな」
突然、風呂のカーテンの向こう側から声が聞こえた。この声、この影は......シュヴェルツェだ。
「あ、おかえりー。何してたの?」
「片付けですよ」
シュヴェルツェが片付けをするなんて意外だ。いつもは鬼神たちはや側近たちに任せているというのに。
「片付けありがとう。いや~~今日は本当に楽しかったなぁ」
鬼神王は腕を伸ばしながら言った。そして
「......幸せ~」
と小さな声でそう呟きながらピンク色の薔薇を手に取って、顔に近付けた。とても良い匂いがする。
「幸せ......でしたか?」
「うん!幸せ!こーんな楽しいの、毎日続けば良いのに!」
「そうですか。......幸せ......」
「ふふ......」と声が聞こえた。これは微笑んでいるようにも感じるが、何か隠しているようにも感じた。......いや、微笑んでいるのだろう。最近何故かシュヴェルツェが何か隠し事をしているように感じてしまう。
「鬼神王様は本当にお強いですね。やはり鬼神王様には叶いません」
「そう?ヴェルも結構強かったよ?」
かなり強かった。油断していたら負けてしまうところだった。もう戦いたくない。敵に回してしまったら大変だ。
......ふと、鬼神王はあることを思い出した。
「そういえば僕、なんで剣と扇使えるんだろう」
そう呟くと、シュヴェルツェの返事は帰ってこなくなった。不思議に思い、鬼神王はカーテンにうつるシュヴェルツェの影を見た。
「何か知ってる?昔の僕が使ってたとか」
「......いえ。...知りません」
シュヴェルツェの声が少し変わった。鬼神王は違和感を覚えた。
「ほんとに?」
「......」
初めて扇と剣を持った訳では無いだろう。かなり使い慣れていた。自分でもわかるぐらいだ。体が勝手に動いた......動きがまるで脳に刻まれているかのように。
「何故そこまで気になるのですか?」
「モヤモヤするんだよ。僕、自分のことなのに自分について全然知らないし、気になるんだ。昔の自分のこと。自分がどのような鬼神だったのか、自分がどのようなことをしてきたのか」
シュヴェルツェは本当に知らないと言わなかった。やはり知っているのだろう。シュヴェルツェは黙り込む。カーテン越しで顔がよく見えないため、今どのような顔をしているのかよく分からない。
シュヴェルツェは何故昔の鬼神王のことを言わないのか、理由は耳にタコができるほど聞いた。けれど最近は知りたくなってきたのだ。例え自分が辛い思いをして記憶を消したとしても、今の自分が知りたいと思っている。この気持ちは日に日に強くなっていく。
「......今は......幸せなのでしょう?」
「......どういうこと?」
シュヴェルツェが突然謎のことを言い出したため、鬼神王は聞き返した。側近達も首を傾げる。
「幸せなら良いではないですか。......貴方は昔、幸せを手に入れることができなかったのです......今幸せなら、あの苦しみを思い出す必要は無い......」
「苦しみを思い出しても、"この幸せが消えることはない"でしょ?」
鬼神王がそう聞くと、再びシュヴェルツェの声が聞こえなくなった。なんだろう。この気持ちは。なんだろう。この空気は。
シュヴェルツェは何故そこまで言わないのだろう。今まで鬼神王の頼みは全て聞いてくれた。しかしこの事だけは教えてくれない。
「ねぇ......どうして教えてくれないの?」
「昔の鬼神王様が」
「それは知ってるよ!」
鬼神王の声が響く。風呂だと余計に響く。側近たちは鬼神王を落ち着かせようとするが、鬼神王は落ち着こうとはしなかった。手には握りしめてしおれてしまったピンク色の薔薇が包まれている。
「ヴェルはいつもそう言う。じゃあ一生"本当"の自分を知ることが出来ずにずっとモヤモヤして生きていかなきゃいけないの?もちろん、今は幸せだよ?でも......昔の僕のこと、何も知らなかったら今の自分は"偽物"だとしか思えないんだよ」
「......」
昔の自分のことを何も知らないと、今の自分はどうしても偽物だと思ってしまう。もし昔の自分は笑ったり、神助けをしていなければ、今の自分は本当の自分ではない。二神目......いや偽物と呼ぶのが相応しい。
しかし自分は自分だ。けれど鬼神王は別神だと思ってしまう。
......と、こんなことを思ってしまう自分がめんどくさい。シュヴェルツェは自分のことを思ってずっと教えないでいてくれているのに、シュヴェルツェにあたるなんて情けない。
「ごめん。やっぱりなんでもない」
「大丈夫ですよ。今日は色々あって、疲労が溜まっていると思いますし、ゆっくり休んでくださいね」
そう言ってカーテンに映るシュヴェルツェの影は
消えた。いつもより低い声で。疲れているように感じる。
静かになった。側近たちはどうすれば良いのか分からず、そっと鬼神王の肩にお湯を流した。
鬼神王は先程潰してしまった薔薇を眺める。
「幸せ......か......」
そう呟くと、しおれた花びらが一枚ヒラヒラとお湯の中へと沈んでいった。
ピンク色の薔薇が浮かんでいる。薔薇風呂だ。息を吸う度、バラの甘くて爽やかな香りがする。
先程まで髪を洗ってもらっていたため、髪の毛が濡れて重い。
「今日の鬼神王様は本当に素晴らしかったです」
「私達も見ていましたよ」
髪をある程度吹き、鬼神の力を使って乾かしている鬼神と、髪をしばろうと待っている鬼神が言った。鬼神は「へへ」照れ笑いをする。
鬼神王たちの戦いが終わったあともずっと盛り上がっていた。あの時の鬼神王様は本当に凄かったと。本神が近くにいると言うのに皆は気づかず、話を続けるため、鬼神王は恥ずかしそうにずっと耳を真っ赤にしていた。
(今日あったこと、"あの神"に教えないとなぁ)
......?
鬼神王は目を大きく見開いた。
(あの神......?誰だ?)
自分が思ったことだというのに、意味がわからない。あの神とは......メリーナのことか?シュヴェルツェのことか?しかしピンと来ない。
鬼使神差が真剣に考えていると、「あの」との側近の声が聞こえた。
「そういえば鬼神王様、ずっと気になっていたのですが、その右腕......どうされたのですか?」
髪が乾き、髪を団子にまとめ終わった鬼神の一神が鬼神王に聞いた。
他の鬼神も気になっていたようで頷く。
鬼神王は考えるのをやめ、右腕を湯船から出し、しっかり見えるようにした。
「昔、神に斬り落とされたんだって。目が覚めたら腕が無くなっていて、適当につくったの」
鬼神王がそう言うと、鬼神たちの顔色が悪くなった。軽く言いすぎた。こういう話はもう少し声のトーンを落として喋るべきだった。
「痛くないのですか......?」
「あ、全然痛くないよ!左腕と同じぐらい普通に使えてるし、鬼神の力も使えるし、本物の腕だと言ってもおかしくないぐらい」
今も言われなければ偽物の腕だと思わなかった。最近は慣れてきて、偽物だと忘れてしまっていた。
「許せませんね。鬼神王様にそんなことするとは」
「そうだな」
突然、風呂のカーテンの向こう側から声が聞こえた。この声、この影は......シュヴェルツェだ。
「あ、おかえりー。何してたの?」
「片付けですよ」
シュヴェルツェが片付けをするなんて意外だ。いつもは鬼神たちはや側近たちに任せているというのに。
「片付けありがとう。いや~~今日は本当に楽しかったなぁ」
鬼神王は腕を伸ばしながら言った。そして
「......幸せ~」
と小さな声でそう呟きながらピンク色の薔薇を手に取って、顔に近付けた。とても良い匂いがする。
「幸せ......でしたか?」
「うん!幸せ!こーんな楽しいの、毎日続けば良いのに!」
「そうですか。......幸せ......」
「ふふ......」と声が聞こえた。これは微笑んでいるようにも感じるが、何か隠しているようにも感じた。......いや、微笑んでいるのだろう。最近何故かシュヴェルツェが何か隠し事をしているように感じてしまう。
「鬼神王様は本当にお強いですね。やはり鬼神王様には叶いません」
「そう?ヴェルも結構強かったよ?」
かなり強かった。油断していたら負けてしまうところだった。もう戦いたくない。敵に回してしまったら大変だ。
......ふと、鬼神王はあることを思い出した。
「そういえば僕、なんで剣と扇使えるんだろう」
そう呟くと、シュヴェルツェの返事は帰ってこなくなった。不思議に思い、鬼神王はカーテンにうつるシュヴェルツェの影を見た。
「何か知ってる?昔の僕が使ってたとか」
「......いえ。...知りません」
シュヴェルツェの声が少し変わった。鬼神王は違和感を覚えた。
「ほんとに?」
「......」
初めて扇と剣を持った訳では無いだろう。かなり使い慣れていた。自分でもわかるぐらいだ。体が勝手に動いた......動きがまるで脳に刻まれているかのように。
「何故そこまで気になるのですか?」
「モヤモヤするんだよ。僕、自分のことなのに自分について全然知らないし、気になるんだ。昔の自分のこと。自分がどのような鬼神だったのか、自分がどのようなことをしてきたのか」
シュヴェルツェは本当に知らないと言わなかった。やはり知っているのだろう。シュヴェルツェは黙り込む。カーテン越しで顔がよく見えないため、今どのような顔をしているのかよく分からない。
シュヴェルツェは何故昔の鬼神王のことを言わないのか、理由は耳にタコができるほど聞いた。けれど最近は知りたくなってきたのだ。例え自分が辛い思いをして記憶を消したとしても、今の自分が知りたいと思っている。この気持ちは日に日に強くなっていく。
「......今は......幸せなのでしょう?」
「......どういうこと?」
シュヴェルツェが突然謎のことを言い出したため、鬼神王は聞き返した。側近達も首を傾げる。
「幸せなら良いではないですか。......貴方は昔、幸せを手に入れることができなかったのです......今幸せなら、あの苦しみを思い出す必要は無い......」
「苦しみを思い出しても、"この幸せが消えることはない"でしょ?」
鬼神王がそう聞くと、再びシュヴェルツェの声が聞こえなくなった。なんだろう。この気持ちは。なんだろう。この空気は。
シュヴェルツェは何故そこまで言わないのだろう。今まで鬼神王の頼みは全て聞いてくれた。しかしこの事だけは教えてくれない。
「ねぇ......どうして教えてくれないの?」
「昔の鬼神王様が」
「それは知ってるよ!」
鬼神王の声が響く。風呂だと余計に響く。側近たちは鬼神王を落ち着かせようとするが、鬼神王は落ち着こうとはしなかった。手には握りしめてしおれてしまったピンク色の薔薇が包まれている。
「ヴェルはいつもそう言う。じゃあ一生"本当"の自分を知ることが出来ずにずっとモヤモヤして生きていかなきゃいけないの?もちろん、今は幸せだよ?でも......昔の僕のこと、何も知らなかったら今の自分は"偽物"だとしか思えないんだよ」
「......」
昔の自分のことを何も知らないと、今の自分はどうしても偽物だと思ってしまう。もし昔の自分は笑ったり、神助けをしていなければ、今の自分は本当の自分ではない。二神目......いや偽物と呼ぶのが相応しい。
しかし自分は自分だ。けれど鬼神王は別神だと思ってしまう。
......と、こんなことを思ってしまう自分がめんどくさい。シュヴェルツェは自分のことを思ってずっと教えないでいてくれているのに、シュヴェルツェにあたるなんて情けない。
「ごめん。やっぱりなんでもない」
「大丈夫ですよ。今日は色々あって、疲労が溜まっていると思いますし、ゆっくり休んでくださいね」
そう言ってカーテンに映るシュヴェルツェの影は
消えた。いつもより低い声で。疲れているように感じる。
静かになった。側近たちはどうすれば良いのか分からず、そっと鬼神王の肩にお湯を流した。
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