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ー悪ー 第二章 想い
第三十四話 助け
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記憶の中の天宇軒と天光琳は天光琳の部屋にいた。どうやら天宇軒が神の力を使って服や髪を乾かしてくれたようでもう濡れていない。記憶の中の天光琳はベッドで眠っている。そして天宇軒は隣に座り、天光琳の右手を優しく持ち、包帯を巻いている。
(包帯を巻いてくれたのも、服を乾かしてくれたのも、全て父上だったんだ)
今考えれば、天宇軒がやってくれたのだとすぐに分かる。けれどこの時の自分は、天宇軒がやってくれるはずがないと思い込んでいた。
「......はぁ。どうして上手くいかないんだ」
包帯を巻く手が止まった。ため息をついて、天光琳の手を見つめる。
「いつもいつも君を泣かせてごめん。分からないだ。どうすれば良いのか」
記憶の中の天光琳は眠ったまま。しかし今の天光琳はしっかりと聞いている。
「君が眠っている時に謝っても届かないよな。いいんだ。届かなくても。そのうち......君の目を見てきちんと謝るから」
(父上......)
天光琳は記憶の中の天宇軒に触れようとした。しかし自分の体が透けて触れられない。
天光琳はしゃがみ込んだ。もう触れられないのだと。これも全て自分のせいだ。
(謝らなきゃいけないのは僕の方だ......)
そういえば助けてくれたこと、包帯を巻いてくれたことなど、全て礼を言っていなかった。全て天宇軒がやってくれたことだと知るのが遅すぎた。
「父上......ありがとう」「光琳......ごめんな」
天宇軒が言った言葉は全て今、天光琳に届いている。しかし天光琳が言った言葉は一生届くことは無い。
天光琳の目から涙が一粒零れ落ちると、再び場面が変わった。
✿❀✿❀✿
(次の日か)
目を擦り立ち上がると、ここは城の廊下だということが分かった。天宇軒は廊下の窓を開け、外を眺めている。何をしているのだろうか。天光琳は隣に並び、外を眺めた。
(僕を見ているのかな)
天宇軒の視線の先には、人間の願いを叶えるのに失敗し、下を向きながらゆっくりと歩いて帰ってきている自分が見えた。扇を両手で抱え、眉間に皺を寄せている。
「アイツ本当に天家の神なのか...?」
「評価下げやがって」
「俺の方が強い自信ある」
天光琳を馬鹿にしている声は全て天宇軒に聞こえていた。また天光琳を指さして笑うものもいれば、避けてからかうもの、歩き方を真似するものなど、明らかにいじめているような光景が見える。
(こんなことされてたんだなぁ)
周りをよく見ていなかったせいか、こんなことをされていたなんて初めて知った。
(まぁ僕はこんなこと慣れてるからなんとも思わないんだけどね)
しかし天宇軒は手に力を入れ、震えている。目をかっと開き、許せないと言う気持ちが伝わってくる。
「......っ」
「ぅわっ!」
天宇軒は窓を勢いよく閉めた。
天光琳はびっくりして声を上げてしまった。ここは天宇軒の記憶の中のため、痛みなど感じないのだが、実際だったら手は挟まれていて、強烈な痛みが襲っていただろう。心臓に悪い......。
天宇軒は早歩きで廊下を歩いていく。この方向は城の中央入口へ向かっているのだろう。
しばらく歩き、角を曲がろうとしたその時。
声が聞こえ、天宇軒は立ち止まった。
「可哀想~。天家の神として恥ずかしくないのかしら?」
天李偉の声だ。そういえばこの時、天李偉に捕まったような気がする。
ここの角を曲がれば自分と、天李偉。そして静かにそばに居た天李静がいるはずだ。
「あら、黙っちゃって。年下のくせに偉そうじゃない?宇軒様の息子だからって偉そうにしないでよねぇ、天家のクセに国の評価下げちゃってさぁ~」
まさか天宇軒に聞かれていたとは。今の天光琳は苦笑いをした。
「僕は別に偉そうにはしていません。"李偉様"の言う通り、僕は天家としてとても恥ずかしいです」
「ふーん。分かってるなら、なぜできないの?」
「それは僕の修行が足りていないからです」
「そうよねぇ。私はー......」
あーまた始まったか......と思ってしまう。この時の自分も確かそう思っていた。天李偉の自慢話はもう聞き飽きた。けれど今はどこか懐かしく感じてしまう。
そう思っていると天宇軒は一歩前に踏み出した。
この前は助けられなかった。だから今回こそは......と。
「宇軒様~!お疲れ様です!何がお手伝いすることはありますか~?」
「いや、今はない」
天宇軒は思った。切り替えが早い。一体どのような育て方をしたらこうなるのか、と。後で天浩然に報告しなければ......と。
「でも、光琳に用がある」
「えっ?......あ...はい......」
この時天光琳は怒られるとしか思っていなかったが......天宇軒は助けるために、呼び出したのだと分かった。
今度は泣かせない。そう思いながら天光琳を連れて、歩いていく。
そしてこの後何があったか......はっきり覚えている。
「...今日は外出を控えること。ずっと城の中にいろ」
外出禁止だ。天光琳お仕置だとずっと思っていたのだが......本当は違うのだろうか。
(今光琳が外に行けば、皆光琳を笑い、馬鹿にする。強制的に出ないようにすれば、聞くことは無いだろう)
失敗したあとは毎回外出禁止と言われていたのはそれが理由か。やり方は少し不器用な気がするが、確かに城の中から出なかったため、塔から城に帰る時以外、悪口は聞かなかった。
(......あとは李偉や光琳を嫌っている護衛神の監視さえすれば良い......いや、麗華に任せよう。麗華がいれば、李偉は悪口を言うことない。そして護衛神も黙るだろう)
天宇軒は天光琳と別れ、天麗華の所へ向かった。
天光琳は後を追いながら、気になることについて考えた。
(姉上に任せる......?でも確か......あの時そばにいてくれたのは俊熙だった気がする)
そう思いながらついて行くと、天麗華がいる部屋についた。ここは古くから伝わる書物が保管されている部屋。そういえば天麗華はよくここで書物を整理していた。神の力が高い天麗華はまとめて多くの書物を運んだり分けたりすることが出来る。仕事がとても早いのだ。
「麗華。いるか?」
「はーい、ここにいるわ」
天麗華は棚の隙間からひょこっと顔を出した。
「今日の仕事はもうこれで良い」
「えっ......でもまだ結構残っているわ」
「そこは俺がやろう。麗華は光琳のそばにいてやってくれ」
「分かったわ」
天麗華は賢い。天宇軒が理由を言わなくとも何となく状況を理解した。
「けれど私より俊熙の方が良いと思うわ」
「何故だ?」
「あの子最近冷たいのよ......。私が頭を撫でてあげようとしたら、猫のように嫌がるし、子供扱いしないでくださいって、すぐに怒っちゃうのよね」
天宇軒はなんとも言えないような顔をした。冷たい......というか、これに関しては天麗華に問題がある。天光琳はこの時十八歳だ。もう大人と言っても良い年頃だ。
「それに、これぐらいの年頃になってくると、姉なんかより、同性の友神や従兄弟といる方が楽しいはずだわ」
「しかし、光琳は俊熙のことが苦手なのでは......」
「いつの記憶よ!もうとっくに仲良いわよ?この前だって遊んだって言っていたじゃない」
「確かにそうだったな......」
天光琳も天麗華と同じように「いつの記憶だ!」と言いそうになった。まさかまだ仲悪いかと思っていたとは。幼い時は天宇軒と話していたが、成長してからはあまり話さなくなった。そのため、天宇軒の記憶には天光琳と天俊熙は仲が悪いというところで止まっていたのだろう。
「父上......まさかそんなに光琳と話していないの?」
「......」
「何も言わないってことはそうってことよね。私みたいに普通に話せば良いじゃない。なにを怖がっているのか分からないけれど、光琳と父上は親子なのよ?怖がることないじゃない!」
「君がお喋りなだけだ」
「何それ、酷いわ父上~!」
二神の会話を天光琳は羨ましそうに見ていた。これが天光琳の憧れる親子関係だ。こうやって話してみたかった。
「分かった。では君が代わりに俊熙の仕事を代わってほしい。ここは俺がやっておく」
「分かったわ。ありがとう」
天俊熙の仕事の方がここの仕事よりもっと楽だ。
そういえば天俊熙が部屋に来てくれた時、『お前の姉ちゃんが俺の仕事全部持ってっちゃってさぁ』と言っていたのはそういう事だったのか。
天宇軒だけでなく、天麗華も気にかけてくれていたとは。
天麗華は部屋から出た。それと同時に場面が変わった。
(包帯を巻いてくれたのも、服を乾かしてくれたのも、全て父上だったんだ)
今考えれば、天宇軒がやってくれたのだとすぐに分かる。けれどこの時の自分は、天宇軒がやってくれるはずがないと思い込んでいた。
「......はぁ。どうして上手くいかないんだ」
包帯を巻く手が止まった。ため息をついて、天光琳の手を見つめる。
「いつもいつも君を泣かせてごめん。分からないだ。どうすれば良いのか」
記憶の中の天光琳は眠ったまま。しかし今の天光琳はしっかりと聞いている。
「君が眠っている時に謝っても届かないよな。いいんだ。届かなくても。そのうち......君の目を見てきちんと謝るから」
(父上......)
天光琳は記憶の中の天宇軒に触れようとした。しかし自分の体が透けて触れられない。
天光琳はしゃがみ込んだ。もう触れられないのだと。これも全て自分のせいだ。
(謝らなきゃいけないのは僕の方だ......)
そういえば助けてくれたこと、包帯を巻いてくれたことなど、全て礼を言っていなかった。全て天宇軒がやってくれたことだと知るのが遅すぎた。
「父上......ありがとう」「光琳......ごめんな」
天宇軒が言った言葉は全て今、天光琳に届いている。しかし天光琳が言った言葉は一生届くことは無い。
天光琳の目から涙が一粒零れ落ちると、再び場面が変わった。
✿❀✿❀✿
(次の日か)
目を擦り立ち上がると、ここは城の廊下だということが分かった。天宇軒は廊下の窓を開け、外を眺めている。何をしているのだろうか。天光琳は隣に並び、外を眺めた。
(僕を見ているのかな)
天宇軒の視線の先には、人間の願いを叶えるのに失敗し、下を向きながらゆっくりと歩いて帰ってきている自分が見えた。扇を両手で抱え、眉間に皺を寄せている。
「アイツ本当に天家の神なのか...?」
「評価下げやがって」
「俺の方が強い自信ある」
天光琳を馬鹿にしている声は全て天宇軒に聞こえていた。また天光琳を指さして笑うものもいれば、避けてからかうもの、歩き方を真似するものなど、明らかにいじめているような光景が見える。
(こんなことされてたんだなぁ)
周りをよく見ていなかったせいか、こんなことをされていたなんて初めて知った。
(まぁ僕はこんなこと慣れてるからなんとも思わないんだけどね)
しかし天宇軒は手に力を入れ、震えている。目をかっと開き、許せないと言う気持ちが伝わってくる。
「......っ」
「ぅわっ!」
天宇軒は窓を勢いよく閉めた。
天光琳はびっくりして声を上げてしまった。ここは天宇軒の記憶の中のため、痛みなど感じないのだが、実際だったら手は挟まれていて、強烈な痛みが襲っていただろう。心臓に悪い......。
天宇軒は早歩きで廊下を歩いていく。この方向は城の中央入口へ向かっているのだろう。
しばらく歩き、角を曲がろうとしたその時。
声が聞こえ、天宇軒は立ち止まった。
「可哀想~。天家の神として恥ずかしくないのかしら?」
天李偉の声だ。そういえばこの時、天李偉に捕まったような気がする。
ここの角を曲がれば自分と、天李偉。そして静かにそばに居た天李静がいるはずだ。
「あら、黙っちゃって。年下のくせに偉そうじゃない?宇軒様の息子だからって偉そうにしないでよねぇ、天家のクセに国の評価下げちゃってさぁ~」
まさか天宇軒に聞かれていたとは。今の天光琳は苦笑いをした。
「僕は別に偉そうにはしていません。"李偉様"の言う通り、僕は天家としてとても恥ずかしいです」
「ふーん。分かってるなら、なぜできないの?」
「それは僕の修行が足りていないからです」
「そうよねぇ。私はー......」
あーまた始まったか......と思ってしまう。この時の自分も確かそう思っていた。天李偉の自慢話はもう聞き飽きた。けれど今はどこか懐かしく感じてしまう。
そう思っていると天宇軒は一歩前に踏み出した。
この前は助けられなかった。だから今回こそは......と。
「宇軒様~!お疲れ様です!何がお手伝いすることはありますか~?」
「いや、今はない」
天宇軒は思った。切り替えが早い。一体どのような育て方をしたらこうなるのか、と。後で天浩然に報告しなければ......と。
「でも、光琳に用がある」
「えっ?......あ...はい......」
この時天光琳は怒られるとしか思っていなかったが......天宇軒は助けるために、呼び出したのだと分かった。
今度は泣かせない。そう思いながら天光琳を連れて、歩いていく。
そしてこの後何があったか......はっきり覚えている。
「...今日は外出を控えること。ずっと城の中にいろ」
外出禁止だ。天光琳お仕置だとずっと思っていたのだが......本当は違うのだろうか。
(今光琳が外に行けば、皆光琳を笑い、馬鹿にする。強制的に出ないようにすれば、聞くことは無いだろう)
失敗したあとは毎回外出禁止と言われていたのはそれが理由か。やり方は少し不器用な気がするが、確かに城の中から出なかったため、塔から城に帰る時以外、悪口は聞かなかった。
(......あとは李偉や光琳を嫌っている護衛神の監視さえすれば良い......いや、麗華に任せよう。麗華がいれば、李偉は悪口を言うことない。そして護衛神も黙るだろう)
天宇軒は天光琳と別れ、天麗華の所へ向かった。
天光琳は後を追いながら、気になることについて考えた。
(姉上に任せる......?でも確か......あの時そばにいてくれたのは俊熙だった気がする)
そう思いながらついて行くと、天麗華がいる部屋についた。ここは古くから伝わる書物が保管されている部屋。そういえば天麗華はよくここで書物を整理していた。神の力が高い天麗華はまとめて多くの書物を運んだり分けたりすることが出来る。仕事がとても早いのだ。
「麗華。いるか?」
「はーい、ここにいるわ」
天麗華は棚の隙間からひょこっと顔を出した。
「今日の仕事はもうこれで良い」
「えっ......でもまだ結構残っているわ」
「そこは俺がやろう。麗華は光琳のそばにいてやってくれ」
「分かったわ」
天麗華は賢い。天宇軒が理由を言わなくとも何となく状況を理解した。
「けれど私より俊熙の方が良いと思うわ」
「何故だ?」
「あの子最近冷たいのよ......。私が頭を撫でてあげようとしたら、猫のように嫌がるし、子供扱いしないでくださいって、すぐに怒っちゃうのよね」
天宇軒はなんとも言えないような顔をした。冷たい......というか、これに関しては天麗華に問題がある。天光琳はこの時十八歳だ。もう大人と言っても良い年頃だ。
「それに、これぐらいの年頃になってくると、姉なんかより、同性の友神や従兄弟といる方が楽しいはずだわ」
「しかし、光琳は俊熙のことが苦手なのでは......」
「いつの記憶よ!もうとっくに仲良いわよ?この前だって遊んだって言っていたじゃない」
「確かにそうだったな......」
天光琳も天麗華と同じように「いつの記憶だ!」と言いそうになった。まさかまだ仲悪いかと思っていたとは。幼い時は天宇軒と話していたが、成長してからはあまり話さなくなった。そのため、天宇軒の記憶には天光琳と天俊熙は仲が悪いというところで止まっていたのだろう。
「父上......まさかそんなに光琳と話していないの?」
「......」
「何も言わないってことはそうってことよね。私みたいに普通に話せば良いじゃない。なにを怖がっているのか分からないけれど、光琳と父上は親子なのよ?怖がることないじゃない!」
「君がお喋りなだけだ」
「何それ、酷いわ父上~!」
二神の会話を天光琳は羨ましそうに見ていた。これが天光琳の憧れる親子関係だ。こうやって話してみたかった。
「分かった。では君が代わりに俊熙の仕事を代わってほしい。ここは俺がやっておく」
「分かったわ。ありがとう」
天俊熙の仕事の方がここの仕事よりもっと楽だ。
そういえば天俊熙が部屋に来てくれた時、『お前の姉ちゃんが俺の仕事全部持ってっちゃってさぁ』と言っていたのはそういう事だったのか。
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